怪獣娘タイガ ~トライスクワッド参上計画~   作:特撮恐竜

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いよいよ小田さんとの決闘です。
原作と比べたら劣化版に見えるかもしれませんが最後まで読んで頂けると嬉しいです。
暗殺宇宙人『ナックル星人オデッサ』登場


夕映えの戦士(後編)

祖父の手帳に貼られていたナックル星人の写真を眺めながら小田の事を考えているヒロキ。そこにクララ、トモミ、ミコが話しかけてきた。

 

「ハーイ、ヒロキ‼︎」

「どうしたんですかぁ?ボーッとしていましたけど?」

「ヒロ、何見てるの?」

「クララちゃん、ピグモンさんにガッツさんも⁉︎いや、ちょっと考え事をしてて・・・。」

 

ヒロキは思わず祖父の手帳をしまってしまう。ヒロキの様子にトモミは首を傾げていたが、ヒロキに用があった事を伝えるとヒロキに何かを渡す。

 

「そうだ‼︎ヒロヒロに手紙が来ていましたよ。」

「僕宛の手紙?ありがとうございます。」

 

ヒロキはトモミから一通の封筒を渡された。その封筒を開けて中の手紙を読むとヒロキの表情が険しくなっていく。

 

「・・・・・‼︎」

「ちょっ、ちょっとヒロ‼︎」

「どうしたんですか⁉︎」

 

ヒロキは手紙を一通り読むと立ち上がり何処かへ走り去っていく。ミコとトモミはそれを見てヒロキに声を掛けるもヒロキは聞く耳も持たずその場を去る。クララ達は顔を見合わせてその場に立ち尽くしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ランとナミ、そしてジュンも必死に走っていた。

 

「小田さんいた⁉︎」

「ううん、いないよ‼︎」

 

ランはジュンの言葉を聞いて思わずポケットから一通の封筒を取り出した。それはラン宛てに届いた手紙で送り主は小田だった。手紙の内容を読んだ彼女達は必死に小田を探していたのだ。しかし小田の姿が見つからず困った2人にナミは自身の案を提案する。

 

「2人とも、あの公園に行ってみませんか?もしかしたらあそこに小田さんがいるかもしれません!」

「そうか、あの公園なら‼︎」

 

3人は小田と会ったあの公園に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、小田はヒロキと夕陽を見た公園のベンチの隣に立っていた。ベンチを一回見ると小田は両腕を胸の位置でクロスさせて自身の本当の姿であるナックル星人の姿になる。そして暗殺宇宙人『ナックル星人オデッサ』は巨大化した。その姿を見たヒロキは小田がいつも夕陽を描いていたあの公園に向かう。そこは逃げ惑う人々で一杯であったがヒロキはその中を逆走していく。そして目の前にいるナックル星人に向かって叫んだ。

 

「小田さーん‼︎どうして貴方と戦わなきゃいけないんですか⁉︎これが貴方の出した答えなんですか⁉︎失敗しても何度もやり直せばいい・・・そう言ってくれたじゃないですか‼︎あの言葉は嘘だったんですか⁉︎心からの言葉じゃなかったんですか⁉︎」

 

しかしオデッサは自身の下にあった倉庫を踏み付けて破壊する。それは小田がブラックキングの卵と自身が描いた絵を保管していたあの倉庫だった。炎で小田が描いた絵が燃えていく。それを見てタイガがヒロキに声を掛ける。

 

『ヒロキ、迷っている場合じゃないぞ‼︎』

 

タイガの言葉で自身がやるべき事を再認識したヒロキは手紙を握り締めながらタイガスパークを出現させ、そのレバーを引く。

 

〈カモン!〉

 

そしてヒロキはウルトラマンタイガとなり、目の前のナックル星人の前に向き合う。夕陽を前に2人は走り出してお互い掴みかかる。

 

「ぬうううう‼︎」

『(はああああああ‼︎)』

 

