真剣で私に恋しなさい!S ~無冠の弓聖~   作:霜焼雪

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紅緋

 

 

 

 青空を縄張りとしている太陽が睨みを利かし、雲たちを地平線に追いやっている花浅葱(はなあさぎ)の快晴。そんな自分のちっぽけさが付きつけられるような清々しすぎる朝方でさえも、梅雨入りを果たした気候の中のじっとりとした空気を打ち払えなかった。

 

 梅雨入りが公表されて数日、焼く暑さではなく蒸す暑さが本格化し、朝方の涼しい風もどこか嫌みたらしいしつこさがある。乾燥とかけ離れた溺れるような湿り気に生き物は苦しむが、これを苦に感じているのは何も生物だけではない。

 

 衣類は湿り気に晒されたまま放置されれば、カビというウイルスにその身を蝕まれていき、また金属は湿気に寿命を奪われて錆び付き、嗄れた老人のようになってしまう。

 

 そして、弓道場の中の住人にもその弊害が例外なく襲いかかる。

 

 右手に付ける(ゆがけ)は特に気をやるものの一つ。弽を付ける前には下がけと呼ばれる布の手袋のようなものを付けるのだが、それの主な役割は汗の吸収であり、弽を汗に極力晒さないために付けられている。弽が鎧ならば、下がけは直垂や襦袢のようなものだろうか。

 

 弽は汗に極めて弱く、水分に負ければ毒を盛られたように体を捩らせ硬直してしまう。水分に弱いというのは革製品の特徴とも言えるが、特に弽にきつく注意が出されるその理由は、弽の形が変わることで射に変化が出るからだ。弽を付ける縛り具合、結び目の形、それらすべてを含めて「射」とする弓道家も少なくない。

 

 弽をしまう際には乾燥剤と共に。冬場でも念を入れる程に気を配っているのだが、弽に比べ手入れをする人間が少ないながらも大きな影響を与える器具が存在している。

 

 それは矢、突き詰めれば矢羽根だ。

 

 軸が竹でできた矢も水分はしっかりと拭い取るよう言われているが、直射日光にもあっさりとやられてしまう程に繊細で費用対効果の極めて悪い竹矢を愛用する人間は、矢羽根に限らず全ての弓具に気を遣っている筈である。問題なのは、換えの利きやすい金属軸の矢を使う未熟者が矢羽根の手入れを怠ること。

 

 矢羽根は水分を吸うことで、弽と同じように身を捩らせてしまう性質がある。その結果、矢羽根が矢の軸から「外れる」のだ。矢羽根と軸のほんの僅かな隙間にさえも、矢の飛び筋は影響されてしまう。

 

 しかし、矢羽根の手入れ、修理ともなるとつい忘れてしまう新人は多い。特に、部活の練習用という名目で乱雑に矢立箱に突き刺されている雑多な矢は、追い剥ぎにあった旅人のように傷付けられているものだ。

 

 ところが、川神学園のそれはとても綺麗に整えられていた。

 

 鏃と軸の間には一切の泥はなく、欠けている筈は一つもない。矢羽根も定期的に整備されているようで、矢の群衆はどこか誇らしげにしている。毛並みの良い獅子のように気高く凛々しく振る舞っている。

 

 そして今、大きな戦争に駆り出されていた亜麻色(あまいろ)の矢たちの特殊すぎた鏃を元に戻し、水蒸気で蝕まれた羽根たちを供養して付け替える少女がいた。

 

 彼女の名前は藤巴織鶴。この道場の実質的管理人である。

 

 

 

「やっぱり、ここにいた」

 

 

 

 ギシリ、出入り口に敷かれた簀子が軋んだ。誰かが織鶴の領域に足を踏み入れた警告音が響き、彼女の医療行為が止まる。

 

 

 

「今日は部活休みなのに」

 

「いやぁ……なんとなく、足が運んで……」

 

 

 

 来訪者に振り返ることなく、織鶴の手が再び動き始めた。手際よく透明な液体を塗っては矢羽根を軸に取り付けるだけの作業に、来訪者たる少女は得も言われぬ感動のようなものを覚えたのだろうか、その滑らかな手際から目を離すことができないまま道場へ入る。

 

 

 

「それだけ綺麗に整えてもらえれば矢も嬉しいよ、きっと」

 

