ファイナルファンタジー14 異譚 獅子の子タジムニウス    作:オラニエ公ジャン・バルジャン

1 / 15
ファイナルファンタジー14のマイキャラ設定が拗らせ過ぎてもうストーリーにしちゃえと作った咽せ返る程の俺のマイキャラカッコいい愛してる(ナルシスト)小説です。以下注意事項‼︎
1 漆黒現行バージョンのネタバレを含みます。
2 漆黒現行バージョンまでやってる人じゃ無いとストーリーがわからないと思います。
3 FF14とwarhammerの世界観をパクっ…絶妙な間隔と尊敬を込めてミックスした限りなくエオルゼアに近い何かです。
4 公式とは、何の関わりもありませんが、もっと色んな人にエオルゼアを知って欲しいのとこんな設定が作れるぐらいエオルゼアの世界は広くて素晴らしいのだみんなに知って貰いたい為に作ったリスペクト作品である事をご理解頂けると嬉しいです。


1話 獅子心王の末裔

アラミゴ解放から25年前、第七霊災から20年前、一つの超大国が歴史の表舞台から消えた。

アルトドルフ帝国…このエオルゼア小大陸より北東に位置するライクランド帝国と南東に位置するブレトニア王国という二つの国が合わさって出来た連合帝国である。

当時ガレマール帝国と世界を二分していたとすら言われているこの大国は時を遡る事第二霊災直後から存在している歴史ある国である。この二つの国を説明しなければこの物語は始まらない。

 

先ずライクランド帝国から話を進めよう。

 

ライクランド帝国は始祖シグマーによって作られたヒューラン種族最大にして最強の国家である。この地にて鍛冶屋を営んでいたシグマーは天から戦鎚ガール・マラッツを授かり、その地にて悲惨な状況にあったヒューランを救い、国を起こした。ガール・マラッツは凄まじい力を持った戦鎚であり一度血に打ち付ければ大地が割れたという。

シグマーは建国後、ガール・マラッツによって打たれ、鍛え上げられた鉄を使い12本の剣を作り上げ、後にルーン・ファング十二公爵の剣と言われる、それら12本を最も信頼する戦士と魔法使いに与え、それらを選帝公爵(帝国内に存在する12の公爵領の主人であり、皇帝として選ばれる権利を持つ存在)に任命したのだ。

そしてガール・マラッツを二代目の皇帝に手渡すとシグマーは何処へと消えた。

 

以後ライクランド帝国はヒューラン至上主義を掲げ、蛮族や、ララフェル、エレゼン、ルガディン、アウラ、ミコッテ、ヴィエラなどで構成される部族や国家と戦争を繰り返し領土を奪い、滅亡させていった。

第三次霊災を巧みな政治手腕と軍略の才で乗り切ったマグナス帝治世下に至るまで多くの非ヒューラン種族そして非シグマー教(始祖シグマーは治世時より神格化されており、彼の行方不明後正式の国教となった)信者のヒューランを弾圧、蹂躙したが、慈悲帝マグナスにより多種族共生共栄宣言が唱えられ以降は様々な種族がいざこざを起こしながらも、共に栄え合い、遂には大帝国の地位を掴んだのだ。

ライクランド帝国の文化の特徴(ブレトニア王国もそうだが)は魔法と化学がそれぞれ完全に分離されて発展しているという点にある。

 

ガレアン人が魔法が使えない代わりに青磷水を使い魔科学を使用しているのに対し、この土地の人間は科学は科学、魔法は魔法で発展させていったのだ。

ライクランド帝国の主戦力を担うのは高度な冶金技術によって作られた銃弾や魔法すらも跳ね返す強靭な鎧を纏った軍勢や強力な火薬による銃や大砲、そして蒸気機関で動く戦車と天馬やグリフォンであった。特に魔法部門は戦争系を主に発展させていくのが基本であったという。

エオルゼア小大陸や東方の魔導士のように、一対一で魔法の弾丸や刃を打ち出す事も出来るがこの土地の魔道士は数十人から数百人を殺傷する大規模魔法を重点に発展していった為、この土地で魔道士になれる人間は少ない。

 

鉄と火薬を持って…それがライクランド帝国のモットーである。

臣従、友誼を結ぶものには金貨と鉄を、仇なすものには火薬と戦鎚を…。

 

ブレトニア王国は第三霊災から80年程後に誕生した国だ…。ライクランド帝国は南方の平原地帯への移民を計画し実行したが、この緑の美しい平原は多くの蛮族や、非ヒューラン種族の部族が犇いており、むしろ荒廃していたとすら言われていた。ライクランド人の移民団は戦いに明け暮れた、やがて本土の関心も薄れ、支援も打ち切られる。多くの蛮族や種族が付け狙い不安定な合従軍となって移民団に襲い掛かろうとしていた。

ライクランド人の騎士と兵達は玉砕を覚悟し、その家族や移民してきた民も凌辱される位ならと自決の覚悟を決めていた。

そんな中、この移民団をまとめ上げることになった騎士の1人が泉で朋友達と休んでいた。

騎士の名はジン・バストンネ。(エオルゼア風に訛るとジル・ル・バストンヌという名になる)