タイガはオデッサの腕を振り払う。オデッサは左腕でのフック、右腕からのストレート、右膝蹴りを放つ。タイガはオデッサの攻撃を受け止めて、こちらも拳を放つ。しかし、その一撃をオデッサは受け流した。再びオデッサは右ストレートを放つ。タイガはそれを受け止めてオデッサを背負い投げする。オデッサは地面に背中を打ちつけるもすぐに起き上がり目から光線を放つ。

 

「ふん‼︎」

「シェアッ‼︎」

 

タイガは光線を腕で弾いた。その隙をついてオデッサは飛び膝蹴りをタイガに放つ。それをまともに受けたタイガは地面に倒れてしまった。オデッサはそこからマウントを取りタイガを3発殴る。タイガはなんとか起き上がるも再びオデッサに掴みかかられてしまう。タイガはオデッサの頭にチョップを放ちオデッサを引き離す。再びオデッサはタイガに掴みかかるもタイガはオデッサを投げ飛ばす。オデッサは再び背中を打ち付けて倒れるも起き上がる。

 

「ランさん‼︎アレを‼︎」

「アレはナックル星人とウルトラマンタイガ⁉︎あのナックル星人って・・・⁉︎」

「小田さん・・・‼︎」

 

その頃、ウルトラマンと戦うナックル星人を見たラン、ナミ、ジュンはそのナックル星人が小田である事に気付く。彼女達は戦う2人に何度も呼び掛ける。

 

「止めて‼︎2人とも止めてよ‼︎」

「どうして2人が戦わなきゃいけないんですか⁉︎お願いだから止めてください‼︎」

「ランの試合、見に来てくれるんじゃなかったんですか⁉︎なんとか言って下さいよ‼︎」

 

彼女達は必死に説得するもオデッサはタイガと戦い続けている。今、2人の拳がお互いぶつかり合い、2人とも後退した。タイガはオデッサに右ストレートを放つが、それを受け止めてオデッサはタイガの脇腹に拳を放つ。一瞬ダウンしたタイガの首を腕で締めるオデッサ。タイガは2度の肘打ちでオデッサを引き剥がす。再びオデッサの腕を掴んだタイガはオデッサを投げ飛ばした。オデッサはタイガにタックルを仕掛けるもタイガは受け止めてオデッサの体を起こすと右足で前蹴りを放つ。

 

(もう止めてくれ‼︎)

 

タイガはヒロキの意思で動きオデッサに自身の思いを伝える。タイガと引き離されたオデッサは再び目から光線を放つ。タイガは空に飛んでその光線を避ける。

 

『音波で動きを止めるぞ‼︎』

 

タイガの言葉を聞いたヒロキはタイガスパークのレバーを引く。

 

〈カモン!〉

 

そして左手に意識を集中させ、ナイトファングの顔を模した『ナイトファングリング』が左中指に出現する。ヒロキはタイガスパークを装着した右手を指輪が付いた左中指に重ねる。

 

〈ナイトファングリング、エンゲージ!!〉

 

タイガはナイトファングの力を込めた音波『ファングウェーブ』を放つ。タイガの放った音波を喰らったオデッサ。

 

『ファングウェーブ‼︎』

「ぐっ、うっ、ぐううう‼︎」

 

その一方でこの戦いを仕組んだ霧崎はタイガとオデッサの戦いを見てただ笑っていた。

 

「ハハハハハハ、ハーッハッハッハッハッ‼︎」

 

2人の戦いを愉快そうに見ている悪魔を知らないラン達は必死にオデッサを説得していた。

 

「小田さん、止めて下さい‼︎こんな戦い、誰も望んでいません‼︎」

「あたし達、もう見てるだけで辛いです‼︎これが本当に小田さんのやりたい事なんですか⁉︎」

「ウルトラマンも止めて‼︎こんな戦い、間違ってるよ‼︎」

 