「そーっすか?」

 

「そうだよ」

 

「そーっすか」

 

 

 

 勿忘草(わすれなぐさ)の頭髪を携えた少女に対する織鶴の対応は決して褒められたものではないだろう。返事は気が抜けており、どこか覇気のない後ろ姿が哀愁を誘う。

 

 その姿に、来訪者の目がすっと静かに細くなり、頬が僅かに膨らんだように見えた。少女は足を滑らせるようにして歩を進め、織鶴の前に仁王立ちする。

 

 

 

「鶴ちゃん」

 

「何すかー」

 

 

 

 声をかけてしゃがんだ少女は織鶴の視線を乱すように手を振って妨害工作に打って出た。しかし、織鶴の手はやはりと言うべきか、ぬりぬりぺたぺた、一心不乱に刷毛を操り続ける。

 

 

 

「つ、る、ちゃ、ん」

 

「ふぁんすかー」

 

 

 

 ぷに、ぷに、ぷに、ぷに、艶々とした柔らかい織鶴の頬を、少女は拍子を刻みながらつつき始めた。

 

 

 

「まだ気にしてるの?」

 

 

 

 びくっ、と肩が震えた。驚いたというよりは怯えたように見える。

 

 

 

「鶴ちゃんは凄い戦果を挙げたよ。それこそ、私以上」

 

「……悪い冗談っすよ。自分が天下五弓様に張り合えるなんて……挑むだけでも烏滸がましいってのに……」

 

 

 

 徐に立ち上がった織鶴は治療し終わった患者を抱え、道場の隅に敷かれた風呂敷の上に横たわらせた。それこそ入院患者用のベッドのように均等に間を開けて、少しでも風通りをよくしようとする配慮が見られる。

 

 

 

「…………どう足掻いても、戦場じゃ弓道で弓術に勝てない。分かり切ってたことっす」

 

 

 

 ガリガリ、少し距離の空いた少女の耳にも織鶴が頭を掻き毟る音が聞こえたようだった。爪で頭皮を抉るような痛々しい音が、織鶴の悲痛の表情と相まって少女の感覚を犯す。

 

 

 

 

 

「…………毛利に自分の最後の一射は、中らなかった」

 

 

 

 

 

 申し訳なさそうに苦笑する織鶴。目元にはいくらか強くこすった皺のような跡が有り、そこから悔しさが滲んでいるのだろうか、薄らと血の気の悪い隈のような傷が浮かび上がっている。

 

 

 

「いやぁ、分かり切ってたんすけどね。所詮、弓道家の自分が弓術家に勝てる道理はない。あんだけ直江くんに講釈垂れておきながら情けねーっす。少しでも、中てられると希望を持っちまった自分は大馬鹿野郎っす」

 

「…………」

 

「的中なんて副産物。当然のことだったんすけど、中らなかったのはやっぱり悔しいもんっす……。折角、あのじゃじゃ馬で珍しく射ができたってのに……」

 

 

 

 戦場の空気に中てられたっす、そう弁明する織鶴の視線が道場の隅に立てかけられている一本の弓に移る。弓巻と呼ばれる弓を包む布に巻かれているが、その弓から織鶴は僅かな気配を感じた。寒気だとか怖気だとかそういったものではなく、赤ん坊が寝息でも立てているのではないかと思わせる程に小さな何か。

 

 

 

「正直、戦果に対しちゃ悔しいものも何もないんすよ。嘘じゃないっす」

 

 

 

 少女に釈明するように独り言つ。いい訳ばかりの織鶴はどことなく弱気だった。

 

 

 

「敵の弓兵部隊をある程度崩した時点で役目は成し遂げたと思ってたっす。だから、毛利への挑戦は言わばおまけ、ゲームならエクストラステージっす。けど、どうにも自分は意識の高い探弓者のようで……。あの弓で毛利に中てられたら……そう、夢見ちゃって」

 

 

 

 子供っぽいっすよね、そう言って気恥ずかしそうに頬を人差し指で掻いて見せた。

 

 

 

「久々にあんな射をしたっす。五年ぐらい若返った気分っすよ」

 

「そうなの?」

 