すると泉から霧を割って一人の美しい女性が水面を歩いて現れた。

ジンはそれが人ならざる者であり、何かを感じ取ったのか、彼は思わず剣を両手で持ち、その美女の前に跪き、そしてこう叫んだ。

『どうか、我が剣と我が軍旗を祝福して下さい‼さすれば私は貴女のために剣を︎振います‼︎』

 

その美女は言われた通りにジンとその一団を祝福し、金色の杯に泉の水を淹れるとそれをジンに差し出した。

ジンはそれを呑むと凄まじい力が彼の身に宿り、何者にも屈しない勇気が湧いてきたという。

そして彼の朋友の騎士達、他の騎士達、そして兵達全員がそれを回し飲みするともはや彼らに死の文字は消えていた。

ジルは馬に跨り、ランスを構え叫んだ。

『泉の聖女の為に‼︎諸悪に決して屈せぬ‼︎‼︎』

騎士達の一度の突撃で諸種族の合従軍は総崩れになった。

そこを兵達が恐れをものともせず突撃してきた為合従軍は立て直せず夥しい死者を出したという。

戦力差五倍以上の劣勢を覆したジンはジン・ブレトニアと名を変え、この地にブレトニア王国を建国する。

長い戦乱の為本国ライクランド帝国どころか他国とは文化的差が生じてしまったブレトニア王国は一件劣っている文化、軍事技術を持った国となってしまったがそれを補って余りある騎士達の勇猛さ、民の不屈の精神で、それを少しづつ埋め、独自の文化を築くに至る。

やがてそういった努力はブレトニアの大地を美しく肥えさせ、ライクランド帝国を始めとした諸国家の侵略を跳ね返す名誉と伝統に寄って栄える騎士の国として大成する。

そんなライクランド帝国とブレトニア王国はある時、一つの国、現在のアルトドルフ帝国として新生させた二人の王と皇帝がいた。

ライクランドはシグマーを除けばそれに勝る者なしと謳われた大帝カール・フランツ。

ブレトニアは獅子心王と謳われ古今東西最強の聖杯騎士(ブレトニアで聖女の加護が施された聖杯に入った水を飲む栄誉に恵まれた比類なき騎士の事)とも名高いルーエン・レオンクール王である。

両者は時には激しく戦いあい、時には共闘した両国が再び一つになれば如何なる敵にも立ち向かえると考えるようになる。

そして両者の子を婚姻させ、ライクランド帝都アルトドルフの名を採ってアルトドルフ家を創設以後アルトドルフ帝国として二国は栄えた。

そしてそこから幾つかの霊災と星暦を乗り越えた帝国は遂に不倶戴天の敵と出会う。

 

ガレマール帝国である。

北方にて大勢力と発展していたガレマール帝国とアルトドルフ帝国は領土問題で武力衝突を何度も何度も繰り返し、一進一退を繰り返していた。

だが遂にアラミゴ解放から二十五年前、運命の二つの大戦が起こってしまう。

一つはライクランド帝国領ノルドランド沖空中会戦である。

アルトドルフ空中艦隊とガレマール帝国空中艦隊との総力戦である。結果は地の利と天候、そして人の和を得たアルトドルフ帝国が、ブレトニア王国が誇るペガサス・ピポグリフ空中騎士団の活躍もあって勝利するが、この時主戦力を担っていたブレトニア軍に大きな損害が出てしまう。

会戦の結果を良しとしないガレマール帝国皇帝ソルは大将軍ヴァリスを総大将とした30万前後の大軍をライクランド帝国最北端キスレヴ公爵領に向けて出撃させる。

対するアルトドルフ帝国も時の皇帝ジギスムント6世はガール・マラッツを佩き、自身を含むルーン・ファング十二公爵を招集し自らを総大将とする軍20万とブレトニア国王にしてアルトドルフ帝国主席元帥フィリップ9世を副将にし、ブレトニア王国軍10万のこちらも合計30万の軍勢を持ってキスレヴ公爵領内にて待ち構える姿勢を取った。

 

後にいうキスレヴの会戦である。

 

会戦は二週間続き一進一退の戦局であったが遠路を遠征してきたガレマール帝国軍は疲労と敵軍に対する恐怖が蔓延しており、次第に不利になりつつあった。

しかし突如ルーンファング十二公爵のうち八名が離反、ライクランド帝国軍20万のうち13万弱が寝返り、事実上全軍の半数を失った帝国軍は為す術も無く壊滅し、ジキスムント帝は敵中に吶喊、壮絶な戦死を遂げる。

残った四人のルーンファング十二公爵も離反、フィリップは残存した軍勢の大半に降伏する様に命令し、自身は僅かな供回りのみを連れ、皇帝の後を追うようにこれもまた敵中に吶喊、夥しい死者を出し行方を暗ます。

王を失ったブレトニアは王家レオンクール公爵家、ブレトニア聖杯教(ブレトニアの国教)の総大主教座を兼ねるカルカソンヌ公爵家の二代公爵家を始めとした、他の公爵領や、伯爵、男爵領はガレマール帝国侵攻前に降伏を通達、戦火に焼かれる事なく虜囚の身となる。

