クロスオーバーユニバースとは違い、前編、中編、後編の3部構成になります。
また、クロスオーバーユニバース版には無かった描写も付け加えました。
よろしければ、どうぞ。
ウルトラマン、それは宇宙の平和を守ってきた光の巨人の名前である。広い様々な宇宙の中で特に地球では様々な怪獣や宇宙人が現れ、地球人に脅威を与えてきた。彼らが現れた地球ではその脅威を退いてくれた英雄として知られている。
そんなウルトラマンが遠い宇宙の果てで、地球人が知ることがない戦いがあった。
赤い2本角のウルトラマンと青い1本角のウルトラマンと銀と赤と黒のカラーリングでOの字のカラータイマーのウルトラマンが光線を青い仮面の巨人に放つが、仮面の巨人は笑いながらそれをよける。
「フハハハハハハ、ハハハハハハ、ハーッハッハッハッハッハ!!」
またメカニカルなカラーの胸にXの字になったカラータイマーのウルトラマンと目つきの鋭く、両腕にヒレのようなものがあるウルトラマンも光線を放つもそれも笑いながらよけ、腕から光線を放つ。二人のウルトラマンはそれをよける。
その時、仮面の巨人は飛んだ先で黒が目立つ銀と赤の黒のカラーリングで額にV字のクリスタルと胸にV字のカラータイマーのウルトラマンと額、耳、胸部、両肩、両腕、両脚にクリスタルをつけた赤と銀のウルトラマンの拳で下にあった小惑星に叩き付けられた。
7人のウルトラマンが小惑星に着地し、叩きつけられた仮面の巨人にクリスタルが全身のあちこちについた赤と銀のウルトラマン『ギンガ』が言い放った。
「トレギア、もう諦めろ!お前の野望はここで終わりだ!」
7人のウルトラマンたちが『トレギア』と呼ばれた黒い仮面の青い巨人に向かってファイティングポーズを構える。しかし、トレギアは余裕そうに言い返す。
「そいつはどうかな、ウルトラマン達よ。では、ごゆっくり。」
トレギアは飛び立っていく。ウルトラマン達はそれを追おうとするが、小惑星のあちこちで赤い光が灯しはじめる。
「しまった!罠だ!」
トレギアは爆弾を小惑星に仕掛けていたのだ。ウルトラマン達は脱出しようとするも間に合わず、大爆発に巻き込まれる。
「うわあああああああああっ、なんだ、また夢か・・。」
場所は変わってどこかの宇宙の地球で一人の少年が目を覚ました。
少年の名前は白鳥ヒロキ、先日、神戸から東京へ引っ越してきた少年だ。彼はこの1か月間、ウルトラマン達とトレギアと呼ばれる巨人が戦う夢を見ていた。最初の頃はウルトラマン達もおぼろげだったが、今日ははっきりと見えてきたのだ。
「どうしてウルトラマンが、それにあのトレギアってやつも・・・。」
「ヒロキーッ、朝ごはんよ。」
「今行くからちょっと待ってて。」
ヒロキは今日から通う高校に向かっていた。夢にでできたウルトラマン達の事を考えながら。
「昔、お爺ちゃんから聞いたウルトラマンはあんな感じじゃなかったよな。詳しいわけじゃないから分からないけど、どのウルトラマンも見たことないし。なんでこの1か月、あんな夢を見るんだろう。」
昔、この地球でも怪獣や宇宙人の脅威があった時代があった。怪獣と人間が戦った第一次大怪獣時代と呼ばれたその時代は宇宙からやってきたウルトラマンの助太刀により、人類側が勝利した。
ヒロキの祖父はかつて第一次大怪獣時代を生き、あるウルトラマンとよく出会っていたため、よくウルトラマンの話をしていた。
しかし、ヒロキの夢に出てきたウルトラマン達はそのどれとも一致しなかったため、不思議に思っていた。
夢のことを考えながら歩くと、一人の少女とぶつかった。
「うわっ?」
「きゃッ?」
ぶつかった少女は自分と同じ学校の制服を着た、黄土色の髪の外国人の少女だった。
「(やばい。大丈夫かな。)あの、大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫デス。」
