文化祭当日・AM9:00
《Good Moorrrnin!ヘイガイズ!準備はここまで、いよいよだ!!今日は1日無礼講!学年学科は忘れてハシャげ!》
プレゼントマイクの放送を合図に文化祭が始まった。A組バンドが始まるのは一時間後の10時だ。本当に楽しみである。
「出久君がいない?」
演出に必要なロープを買いに行った出久がまだ戻っていないのだ。
「それが、ロープを買い出しに麓まで行ってまだ戻ってきてないんだ」
「は?緑谷が?」
「買い出しひとつで何してんだあいつ!」
「もー!!」
そうしている内に時間が過ぎていく。仕方がなくスタンバイに行くことにした。
「おー客いっぱいだな」
「ああ。後は」
「緑谷ちゃんと戻っているのか」
出久が間に合っているといいのだが…
ブー―――――――
始まってしまった。舞台の幕が開いていく。それを見た客たちは
「1年ガンバレー!」
「ヤオヨロズ――!!!」
「どんなもんだぁ!?1年ー!!」
「ヤオヨロズー!ヤオヨロズー!ヤオヨロズー!」
盛り上がっていく
「ん!?出久君居た!!」
マホが声を上げる。舞台にダンスの衣装を着た出久が居たのだ。
「あ―――間に合ったか――――…」
瀬呂は安心する。
「んじゃ後は」
「いくぞコラァァァ!」
舞台でドラムスティックを持つ爆豪が大声を上げる。
《雄英全員!音で殺るぞ!》
ドゴオオオオオオォォン!!
ドラムを叩くと同時に爆炎が上がった。それに合わせてバンド隊も楽器を奏でる。
「開幕爆発!!ツカミはド派手に!」
「ん!結構効いているよ」
バンド隊の音楽に合わせてダンス隊も踊り始めた。
《よろしくおねがいしまァス!!!》
ハートを鷲掴みにした耳郎のハスキーボイスが響きわたる。少し踊ると出久と青山がステージの真ん中へジャンプする。二人のステップは息ピッタリだ。更には出久はなぜか青山を上に投げた。理由はコレ。
ピカ
『人間花火かよ』
「ミラーボールなんだけどなぁ」
「……あれは仕方がねぇよ」
「(コクコク)」
轟の言う通り人間花火に見えてしまうのは仕方がなかった。
ポポポポポポポポ
障子が峰田のモギモギボールを遠くへ投げる。
「よっしゃ今だ
「ん!!」
「セイ」
「おお」
切島の言葉にマホ、瀬呂、轟は構える。口田も鳥たちに照明を動かすことをお願いしていた。
「サビだ ここで全員ぶっ殺せ!!!」
「『花』!」
ぶわ
パキパキパキ
マホの花びらが舞い、轟が峰田のモギモギボールと瀬呂のテープを凍らせる。出久が買ってきたロープによって宙づりになる青山と鳥たちによって周りは一段と派手になった。
「行ってこいダンス隊」
障子によって氷の足場に投げられたダンス隊は氷の足場の上で踊り出す。
「行け切島」
そう言って轟は氷の塊を渡す。切島は「おう!」と応え、Tシャツを脱いだ。
「ダイヤモンドダストじゃあ!!」
ゴリゴリゴリ
芦戸提案・チームスノーマンズを披露する切島。周りのダンス隊も各々がんばって練習したダンスを披露した。ステージで歌っている耳郎にいたってはだんだんテンションがあがってきたのかついアドリブを入れてしまう程だ。そしてテンションがあがっているのはここにも一人。
「わああ!!」
エリちゃんだ。エリちゃんの心にあの男の言葉が巣くっていた。そのせいでエリちゃんは笑えなかった。でも今は違う。A組が作り出したこの場を見て笑ってくれたのだ。
「ん!エリちゃん発見!」
「おお!喜んでるじゃん!」
エリちゃんを見つけたマホたちも嬉しくなる。そしてラスト…
じゃん♪
《皆さん!!!アリガト――――――!!!!》
『ワアアアアアアアア!!!』
パチパチパチパチパチパチパチパチ
A組に拍手喝采を送る観客たち。エリちゃんも小さな手で一生懸命パチパチと拍手をする。こうしてA組バンドは無事に終わった。