fortissimo EXA Diejenigen, die den Kampf fortsetzen(戦い続ける者) 作:鴉鍵
ミルキーウェイ通りにて激突した零二&サクラと灼。『堕ちた煉獄の業火(イフリート)』の猛威に苦戦する零二であったが、対象を"戻す"能力『復元する世界(ダ・カーポ)』と神話魔術並みの威力を誇る『神討つ拳狼の蒼槍(フェンリスヴォルフ)』が複合した奇跡の魔術『復元する拳狼の蒼槍(フェンリスヴォルフ・ダ・カーポ)』により、形勢は逆転する。
だが……
「『瞬間魔力換装(フリューゲル・ブリッツ)』」
突如、その場に響いた少女の声……それは零二らにとって捜し求めていた声だった。
しかし……
「怪我はありませんか? 灼さん」
「ああ、助かったよ……黒羽」
コクリと頷く零二のよく知る顔。
「さ……紗雪?」
そのスレンダーな身体に、白い髪……間違いない……間違うはずがない……それは紗雪だった。
だが、そんな紗雪が真っ先に駆けつけたのが零二やサクラではなく灼だった。しかも、『復元する拳狼の蒼槍』から、神速を超える速度で灼を守ったのだ。
「なるほど……お前が黒羽の兄貴と言うわけか……」
変わっていないようで変わった紗雪に困惑する零二を見て、灼はなるほどと頷く。
「おい……紗雪! お前、今までどこにいたんだよ」
次にこみ上げてきたのは紗雪に対する怒り……それは決して憎悪からくるものでは無く、心配の念からくる怒りだ。
「兄さん……」
「っ……紗雪!」
だが、零二の問いに答える紗雪は何処か冷たかった。知ってはいるものの、無関心の人に声をかけるように。
「私はもうあなたの知る紗雪じゃない」
「なっ!」
紗雪はそう言った瞬間、漆黒の双銃の銃口を零二に向け、弾丸を放つ。
「危ない! なんだよ」
咄嗟に零二の前に出て、魔術障壁にて紗雪の弾丸を防ぐ。
「なにするんだよ! 紗雪ちゃん!」
「言ったでしょう、私はもうあなたの知る紗雪じゃないと」
続けて、漆黒の弾丸を放ち続ける紗雪。そんな様子に零二の頭はさらに混乱する。
その銃弾には明確な殺意がこもっていた。ただ、戯れるのではなく、相手を本気で殺すという意識……
「どうやら、ただの反抗じゃなさそうだな」
ギリッと奥歯を噛みしめる零二。サクラに不安を与えないようなるべく表情には出さないように心がけるが、シスコンの零二にとっては殺意を向けられた事が何よりも堪えていた。
「クソ……」
「マスター! どうするんだよ?」
眼前にはサクラが魔術障壁で紗雪の銃弾の嵐を防いでいるが、いつまでこの状態が続くか分からない。
「紗雪を止めるにしても、俺の『神討つ拳狼の蒼槍』やサクラの『穢れなき桜光の聖剣(レーヴァテイン)』じゃ、威力が強すぎる……だからといって、手加減したら勝てねぇ……くそッ」
まさか、相手が紗雪だという状況……それはラグナロクの際、零二が体験した状況の中でも断トツに苦しい状況だった。
だがそれは戦力差の問題ではなく、相手が妹だという精神的状況に問題がある。
「マスター! もう、もたないんだよ」
漆黒の銃撃が徐々にサクラの魔術障壁を破り始める。どうやら、威力も倍増しているようだ。更に……二丁とも漆黒の拳銃で、白い拳銃が無かった。
「もしかしたかもなんだけど……あの紗雪ちゃんは偽物なのかもしれないんだよ」
「そうか……」
サクラの言う可能性には納得が行く。本物の紗雪ならば白黒の拳銃を持つはず……
「残念ながら、この黒羽は偽物ではない」
だが、それを嘲笑うかのように灼は静かに零二の希望を打ち破る。
「この黒羽の元はお前の良く知る黒羽 紗雪だ。だが、今は既にその黒羽 紗雪は存在しない」
「なっ!」
「身体は黒羽 紗雪だが、心は死んだ……なんせ、私が殺したのだからな」
「な……に?」
灼の解き放った言葉はあまりにも零二とって残虐極まりない言葉だった。
毎度お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
瀬道 灼のプロフィールを貼らせていただきます。
・瀬道 灼(セドウ アラタ)
性別:男
年齢:21歳ぐらい? 『大いなる冬(フィンブルヴェド)』時11歳
身長:187cm
体重:90kg
家族構成:父母兄妹(『大いなる冬』時に全員死亡)
性格:普段は冷静を装っているが、本来は熱くなりやすい性格。
目的と動機:『召喚せし者(マホウツカイ)』の殲滅(『大いなる冬』にて家族や思い人を『召喚せし者』によって殺された為)
・使用『戦略破壊魔術兵器』
???
・『戦略破壊魔術兵器』の能力
『堕ちた煉獄の業火(イフリート)』
『召喚せし者』が使う『戦略破壊魔術兵器』や能力を無効化にする青い炎
???
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・瀬道 灼の魔術能力
『隠された蜃気楼(ヒドゥン・ミラージュ)』
熱の操作により蜃気楼に似た状態を起こす。(自分の姿を消したり、別な場所に幻影の自分を作り出す)
『不滅なる宴(セーフリームニル)』
今のところ、どれだけ傷を負ってもすぐ魔力ごと再生すると言うことだけ……カラクリは後々明かされます。
『調理する炎(アンドフリームニル)』
敵の能力を包み込み、調理(能力の改変)を行う『概念魔術(ヴァナルガンド)』。一見無敵そうではあるが、『概念魔術(ヴァナルガンド)』としては弱い。
???
???
こんなところです。ちなみにハテナのところは灼がまだ出していない魔術であり、今後の展開によって覚醒した場合の魔術は含まれません。
今後ともよろしくお願いします