VAーヴァリアス・アビリティ   作:VA

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第十五話 英雄の竜退治

「ハァ、やっぱり、ドラゴンって……反則だよな」

長刀―炎帝の切っ先を地面に突き刺し杖のようにしてガタつく体を支える。その一方でファフニールの方はまだまだやれますよっていう顔をしている。ドラゴンって疲れを知らないのか。…はは、そうだったらちっとヤベェかもな。

戦闘を開始して八分が過ぎようとしていた。会場は俺の気も知らないで大歓声に包まれている。

「もう限界か。市丸もとんだ節穴だな。ついに耄碌(もうろく)したか。これしきでへばるとは情けない」

ドラゴンにまたがっているだけの朽坂雷同が上から見下ろしながら言ってくる。悔しかったらドラゴンを屈服させてみろと言わんばかりの顔だ。

「まだ…まだっすよ…先輩」

強がってみせるが本当は結構ギリギリだった。だって歯がゆいじゃん。見下されるのは嫌いだし。

「そうこなければなぁ」

朽坂先輩の顔が笑顔に包まれる。にっこりの笑顔ではなく強者が弱者を痛めつける時の笑顔だ。到底、俺にはそんな笑顔などできない。したこともない。

ファフニールの巨大な口が開かれ炎が照射される。疲労している体で逃げるのは不可能に近い。地面に刺さっている長刀を抜き両手で構える。炎のブレスを長刀で斬るために。

「うおりゃああああああ」

炎のブレスにとびかかり斬りかかる。予想以上にブレスの熱が熱かった。だが、劫火に比べたらお茶の子さいさいだ。

「うおぉぉぉぉぉぉ」

刀にさらに力を込める。これしきの炎ぐらい斬らなければ、本戦でやりあうと約束した市丸先輩に合わす顔がない。これしきの炎ぐらい斬ってやらぁ。

力をありったけ込めた刀によってファフニールの放った炎のブレスが真っ二つになる。半分半分になった炎のブレスが俺の横を素通りし地面を灼く。

「ふぅ~危ねぇ危ねぇ」

炎を切り裂いた長刀をこれまた炎で作った鞘に収める。そして額に掻いた汗を拭う。

切り裂いた炎のブレスの残骸をみる。わずかに地面に炎が残っていた。まともに喰らっていたら今頃、ステーキになっていたかもしれない。まぁ、レア、ウェルダン、ミディアムかはわからないが。もしくは黒コゲだったりして。

「…君は知っているか俺の能力は竜王(ドラゴンマスター)竜界(ドラゴンワールド)っていう世界から竜を呼び出す能力だ。その能力を間近で見せてやる」

ピィー。

朽坂先輩が手で笛を作り吹く。するとコロシアム上空に巨大な異次元空間が現れた。空間からファフニールと同じくらいのドラゴンが一体飛んできた。俺もよく知っている日本神話に出てくるもの。頭と尾が八つの大蛇、八岐大蛇だ。先程までの歓声が悲鳴に変わった。当然だ。ほぼドラゴンではなく怪物なんだから。

 

「わぁ、頭がいっぱい。ハハハハハ」

 

思考回路がショート寸前だった。一体だけでも苦戦中なのに援軍がもう一体。それに頭数だけで言えば九対一。九倍だ。

ファフニール足す一体の新規ドラゴン。合わせて二体が同時に咆哮する。多分、挨拶をしているのだろう。「よぉ、久しぶりだな」「お前の出番はないぞ」とか。

二体の咆哮によってコロシアムが振動する。振動で倒れないように体全体を使ってバランスをとる。

「よく来た。オロチ。さぁ、お前の力を見せてやれっ!」

 

ドラゴン、蛇? に命令を出す朽坂先輩。オロチはそれに応えるように再び咆哮する。

 

八つの頭と尾を持つ蛇、オロチが頭、尾を交互に使い、間合いを縮めてくる。十六対一だ。防戦一方だった。

 

一つの頭を避ければ、一つの頭が火を吹いてくる。その火を避ければドでかい尾がムチのようにしなり俺を潰さんとしてくる。スキがない。どうにかして攻撃の糸口を見つけないと勝つのは厳しい。それに勝ったとしても本命のファフニールが後を控えている。どうにかしていっぺんに倒す方法は無いものか。

 

「ギャオォォォォォ」

 

そんなことを考えている間もオロチの猛攻は続く。蛇の頭を掻い潜りながらその隙を探る。とりあえず一本ずつ切り落とす。そのためにもう一度刀を抜刀する。

 

「ギャロォォォォォ」

 

八つの内の一つの頭が突進してくる。チャンスだ。刀を両手で構え、かわした後に頭を斬りつけるシュミレーションを頭の中で何度も何度も行う。

 