以後帝都ガレマレドに近い事からライクランド帝国領全土はその科学、冶金技術を買われ、ガレマール帝国軍の兵器と自分達ではなくガレアン人が使う為にライクランド帝国の武器を作る大軍事工場と化し、ブレトニア王国領はその美しい肥沃な大地を買われ、評判良い事でも知られた農産物や、海産物、家畜の肉などを帝国に供給する大牧場となってしまい、ライクランドではシグマー教が、ブレトニアでは聖杯教はガレマール帝国軍よって激しく弾圧され、以降長らく帝国の一部として扱われる事になる。

______________________

ドマ人の歴史学者

『以上が西南の国、アルトドルフ帝国の歴史だ。私達のドマよりも遥かに大きな国であったはずの彼らが滅ぼされてしまうほどガレマール帝国は強かったという事だね。私達がこうして国を取り戻せたのはある意味奇跡だよ。』

 

中年の痩せたドマ人の学者はそう言いながら書物を閉じると子供達のリーダー格であろう少年が立ち上がって叫んだ。

 

ヨウザン

『でもそんな帝国を何度も負かしたスゲーにいちゃんを俺たちは知ってんだぜ‼︎タジムンティスって言う冒険者が居るんだ!』

 

コハル

『タジムンティスお兄ちゃんどうしてるかな?』

 

子供達の阿鼻叫喚に学者も同調する。

 

ドマ人の歴史学者

『ああ、彼は本当に凄かった。もし彼がこの二つの国で産まれていたらきっとカール・フランツや、ルーエン・レオンクールに並ぶ英雄になっていただろうね。さぁドマ冒険者小隊の諸君、この調子で課題を片付けようか?』

 

タジムンティス・フェデリウス、皆からはタジムと呼ばれる、エオルゼアの冒険者にして英雄、超える力を持つ光の戦士として名高いこの青年は、エオルゼアよりガレマール第十四軍団を消し去り、人と龍の千年戦争を終わらせ、アラミゴを解放し、そして昨今第一世界を救い、第八霊災を未然に防いだ比類なき英雄である。

しかし彼には裏の顔があった。

それは時が来るまで決して明かしてはならないと死の間際母が最期に言い残した事だった。

そんな彼は今、広い緑色の草原に立っている。

アジムステップに来ているのか?

確かにこの広い草原に見覚えはある、しかしそれと違うのは遠くに白い巨大な城が建っているのが見える。

超える力が見せる過去視だろうか?いや、明らかにそれとは違った。

美しく平坦な平原に咲く草花、どこか懐かしいこの光景には彼には朧げに覚えがあった。

すると何処かから勇壮かつまた懐かしさを覚えるラッパの音が聞こえてきた。

そしてそれは近づいてくる、無数の馬の蹄の音と共に。

すると振り返った瞬間、大きく立派な軍馬に跨った煌びやかでとても良質な鎧に身を包んだ騎士達がタジムを避けながら駆け抜けていった。

タジムが騎士たちの向かっていった先を見ると白く美しい巨大な城があった。

そして同時に背後からまた気配がするので振り返ったするとどうだ。

さっきの騎士達と似たような格好をしているが明らかに高位のものであろう素晴らしい鎧をつけた騎士が軍馬に跨りタジムの背後にいるではないか。

兜を被っているがどんな目をしているかも分からない、正しく鎧のみが跨っているような状態だ。

そしてその鎧と言った方がいいのか、騎士と言った方がいいのか、既にそれは抜き身の剣を持っていた。

銀で作られた素晴らしい剣は金色の光を帯びていた。

そしてそれは剣を高々と振り上げ、なんとタジムに振り下ろしてきたのだ。

しかしタジムは大剣を抜く事も出来なければ身動きも取ることが出来ない。

剣はタジムに完全に振り下ろされた‼︎

 

タジム

『ハッ⁉︎⁉︎』

 

タジムは自身が夢の中に居たことを悟った。次に見た光景は何度も見た『石の家』の中だったからだ。

しかしタジムは明らかな異常を感じていた。

余りにも現実味が強い夢であったし、今、彼の額は凄い量の汗が噴き出ていた。

そして身体は震え、夢の中で草木を踏んだ感触、馬の嘶き声、騎士達の息遣い、そして夢の最後に現れた騎士の剣が振り下ろされた時の殺気と恐怖、それは紛れもない

 

タジム

『本物だった…。勤めを果たせと言うのか…そう仰っているのか…。』

 

『大丈夫、随分うなされていたようだけれど?』

 

タジムが横を向くと、褐色の肌に銀髪のミコッテ族の女性が立っていた。

 

ヤ・シュトラ・ルル

 

エオルゼア内の救国結社である暁の血盟に属するシャーレアンの賢人の一員である。

タジムとはエオルゼアでの冒険者としての活躍を始めて以降からの長い付き合いである。

 

タジム

『やぁ、シュトラ。みんなの姿が見えないがどこかに出たのかい?それとも帝国軍が大挙として攻めてきたか?』

 

ヤ・シュトラ

『戦いが大好きの貴方には残念だけど、みんな街の人が用意してくれた宴に出てるわよ。何処かで私達が倒れた事が漏れててそれの復活祝いと、水晶公…いえ、グ・ラハ・ティアの暁入りで丁度ここに居た子達と聖コイナク財団の人達と混ざってすぐ外でお祭り騒ぎしてるのに人気者の貴方がいつまで経っても出てこないから私が見にきたのよ。』

