fortissimo EXA Diejenigen, die den Kampf fortsetzen(戦い続ける者)   作:鴉鍵

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一週間の猶予
仮初めの平和①


 星見学園にて……先日の事情をクラスメートの龍一、なぎさ、霧崎に伝える。

 

「そんな事があったなんて……」

 

 龍一は戸惑いの表情を浮かべ、零二達の力になれなかった事を悔いていた。

 

「また……戦争が始まっちゃうの?」

 

 なぎさはまた戦争が始まる事に悲しみと恐怖を覚えていた。

 

「ええー、そりゃ、ごっつえらい事やん、陣やんに伝えなあかんやん」

 

 霧崎は……いつもの調子だった。

 

「後で、梶浦にも伝えるよ」

 

「それより、零二……その灼っていう男、強いのかい?」

 

「ああ、サクラの『穢れなき桜光の聖剣(レーヴァテイン)』を食らってもピンピンしてたぞ」

 

「ええっ、それは……なかなかだね」

 

 なぜか、目を輝かせているような気がするのだが……気のせいだろうか?

 

「どうして? せっかく平和になったのに、また戦争が始まっちゃうの?」

 

「大丈夫よ、なぎさ! なぎさは私が護るから!」

 

「紅葉……」

 

「紅葉、悪いけど、その役目は僕の物だよ。なぎさの恋人としてなぎさを怖がらせる物を見逃すわけにはいかないからね」

 

「ふーん、りゅーいちのくせに言うようになって来たじゃない」

 

「龍一……」

 

 と、頼もしい発言をする龍一に紅葉と零二は驚きと喜びに似た感情を感じており、なぎさは頬を紅く染め、龍一の制服をぎゅっと握る。

 

「ええーーっ、鈴やん、もう付き合うていたんか! くぅーっ! 狙っとったのになぁ」

 

「そこかよ、霧崎!」

 

 どうでもいいことに落胆する霧崎に零二は思わず突っ込む。

 

「ふん、あんたごときがなぎさと釣り合うと思ってるわけ? あり得ないんですけど?」

 

「ふ、男ってもんは、手に入れられない物ほど萌え……燃えるっちゅーわけや!」

 

 かっこいい事を口走る霧崎。一瞬だけ言い直したのはなぜだろうか……

 

「とりあえず、今日から帰り道には気をつけてくれ、もし、仮にあの野郎と会ったとしても戦おうとすんな、絶対逃げろ」

 

「なんで、逃げなくちゃならないんだい?」

 

「俺たちじゃ、あの野郎には絶対勝てない……龍一、お前でもな」

 

「それは、やってみなくちゃ分からないじゃないか!」

 

「分かるんだよ! あいつは……そこらにいるただの『召喚せし者(マホウツカイ)』なんかじゃねぇ、戦いを挑んだら、瞬殺されるぞ!」

 

「最初から諦めるだなんて君らしくないね」

 

「てめぇはあの野郎に会ってねぇから分かんねぇんだよ!」

 

 最強クラスと言ってもいい零二がそこまで念押しする『召喚せし者』……龍一は純粋にその『召喚せし者』と会ってみたいと思いはじめる。

 

「あ、そろそろホームルームが始まるよ、席に着かなきゃ」

 

「そうだね、話の続きは梶浦さんも誘って昼休み辺りにしようじゃないか」

 

「そうだな、それじゃ、また後で」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 一方その頃……

 

「ふーん、オーディンと同等の『召喚せし者』がこの島にいるとはね」

 

「ああ、だから気をつけろよ、有塚」

 

 創世の自宅にて創世は陣を呼び出し、先日の出来事を話した。

 

「お前の仲間……轟だったか? そいつにも伝えておけ」

 

「ふん、別にあんな奴、仲間なんかじゃないさ」

 

 轟と仲間に見られた事が不愉快だったのか、不機嫌そうな表情を浮かべる陣。

 

「それに……」

 

「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ! このお茶、うめぇぇぇぇぜぇぇぇぇぇ」

 

「ふふ、ありがとう」

 