「弓術家には腕の調整で的中させる感覚、あの経験だけでやってのけるストレス解消法は分かると思うんすけど、あれをそれこそ何年ぶりにやったことか……。あんな状況、戦争なんていうイレギュラーな事態じゃなければ、絶対にやらないってのに……」

 

 

 

 自分の左肘を摩りながら、戦場の臭いを思い起こす織鶴。

 

 

 

「……肘は?」

 

「ん? ああ、大したことないっすよ。少し痛めた程度なんで、一週間ゴム弓かなんかで様子見てれば」

 

「安静にしろって言われなかった?」

 

「安静にしてるじゃないっすか。たかだかゴム弓、自分に取っちゃ深呼吸するより心地いい安らぎになるっす」

 

「…………なんというか、そこのところは武士娘だね、鶴ちゃんも」

 

 

 

 呆れた様に少女は溜め息を吐いた。悔しさや悲しみを乗り越えていく向上心、負けたことを糧にする貪欲さ、どれもこれもこの川神に集う武士娘に見られる熱い意志。

 

 弓術を扱えない彼女から、弓術を扱う少女は似た臭いを感じ取っていた。

 

 

 

「武士娘、っすか……。まあ、頭に「融通の利かない頑固で未熟な」とでも付けてくれれば、一般人から武士娘に格上げしてもいいかもしれないっすね」

 

「……鶴ちゃんも丸くなったね」

 

「えっ、なんすかそれは」

 

 

 

 思いがけない言葉に寒気を感じた織鶴。

 

 

 

「多分、交流戦前だったら「武士じゃないっす。精々武芸娘っす」なんて言いそう」

 

「う、うーん……否定できないっすねー……。あ、でも弓術家とは比肩できないってスタンスは揺るがないっすからね!」

 

「それえに、天下五弓は嫌がってたのに、「今の肩書」には怒った様子もないしね」

 

「…………ちょっと待ったっす」

 

 

 

 先程までの申し訳なさや気恥ずかしさはどこへやら。織鶴の目が笑っていない。

 

 

 

「どうしたの?」

 

「「今の肩書」……? とてつもなく嫌な予感がするんすけど、逃げたらだめだと恩師が言ってる気がするんで説明を要求するっす」

 

 

 

 恩師? と少女は僅かに疑問符を浮かべていたが、特に何かを問いただすこともなく、ごそごそと自分の鞄を漁ってあるものを取り出した。

 

 

 

「……念のためだけど、持って来ててよかった。大和から聞いてるものだと思ってたけど……」

 

 

 

 少女は織鶴にそれを手渡した。

 

 織鶴が受け取ったそれは、川神学園内で発行されている学内新聞。それを道場の中で大きく広げて織鶴は隅から隅まで熟読しようと心掛けて、一面にそれを見つけてしまう。

 

 

 

「………………はぁあああああああああああああああああああああああああ!?」

 

「知らなかったんだね……」

 

「直江君はどこっすか!?」

 

「多分第二茶道室」

 

 

 

 それを聞いた瞬間、帯を再びきつく締め直した織鶴は学内新聞を乱雑に掴みとって道場を後にしようとする。思わず道場で大きな声を出してしまうほど動揺していた筈なのに、道場内での歩き方がしっかりと足の裏を見せないようにしているのはどこか滑稽だった。

 

 

 

「ちょっと行ってくるっす。こんなん野放しにしてられねーっす!!」

 

「私は後からゆっくり行くね。折角道場に来たから私も弦を直しておきたいから」

 

 

 

 フリフリ、手を振って織鶴を見送る少女の振る舞いは、民宿で送り迎えをする割烹着の似合う若女将のようだった。

 

 

 

「それじゃあ……み、京! また連絡を!」

 

「うん、分かった」

 

 

 

 夕焼けのように温かみのある紅緋(べにひ)に頬を染めた織鶴は、雪駄を乱暴に履いて道場を後にした。

 

 

 

 ◇

 

 

 

「直江大和ぉ!!」

 

「どわっ!?」

 

 

 

 第二茶道室の扉を蹴破り、鬼のような形相の織鶴がずかずかと音を立てて来襲した。弓道場の時の振る舞いとは天と地ほどの差がある。

 

 突然の来訪者に弄っていた携帯電話を落とした直江大和がそれを拾う前に、織鶴は新聞を突きつけて強引に話を勧めようとした。

 

