仮面ライダーメレフ   作:辰ノ命

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皆さんご無沙汰しております。2章でございます。
新たな敵は……?
それではどうぞご覧ください。


エンジェルティア編
第13解「我と悪魔、我と天使」


「よう、王様ッ!! ここであったが何回目だ? まぁ何回でもいいが今日で終わりにしてやるぜ!!」

「お前に構っている時間はない。退け」

 

 前王との戦いから1ヶ月が経ち、残す所あと4体、70番台を除き残りは1体。という所でこの場所へと来たわけだが、悪魔ある所にこの男があり。デモンハンターの源次が例の如く邪魔をして来た。

 早速、恭也は変身してメレフ隣、プリーストと戦っているわけだ。

 

「おっと… 退けと言われて素直に退く奴がいるか?」

「お前の様な馬鹿でなければ、普通は逃げるがな」

「ほぉ〜ん、まぁ残念だったなメレフ!! お前がいくら悪魔を封印しようと、俺の強さに追いつく事はできないぜ!!」

 

 そう言うとプリーストは杖を構え、光弾を発射して来た。

 そしてメレフはそれを剣で流し、キーを変更して「スタンドメローラ」へと姿を変える。

 

「それは…… 見たことないな」

「お前と同じ光だ…… しかし、偽物の光とはレベルが違う」

「はっ! ならやってみ────」

 

 威勢よく返そうとしたプリーストだったが、その言葉を言い終える前に背中を斬りつけられる。何が起こったのかわからないという表情だ。

 この形態は数秒間自身を光速化する力を持つ。いくらスペック上は上をいくプリーストだったとしても、光速に追いつく事は不可能である。

 

「ちょ、待て!!」

「ん?」

 

 すると、彼は急に地面に寝転がり手をヒラヒラとさせた。

 あまりに急な出来事にメレフは剣をすんでの所で止め、腰に手を当てその光景に呆れながら立ち止まる。

 

「…… 何をしている?」

「少し突っ込んでもいいか?」

「あ、あぁ……」

「お前なんか強くなり過ぎてるんだよッ!!! ふざけんな!!」

「お前… いくら封印しようと俺の強さに追いつく事はできないとか言っておきながら…」

「お前と会わないこの2ヶ月!! 俺は女の子と遊び回ってた!! そこはいい!!」

「悪魔を止める為に回れ!!!」

「そして久々に会ったらなんだこの実力差は!! ていうかさっきから基本的な姿にも負けてたんだけど!!? 俺が一体何をしたと!!?」

「明らかに遊んでいたのが悪いと思うのだが!!?」

「隙ありぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 プリーストは卑怯にも杖を即座にメレフの懐に向け、予め手に溜めておいたエネルギーを即座に杖に移動させて光弾を放った。

 当然何の構えもしてなかったメレフはその攻撃をまともに食らってしまう。

 

「ぐはっ…!! 貴様っ!!」

「はははっ!! 形勢逆転だなっ!!」

「いいだろう。俺も舐められたままは王として許されることではない。本気で行くぞッ!!」

《エイワンプラス!!》

 

 そう言うとメレフはエイワンプラスティアイズキーを取り出し、ドライバーのキーと変更し、形態を変化する。

 

《開錠!!》《憑依!! プラスで憑依!!》

《悪魔の名はエイル・ワン!!『プラス!!』1の数字を持ち、プラスされたその力は王を頂点へと導く!!》

《スタンドエイワンプラス!!》

 

 この姿は王としての力が50%覚醒している状態。普通の悪魔はもろろんのこと、あの前王でさえも勝てなかった力である。

 プリーストはその新たな姿に一瞬宇宙が見えたが、すぐに頭を切り替え杖を構えて光弾を発射する。

 だが────。

 

「あ、あれ…?」

「ふんっ!!」

「あぼしゃ!!?」

 

 その装甲には傷一つ付かず、即座に顔面を殴られた。

 不思議なことに1発のはずの攻撃が2発分に変わり、一撃でもかなりの威力であるが、もう一撃飛んできたら耐えるどころの話ではない。

 プリーストはヒビの入った仮面を押さえながら、地面に杖を向け、彼らに手を振る。

 

「ごめん!! 急用を思い出したわ!! また今度会おうぜっ!!」

「あっ…」

 

 そしてプリーストは地面に光弾を発射して砂埃を起こし、その隙に何処かへと姿を消してしまった。

 メレフはため息をつきながら、69体目の悪魔を封印し、変身を解く。

 