 陣が続きを話そうとすると、突如鼓膜を突き破るほどの大声が創世の自宅に響き渡る。

 

「っ、なんでお前がここにいるんだよ!」

 

 鋼が創世の自宅にいる事に驚きを隠せない陣と創世。

 

「はっはぁぁ! でけぇ俺様に不可能なんざねぇんだよぉぉぉぉ」

 

 と、豪語する鋼。

 

「桜、どういうことだ?」

 

「えっと、洗濯物を取り込みに行ったら、そこにいる人が大声で『じぃぃぃぃん! どこにいるんだぁぁぁぁぁ』と大声で叫んでいたから、てっきり陣くんの知り合いなのかなと思って、上がってもらったの」

 

「なるほどな、つまりはただの偶然か」

 

「はっ、オーディンさんよぉぉ、これは偶然なんかじゃねぇぜぇ、俺様の力による結果だぁぁぁぁぁぁ」

 

「と、まぁ、僕が言いたかった事は、さっきオーディンが言ったことをあの馬鹿に伝えても理解できないと思ったったわけだよ」

 

「あぁん? 俺様は馬鹿じゃねぇぞぉぉぉ」

 

「なるほどな、確かに納得できる答えだ」

 

 鋼の吠え声を聞き、創世は陣の言い分を理解した。

 

「なんだなんだぁ? 何の話だぁ? 隠し事はよえぇぇモンのする事だぁぁぁぁ」

 

「あーー! もう! 五月蝿い! 静かに出来ないのか、お前は!」

 

「俺様を黙らせるのは……俺様にしか出来ないんだぜぇぇぇああ」

 

「いいから黙れ! 近所迷惑だろうが!」

 

 鋼に掴みかかる陣。まるでしつけのなっていない大型犬に苦戦する子供のような光景だった。

 

「とにかく、二人とも……気をつけてくれ」

 

「ああ、頭の隅にでも置いておくよ」

 

「あぁ? よく分かんねぇけど、分かったぜぇ!」

 

 片方はなかなか素直になれない傲慢な子供。もう片方はでかいのが最強だと吠える筋肉馬鹿……

 

 数ある『召喚せし者』の中でもこれ程の個性を持つ『召喚せし者』はいなかった。

 

「さて、有塚よ、始めるぞ」

 

「はっ、いつでもいいよ、オーディン」

 

 オーディンはコクリと頷き、日課となりつつある陣の特訓を開始する。

 

「俺も混ぜやがれぇぇぇぇ! 来やがれぇぇぇ『魔術兵装(ゲェェェトォォォ・オォォォォプゥゥゥンッッ)』」

 

「っ、待てよ馬鹿! こんなところでお前の『戦略破壊魔術兵器(マホウ)』を出したら……」

 

 しかし、時は既に遅し……ただでさえ天井スレスレのでかさである鋼の更にでかい『戦略破壊魔術兵器』エッケザックスにより、天井は突き破られ、暖かな光が差し込む。

 

「ふざけるのも……いい加減にしろ!」

 

 怒りを露わにした創世はオーディンへと成り、膨大な魔力を放出する。

 

「待て、オーディン! 僕は関係ない……」

 

「問答無用! お前達を完膚なきまでに叩きのめしてやる!」

 

「はっ、上等だぜぇぇぇ、てめぇと俺様……どっちがでけぇか決めようじゃねぇかぁぁぁ!」

 

「っ、この……大馬鹿野郎がぁぁぁぁぁ」

 

 鋼の馬鹿っぷりにより、創世の逆鱗に触れ、激怒する創世。そんなカオスな状況に頭痛がし出す陣……

 

 クソッ、僕が禿げたらどうするつもりだ!

 

 と、心の中でそう思う有塚 陣だった……




毎度お読み頂きありがとぉぉぉぉだぜぇぇぇぇぇ( ´Д`)

鋼と霧崎が出る回は必ずと言っていい程コメディー化します。

これからも、よろしくだぜぇぇぇぇぇ( ´Д`)y━・~~
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