「よかったです。じゃあ、ここで。」
そう言って、ヒロキは立ち去ろうとするが、少女に呼び止められる。
少女はヒロキをまじまじと見つめる。
「ちょっと待ってくだサイ。どこかで会ったことありまセン?」
そう言われて、ヒロキは戸惑う。目の前の少女は本当に一度会ったら、そう忘れることはないくらいの美少女だからだだ。しかも外国人でなれば、忘れるとは思えない。
ヒロキは考えていると、小学校の頃、友達になった外国人の少女を思い出していた。
「そう言われても、僕の同い年の外国人の知り合いなんて、・・・あれ、もしかして・・・クララちゃん?」
「え、もしかしてとは思いまシタが、ヒロキ?」
「うん、僕だよ。小学校の頃、家が近所でクラスも6年間一緒だった白鳥ヒロキ。」
「やっぱりそうデシタか! 久しぶりデース、ヒロキ!」
少女の名前はクララ・ソーン。ヒロキの小学校時代、家が近所にあり、クラスも一緒だったアメリカ人の少女である。つまりは幼馴染である。
彼女は中学校時代に東京に行くことになり、今まで会っていなかったのである。
会えたのが、嬉しかったのかクララはヒロキに抱き着いた。
「(む、胸が・・・大きい胸が当たってる・・・・ってそうじゃなくて!!)ちょっ、ちょっと待って。恥ずかしいし、何より君のファンにばれたらやばいよ。」
「大丈夫デスよ。今は通学か通勤中デス。ワタシに気付く暇はないはずデスよ。」
「そう言う問題じゃなくて・・・って僕らも学校に向かっている途中でしょ。遅刻しちゃうよ。転校初日から遅刻なんてカッコ悪いよ。」
「そうデスねって・・・その制服、ワタシの学校に転校してきたんデスよね?じゃあ一緒に行きまショウ。」
今、二人は色々なことを話しながら学校に向かっていた。
お互いの中学校時代の話や、東京にきてからのクララの話で盛り上がっていた。
「写真集買ったよ。すごいね。かなり活躍してて。」
「本当デスか!嬉しいデース!」
「僕も父さんも母さんも中学校に上がる頃にクララちゃんが怪獣娘だったと知ったときは少し驚いただけじゃなく、心配もしたけどかなり活躍してるようだしね。」
怪獣娘、それはかつて地球にいたあるいはやってきた怪獣や宇宙人の魂を継いだ少女の事である。彼女たちは受け継いだ怪獣に近い姿に変身することができ、怪獣によっては凄い力を使えることもあるらしい。
怪獣娘は様々な分野で活躍して、TVで見ることも多く、怪獣娘の格闘大会『大怪獣ファイト』は誰もが知っている。クララも怪獣娘の一人であり、現在ではモデルとして活動している。
「おじさまとおばさまは元気デスか?」
「元気にやってるよ。父さんは今でも宇宙開発に専念してる。お爺ちゃんの遺言をウルトラマンに伝えるんだって張り切っているよ。」
「元気そうで何よりデス。今度、会いに行ってもいいデスか?」
「いいよ。」
会話をしている間に学校に着いたようだ。ヒロキとクララは一旦分かれる事になった。
「じゃあ僕、校長室に行くから。」
「分かりまシタ。また、後デ。」
「白鳥は今日から俺のクラスになるな。神戸から転校してきて、緊張すると思うがクラスの皆、いいやつだから大丈夫だ。すぐに馴染むさ。」
「分かりました。」
そんな会話をしながら、ヒロキは担任である新垣と会話をしていた。
教室に着き、先に新垣が入る。
「えー。皆、今日、うちのクラスに転校生が来た。仲良くしてやってくれ。」
「転校生!?」
「どんなやつだろ。」
「皆静かにしろ。入ってきていいぞ。」
ざわつくクラスの生徒を嗜め、新垣はヒロキに声を掛ける。
教室に入ってきたヒロキは黒板に名前を書き、自己紹介を始めた。
「今日からこのクラスに入る事になりました。白鳥ヒロキです。よろしくお願いします。」
「ヒロキ!?ヒロキじゅないデスカ!!一緒のクラスだったんデスネ!!」