 

 

「京から聞いたっすよ、これ見たっすよ! なんなんすかこの新聞記事は!」

 

「んー? ああ、校内新聞ね。凄いじゃん」

 

「凄い? どこが!? 誇張にもほどがあるっす!!」

 

 

 

 バンバン! 今にも破られそうなほど力強く叩かれている新聞は既に皺くちゃで、まともに読む気が失せてしまう。

 

 

 

「どこに脚色があるって?」

 

「全体的に酷いんすけど……何よりもここっすよ!!」

 

 

 

 織鶴が指差したのは東西交流戦の記事の中、西方十勇士との戦いについて特集された項目のある部分。一般向けに販売されている大手新聞に必ず書かれている首相動静などよりもはるかに目立つ様に書かれていては、大半の学生が目を引かれぬわけがない。

 

 

 

「えっと……「天下五弓、「西国の麒麟児」毛利元親の計算と集中力、何よりも多岐多面な技を「無銘(ななし)」の一射が穿った。その「無銘」の使い手こそ我が川神学園弓道部が誇る「探弓者」、「集中力の権化」、「弓道場の主」、藤巴織鶴。天下五弓の一人は彼女に一つの称号を与えた。その称号は、天下五弓に比類する六人目を意味するに相応しい「無冠(むかん)弓聖(きゅうせい)」」……だってさ」

 

「だってさ!?」

 

 

 

 極めて他人事のように言ってのけた大和に、織鶴は信じられないものを見るような目で軽蔑の意を表情に表していた。

 

 

 

「その顔止めてくんないか、地味に傷つく……。そもそも、俺関係ないと思うんだけど」

 

「この下の方で「藤巴さんを選出したことに間違いはなかった」なんてコメントしておいて!! よくもまぁいけしゃあしゃあと!!」

 

 

 

 バシンバシン! そろそろ新聞が己の最期を覚悟し始めた頃だろう。叩かれる音にハリが無くなってきた。

 

 

 

「いやまあ、だからって構成に関わってる訳でもないし……」

 

「そもそも、なんで自分の弓の名前が漏れてんすかね……。子供ながらに「ななし」って付けたら父が「無銘」なんて中二チックな漢字を当てて改悪したものだってのに……」

 

「ああ、それは毛利の情報提供」

 

「はぁ!?」

 

「あと伝言な。「今度美しい射を見に行くから覚悟しておいてくれ」だって」

 

「なっ、ふっ、あ、あんな奴道場にはぜってー入れねーっす!!」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 場所は移り、西国の武術学園天神館。その学園の寮の中でも最も巨大で荘厳な天神寮のロビーに十勇士が集まっていた。先日の東西交流戦の反省会のようなものをしていたらしく、彼らの中央には九鬼の工場地帯の地図が大きく広げられていた。

 

 そこに、一通の郵便物が届けられる。

 

 

 

「おい毛利、川神学園から何か郵送されてきたぞ」

 

「来たか。美しい私が協力した記事が」

 

 

 

 それを持ってきた鉢屋壱助の手から受け取ったのは毛利元親。差出人を聞いただけで誰か分かったらしい。

 

 

 

「きょうりょく? なんのだ?」

 

「先の交流戦で藤巴織鶴に関して取材を受けてな。折角だったから美しい私がそこをある程度監修してやったんだ」

 

「阿呆が、負けたことをつらつら書いてきたのか」

 

 

 

 自慢げに言ってのける元親に、彼らの頭領である石田三郎が不快感を顕に吐き捨てるように責め立てた。しかし、当の元親は笑みを崩さない。

 

 

 

「なに、藤巴に関して私は負けていない。むしろ勝ったという自負まである」

 

「全体としては負けているがな……うっぷ」

 

「りゅうぞうじはどうしたんだ」

 

「なんやあの日のことを思い出すと胃袋吐き出したくなるんやて」

 

「最早蛙ですな」

 

「……島よ、そのドヤ顔を俺に向けるな」

 

 

 

 龍造寺隆正の不調や島右近の冗句など意に介さず、元親は受け取った郵便の封をペーパーナイフで傷つけないように丁寧に開けて見せる。美しさを追求していることを豪語しているだけあって、細かなところにも気を配っている。

