また、おジョーさんが恋のライバルになったら他のヒロインにとってはハードルが上がるだろうなと思ってこの話を書きました。
それと久しぶりにシャドウにも出て貰いました。
次にシャドウに出番が来るのはいつになるか・・・・。
その日、ヒロキは駅前で待ち合わせをしていた。ある人物とここで約束していたのだ。
『デートかよ、ヒロキ。羨ましいなぁ。』
「別にデートって訳じゃないよ‼︎」
『いやいや、女が男を2人きりで何処かに誘うならそれはデートだぜ。お前も中々やるなぁ。』
「止めてよ、2人とも・・・。」
『来たぞ、彼女だ。』
タイガとフーマにからかわれる中、タイタスが相手が来た事を伝える。タイタスが指差した方向を向くとそこには待ち合わせの相手がこっちに向かっていた。
「ヒロキさん、お待たせしました。」
「大丈夫だよ、僕も来たばかりだから。マガジャッパさん。」
そこに現れたのはユカだった。何故ユカとヒロキが待ち合わせしていたのかそれは一昨日の夕方に遡る。
一昨日の午前中、ユカは自身の中でモヤモヤした感情を感じていた。その感情はヒロキとクララが一緒にいるところを見て感じていた。
「はー、疲れたよ・・・・。大怪獣ファイトの手伝い・・・。」
「飛行機で遠いジョンスン島まで行きますカラネ。お疲れ様デス、ヒロキ。」
「でもさ、クララちゃんはもっと大変だったんでしょ。凄いよ、怪獣娘としてやらなきゃいけない大仕事の後でもサイン会とか握手会が出来てさ。」
「そんな事無いデスヨ。ザンドリアスちゃん達は中学生ながらもバンド活動をしていマス。ミクラスちゃんだって高校生活と大怪獣ファイターを両立させてマス。」
「なんか・・・そう考えると自分と年さほど変わらない子達がモデルやらなんやらやってるんだよね・・・。怪獣娘って・・・改めて凄いって感じるよ。」
クララと親しげに話すヒロキを見てユカは心のモヤモヤを募らせていく。そんな彼女にトレーニング終了後のミクラスが話しかけた。
「ジャッパちゃん、どうしたの?」
「あっ、ミクラスさん・・・あの・・・・・。」
ユカはこのまま隠すのもなんだと思いミクラスに心の内を打ち明ける。するとミクラスは勢いよく答えた。
「それはジャッパちゃんはヒロキさんに恋してるって事だよ!」
「ふえええぇ⁉︎わたしが・・・ヒロキさんに・・・・恋⁉︎」
「だってキングジョーさんと親しそうにしているヒロキさんを見て心がモヤモヤするんでしょ。それは恋だよ!ヒロキさんに恋してるに違いないよ!」
「・・・・薄々思ってはいましたが・・・・やっぱり恋してたんですね。」
「いつからなの?ヒロキさんに恋したのって。」
「あの時、レイビーク星人達に誘拐された時・・・・・わたし達の為に必死になって戦っていたヒロキさんを見てからです・・・。で、でも・・・。」
ユカは言葉を濁してしまう。ミクラスは首を傾げるも先にユカが口を開いた。
「ヒロキさんって幼馴染がキングジョーさんですよね・・・。幼馴染は負け属性・・・エレキング先輩がそう言ってましたけど・・・・相手がキングジョーさんならわたしには勝ち目は無いですよぅ・・・・。」
「そんな簡単に決めつけちゃ駄目だよ!あの人が何を思ってそんな事を言ったかは知らないけどキングジョーさんはヒロキさんの事ただの友達だと思っているかもしれないじゃん‼︎」
「けど、ヒロキさんに抱きつくところを見てしまいましたよ・・・・。もし・・・・キングジョーさんが・・・・恋のライバルなら・・・・わたしに・・・勝ち目なんて・・・。」
「だから簡単に決めつけない‼︎ヒロキさんにとってはジャッパちゃんが好みのタイプかもしれないんだから!まずはデートに誘ってみなよ。あたしが見てあげるから‼︎」