……今だっ。策もなく本能のまま突進してきたオロチの頭を横にスライドするようにかわし、すぐさま袈裟斬りで斬りつける。

 

ガキーン。

 

鋼鉄と鋼鉄がこすれ合う鈍い音がなる。オロチの皮膚は傷一つついていない。なんて硬い鱗なんだ。と思った矢先、オロチの尾によるなぎ払いが腹部にクリティカルヒットした。

 

尾の衝撃によってコロシアムの壁に激突した。コロシアムの壁が凄まじい衝撃に耐えられず破損する。

 

「ゴフッ」

 

立ち上がることは出来るものの内蔵の損傷が激しいらしい。口から吐血した。

 

おぼつかない足どりで二体の前へと立つ。二体はまだまだピンピンだ。何としてもオロチは仕留める。それが俺の中の最優先事項だった。ぶつけた衝撃で手放した刀を手に再び切っ先を向ける。

 

「俺はこんなもんじゃビクともしねぇ。かかってこい。クソヘビ野郎ぉ」

 

さて、相手を挑発したのはいいが、俺の気力が持つかどうか。…いや、持たせるんだ。これはまだ予選、本戦に出場(でる)まで負けられないからな。

 

「ギャオォォォォォォ」

 

オロチが怒りに満ちた咆哮をする。そして、雷同先輩の声を無視して攻撃を開始するべく迫ってくる。

 

さっきのは俺の集中が足りなかったからだ。さらに刀の斬れ味を上げなければオロチは斬れない。オロチを倒すべく今一度、痛みをこらえ心を集中させる。

 

オロチが八つの頭で隙を与えないように火を吹いたり、ムチのようにしならせたり、様々な攻撃方法で攻撃してくる。

 

「集中しろ、集中…集中…」

 

ここで不思議な感覚を味わった。集中するといつの間にか観客の声など雑音が耳に入らなくなる。そして、動きがゆっくりのような感じがする対して腹部の痛みは感じない。心臓が血液を送り出す音だけが聞こえるのだ。まるで俺の回りの時が止まりかけたように。

 

「おりゃぁぁぁぁぁ」

 

ゆっくりな動きのオロチの(ふところ)へと駆けて行く。そして刀を腹部に突き刺した。腹部は固い鱗も無くすんなり切っ先が入った。だが、それだけではオロチは倒れないだろう。そこで刀に炎を纏わせ刀身をさらに槍のように長くする。オロチの体を貫いた長さならば一刀両断出来る…はず。

 

むん。

 

両手に力を込めオロチの体を一刀両断する。半分になったオロチは真っ赤な血が飛び散ることもなく、ポリゴン状となり四散した。

 

「なかなかやるじゃ無いか。…だが、たかが竜を一体倒しただけで竜王を倒したとは言わん。この俺を倒さなければ竜王を倒したとは言わんぞ」

 

「じゃあ、こっからが第二ラウンドってことでいいっすか」

 

ダッシュでファフニールに近づき一太刀お見舞いする。が、空中に逃げるといういとも容易(たやす)い方法でかわされた。

 

「第二ラウンドか。いいだろう。なら場所を変えよう」

 

飛んでいたファフニールが地面に降りてくる。

 

「紫乃原! ファフニールに乗れ、第二ラウンドはこのファフニールが舞台だ」

 

言われた通りにファフニールに乗る。俺を乗せたファフニールは空高く飛び立った。ファフニールの上から下のコロシアムを覗くと観客席の人間がアリのようになっていた。

 

「これからは肉弾戦だ」

 

朽坂先輩が拳を握って構えていた。おもしろい。手っ取り早くてわかりやすい勝負だ。俺も拳を構える。先輩と違うのは拳に炎が灯っている点だ。炎のグローブみたいなものだ。

 

「用意はいいか。では行くぞ」

 

第二ラウンドの開始である。もちろんゴング、セコンドー、ジャッジはない。ゆえに第三ラウンド目以降は行われるかは不明だ。

 

先輩が俊敏な動きで距離を縮めてくる。そしてジャブを「ワン・ツー」と繰り返し打ってくる。すると俺の横でブンッと空気が飛んでくる。そしてかわす間もなくジャブにより放たれた数発の空気の圧力が腹部に直撃する。

 

「ぐわっ」

 

空気の圧力により耐える事が出来ず吹き飛ばされた俺はファフニールの尻尾の部分まで追いやられた。服をめくってダメージを受けた腹部の具合を確認する。そこはオロチの攻撃を受けた部分でもあり、赤く腫れ体を少し動かすだけで激痛が走る。

 

(…つぅ。さすがにこれ以上受けるのはまずい!)

