最後の第5回戦。A組は出久、お茶子、峰田、芦戸。B組は物間、柳、小大、庄田、心操だ。
「心操が出るな」
「一応攻撃パターンは分かったけど」
「ん。やっぱり心配だよね。始まった瞬間B組を探し出して捕まえる作戦にした方が良いと思う」
マホの言葉を聞いて飯田は「第4セットの爆豪君達と似てるな」と感想を言う。ただし耳郎のように探索が出来る者がいない。なので5回戦は機動力がある出久が爆豪以上に頑張らないといけないのだ。
《キャア》
「え!?」
「見つかったのか!?」
お茶子の悲鳴に思わず慌てるA組。ただしマホは言う。
「お茶子ちゃんじゃないと思う。喋ったらいけない決めていると思うからね」
「さっきのは心操か」
「ん。焦凍くん当たり」
味方の悲鳴を聞かせ、応えさせようとしたようだ。すると出久と物間が会う。出久は当然喋らず、当然物間は出久を煽りまくっている。
「心操の個性か」
「ん。体育祭の時の様に煽って応えさせるつもり。(でも出久くんは対策を考えているはずだし。煽っても応えないはずだけど)」
すると物間もそう思っていたのか今度は爆豪をバカにし始める。出久の性格からして味方をバカにした方が必ず応えるはず。
《平和の象徴を終わらせた張本人がさぁ》
「……ねえ。ホントに彼もヒーロー志望?」
「・・・・・・・・うーん。た、多分」
爆豪が外見なら物間は中身が敵に見える。マホの問いに拳藤は小さい声で多分としか答えられない。
ズズズズズズ
「え!?何あの黒いの!?」
「どういうことだ!?」
「新技か?」
「出久君パワータイプだよ!?ああいう技は無いと思う!」
出久の様子がおかしい。黒い物がまとわりついたり。鞭のように出久を叩きつけたりしたのだ。
「緑谷!!」
「どうしよう緑谷君が!!」
「先生!!」
飯田が慌てて言うと相澤は「わかっている」と答え、オールマイトとブラドキングと一緒に出久の元へ向かった。
「大丈夫なのか緑谷」
「先生早く着いてー」
「いや。心操がいる」
「ん?どういうこと?」
轟の言葉にマホは疑問符を浮かべる。
「心操の個性は洗脳だ。緑谷を洗脳すれば暴走は止まる筈だ」
「そっか!!」
「心操頼む!!」
「お前が頼りだ心操!!」
するとお茶子もそう思ったのか《洗脳を!!デクくんを止めてあげて!!》と叫んだ。操も出久を”助ける”ために行動を起こした。
《緑谷ァ!!俺と戦おうぜ》
自身の声で笑顔で言う心操。すると出久も苦しみながらも《応!!》とハッキリ応えた。その瞬間、黒い物は止まり、出久の中に入り込んだ。
「……止まった?」
「ん!止まった!」
「緑谷ちゃん、大丈夫そうよ」
「よっしゃー!よくやった心操!!」
「MVPだぜ!!」
「心操くん偉い!!」
暴走を止めた心操をA組・B組は褒める。
《え!?まだ終わってないんだけど!!》
物間が攻撃を仕掛けてきた。
「物間ァ!!流石に心配しろよ!!漢じゃねぇよ!!」
物間の行動に鉄哲は怒鳴る。本当に行動はヒーローらしくない。そうしている内に全員集合の大乱戦が始まった。すると出久の個性をコピーした物間が《君の”力”貰ったよ!!》と腕を振り上げる。しかしそれははったりだったのかお茶子に捕まった。
「あ、はったりだった」
「ん。出久君の個性は強力すぎだからね」
「大怪我するわけにはいかないさ」
マホと飯田の言う通り出久の個性は強力すぎなので初めて使うのはリスクがある。さすがの物間も使わなかった。
ズズ
「あ、またでた黒いの!」
また出久から黒い物が出たのだ。
「あ!でも使えているよ」
「ん!ホントに少しだけ使えてる!」
出久は黒い物を捕縛布のように動かし、パイプを受け止めたのだ。しかしすぐに消した。その様子を見た心操は乱戦している峰田たちのもとへ移動する。出久も乱戦に巻き込むためにだ。一方、峰田と芦戸はだんだん劣勢になっていく。
「うお!劣勢!!」
「A組ガンバー!!」
その時だ。
トン
「お茶子ちゃん!」
「見事な手刀だな」
お茶子が柳に手刀を入れ、小大を峰田のモギモギに着けたのだ。芦戸もそのことに驚いた庄田に見事なアッパーを喰らわせる。そして出久も…
ダァン!
心操を捕らえたのだった。こうして第5セットも勝利したA組。合同訓練もA組の勝利となった。ちなみに心操の試験の結果はというと
「心操は2年からヒーロー科に入って来る」
トラブルもあったが合格できたのだった。