 

タジム

『戦いが好きってなんか棘があるな…。この前のお母さんって言ったのがそんなに根に持ってるのかい?』

 

するとヤ・シュトラはにっこりと笑いながら杖を構えて魔法を詠唱し出した。

 

ヤ・シュトラ

『あら、貴方その汗といい顔色といい具合が悪そうね、見てあげるからじっとなさい。』

 

タジムは余計青い顔になって本気で謝罪して許して貰ったが、それでもやはり具合が悪いと判断されたのでジッとする羽目にはなった。

 

タジム

『魔女マトーヤ。私は何か悪い病気にでも罹ったんですか。こっちに戻ってからミートパイとホワイトクリームスピナッチパイをドカ食いしましたけどお腹壊さず元気にしてましたよ。だからせめて縄を解いてください。僕こんなプレイしません。寧ろそうなら踏んで下さモガッ…!』

 

タジムはヤ・シュトラにアップルパイを口に突っ込まれて栓をされてしまった。

 

ヤ・シュトラ

『はいはいおませ坊やはこれでも頬張って我慢なさい。……そぉね、体調もエーテルも問題無さそうだけど…でも変ねエーテルが強くなってる。特に身体の内側から強くなっていってるわ。でも大罪食いを倒した時のような物ではないわね。何かしら、とても強い力を感じる。』

 

するとノックをする音が聞こえたので、ヤ・シュトラがどうぞと返答するとララフェル族の女性が入ってきた。

 

タタル・タル

 

暁の血盟の敏腕…経理?裁縫士?造船設計者?兎に角戦闘以外は多才の暁の血盟の縁の下の力持ちである。

 

タタル

『失礼しまっす、タジムさんにお客様です。』

 

ヤ・シュトラ

『どなたかしら?今診断中だから後にして頂きたいのだけれど?』

 

タタル

『タジムさんのお父さんを名乗る人がおいでになっています。カムイ・タナトスさんと名乗っていまっした。』

 

タジム

『父上が…。わかった。だけど外で会うからモードゥナの城壁で待ってて欲しいと伝えて下さい、レディ・タタル。』

 

タタル

『レ、レディ⁉︎あっ…ハイでっす。』

 

タタルは顔を真っ赤にしながら出ていった。ヤ・シュトラは呆れた顔でタジムを見た。

 

ヤ・シュトラ

『呆れた。貴方どこで女の子を揶揄い方を覚えてきたのかしら?それでリーンを揶揄っていたのなら貴方、サンクレッドに殺されてるわよ。』

 

タジム

『ヤ・シュトラみたいな良い女性になってくれって言っただけさ。』

 

そう言いながら剣とマントを着けると、タジムはヤ・シュトラを抱擁した。彼女は驚いて仄かに頬を赤らめていた。

 

ヤ・シュトラ

『ちょっと、何してるの?』

 

タジム

『ありがとって感謝の気持ちさ。ちょっと行ってくるよ〜』

 

かつて過去の世界での旧友であり、別世界で対決した宿敵がしていた様に手をヒラヒラしながらタジムは出ていき、余り人目につかない様にモードゥナの城壁に登った。

 

モードゥナの城壁には侍風の出立ちをした初老のヒューランの男性が立っていた。

 

?

『お待ちしておりましたぞ。』

 

タジム

『養父上が此方にいらっしゃるとは珍しい。だが、何かあった事は間違いない。』

 

親子の対面かと思いきや、タジムの顔は真剣なものになり、侍は跪き、頭を垂れた。

 

タジム

『報告せよ、カムイ卿。本名を明かして迄私に会いに来たからにはそれなりの事態と捉えるが如何に。』

 

カムイ卿

『はっ、先ずエオルゼア各地に出現した建造物はご覧になりましたな。現在この建物はエオルゼア以外には確認されておらず、あのような物を使っている勢力は皆無との事。当然我らが祖国にもあのような物は建てられておらぬとの事。』

 

タジム

『アレを建てたであろう男には会ってきた。よりにもよってあの下賤なドマ人の男の姿と声をしていたとはな。アレは私を挑発させる目的だったろうと今になって思う。続きを聞こうか、それだけではあるまい。』

 

カムイ卿

『ガレマレドの政変の影響で各地の軍団が軍閥化し、混迷を極めており、占領地支配に影響が出た為、各反乱勢力が勢いを増しております。この状況なので各諸侯が…私のも含め嘆願が殿下にございます。』

 

カムイ卿

『今こそブレトニアにお帰り下さい。臣も今が捲土重来の好機と捉えます。まだこの地にて未練がある事は承知。ですが貴方様はこの地で充分遍歴を積みました。今こそ再び金獅子の紀章を掲げ我等をお導き下さい。』

 

ブレトニア王太子タジムニウス・レオンクール殿下…!