 

 中に入っていた新聞が広げられると、何だかんだで十勇士全員がその新聞を囲む形になる。地図の上に広げられては反省会も何もないようだが、向こうからの意見が取り入れられるならと、渋々三郎も輪に加わっていた。

 

 

 

「む、確かに協力者に毛利元親と書いてあるな」

 

「本当かよ! もっと早く行ってくれりゃあ四国の宣伝に使えたかもしれねえってのに!」

 

「俺もニンジャの宣伝に使えたやも知れんな」

 

 

 

 四国の宣伝を生きがいにしている長宗我部宗男や、自身の仕事を宣伝することを使命と感じている壱助が悔しそうに顔を歪めた。

 

 

 

「美しい私がそんなものを載せるか。あくまで藤巴に関する感想と考察だけだ」

 

「ボウガン壊されておいてよう引き受けたわ」

 

「美しいからな。それに壊されたのは椎名京にだ。藤巴ではないそこは譲らん」

 

 

 

 宇喜多秀美が指を指した半壊状態のボウガンを背後に隠し、何事もなかったように振る舞う元親。

 

 

 

「おい、なんだこの……「無冠の弓聖」とやらは? それはお前が付けたのか? 天下五弓が命名したと書いてあるが」

 

 

 

 そんな中、以外にも読み進めていたのは彼らが大将の三郎。既に元親が監修したという記事の四分の三は読み進めている。

 

 

 

「いや、俺ではない。面識もない奴だ」

 

「ほう、お前以外の天下五弓か。それには少し興味があるぞ。何れ出世街道を歩むこの俺と交わる日が来るやもしれんからな」

 

「交わらん方が身のためだと思うぞ。なにせ、あの九鬼が秘密裏に動かしてきた計画で生まれた一人にして問題児と言われているらしいからな」

 

「もんだいじ?」

 

「あの源義経とは違うのか?」

 

 

 

 尼子姉弟の疑問に、元親は徐に頷いた。

 

 

 

「私たち弓術家にとっては仏よりも偉大なんだがな。如何せん、マイナーなのが辛かったと聞く。まあ何れ見ることにはなるだろう。どうせ、館長が悔しそうに言ってくる。「偉人のクローンだなんて卑怯じゃねぇか」とな」

 

 

 

 その予言通り、館長鍋島がそれを理由に十勇士の稽古に更なる熱を入れたのは、この反省会から僅か十分後のことだった。

 

 

 





 どうも皆様、お久しぶりでございます。三ヶ月近くこちら更新できず申し訳ありませんでした。

 本当はこれを一月に上げてから報告しようと思っていたのですが、どうにも思う様に一話書き上げられずにここまでズルズルと引っ張ってしまいました。

 さて、ここからが本題ですが、これでこの「無冠の弓聖」は一段落とさせていただきたく思います。

 何故かと申しますと理由は二つございます。

 一つは、もう勉強一本に集中にしないと五月八月十二月の試験に受からないということであります。割と難しい資格を取ろうと奮闘しておりまして、小説に割いている時間を六法開いたり電卓叩いたりしないととてもじゃないですが合格のラインに立てない状況でして。

 もう一つは、いい加減東西交流戦終わらせないと話が進まないということであります。実はもう二話くらい予定があったのですが、それを先送り回想とする形をもって、一部終了とさせていただきたく思います。こんなに東西交流戦で話数潰した作品ないんじゃないでしょうか(大恥)。

 長々と書かせていただきましたが、暫く小説の方は休載させていただくという旨を一番に伝えたかったのです。五月で少し時間が取れる予定だったのですが、そこまで何の連絡もなしに放置しておくのもあれだということで急ピッチで仕上げました。二月までに何とかお知らせできてよかったです。

 しばらくの間更新はできなくなってしまいますが、必ずや帰ってまいります。休載明けの第二部は、

「椎名京、藤巴一家と焼肉に行く」
「武蔵小杉、先輩にいびられる」
「藤巴織鶴、儚い恋心」

 の三本柱でお送りしたいと考えております。

 (ぶっちゃけ、ムサコッスの話はほぼ完s)

 さて、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 よろしければ、この弓道小説があったということを覚えていてやっていただけますと嬉しい限りでございます。

 それではまたお会いしましょう。
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