クラスには幼馴染のクララがいて、ヒロキを呼んだ。
「えっ、クララちゃん?えっ、僕クララちゃんと同じクラスなの?」
「どうやらそのようデスネ!同じ学校に通えるだけじゃなく、クラスも一緒なんて嬉しいデス!」
「おっ、おい、どういう事だ!?」
「モデルのソーンさんと親しそうに見えるぞっ!!どういう関係だ!!」
ヒロキとクララの会話を聞いて、クラスが(特に男子)がざわつき始める。
新垣はさりげなく話しかける。
「なんだ、白鳥はソーンと知り合いなのか。」
「ハイ、ワタシの幼馴染デス。今日、偶然再会したんデス!」
『何ぃぃぃぃい!!』
『外人のロングヘアーでモデルの怪獣娘の理系美少女が幼馴染だとぉおお!!』
『許せん、許せんぞー!!』
(クラスの男子全員からの怒声が煩いんだけど。)
クラスの男子がヒロキに嫉妬の炎を燃え上がらせる中、新垣は何喰わぬ顔で言う。
「そうか、だったら、お前が校舎を案内してやってくれ。顔馴染みなら、変に緊張しないだろうからな。」
「ハイ!」
「えー、というわけで、よろしくお願いします。」
時間はお昼休み、昼食を取った後、ヒロキはクララに学校を案内してもらう。
ただ、ヒロキは周りからの視線が気になった。全員が妬みや嫉妬、怨念がこもった目だったからだ。
「ここが音楽室デスヨ。ってヒロキ聞いてマス?」
「えっ、ああ、聞いてるよ。ちょっと周りの視線が気になっただけ。」
「それならいいのデスガ・・・。」
怪獣娘として、モデルをしている彼女は学校内でも一番の有名人だ。容姿もスタイルも抜群な笑顔が明るい性格のクララは男子女子問わず、一番の人気者である。それ故、今日来たばかりの転校生が親しい事を妬まずにはいられなかった。
「うわ~、ズルい転校生だぜ、幼馴染ってだけで・・・。」
「なんで、あんな人がクララお姉様の・・・。」
「私達、女子でさえあまり親しい人はいないのに・・・。」
そんな中、ヒロキとクララは屋上に辿り着く。
クララは浮かなそうな表情を浮かべるヒロキに話しかける。
「ここからの眺めは最高デスヨ!!」
「そうだね・・・。」
「ヒロキ?」
「ああ、御免。皆からの視線が痛くてさ。」
「Don't warry。皆、ヒロキの事を知らないからデス。ヒロキも皆と一緒に時間を過ごせば、仲良くなれマスヨ!」
「そうか、そうだよね!!僕、頑張るよ!!」
「その意気デス!」
丁度、チャイムが鳴った。ヒロキとクララは教室に戻ろうとする。
そこでクララはヒロキにあるものを手渡した。
「チャイムが鳴ったよ。戻った方がいいよね?」
「そうデスネ、戻りまショウ。それとヒロキ、これを。」
クララが渡したのはクララの変身後の姿が写ったチケットだった。
「今日の午後4時30分に日比谷公園でGIRLSのイベントがありマス。今日の午後、空いてたら「行くよ。」本当デスか!」
「幼馴染の活躍を生で見たいし、予定もないからいいよ。」
「ありがとうございマス!ヒロキ!」
放課後になって、ヒロキは学校から抜け出せない状況に追い込まれていた。
彼女からGIRLSのチケットを貰った事がどこからともなく漏れ出し、クララのファンに追いかけ回されていたからだ。
クララは準備のために先に行ってしまったため、一緒に行く事は出来ず、学校中の彼女のファンの標的になってしまった。
「あーっ、どうしよう!!このままだと「ねえ、君こっちこっち!!」
途方に暮れているヒロキを1人の少女が声を掛ける。
ヒロキは彼女の方を振り向き、警戒するも、彼女は誤解だと言う。
「大丈夫!!君をあいつらに売り渡したりしないよ!信じて!」
「・・・分かった。どうすればいい。」
ヒロキは迷うも、今は藁にも縋りたかったので、彼女に着いていく事にした。
「靴を持ってコンピューター室に来て!」