 

タジムンティス・フェデリウスのもう一つの姿、それは亡国ブレトニア王国のたった一人の後継者であるタジムニウス・レオンクール王太子であった。

彼はアラミゴ占領の五年前、ブレトニア王国にてフィリップ9世とブレトニア十二公爵の一人ボルドロー公の家臣ジソルー伯爵の娘、ブリジットとの間に生を受ける。

彼は1歳までブレトニアで生活していたが、ガレマール帝国軍の侵略を受け、父王フィリップ9世の機転で母ブリジットと共に自決したと偽装され、カムイ・タナトス以下数名の騎士達とブレトニア王城から脱出、以後供回りの騎士達が道中にて死去、ないしは別の使命を果たす為離れていく中、母と養父となったカムイの三人とエオルゼアに逃亡し、5歳の時にブリジットはイシュガルドで亡くなり、8歳まで同地で過ごした後、以後25になって戻って来るまで各地を転々とし軍事、政治、個人の武勇を鍛え上げ、19の時点では東方の国にて一軍とは言わずとも一部隊を率いて戦場に出るなど活躍していた。

 

彼は生まれながらにして帯びていた。

ブレトニア王国を、そして同胞にして兄弟であるライクランド帝国を救い、アルトドルフ帝国の再建を果たす事である。

無論、彼の父も母もそれを望んだが強制はしていない、無論カムイ卿もそれは知っている。

だが彼は子どもの頃から見ていた不思議な光景(超える力の過去視)や修業の果て、自身のルーツを知りたくなり、そしてエオルゼアの英雄になっていく過程でイシュガルドの千年戦争や、アラミゴ解放に居合せ、そこであった人々の影響を受けたタジムは祖国を奪還しなければならないと強く思う様になった。何より犠牲を払って守ってくれた騎士達、そして父と母に報いたいと言う思いがあったのだ。

 

タジム

『ではあの夢を見たのはそろそろ終わりにしろと言う意味か…。』

 

カムイ

『はっ…?』

 

タジム

『なんでもない、戻ろう。ブレトニアに!』

 

カムイ

『では!』

 

タジム

『今日から俺は…いや私はタジムニウス・レオンクールだ。獅子心王の末裔、ブレトニアの騎士にして王になる男だ。』

 

カムイ

『ではモードゥナに居られる賢人方や、ミスト・ヴィレッジに居られるお仲間にご挨拶なさって下さい。準備一切臣が…』

 

タジム

『要らぬ。』

 

カムイ

『ああ、左様ですか。要らぬと…えぇ??よろしいのですか?』

 

タジム

『そんな気はしてたから今いる中で一番大人のお姉様に託してきたよ。それにやっぱりブレトニア人だと言ったらどんな顔するか分からないからあまり変に挨拶回りするよりこっちの方がマシさ。ただ、イシュガルドのドラゴン・ヘッドには寄らしてくれ、母上と友に別れを告げたい。』

 

カムイ

『ブリジット様と件のイシュガルド騎士ですな?畏まりました。では国境でお会いしましょう。この地に潜伏している我が軍の部隊と騎士達には招集をかけ、準備をしておきます。』

 

タジム

『ああ、だが強制はするな。彼等の意志を尊重してあげてくれ。』

 

カムイ

『勿論です。ですが殿下が起たれると知れば皆が供をするでしょう。』

 

タジム

『私は良い君主にはなり得ないかもしれないぞ?』

 

カムイ

『殿下、良き君主とは戦が強いとか政治に強いとかではありませぬ。如何に臣民に好かれているかです。そう言った君主は仁君や名君である事が常。少なくとも殿下は両者の道が開けていると臣は申し上げておきます。』

 

タジムは、フッと笑うと老侍に別れを告げるとこっそり、武器と鎧、そして消耗品の確認して、馬に跨り宴で盛り上がるモードゥナを後にした。

 

タジムの行方不明が、判明したのは早朝の事であった。

モードゥナ中を駆け回ってきたのか、エレゼンの少女が息を切らせて石の家に帰ってきたときには日が完全に上りきっていた。

 

『 アリゼー・ルヴェユール 』

『ねぇタジム見てない⁉︎』

 

勢い良く入ってきた妹に驚いたのか兄の『アルフィノ・ルヴェユール』は紅茶で咽せてしまっていたが落ち着きを取り戻すと答えた。

 

アルフィノ

『タジム?朝は見てないが、どうかしたのかい、そんなに慌てて?』

 

アリゼー

『昨日から姿が見えないのよ。タタルの話だと昨日人が会いに来てからそこから姿を見せないって話なの。ラハが街中を、ヤ・シュトラがミスト・ヴィレッジの冒険者部隊の詰所を見に行ってくれてるんだけど何処にも居ないのよ!』

 

流石にアルフィノも顔色を変えたのは言うまでもない。アルフィノも直ぐに立ち上がると暁の血盟の情報収集を担当している冒険者『リオル』に手隙の者を捜索に当てるよう依頼した後各都市国家に連絡を入れたのである。

 

英雄の失踪…先日にガレマール系文化の印象に似た建造物が『新たなアシエン』と共にエオルゼア各国に出現したばかりの珍事不安の坩堝に陥るのは必定。

 

結果その日は見つからず、元暁の賢人で現在はアラミゴ解放軍一将である『リセ・ヘクスト』が部隊を率いて例の建物を調べる為二日後王都アラミゴを出る為、それに合わせて王城で会議を行うべく翌日に再びアラミゴに出向くことになった面々はその時に改めて情報をまとめる事にした。

 

さて英雄の失踪で明らかに気を落としているのが二人ほどいた。

アリゼーとグ・ラハ・ティアである。

英雄タジムンティス・フェデリウスの後を追い掛ける若き賢人達はカラスの鳴き声をお供にモードゥナの夕陽を見ながら黄昏てしまっていた。

 

アリぜー&グ・ラハ

『はぁ………。』

 

それを見ていた他の賢人達は声を掛けにくくなっていた。

 

タタル

『なんでしょう、あそこだけ日光が差し込んでないように見えまっす。』

 

アルフィノ

『まるで飼い主に置いてかれたウルフ・パップだよ…。だいぶ見るに堪えないねあれは。』

 

?