 

そう思った俺は力を振り絞り、痛みをこらえて立ち上がる。

 

(次で決めなければやられる。現状、飛んでくる空気の圧力を避けるのは不可能。ならばそれに耐え、一発で決めるしかない)

 

「ほう、あの空気の圧力の弾を数発も食らって立ち上がるとは…。中々いい鍛え方をしているようだな」

 

「生半可な鍛え方はして無いんで!」

 

といったものの今は腹部の強烈な痛みにかろうじてこらえているのが現状だ。

 

「ふっ、生半可な鍛え方はしてない…か。では俺のパンチによる空気圧が勝つか、紫乃原の鍛えた体が勝つか最後の勝負だ!」

 

先輩が最後の一撃に備えて精神統一する。今までにない最大の空気の弾が飛んできそうな勢いだ。

 

(ふー、落ち着け、落ち着けよ、俺。空気圧が当たる直前に炎幕で防御、そしてすぐに一発をかます。万が一、炎幕が破られた場合は俺の絶対防御が発動するから安心だ。つまりは一点集中するのみだ。そして数々のお礼として顔面をぶち殴る)

 

「ハァー、むん!」

 

先輩のジャブから空気の圧力が放たれた。空気の圧力が迫ってきているのを可視するのは無理だが、瞬時に炎幕を張って見えない空気の圧力に逆らうようにダッシュする。

 

「おわっ!」

 

空気の圧力が炎幕を直撃する。肉体は炎幕・絶対防御で守られているが痛みまでは消せない。さらに先ほど二回も攻撃を受けた腹部に空気の圧力による押しつぶされるようなダメージがくる。こればかりはどうしようもない。

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

痛みをそっちのけ今までよりも最大の空気の圧力に押されながらもダッシュで向かう。遂に炎幕が耐え切れなくなり破られ、代わりに絶対防御の炎が発動する。その絶対防御がやられないことを祈り、空気の圧力の中を踏ん張りながら突撃する。

 

「くらえぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

空気の圧力を打ち破り驚いた形相の先輩の顔面に遂に一発のパンチがクリティカルヒットする。殴られた先輩はそのまま抵抗も出来ず飛んでいきファフニールの背中から地面に向けて落ちていく。

 

「ま、まずい」

 

ファフニールの背中から落ちていく先輩を探す。すぐに捉えることは出来たが助け出す方法が無い。するとファフニールが急に滑空する。吹き飛ばされないようにしがみついているとファフニールが背中で先輩をキャッチした。そしてそのままコロシアムへと飛んでいく。

 

「よかったぁ」

 

ファフニールの背中で安堵して寝転んでいるとコロシアムで桃柿りんごのアナウンスが聞こえた。

 

「遂に決着がつきましたぁ。勝者は竜王を打ち破った一年生(ルーキー)紫乃原葵~! 壮大な戦闘で楽しませてもらった両者に拍手を送りたいと思います!」

 

会場から鳴り止むことのない拍手が俺には子守唄のように感じられた。心地よい気分の中、俺は気を失った。

 

 

「本当にムチャをするわ。自分の体のことを考えないなんて」

 

第二次予選―二回戦終了後。すぐさま病院に運ばれた俺は腹部をミイラ男みたいに包帯で巻かれ病室で寝たきりとなっていた。俺が目を覚ましたのは二次予選が終了して三日後だった。

 

腹部の損傷が激しく自力で起き上がるのは無理だった。学園専属の医者、流川(るかわ)先生によると肋骨を二・三本、内蔵破裂が数箇所、あとは打撲などだった。これでよく生きてたなと思った。

 

「せ、先生! 俺は予選どうなったんですか? …やっぱり」

 

俺が戦ったのは二回戦までだ。本来ならば三回戦に出場し勝利、そして決勝まで行き優勝することが俺の理想だった。…が結果、二回戦に辛くも勝利したもののそのまま気を失うというなんて情けないんだ。我ながら反吐が出る。

 

「そんなに落ち込まないの」

 

流川先生が俺のベッドに座る。そしてポケットから紙切れを取り出すと手渡してくれた。すると要件は終わったのかすくっと立ち上がると機器の確認をしてドアに手をかけた。

 

「あっ、伝言を忘れてたわ。この調子で頑張れよって当麻くんが言ってたわ。頑張ってね竜を退治した英雄さん!」

 

フフッと笑うと手を振って病室を後にした。

 

先生が病室をあとにした後、紙切れを開いた。さすがに体を起こすのは無理だったため寝転んで手を伸ばしながら内容を確認する。

 

「紫乃原葵くんへ、二回戦勝利おめでとう。本来ならば三回戦まで勝ち抜けなければ本戦の出場権は得られない。しかし、緋月戦実行委員会委員長―桃柿りんごにより君の戦闘を称え特例で君に緋月戦本戦への出場権を与えることになった。君の今回の戦いっぷりに朽坂先輩も称えていた。俺の顔面にパンチを入れた奴は久方ぶりだと。そして彼も本戦への出場権を得た。君との戦いを楽しみにしていた。それと本戦の出場権を得たことから君の体調が良くなり次第修行を再開する。尚、緋月戦本戦の開催日時は追って通知する」