「分かった!!コンピューター室だね!」
ヒロキは下駄箱から靴を回収し、コンピューター室に向かった。既にさっきの少女がいて、匿う準備をしてくれていた。
「こっちに隠れて!」
ヒロキはパソコンが並ぶ机の下に隠れた。やがて、足音が多く聞こえてくる。
「あの転校生を探せーーーっ!!」
男子達がヒロキを探して走るも、コンピューター室を素通りしていく。
ヒロキは少女にお礼を言った。
「ありがとう、助かったよ。」
「どういたしまして。」
「でも、どうして助けてくれたの?」
ヒロキの疑問に少女が答える。
「あたし、クララとは中学校からの同級生なんだ。あたしさ、わけあって、友達がいなかったんだ。クララも怪獣娘でモデルやっててさ、素のクララ・ソーンとして見てくれてる友達はあんまりいなかった。」
「けどそんなあたし達が授業で、2人組作らなきゃいけない授業でクララと組んだんだけど、その時に、趣味であるコンピューター関係について熱く語り合った。それがあたしとクララの友情の始まりかな?」
「そうだったんだ、でも、僕を助けた事と何の関係が?」
「今までのクラスメイトはクララの事をモデルのクララ・ソーンか怪獣娘のキングジョーとしか思っていない。だから、嬉しかったんだ。モデルのクララ・ソーンとしてでも、怪獣娘のキングジョーとしてでもなく、素のクララ・ソーンを見てくれる男の子の友達がいることが。」
「だから、そんな君があいつらに振り回されるのを見たくないって思ってさ。君の事はクララから聞いていたから、いつかは会う事になると思ってたから。」
少女は説明を終えると笑顔を受かべながら、手を差し伸べた。
「話が長くなって御免ね。あたし、旭川ピリカ。」
「僕は白鳥ヒロキ、これからよろしくね、旭川さん。」
「ピリカでいいよ。あたしもヒロくんって呼ぶから。」
「よろしくね、ピリカさん。」
2人は自己紹介を追えると、これからどうやって学校を出るか話していた。
「このコンピューター室を出て、右に曲がるとあまり人が出入りしない階段と裏口があるの。今は遠くにいると思うから、脱出するなら今だと思う。上履きはあたしがこっそり戻しておくから、心配しないで。」
「分かった。ありがとう、ピリカさん。」
ヒロキは、靴とカバンを持って、ピリカに見送られながら、コンピューター室を出る。
彼女の言葉通りヒロキは学校から脱出する事が出来た。
午後4時15分頃、
「やばい、間に合うかな?」
ヒロキは会場である日比谷公園に向かっていた。ヒロキは走れば間に合うと思い、走り出した。
走って5分位たったとき、ヒロキは一人の青年にぶつかってしまった。
「あっ、す、すいません。」
「結構さ、少年。」
その男は片手に風船を持っており、半分が白、半分が黒のブラウスを着ており、まるでピエロを思わせる青年だった。
「何かあるのかい?何やら急いで走っていたようだが。」
「今日、久しぶりに怪獣娘になった幼馴染に再開してこの先にある日比谷公園で怪獣娘のイベントがあって・・・・・。」
「へぇ、怪獣娘の・・。」
「今日、久しぶりに会った幼馴染が怪獣娘で、彼女に誘われて、丁度僕も怪獣娘になった彼女の活躍を生で見たくて・・・・・。」
「だったら、行くといい。今日という日は君にとって忘れられない日になるだろうからね。」
「はい、それじゃ。」
ヒロキは走っていった。
その男は走るヒロキの後ろ姿を見て呟いた。
「今日は君にとっても、怪獣娘にとっても本当に忘れられない記念すべき日になるよ。楽しみにしててくれ。」
ヒロキだけじゃない、大半の人が気づかなかった。この男がこれから、怪獣娘の世界にとてつもなく大きな脅威を齎そうとしている事を・・・。
次回は怪獣が登場です。
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