『みんなここに居たら風邪引いちゃうわよ?』

 

そう言って歩いてきたのは黄色の装束を着たララフェル女性の暁の賢人である。

 

クルル・バルデシオン

『二人とも、明日出発前にもう一度探してみましょう?今ここで落ち込んでいても何もならないわ。何か理由があって居なくなってるのよ。』

 

二人は無言で頷くとトボトボと戻っていった。

 

クルル

『あらら…アレはだいぶ重症ね。アルフィノ君もああなっていいはずなのに』

 

と言い掛けた瞬間アルフィノの目からブバっと涙が出始めた物なのでその場にいた全員が固まってしまった。

 

クルル

『あっ…ごめんなさい、耐えてたのね。』

 

翌日アラミゴに出立前にモードゥナの街を見廻っても、アラミゴ王宮に着いて各地の情報を得ても結果タジムは見つからなかった。

各解放戦線にも参加している様子は無く、第一世界に行っている可能性も視野に入れたが行くのであれば一声掛けるだろうし、第一世界で知り合った妖精フェオ・ウルが何かしらの伝言を伝えてきそうなものだがそれも無いのだ。

 

結局リセが出立日が来てしまい賢人と各国首脳は見送る為に城門まで来ていた。

 

リセ

『じゃあみんな行ってくるね。』

 

ヤ・シュトラ

『気をつけて。』

 

ラウバーン・アルディン(アラミゴ代表会議議長兼アラミゴ軍総指揮官)

『何かあればすぐに吾輩達も駆けつけよう。』

 

リセは力強く頷くと、出発の合図を出そうとした次の瞬間、アラミゴ軍の伝令がチョコボを凄まじい速度で飛ばしてきたのだ。伝令のチョコボは城門前で転倒し、伝令は落馬して一同の目の前に転げ落ちた。リセが助け起こすが伝令は言葉が出ないのか過呼吸気味になっていた。

 

伝令

『いっ……い……。』

 

リセ

『落ち着いて話して。何があったの⁉︎』

 

伝令は深呼吸するとやっと言葉が出るようになったのか話し出した。

 

伝令

『たった今全世界レベルで電波障害が発生しました!全ての魔法通信機、魔導通信機が使用不能です!』

 

アルフィノ

『なんだって⁉︎……本当だ。石の家に連絡が取れない。どうして急に?』

 

すると今度はリオルがチョコボで駆けてきた。(尚、彼は落馬しなかった)

 

リオル

『盟主‼︎どうやらこの電波障害は帝国領内から起こってる!だが帝国軍もリンクシェルが使えないようだ。』

 

カ・ヌエ・センナ(エオルゼア都市国家の一つグリダニアの指導者)

『帝国領内から起こっているのに帝国軍もリンクシェルが使えない…?どういう事ですか?』

 

リオル

『何が起こっているのか全くわからないが、各地の解放戦線や、東方連合との通信も行えない。情報が完全に寸断されてしまった。今ガーロンド社の技術者達が復旧作業を行なっているが一つわかったことがある。正確な位置が判らないが原因は帝国領東南の地にあるそうだ。』

 

メルヴィブ(エオルゼア都市国家の一つリムサ・ロミンサの提督)

『南東の地…だがその辺りにはこれだけの事が出来る抵抗勢力は居ないはず。』

 

そう言ってると王宮に詰めていたガーロンド社の技術者が走ってきて、電波障害が急に終わった事を伝えて来た。そして今度は世界中全ての周波数で同じ内容の映像が同感覚で流されていることも併せて伝えてきた。

 

一同は大急ぎで王宮に戻ると既にガーロンド社の社長、『シド・ガーロンド』が先に来ており、魔導映像投射機と通信機の調整を行なっていてくれていた。

 

シド

『よぅ、話は聞いたから大急ぎで来たぜ。今調整も終わったからこの画面いっぱいに今流されている映像が映るはずだ。』

 

アルフィノ

『早速観てみよう。ひょっとしたら例のアシエンが何かしたのかも知れない。』

 

映像機をつけるとガレマール帝国の国章ではなく、黄金の地に真ん中に青と白で塗られ、白地に金獅子と青地に赤い鷲獅子の紋様が描かれた盾の紋章がけたましい音楽と一緒に映し出された。

それを観た者はあり得ないと驚愕の表情を浮かべ、ある者はこれが何を意味するものか全く理解できなかった。

 

ラウバーン

『アルトドルフ…』

 

ヤ・シュトラ

『帝国紀章…。でもどうして。』

 

映像が切り替わると完全装備で身を固めた騎士が壇上に立っていた。そしてその初老の男性騎士は口を開いた。

 