「ふええぇぇ⁉︎・・・・分かりましたぁ・・・。」
その日のヒロキの様子を見てデートに誘おうと考えたユカ。しかし、暫くしてからヒロキの方からユカに話しかけてきたのだ。ユカはデートの誘いをしようとするもテンパって上手く話せない模様。
「あれ、マガジャッパさん、どうしたの?」
「ふえっ⁉︎ヒロキさん⁉︎えっと・・・・あの・・・・その・・・。」
「?」
ユカは勇気を振り絞りヒロキをデートに誘う。その光景をミクラスは壁沿いから遠目で見ていた。
「明後日、わたしと一緒に遊びに行きませんか⁉︎もしヒロキさんが良ければですが・・・。」
「明後日?いいよ、特にこれといった用事は無いから。」
「本当ですか⁉︎あ、あ、ありがとうございましゅ‼︎」
ヒロキからの返事を貰って嬉しくて噛んでしまうユカ。ミクラスはそれを見て笑顔を浮かべていた。
そして今に至る訳だ。2人は町を歩きながら何処へ行こうか話している。
「何処か行きたい場所はあるの?」
「さ、最近、ゲームをやるようになって・・・もし良ければゲームセンターに・・・。」
「いいよ、行こうか。」
その光景を後ろから隠れて監視する3人がいた。クララとその妹のラハナ、それにユカの親友のヨウだ。その後ろでミクが苦い顔をしていた。
「あの2人、手を繋ぎまシタカ?」
「姉さま、今のところは繋いでいまセン。けど、油断は禁物デス。」
「まさか恥ずかしがり屋のジャッパが先にヒロキさんをデートに誘うなんて・・・。完全に油断してた・・・・。」
「あのー、なんか3人とも目がギラギラしてるように見えるけど・・・・。」
「「「ミクラスさん(ちゃん)は黙ってて(下サイ)‼︎」」」
「はい・・・・。」
この3人がヒロキとユカを尾行しているのには訳がある。クララだけでなくラハナ、ヨウもヒロキに想いを寄せているのである。ラハナとヨウもレイビーク星人に誘拐されて以来、ヒロキを見て高鳴る気持ちを感じていた。ラハナは自分自身で気付き、ヨウもミクに相談してその気持ちを知ったのだ。しかし、ミクがヒロキとユカがデートする事をうっかり口にしてしまった。それだけでなく、偶然にもクララ達姉妹がその場を通りすがったため、結果的に3人はヒロキとユカがデートする事を知ってしまったのだ。2人の様子が気になった3人はヒロキ達を尾行する事にした。ミクがこの3人に付いていく事にしたのは自身がヒロキとユカのデートの事を隠しきれなかった事に責任を感じて3人を監視しようと思ったからである。
「ラハナ、バッサーちゃん、幾ら可愛い妹と後輩とはいえ、ヒロキの事は譲れませんカラネ。」
「それはこっちの台詞デス、姉さま。マガバッサー、分かっているとは思うケド。」
「勿論、例え親友であるラハナとジャッパとはいえわたしも負けるつもりはないよ‼︎勿論、キングジョーさんにも負けませんから‼︎」
(・・・・まさかこの3人が恋のライバルになるなんて・・・・あたし、答えをミスったかな・・・・。)
ミクが後輩の相談の答えに後悔する中、2人はゲームセンターに入っていく。その姿を追って4人は少し時間を置いてゲームセンターに入っていく。彼女達が見張っているとも知らずヒロキ達はクレーンゲームの前にいた。
「どうしたの?」
「あ・・・その・・・・。」
ヒロキはユカがクレーンゲーム内にあったタツノオトシゴがデフォルメされたぬいぐるみを見つめている事に気付く。ヒロキは彼女がそれを欲しがっていると悟り、クレーンゲームに硬貨を投入する。
「これが欲しいんだろ。僕が取ってあげるよ。」
「そ、そんな自分でやりますよ‼︎」
「いいからいいから。」
ヒロキはクレーンゲームのボタンを押してアームを操作する。しかし、最初の1回目は失敗してしまう。