「エイル、これで残りは例の奴らだけだな」

「はい、お疲れ様です恭也様」

「さて、いつ出会えることやら────」

 

 また数日探し回ることになりそうだと思ったその時、目の前が黒く染まったかと思うと、そこからスッと見たこともない悪魔が現れる。

 だが、その気配は只者ではない事がわかる。

 

「お前はまさか…!!」

「ふぉふぉ… 初めましてじゃのう。現王よ」

 

 不気味な気を放つ70番目の悪魔が恭也たちの前に現れた────。

 

 

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 源次は酒を飲みながら街を歩いていた。誰がどう見てもやさぐれたおっさんである。歩く人々の視線はとても痛い。目で人を殺める事が可能と思われるくらい痛い。

 

「あーあ…… 俺の人生なんでこうなっちまったかなぁ……」

 

 彼はポツリとそう呟く。デモンハンターになってからというもの、収入は安定しないし、それでも人よりはもらっている方だが、これといって趣味はないから夜のお店には通い酒を飲み、吐き、二日酔いになってフラフラとする。何か取り柄はあるかと言われても、特にないと答えるのが当たり前。

 そういう人生を歩んできたのだ。

 

「どっかに可愛い子いねぇーかなぁー…… あ、お姉ちゃんちょっと話を……」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………… あぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 いや、何でそんな叫ぶんだというレベルで叫んだ美人な女性は、源次を突き飛ばして全力で走り去ってしまった。

 全くどいつこいつも頭のネジ狂ってるんじゃないかと、訳の分からない思考を浮かべていると、ちょうど通りかかった男たちが妙な会話をしているのを耳にする。

 

「そういやあの翼の生えた小僧はどうした?」

「あーあれか。動画でも撮ってネット辺りに上げれば金になると思ってよ。もう使われてねー倉庫の中に縛って閉じ込めてるよ。どうせ飛んで逃げることもできねーだろ。怪我してるし」

「まさか悪魔の他に()使()もいるとはな…… しかも弱りきったよ」

 

「天使」という言葉に源次は耳を疑った。が、今にして見ればデモンティアとかいう悪魔もいるのだから当然天使がいたっておかしくないわけだ。

 源次は後をつけてみることにした────。

 

 ──── それから男のたちの跡をつけていくと、古くてボロボロになった倉庫に辿り着いた。

 男たちがそこへと入ると同時に動き出し、見つからない様に倉庫へと侵入する。中にはもう使われていないだろう資材等が置かれていた。その中に一本だけ柱の様なものが立てられており、そこに先ほどから言っていた翼の生えた少年がいた。

 

「よう、元気してたか?」

「…………」

「元気に動いてくれねーと、動画映えしないんだけどなぁー」

 

 男はその少年の頭上に不自然に浮かんでいる輪っかを指で弾く。

 少年はその行為に明らかな怒りを見せ、彼の手に噛みつこうとした。が、縛られてしまっているので身動きがとれないでいた。

 

「おいおい… あぶねーなぁ。もう一回大人しくさせて欲しいか?」

 

 そして男は手を振り上げて少年を殴ろうとした。

 その時、源次は男たちの所へ出向くと、その男の手を掴んで後ろで待機していた奴らの所へ放り投げる。

 

「何だこのやろう!! 誰だてめぇ!!」

「誰だ? おいおい、このハンサムな俺を知らないと? デモンハンターだよ、デモンハンター。ニュースくらい見てんだろ?」

「デ、デモンハンターだって!!? 何でそんな奴がここに……」

「あ? 決まってんだろ……… お前らみたいな子供にも容赦しねー悪魔どもを狩る為だよ」

「1人で何ができるんだ? デモンハンターだか何だか関係ねぇ!! やっちまえ!!」

 

 源次は女、酒、金が大好きな所謂ダメ人間ではあったが、子供手をかける様なゲスな奴らは許せない性格であった。どれだけクズと言われようと、本物のクズは絶対に許さない彼なりの正義があるのだ。

 ─── そして数十分が過ぎた所で全員源次によってのされ、男たちは悲鳴を上げながら何処かへと逃げていった。

 

「大丈夫か?」

 

 源次は少年の縄を解いてやろうとする。

 

「……… おじさんこそ大丈夫なの?」

「あ? あぁ、もちろん。俺を誰だと思ってんだ? 深尾源次、最強のデモンハンターだぜ?」

「凄い顔腫れてるけど……」

 