 

ははっ。手紙を読んで俺は涙が出そうになった。本戦出場権の獲得と竜王、朽坂先輩が褒めてくれていたこと。これは俺の大きな糧となる。そう思った。

 

本戦に出場()ることが出来たのは嬉しいが、まずは体を治さなければな。でなければまたボコボコにされてしまう。病院送りになるのはもう勘弁だった。

 

さて、寝よう。手紙を机の上に置くと寝る体勢に入る。今日もすぐに寝れそうだ。お休みおれっ。

 

強引にドアが開かれ何人かがドタドタと入ってきた。誰だ! 俺の眠りを妨げようとしているのは。

 

「あおい~!」

 

「葵っ!!」

 

「葵!!!」

 

聞き覚えのある声だった。体ごと何とかしてドアの方を向く。そこに居たのは涙を流していた紅葉、霙、要の三人だった。三人とも顔がぐちゃぐちゃだった。

 

「よぉ、どうしたんだ。そんな顔して何泣いてんだよ!」

 

「わぁ~ん。葵~」

 

誰か判別しにくい声で誰かが覆いかぶさって来た。

 

「わぁたたたたたっ。痛いって。おいっ。痛いって」

 

重さが傷口に響いた。しかもこの重さは一人の重さではない。

 

「…ごめん。痛かった?」

 

俺の視界に入ったのは三人だ。つまり三人が俺に覆いかぶさっていたという事になる。そりゃあ重いよ。

 

「な~に泣いてんだ。俺はピンピンしてるぜ」

 

必死に大丈夫アピールをするが三人の目は一向に笑う気配がない。さてどうしたものか。

 

「葵が倒れたって聞いたから私たち三人居ても立ってもいられなくて」

 

それを聞いて体を起こそうとしたがやはり痛みで起き上がることができない。寝たきりのままで三人と話し続けた。

 

「大丈夫だよ。いろいろやらかしたけど、命に別状はないってさ」

 

やっと三人が安堵の表情に変わる。それを見て俺も気が楽になった。

 

「そ~いえば二人は結果どうだったんだ?」

 

「え、え、え~とね…」

 

口を開いたのは紅葉だった。目がキョロキョロ泳いでいる。もしや…。

 

「要は本戦の出場権を勝ち取ったけど…私は…予選敗退しちゃった…アハハハハ。グスッ、ワァ~ン」

 

大号泣する紅葉。俺にも理由はわかった。一時は俺もどうなる事かと思った。だから責めることはしなかった。

 

「でも、全力を出し切ったんだろ。それで俺は充分だ。今回は紅葉の頑張っているところを見れなかったけど。次は見せてくれよな」

 

「うん、葵好き~」

 

そう言って再び俺が寝ているベッドに覆いかぶさってくる。

 

「うあたたたたたたた。痛いって」

 

「あぁ~! 紅葉だけズルい。私も~。葵好き~」

 

紅葉に続き霙も覆いかぶさって来た。要も来るかと思ったが来なかった。そう、それが普通なんだよ。…好きって本心なのかな!?

 

「痛いって、おい。お前ら痛いって言ってんだろ~!!」

 

 

学園エリア 生徒寮 二階 会議室

 

「いよいよ、動きが活発化してきたみたいですね」

 

十一議席に座る尾乃影当麻が真面目な顔つきで言った。いつにも増して険しい顔つきだ。

 

「これより学園は緋月戦本戦が無事に終了するまで警戒態勢に入ります。十三議会のメンバーは邪魔者を見つけ次第即刻排除せよというのが学園長ならびに生徒会長からの指令です」

 

「ふーん。ねぇ、べルヴォア。殺っちゃってもいいんだよね」

 

六議席に座る研究服を着た女子生徒、研究エリア管理人兼研究所所長、白波冥が机に足をあげて偉そうに手を組んでいた。

 

「えぇ、それはもちろん。学園の生徒の命の方が大事ですから」

 

べルヴォアがにっこり笑顔で白波冥を見る。笑った目がもちろんだろと語っていた。それを聞いた白波冥はふんと鼻で笑った。

 

「では皆さんよろしくお願いします」

 

べルヴォアは言い終わると雷のような光となって会議室から消えた。

 

「あの人の笑顔って怖いんだよね」

 

四議席に座っている虎徹麒麟がお菓子を口に頬張りながら皮肉っぽく言った。

 

それを聞いた他のメンバーもうんうんと頷いていた。

 

「さて、いよいよ。戦闘が出来るってことか。共に戦えたらいいが、竜を退治した英雄と…」

 

席を立った当麻は座っていて固まった背を伸ばすと鼻歌を歌いながら会議室を後にした。

 

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