「あっ・・・。」
「まだ始まったばかりだよ。もう一回!」
ヒロキは再びアームを操作する。後ろからタイガとフーマが茶化してくる。
『ヒロキー。ミスるなよー。』
『ミスったらカッコ悪いぞー。』
(2人とも黙ってて‼︎)
しかし、ヒロキは再び失敗してしまう。ユカは止めようとするもヒロキは譲らない。
「あっ、あのヒロキさん・・・。わたしがやりますよ。クレーンゲームは難しいですし、元々わたしが欲しがっていたものですし。」
「大丈夫‼︎今度こそ決めるから‼︎」
『大丈夫かよー。二度ある事は三度あるっていうだろー。』
『ここでまた失敗したらお前本格的にカッコ悪いぞー。』
ヒロキはからかってくるタイガとフーマの言葉を横に再びボタンを押してアームを操作する。するとアームは見事タツノオトシゴのぬいぐるみを掴み下に降ろした。見事にぬいぐるみを取ることに成功したのだ。
「はい、ぬいぐるみ。」
「あっ、ありがとうございます‼︎」
「いいっていいって。」
ぬいぐるみを取って談笑する2人。そんな2人を見てヨウは鋭い目で見ていた。その後も2人は太○の達人やダンスゲーム、2人プレイでシューティングゲームなどをやり、ゲームセンターを大いに楽しんだ。2人はゲームセンターを出た後はクレープ屋に向かい、クレープを買った。ヒロキはチョコバナナ、ユカはストロベリークリームを買って近くにあった公園のベンチで食べていた。
「ヒロキさんって、チョコ好きなんですね。」
「うん、僕は基本的にはチョコ味を頼むかな。マガジャッパさんは?」
「わたしは・・・」
「オー、何か2人とも楽しそうデスネ・・・。」
「結構いい雰囲気かもしれまセン・・・。」
「・・・・ジャッパって胸、結構デカいんだよね・・・・。加えておしとやかな性格だし・・・・かなり強力なライバルかも・・・。」
「キングジョーさんもそうだけど・・・・バッサーちゃんも胸十分デカいよ・・・・。」
ヨウの呟きにミクは思わずそう返してしまう。彼女達もクレープを食べながら2人を見張っていた。このまま平和な時間が続くと思っていた。しかし、それは人々の悲鳴でかき消された。シャドウが現れて公園で遊んでいた人々を襲い始めたのだ。これを見たヒロキとユカは対処に向かう。
「ヒロキさんは避難誘導をお願いします‼︎シャドウはわたしが‼︎」
「分かった‼︎」
「ソウルライド、『マガジャッパ』‼︎」
ユカは怪獣娘『マガジャッパ』に変身して近くにいたシャドウに水流を放つ。ヒロキは近くでつまずいて転んでしまった少年を助けていた。
「大丈夫⁉︎」
「お兄ちゃん・・・御免、足挫いちゃったかも・・・・。」
「分かった‼︎僕が担いで行くよ!誰かと知り合いは?」
「お母さんが一緒に。」
「分かった。」
ヒロキは少年を担いで走っていく。やがて彼の母親と思われる女性が少年を見て駆け寄っていく。ヒロキは少年を母親に預けると他に逃げ遅れた人がいないか探しに向かう。
「ありがとうございます‼︎」
「大丈夫ですよ。僕は他に逃げ遅れた人がいないか探しに行きます‼︎」
「お兄ちゃん、気を付けて!」
ヒロキは少年に頷くと走り去っていく。その頃、マガジャッパはシャドウの群れを相手に戦っていた。そこにキングジョー、キングジョーⅡ、マガバッサー、ミクラスが合流する。
「バサちゃんにラハナちゃん⁉︎キングジョーさんにミクラスさんも⁉︎どうしてここに⁉︎」
「ア、アハハ・・・偶然だよ・・・。」
「それよりもシャドウを何とかしまショウ‼︎」
「キングジョーさん、前の様な」
「分かってマス。もう周りに余計な被害を出す戦いはしまセン‼︎」
