マホは控室へ向かっている。フィールドの整備が終るのを待つために。
ガチャ
「ん?」
「………」
控室を開けたら対戦相手の轟がいたのだ。
「んー?あ、2か!ごめんね!間違えた」
控室を確認した後、間違えていたことに気づいたマホ。彼女は謝罪し、自分が待つ控室に行こうとしたら
「なあ」
「ん?」
轟が声をかけてきた。マホは立ち止まるが「……何でもねェ」と言う。何かを察したマホは轟の前に座った。
「やっぱりまだ悩んでる?」
「………緑谷と戦うまで”考える”なんて考えもしなかった。」
マホは考える。なにか助言をしたあげたいのだが、事情が事情。助言はその時の状況によるからだ。
(んー。それじゃあ少しはマシになるように)
マホは立ち上がる。
「?」
マホはスウ…と深呼吸すると
「♪~♫~」
歌を歌い出したのだ。そのことにポカンとする轟。でもその歌はとても落ち着く
「♬~……おしまい。落ち着いた?」
「……ああ」
音楽療法と言う物がある。音楽などを患者に聴かせることで、心身ともにリラックスしたり、ストレスを軽減させたりする効果が見込まれる。マホは悩む轟を落ち着かせるために歌ったようだ。そのおかげか轟も落ち着いた。
「それじゃあ整備そろそろ終わると思うし、行こっか」
「ああ……ありがとな」
決勝戦がとうとう始まる。
《決勝戦!!轟 対 札野!!今!!START!!》
合図が出た瞬間、大量の氷を作り出した轟。ただし
「『盾』!」
『盾』のおかげでマホはピンピンしている
「『剣』『火』」
ぼ…
「バースト・フレイム!!」
ゴオオォォ!!
《おぉ!!広範囲の炎攻撃!!でっかい穴が出来た!!》
《火を出すのは当たり前だな》
「
ガ!
「ぐ…(衝撃波か!)」
『剣』から出た衝撃波に飛ばされる轟。轟がすぐさま氷壁を作り場外を回避した。
(さすが!!)
またマホは『剣』で攻撃を仕掛ける。しかし轟はギリギリ避け、左手でマホの手を掴んだ
「ん!?(やばい!)」
だが轟は炎を出さず、マホを投げただけだ。
「(んー。ならアレを使って)属性剣・火」
今度は『火』を『剣』に纏わせるマホ。氷が襲い掛かるが
「
ズバァ!!
強力な横薙ぎ・重撃斬でぶった切る。
《今度は氷をぶった切った!あれかなんでも斬っちゃう斬〇剣かよ!》
(やっぱり炎は出してくれないなー。しょうがないけど)
マホは仕方がないと割り切っていたらだ。
ボン!!
「てめェ虚仮にすんの大概にしろよ!!」
「ん!?」
医務室にいるはずの爆豪だった。医務室送りにしたマホは当然の事、A組も驚きを隠せない。爆豪はそれを気にせず叫ぶ。自分に勝ったマホを相手に本気を出さない。それがイラつくのだ。
「何でここに立っとんだクソが!!!」
しかし轟は答えない。出久と戦って、自分はどうすればいいのか分からなくなってきているのだ。
「負けるな頑張れ!!!」
すると出久も何を思ったのか叫んだ。その時だ。
ボ…
轟が炎を出したのだ。
《轟炎出した!!爆豪と緑谷の叱咤激励が効いたか!?》
「それじゃあ私も本気出さないとね。どっちが強いかな?」
マホは火力を上げ走った。
「
今度は炎の竜牙突だ。轟も左手を出す。
ドオオオオオォォォォォン!!
「どっち!?」
「煙で分からん!!」
少しずつ煙が晴れてきた。
「ア!札野が倒れてる!!」
「でもなんで轟尻もち着いてるの?」
フィールドには尻もちをつき、ポカンとする轟。隣にはヘッドスライディング状態のマホ。手には『剣』は無く、目の前にデカい穴があった。
「ミ、ミッドナイトせんせ…」
「は、はい札野さんどうしたのかしら!?」
ミッドナイトは慌てて駆け寄り聞く。
「ごめんなさい。魔力切れました。」
弱弱しく説明するマホ。それを聞いたミッドナイトは
「札野さん行動不能!よって轟君の勝ち!!」
「札野大丈夫か?」
流石に心配する轟。
「ん…カレーたくさん食べて寝たら大丈夫」
こうして優勝は轟になった。
歌は「夜の歌」です。あれ好き