タイガは地面に着地するとラン、ナミ、ジュンの3人がこの戦いを見ている事に気付く。オデッサは地面に膝を着いた。それを見たヒロキはオデッサに必死に呼び掛ける。

 

(小田さーん‼︎今ならまだ引き返せる‼︎彼女達もこんな戦い嫌だって言ってるんですよ‼︎だから、もう止めるんだ‼︎)

 

しかし、オデッサは地面に着いたその手を土ごと握りしめる。まるで悔しそうに握りしめたオデッサは再び立ち上がる。

 

「俺は誇り高きナックル星人の戦士、オデッサ‼︎」

 

オデッサはそれでも戦う事を止めようとしなかった。それを見たタイガとヒロキは苦渋の決意をする。ヒロキはタイガスパークのレバーを引いた。

 

〈カモン!〉

 

〈アース!〉〈シャイン!〉

 

「輝きの力を手に!!」

「バディィィィィゴーーー!!」

 

〈ウルトラマンタイガ フォトンアース!〉

 

夕陽を背にウルトラマンタイガ・フォトンアースが立ち上がる。その姿を見たオデッサはタイガにかつてとある惑星で戦ったウルトラマンジャックの姿を重ね合わせた。その姿を確認したオデッサは両手にエネルギーを込めていく。タイガも自身の真上にオーロラを浮かべながら必殺光線を放つ構えをとる。

 

「うううううう‼︎」

『(オーラムッッッ‼︎)』

 

オデッサが両手から自身の最大の光線を放つ。タイガも必殺技であるオーラムストリウムを放った。

 

「うううおおおおお‼︎」

『(ストリウムッッ‼︎)』

 

2人の放った光線がぶつかり合った。オデッサは必死に力を振り絞ってオーラムストリウムを押し返そうとする。しかし、オデッサの放った光線はタイガが力を振り絞って更に威力が上がったタイガのオーラムストリウムには敵わずオデッサの光線は押し負ける。そしてオーラムストリウムはオデッサに直撃し、その体を貫通した。オデッサの体は後ろに倒れ、地面に背中がつく前に大爆発を起こした。

 

「そんな・・・・。」

「・・・・・どうして・・・・どうして・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

 

オデッサや最期を見たラン達はその光景を見て悲しみしか感じる事が出来なかった。しばらく沈黙した後、3人は叫んだ。

 

「「「小田さーーーーーーーーん‼︎」」」

 

夕陽が落ちる中、カラータイマーを鳴らしたままタイガはその場に立ち尽くしていた。その一方でこの戦いを仕組んだ霧崎は笑みを浮かべながら鎮魂のような仕草を見せていた。

 

 

 

 

 

 

 

その翌日、ヒロキはいつも小田が夕陽の絵を描いていた公園のあのベンチに来ていた。誰もいないそのベンチでヒロキはタイガに静かに問いかける。

 

「タイガ・・・僕はどうすれば良かったんだ・・・・!」

『俺だって分かんねえよ・・・ただ・・・あの時はああするしかなかったんだ・・・・。』

 

誰も座っていないベンチを見るヒロキの後ろにラン、ナミ、ジュンがやって来る。ヒロキは後ろに来た3人に振り返る。ヒロキは3人の方を向いた後、またベンチに視線を向ける。

 

「来てたんだ・・・3人とも・・・。」

「ヒロキさん・・・小田さんが・・・・・小田さんが・・・・・。」

「ああ、分かってる・・・・分かってるよ・・・・・。」

 

ランの言葉にヒロキは思わず小田から貰った手紙を握り締めていた。ランの手にも小田からの手紙が握られていた。その手紙にはこう書かれていた。

 

『ヒロキ君へ、今まで本当にありがとう。今日、俺は全てを掛けて戦う。だから俺とウルトラマンとして全力で戦って欲しい。

戦いを止めて半世紀。この星でとても楽しく過ごす事が出来た。美しい自然や、愛という物に触れる事が出来た。このままこの星で人間として生涯を閉じるのも悪くない。そう思うようにもなった。そして、君とも友達になれた。本当に嬉しかった。

