ヤンデレになった彼方から僕はどうすりゃ逃げれますか?   作:桜紅月音@活動停止&読み専

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前回投稿はいつだったっけ…


3.選択肢なんてない

彼方に捕まってしまって、気づけば彼方のベットの上に居た。

そして、そんな僕を捕まえた本人(彼方)はぐっすりと寝ている。

 

捕まえた獲物()が逃げたらどうするんだと思うのだが…油断しているというのか…それともどこかしら抜けているのか…

 

でも、この状況だと逃げれるという状況には変わらない。

 

「よし…この隙に逃げよう…」

 

と身体を動かそうとすると、何かに引っ張られるような感じがした。

でも、彼方は寝ている。

 

じゃ…なんで、こんな事になってるんだと引っ張っている方向を見ると、手に鎖が繋がっていた。

そして、その鎖は、ベットに繋がっていた。

 

「…そりゃ…寝てても平気な訳だ…」

 

彼方が僕のそばでゆっくりと寝ている理由が分かった。

ベットと僕を鎖で繋げており、力ずくで鎖を引き離そうものなら、鎖は離れるかもしれないが…同時にぼくの皮膚が持っていかれる可能性だってある。そんな状況では、逃げようとは思わない…。

 

「はぁ…彼方が起きて、鎖を外してもらえるように説得しかないのか…」

 

とベットの上に横になって、この後の事を考えていると、自然と視界が暗くなっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*****

 

「○○君?起きて?」

 

そんな声がうっすらと聞こえてきて、目を開けると、目の前には彼方の顔が見えてきた。

 

「彼方…どうした?」

 

ここは、変な事を言って、彼方を下手に刺激しないようにと彼方にそう聞く。

 

「○○君…ここから…逃げようとした?」

 

「…いや…今、起きたばっかなんだけど?」

 

と彼方の目を見て、そう言う。

確かに逃げようとはしたが、手に繋がっている鎖のせいで逃げる事は出来ず、彼方と一緒に寝るしか選択肢はなかったのに、なんでバレたんだ…

 

「本当に?」

 

「本当だよ」

 

と彼方の質問に対して、そう返す。

しかし、彼方は僕の事を疑っているのか、僕の事をじっと見てくる。

そんな状況がしばらく続いて…

 

 

先に口を開けたのは彼方だった。

 

「…嘘だよね?」

 

「…なんでそう思うの…」

 

「だってね、鎖が絡まっているから」

 

と彼方は、ベットと僕を繋いでいる鎖を手に持って、そう言ってくる。

 

「最初から絡まっていたと違うの?」

 

「そんな訳ないよ~だって、ここに証拠があるもん」

 

と彼方は、携帯を取り出してきて、携帯の画面を見せてくる。

そこには、ベットと絡まっていない鎖が僕の手と繋がっている写真だ…

 

「いつの間にそんな写真を撮ったんだ…」

 

「ふふふ…いつ撮ったと思う?」

 

僕を気絶させた後からさっき起きるまでの間しか考えられないな…。

そんな事を言ったって、今更だが…

 

「そんな事より、勝手に写真撮っていい訳ないんだぞ」

 

「仕方ないよ~○○君が私の物になってくれないから!」

 

彼方のオーラがさっきより威力というか…雰囲気が変わった。

これは…かなり不味い気が…

 

「だから…私の物になってくれる?」

 

と彼方は、何かを僕の口に放りこんできて、そして水を放り込んできた。

 

「さっさと飲んでよ~そしたら楽になるから~」

 

しばらくは抵抗していたのだが、彼方がキスをしてきた、その事にびっくりして、思わず何かが入った水を飲んでしまった。そして、そこから先の記憶がない。

 


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