『これを観ている紳士淑女諸君には突然の無礼をお許し頂きたい。私はブレトニア王国家令のトロワヴィル・クーロンヌ公爵である。私はこの場を借りて全世界に対し、泉の聖女の名の下、ガレマール帝国に対し独立戦争を挑むものである。それと同時に、現在我が友邦ライクランド帝国、ひいてはアルトドルフ帝国皇帝を僭称し、劣等種ガレアン人に媚びるミドンランド公爵ボリス・ドートブリンガー四世とそれに従う全ての者にアルトドルフ先帝ジギスムント陛下とブレトニア先王そして我が甥フィリップ九世陛下とそれに殉じた全ての同胞の弑逆の罪を糾弾するものである‼︎』

 

トロワヴィル

『今日より二十五年前、我等はガレマール帝国軍にキスレヴの地で破れた。しかし、我らは決して力で負けたのではない。これを観ている同胞達よ、思い出すのだ!あの日ドートブリンガーはあろう事か自身と同格の八人の公爵を抱き込み、皇帝を死しても護らねばならないルーンファング十二公爵の地位に居りながら、ジギスムント陛下を戦場にて暗殺し、帝国の全権と皇帝の証であり、大神シグマーより賜りし戦鎚ガール・マラッツを簒奪したのだ。』

 

これを観ていたシドは言葉を漏らした。

 

シド

『当時ガレマールと同格だったアルトドルフ帝国が簡単に崩壊したときは全く信じられなかったがそんな事情があったとはな。』

 

映像のクーロンヌ公爵は続けた。

 

トロワヴィル

『以来、我らは帝国の圧政化にあった。確かに我らは帝国に於いて兵器、及び食糧生産の重要拠点となった経緯がある為他国に比べ緩やかな支配であったにも関わらず圧政とは何事かと指摘を受けるだろう。しかし、我らは信仰を奪われ、誇りも奪われた!我らはそれだけで充分苦痛だったのだ‼︎だがその苦痛も終わりを迎えようとしている。ガレマール帝国は皇帝が物の怪と化した息子にその下賤な存在に相応しい最期を遂げて以降、完全な内紛状態に陥り、東方連合、エオルゼア同盟の勝利により、帝国は無敵の存在では無くなったのだ。これを好機と見ずして何とする。同胞達よ、先王陛下の明瞭な判断によって各地に潜伏、雌伏している同胞諸君‼︎時は来た、今再び共に聖杯と聖女の御旗を掲げ我が祖国と友邦を救済しようではないか‼︎』

 

カ・ヌエ

『あの御仁はよほどガレマール人が嫌いなようですね、シド殿。』

 

シド

『ガレアン人の迫害が最も凄まじいのが今も過去もブレトニア王国人とライクランド帝国人だそうだ。元々ヒューラン以外の種族は全て迫害されたが長い時間を掛けてそれは無くなっていったそうだが、ガレアン人だけは変わらずしかも年月を経てどんどん酷くそうだ。人として扱われず家畜以下の扱いを受けたそうだ。そして俺たちガレアン人もブレトニア人やライクランド人を同じ様に扱ってたそうだ。正しく不倶戴天の敵なんだよ。』

 

トロワヴィル

『最後にこの独立戦争…いや帝位奪還戦争に於いて御旗を掲げ我らをお導き下さるお方をご紹介致そう。タジムニウス・レオンクール王太子殿下ご入来である‼︎』

 

クーロンヌ公爵の口から出た名前に一同は驚愕し、更に追い討ちを掛けるように現れた若き王太子は皆が良く知る英雄だったのだ。

 

タジム

『私からもこれを観ている全ての人々の突然の無礼を謝罪しよう、私がタジムニウス・レオンクール、先王フィリップ九世の嫡子である。そしてもう一つ知っておいて欲しい事がある。私はエオルゼアの地にて光の戦士、アラミゴ解放の英雄と言われたタジムンティス・フェデリウスとしても存在した人物である事を。』

 

アリゼー

『そんな…嘘よ‼︎こんなの嘘よ‼︎』

 

映像先のタジムは続けた。

 

タジム

『私は生まれて間もない頃このブレトニアより逃亡し二十五年の月日を掛けこの地に戻って来た。私はアラミゴや、ウェルリト、そしてボズヤの戦役に参加し、自身の義務を思い出したのだ。ましてや今この世界は一人の人間とそれに与する者達によって滅亡の危機に瀕している!』

 

タジムはあろう事か新たなアシエンや蘇ったガレマール帝国皇太子ゼノス・イェー・ガルヴァスの事、そして起こっていたかも知れない第八霊災の事、そして新たなアシエンが全世界を巻き込んだ自決を図ろうとしている事を全て告白したのだ。

 

タジム

『もうこれを観ている人々は分かったであろう。この世界の諸悪全てはガレマレドにいる事が、私は今ここで全世界に宣誓する!ライクランドに居る裏切り者共を悉く首を跳ね飛ばし、ガレマレドを破壊し、全ての種族が聖女とシグマーの名の下光溢れる世界で暮らせる為、天下に武を敷くと!それを妨げんとする者は残らず』

 

そう言った瞬間カメラが引きタジムの姿が小さくなるかわりに映し出された広間には様々な種族大勢の騎士や貴族、そして平民達が武装してそれぞれの武器を天に掲げ叫んだ‼︎

 