しかし、この地球でまた出会ってしまったんだ。遠い昔、俺の誇りを奪い去った、君という光の巨人に。君の勇姿を見る度に、本当の強さとは何か、本当の誇りとは何かを自問自答した。そして、どうしようもなく胸が熱くなった。そんな自分自身を否定し続けた。俺はもう戦いは沢山だと言い聞かせ続けた。でも、俺の相棒が気付かせてくれたんだ。お前の本当の望みは何だと、お前は本当は誰なんだと。やはり俺は自分の気持ちに嘘をついていた。もう1度あの光の巨人と戦いたい。そして、今度こそ勝つ。戦士としての誇りを取り戻す。

本当に身勝手で済まない。しかし、これが俺の出した答えなんだ。君には、これまで沢山の思い出を貰った。あの絵は未完成のままだけど、俺にとっては、君とランちゃんとジュンちゃん、そしてナミちゃんと一緒に見たあの夕陽が1番美しかった。それだけで十分だ。ヒロキ君・・・君に会えて本当に良かった。』

 

ランも小田から貰った手紙を開いていた。その手紙にはこう書かれていた。

 

「ランちゃんへ、今まで本当にありがとう。俺は今日、全てを掛けて再びこの地球に現れたウルトラマンと戦う。前に話したと思うが、俺は戦いを止めてから、君達怪獣娘が確認される前からずっとこの星で暮らしていた。その中で美しい自然や、愛という物に触れる事が出来た。このままこの星で人間として生涯を閉じるのも悪くない。そう思うようにもなった。

しかし、再びこの星に怪獣が現れるようになってからまた出会ってしまったんだ。地球に現れたウルトラマンに。彼らの戦いを見る度にどうしようもなく胸が熱くなった。そんな自分自身を否定し続けた。けど、やはり俺は自分の気持ちに嘘をついていた。もう1度あの光の巨人と戦いたい。そして、今度こそ勝つ。戦士としての誇りを取り戻す。

本当に身勝手で済まない。これが俺が出した答えなんだ。恐らくこの戦いで俺は負けるだろう。もしかしたらもう一生俺は君とは会えないかもしれない。けど、俺がウルトラマンに敗れてこの世にいなくなってもウルトラマンを恨まないでほしい。これが俺の望んだ道なのだから。

ランちゃん、恐らく君やナミちゃん達怪獣娘は怪獣の魂を宿して生まれただけにこれからも苦労する事があるだろう。それでも、ジュンちゃんのように君達を受け入れてくれる人達と一緒に前を向いて生きてほしい。

あの絵は未完成のままだけど、俺にとっては、君とランちゃんとジュンちゃん、そしてナミちゃんと一緒に見たあの夕陽が1番美しかった。それだけで十分だ。

君の陸上の試合を観に行かなくてすまない。けど君ならきっと大丈夫だろう。ランちゃん、ジュンちゃんやナミちゃんに伝えて欲しい。俺は短い間だったが君達に会えて良かった。本当にありがとう。』

 

ヒロキとランは小田からの手紙を握りしめて、ナミとジュンは涙を浮かべながら小田が夕陽を描いていたあのベンチを眺めていた。4人の目には一瞬だが小田が笑顔を浮かべながら絵を描いている光景が目に映った。




次回予告(CV:ウルトラマンタイガ+タイタス)
『ヒロキが出会った1人の少女。それは不思議な力を宿す魔法使いだった。その魔法を狙い暗躍する宇宙人。更に人々を襲う謎の植物の出現。そんな中、大海原から強力な怪獣が現れた。次回‼︎

怪獣娘タイガ ~トライスクワッド参上計画~


星の魔法が消えた午後


ヒロキ、私が力を貸そう‼︎』
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