キングジョーとキングジョーⅡは光線で、マガバッサーは空気の刃で、ミクラスは拳で、マガジャッパは水流でシャドウを全滅させていく。やがて全てのシャドウを片付けた怪獣娘達。
「やったな、ジャッパ、ラハナ‼︎」
「ハイ‼︎」
「うん‼︎ありがとう、2人とも‼︎」
顔を見合わせてハイタッチし合うマガバッサー、マガジャッパ、キングジョーⅡ。実はレイビーク星人とノワール星人の事件以来、3人は親しくなり最近は3人で遊ぶ事もあったのだ。妹に新しい友達が出来た事を目の前で確認して微笑みを浮かべるキングジョー。
「やっぱり、キングジョーさんは笑顔が1番ですよ‼︎」
「ミクラスちゃん、おだてても何も出ないデスヨ。」
「いやいや、本当の事ですって‼︎」
彼女達がそんなやり取りをしているところ、異変が再び起こる。1人の少女の悲鳴が聞こえたのだ。
「止めてーっ‼︎」
「キングジョーさん‼︎」
「ハイ、行きまショウ⁉︎」
そこでは1人の少女が武装した2人の男に囲まれていた。男の1人が銃を向けて少女を脅す。
「大人しく俺達と一緒に来い‼︎」
「止めてよ‼︎離してよ‼︎」
「いいから我々と来い‼︎」
「あいつら、女の子1人を相手に‼︎」
マガバッサーがそれを見て憤るも、ヒロキが銃を向ける男に飛び蹴りをかます。男は思わず吹っ飛んで近くの柱にぶつかる。そこで怪獣娘達も合流した。
「ヒロキさん‼︎」
「クララちゃん⁉︎ラハナちゃんにミクラスさんにマガバッサーさん⁉︎丁度良かった、彼女を頼む‼︎」
「ちょ⁉︎ヒロキさん‼︎」
「この餓鬼・・・‼︎」
ヒロキは男に対して戦闘態勢を取る。すると男の顔は人間の物から異形の者に変わっていた。それを見てヒロキと怪獣娘は驚いた。
「あ、あいつら、宇宙人だったのか‼︎」
「大丈夫ですか⁉︎」
「怪獣娘さん⁉︎はい、大丈夫です‼︎」
怪獣娘達が少女に駆け寄り、彼女の状態を確認する。彼女は大丈夫の言葉通り、怪我は見受けられなかった。ヒロキは2人組の宇宙人と格闘戦を始める。始めにヒロキが人間の顔の宇宙人に殴りかかるも、宇宙人は腕をクロスさせて防御する。そしてもう1人がヒロキに銃口を向ける。引き金が引かれた時、マガジャッパは尻尾を叩きつけ、その宇宙人を撃退する。
「はあっ‼︎」
「ぐはっ⁉︎」
「ありがとう、マガジャッパさん‼︎そいつを頼める⁉︎」
「はい‼︎」
「くそっ、怪獣娘も多い!一旦退くぞ!」
「おい、待て‼︎」
宇宙人達は走り去っていく。ヒロキ達は追おうとするも姿を見失ってしまった。ヒロキが悪態をつく横でマガジャッパは変身を解除する。
「くそっ‼︎逃げられた‼︎」
「見失ってしまいましたね・・・。」
「ヒロキ‼︎ジャッパちゃん‼︎」
後ろから先程の少女を連れてクララ達がやって来る。先に発言したのはミクだ。
「宇宙人は⁉︎」
「すまない、逃げられた・・・。」
「そうデスカ・・・一体あの宇宙人達の目的は何だったのでショウ・・・。」
ヒロキとクララが話している中、先程の少女はユカの顔を見つめていた。そして彼女の名前を呼ぶ。
「・・・・・。」
「あ、あの・・・どうしました・・・わたしの顔をじっと見て・・・。恥ずかしいから止めてください・・・。」
「見覚えのある顔にその恥ずかしがり屋な性格・・・・もしかして竜波ユカ?」
「は、はいっ、そうですけど・・・どうしてわたしの名前を?」
「わたしだよ‼︎幼稚園、小学校、共に一緒だった行方舞子‼︎」
「えっ、もしかしてマイちゃん‼︎」
「そうだよ、ユカ‼︎本当に久しぶり‼︎」
その少女とユカは知り合いだったらしく、思いがけない再開を喜んでいた。
皆さん、感想をくれると嬉しいです。
何故、『悪魔を討て!』は三部とも感想が来なかったのだろう・・・。