ブレトニア人

『叩き潰す‼︎何であっても‼︎それが世界であっても叩き潰す‼︎‼︎‼︎‼︎』

 

タジム

『我らの意思は堅い事はこれで承知頂けただろう。我らは最後の一人になるまで戦う‼︎そしてもう一度私の口からも各地にて雌伏する同胞にもう一度伝える!立ち上がれ‼︎『我ら決して諸悪に屈せぬ‼︎』』

 

タジムが話し終わるとクーロンヌ公爵が隣に立ち高らかに叫んだ。

 

クーロンヌ公爵

『ブレトニア王国万歳‼︎ライクランド帝国万歳‼︎アルトドルフ同君連合万歳‼︎‼︎』

 

ブレトニア人

『ブレトニア王国万歳‼︎ライクランド帝国万歳‼︎アルトドルフ同君連合万歳‼︎‼︎』

 

無数の人々が同じ事を叫び続けるこの異様な光景はかつてアラミゴや東方の解放とは全く違う空気が流れていた。彼らは天上天下唯我独尊を唱え天下布武すると言ったのだ。つまるところこれは全世界への宣戦布告であった。

 

アルフィノ

『タジム、君を世界全てを相手に戦争をするつもりなのか…。』

 

ガーロンド社技術者

『放送終わりました…。』

 

すると今度はアラミゴ王宮司令部の全てのリンクシェルが鳴り響いた。

そして全ての通信が同じ内容を伝えて来たのだ。

エオルゼアの各国グランドカンパニー、東方連合軍、ガレマール帝国軍、その為全ての反帝国勢力や中立国家の軍勢から大なり小なりの部隊規模の脱走が多発し、それらは皆口々に

『シグマーの為に‼︎泉の聖女の為に‼︎王太子殿下の為に‼︎』

と叫び、徒歩や騎馬、水上艦や飛行軍艦を強奪し、ブレトニアの地に向かっていったというのだ。

 

混乱が収まったのはそこから一時間程であった。

エオルゼア各国の脱走した兵の数自体は大した事なかったが世界規模で見るとやはり相当数の人員がブレトニアに向かった事が判明した。

世界帝国を目指した過去の遺産は凄まじかったのだ。

そんな状況下でアラミゴ王宮内は沈黙していたがそれを打ち破ったのはイシュガルド議会議長アイメリク卿であった。

 

アイメリク

『これ以上沈黙していても致し方無い。我らはやるべき事をしよう。まだブレトニアの大軍がギムリトに現れる訳では無い。』

 

リセ

『…っそうだね。ラウバーン、私たちは例の塔に行くよ。』

 

ラウバーン

『吾輩達も備えるとしよう。これから戦う相手がガレマール帝国ではなくブレトニア王国になるのなら編成、戦術も全て変えねばならん。ブレトニア騎士団やライクランド騎兵の突撃はガレマール帝国の魔導兵器部隊ですら突き崩すそうだ。対騎兵用陣地の構築を始めないといけないな。』

 

ナナモ・ウル・ナモ(商業都市ウルダハの女王)

『不滅隊からも人員を出そう。今は人手が欲しいはずじゃろうからな。』

 

ラウバーン

『感謝します、ナナモ様。』

 

メルヴィブ

『暁はどうする?此処最近激務が続いていたからな、このまま休んでいた方がいいと思うが?』

 

アルフィノは迷っていたが自身にできる事は無いと理解していた。

 

アルフィノ

『私達は…』

 

アリゼー

『ブレトニアに行くわ‼︎』

 

アリゼーの言葉に全員が振り返った。

 

アルフィノ

『アリゼー⁉︎』

 

アリゼー

『私はブレトニアに行く!何であの人がこんな事しているのか理解できない。だから直接聞きに行く‼︎追い返そうとするならボコボコにして無理矢理にでも吐かしてやるわ‼︎』

 

それに併せてグ・ラハも続く

 

グ・ラハ

『俺も行きたい‼︎あいつが…あの人が理由もなくこんな事するとは思えない‼︎』

 

更にヤ・シュトラも

 

ヤ・シュトラ

『ブレトニアの文化には興味があるの。それに散々レディーを揶揄ったお灸も据えなきゃいけないし、ブレトニアからなら帝国に潜入したサンクレッドや、ウリエンジェの手助けも出来るのではなくて?』

 

アルフィノ

『みんな…行こう!ブレトニアに‼︎』

 

だが、そこにリオルが待ったを掛ける。

 

リオル

『おいおい正気かよ⁉︎今アイツの言葉を聞いただろう邪魔するなら全員殺すって!あの感じは見つけたら容赦なく殺しそうだし、そもそもどうやってブレトニアに行く気だ?歩いてなんて到底いけないぞ‼︎』

 

だがそこにシドが反論する。

 

シド

『いや、俺のエンタープライズなら行ける。途中ウェルリトで増槽改修と燃料を補給すれば往復ぐらいはどうにかなる筈だ。』

 

アルフィノ

『シド、送ってくれるのか?』

 

シド

『アイツに一言言いたいの俺も一緒だ。』

 

彼らの様子を見ていたカ・ヌエは優しく微笑んだ。

 

カ・ヌエ

『では決まりですね。』

 

暁の賢人達

『行こう、ブレトニアへ‼︎』

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。