 少年が心配するのも当然だ。源氏の顔はありえないくらい腫れ上がっている。前が見えてるのか気になる所だ。

 

「……… どうして助けたの?」

「なんだ? 『自分は化け物だから助けてくれないと思った』とかか? まぁ正義の味方やってるしな一応。デモンティアと比べれば楽でいい」

「えっ… デモンティアを知ってるの!!? おじさん!!?」

「おぉ、知ってるぜ。これでもデモンティアの王とやり合った事も…… 待て、俺はおじさんじゃねぇぞ!!!?」

「デモンティアの王…… 大変だ!! おじさん!! 僕を彼らの元へ連れてって!!」

 

 その少年の表情や声を聞き、一瞬で只事ではないと察した源次は、彼を一旦落ち着かせ事情を聞く。

 

「わかった、なんかやばい事になるんだな? 連れてってやるから条件がある」

「条件?」

「俺はおじさんじゃない。深尾源次だ。デモンハンターのな。しっかり名前で呼びやがれ。それとお前の名前だ。名前を聞かせろ」

「…… 『ホウリー・ジェルエ』」

「そうか、ジェルエだな。今から移動するが、その間に事情説明しな。行くぞジェルエ」

「うん、ありがとう源次───」

 

 

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「ワナイズ、何の用かしら?」

「これはこれはエイル殿。お久しぶりじゃのう」

 

 すると、その悪魔ワナイズは深々とお辞儀をする。他の悪魔たちとは違い、しっかりとエイルの立場を理解しているようで腰が低い。

 だが、逆にそれが不気味である。

 

「私は質問をしているのよ。答えなさい」

「これは失敬。なにせ1000年ぶりですからなぁ、話したい事が多いのです。しかし、その質問に答えを言うには、王と話させてもらう事なんじゃが…」

「俺は構わない。話せ」

 

 恭也はワナイズの前に立ち、質問の答えを聞こうとする。

 

「王よ。前王を倒したそうじゃのう」

 

 このワナイズは恭也には敬語を使わない。認められていないのか?と思ったが、どうやらそうではないらしい。

 次に彼が話し始めるとその意味がわかった。

 

「彼を助けてくれてありがとう」

「え?」

「わしは良く前王から相談相手として話を聞いてやっとったんじゃ。この老人に親しい友人ができたような… あの時、奴に直接会って少々煽ったんじゃが、本当に別人のようになっていてな。本当に… 本当……」

 

 恭也の身体がビクリと跳ねた。ワナイズは怒っている。

 

「王よ。お前さんに力を貸そう。わしの力を使って元凶を倒してくれんか」

「本当か…?」

「ふぉふぉふぉ… 裏があるのとでも思っとるのか? だとすればそれは無駄な思い違いじゃよ。安心せい。わしは本当に力を貸すだけじゃよ。ただ…… あの方はそうとは限らんがのう」

「あの方…? もしかして…」

「そうじゃ最後のナンバーを持つ悪魔。ンードゥ────」

 

 ワナイズが彼の名前を出そうとしたその時、恭也たちの周りに光の柱が立ち始める。何本も立ったそれを、悪魔たちは恭也を囲って警戒していると、中から白い翼が生え、頭上には光る輪っかが浮かんでいる人物が現れた。

 

「お、お前たちは……」

「お前がデモンティアの王だな」

 

 その謎の人物の1人が恭也を見る。

 そして、その姿を見たエイルやその他の悪魔たちの表情に焦りが見える。

 

「どうしたエイル。あれは何だ?」

「…… 奴らは『エンジェルティア』です」

「エンジェルティア? 何だそれは?」

「我々が悪魔デモンティアであるなら、その対となる存在。天使エンジェルティアです」

「天使だと…!?」

 

 エンジェルティアと呼ばれる彼らは恭也に対し、こう告げる。

 

「我々はお前たちを絶滅させる」

「なにっ!?」

「1000年前の戦いに決着をつける時だ。覚悟するがいい」

 

 そう言うと、彼らは恭也たちに向けて手を翳し光のエネルギーを溜め始めた。

 こうなってしまっては変身する隙もない。

 

「くそっ…!!」

 

 恭也たちの運命は───。




はい、2章始まりです。
今度の敵は天使だぞ〜これ。

次回、第14解「我は闇、我は漆黒」

次回もよろしくお願いします!!
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