(トレギア⁉︎どうしてここに⁉︎)
『考えるのは後だ‼︎今日こそは決着を付けるぞ‼︎覚悟しやがれ‼︎』
タイガはトレギアに向かって突進していく。しかし、タイガの放った拳はトレギアに受け流されてタイガは地面に倒れてしまう。トレギアは挑発しながらタイガに腕を差し伸べる。
『おやぁ・・・どうしました?』
タイガはトレギアの腕を振り払うとトレギアの顔に拳を放とうとする。しかし、トレギアはあっさりと拳を避けた。タイガはバク転しながらキックを放つもコレもあっさりと避けられる。タイガは敵に向かって構えるもトレギアの方は腕を背で組みながらおちょくるような口調で挑発する。
『何処か具合でも悪いのかい・・・?』
『煩ぇ‼︎』
タイガは2発パンチを放つも避けられる。3発目はトレギアの腕に受け止められ、4発目の拳と蹴りを1発、裏拳を1発放つ。しかし、トレギアにはさらっと避けられた。少しタイガと距離を離したトレギアは再びタイガを挑発した。
『ちょっと心配だねぇ・・。』
『余計なお世話だ‼︎』
タイガは5発の拳を撃つも4発はトレギアに受け流され、最後の1発は受け止められて隙をみせてしまう。その隙を見逃さずトレギアのキックがタイガの横腹に命中した。タイガは地面に転がりながら倒れる。するとカラータイマーが鳴り始めた。カラータイマーの点滅する音を聞いたタイガは時間を掛けてられないと思い、ヒロキに命令する。
『ヒロキ、指輪だ‼︎もっと指輪の力を‼︎』
(時間も掛けてられない以上・・・・・仕方ないか・・・。)
ヒロキはヘルベロスリングを具現化するも指輪が勝手に動き出した事に困惑する。黒いオーラを出しながら光を放つヘルベロスリングに不信感を抱いたヒロキはタイガに待ったを掛ける。
(待て、タイガ‼︎何か怪獣の指輪の様子がおかしい‼︎今、使うのは・・・・・ってうわあっ⁉︎)
ヒロキの意思とは裏腹にヘルベロスリングは勝手にヒロキの腕を動かした。そしてタイガスパークにヘルベロスの力を読み込んでしまう。
(どうなってんだ⁉︎体が勝手に・・・‼︎)
〈ヘルベロスリング、エンゲージ‼︎〉
(うわああぁぁぁぁ⁉︎)
タイガはヘルベロスの力を込めた切断光線をトレギアに放った。それはトレギアに命中して大爆発する。
『ヘルスラッシュ‼︎・・・・・・・やったか⁉︎』
命中した時の威力からタイガはトレギアを倒したと期待を抱く。しかし、トレギアは特にダメージを負った素振りを見せずにいた。
(駄目だ‼︎効いてない‼︎)
『痛ぇなぁ・・・。フハハハハハハ、ありがとう。今のでゴールに達したよ。』
『ゴール⁉︎何訳の分からねