ドゴオォォン
『(何故!!)』
控え室にあるTVに映った映像。それはこれからやるだろう試験のフィールドの様だったが爆発した。受験生たちは心の中でツッコむと目良は説明する。
《この被災現場でバイスタンダーとして救助演習を行ってもらいます》
第二次は救助。設定はテロによるもの。それは間違いなくオールマイトが引退してしまった「神野事件」だ。
10分後
《START!》
その合図に受験者は走った。……が
「おじいちゃんが!!ひっ潰されてぇ!!」
「ええ!大変だ!!どっち!?」
大泣きする子供に出久はどっちを先に救出すればいいのか悩むと
「減点だよォオ!!」
「!?」
救助者役が採点する形式だった。
「(まさか要救助者が採点だったとは)ん?もう大丈夫です!私が来ました!」
軽傷の女性の傍によるマホ。すると女性は「夫が…」と言う。
「任せてください!『
ボン
「増えた!?」
分身の術の様にマホがもう一人増えたのだ。
「お願いね」
「ん!『
マホが女性の体を確認している間にもう一人のマホは怪力になる魔法『力』で瓦礫をあっさり持ち上げる。
「もう大丈夫です!私が来ました。怪我の確認します。まず歩けますか」
応急処置しながらマホは確認する。
「い、一応」
「呼吸は大丈夫ですね。すぐに安全な場所に向かいましょう」
そう言ってマホ2人は要救助者役の男女を連れていく。
(これなら家族や友達を先にと言われても慌てずに行動できる。)
(この子は安心させる言葉をかけ、的確な応急処置をしながら様子を聞いてきた。減点なし)
「「男女の救助者です!」」
「女性は軽傷です!」
「男性は足を怪我しています!」
「双子!?」
双子と勘違いされてしまったマホであった。
「う~ん」
他校生が瓦礫の前で悩んでいる。
「どうしました?」
「要救助者が瓦礫の奥に居るんだ。意識はあるんだが行けない」
少し瓦礫を動かすと崩れてしまうようだ。
「任せてください『
そう言うとつる草を出し、瓦礫を支える。
「さらに『
ポン
「Σ親指姫!?」
マホが親指姫サイズになったことに驚く他校生。でもこの小さい体なら奥へ行ける。マホはドンドン奥へ進んだ。
「痛いよー」
奥に進むと頭を怪我した子供がいた。
「もう大丈夫!私が来たからね!まずは『盾』!」
(なるほど。これならこれ以上怪我しない)
万が一瓦礫が崩れてもこれ以上怪我をさせないようにするためだ。
「そして『小』!『光』!」
(さらに瓦礫から脱出できるように小さくし、安心させるために明かりをつけるか)
子供も小さくし、光で安心させるために『小』と『光』をやった。
「明るくなったから怖くないよ!怖くない場所に行ったら手当てしようね!痛い所はどこかな?」
「あたまー」
「頭か!よし任せてねー」
マホは子供を背負い、外へ向かった。
「出ました!」
「要救助者も小っちゃ!!」
子供も小さくなっていることに他校生は驚いた。
ボン
「怪我は頭なので避難所に連れていきます!」
「よし頼んだ!!」
ー避難所ー
「頭を怪我していますけど、ケガ自体は深くありません!受け答えもハッキリしています!」
「それじゃあこっちへ」
その時だった。
ドオオオン!!
『!!?』
爆発が起きたのだ。
現れたのはギャングオルカとその相棒たちだった。救助の設定はテロ。彼らは敵役として参加していたのだ。
「(ん。あの人にピッタリだ)『
魔法を拡声器代わりにして叫んだマホ。マホの言葉に周りはハッとする。
「ケガ人はこっちへ!」
「落ち着いてついて来てください!」
「重傷者は背負って!」
受験者は急いで行動を起こす。
ガガガガガガ
大量の氷の壁が出来上がった。
「焦凍くん!」
轟がギャングオルカの気をそらしてくれた。
「皆さん今の内に!」
「急いで!」
制圧能力のある轟が来てくれたのなら大丈夫だろう。マホは周りのみんなと共に救助及び避難の続きを始めた。しかしなぜか轟と夜嵐は喧嘩する。そのせいで突破されて相棒たちがこっちに来た。
「任せて!『闇』!」
黒い闇が渦巻いている。
「
「ガアアアァァァァァァァ!!!」
『ウルシ!!?Σ(・□・;)』
『Σいぃ!?』
マホの愛犬・ウルシがバカデカくカッコよく出てきたことにA組は驚き、正面から見た相棒たちは怯んだ。
「新技・使い魔召喚だよ!」
「モデルはウルシなの!?」
「ん!大正解!」
出久の問いにご機嫌よく答えるマホ。すると一次試験で地面を破壊した男子がまた地面を破壊してくれた。ウルシと男子のおかげで相棒たちを足止めで来た。半分はケガ人の救助及び避難。もう半分はギャングオルカたちの相手だ。
しばらくして…
ビ―――――――
『!!』
いきなりの音に固まる受験者たち。この音の理由はこれだ。
《仮免試験全行程終了となります!!!》
二次試験が終わったのだ。後は結果発表だけである。
《とりあえず合格点の方は五十音順で名前が載っています。今の言葉を踏まえた上でご確認下さい》
名前が出た瞬間、全員は自分の名前を探す。
「ふ…ふ…」
緊張気味にマホも名前を探す。そして…
「あったぁ!!」
”札野マホ”
マホの名前があった。他の皆も見つけたのだが……
爆豪と轟の名前がなかった。理由はわかる。爆豪は知っての通りケガ人を全然心配しない自分勝手な言動。轟は夜嵐との衝突。負傷した受験者を攻撃に巻き込みかけるという致命的なミスを犯してしまったからだ(当然夜嵐も落ちた)。夜嵐はそのことを反省しているのか「ごめん!!」と頭を下げた。
「あんたが合格逃したのは俺のせいだ!!俺の心の狭さの!!ごめん!!」
轟自身も反省しているのか「よせよ」と言った。しかしその後ある連絡があった。
《三か月の特別講習を受講の後個別テストで君達にも仮免許を発行するつもりです》
目良曰く至らぬ点を修正をすれば合格者以上の実力者になる者らしい。それを聞いた三人は当然受けることを決めた。
ーハイツ・アライアンスー
「ワンワンワンワン」
「うぐ!ただいまウルシ」
「おー派手な出迎えだなウルシ!」
「御主人大好きっ子だねー!」
「てゆーかエレベーター使った?」
ウルシの派手なお出迎えに嬉しそうにマホは言う。ウルシの甘えっぷりに周りは思わず笑顔だったり、エレベーターをあっさり使ったことに疑問符を浮かべたりだ。
「よしよしウルシ見てよ」
「?」
「ほら仮免許証!合格したよ。偉い?」
「ワンワン♪」
マホが合格した。それを知ったウルシは凄く嬉しそう。こうして雄英以上に過激な仮免試験は終わった。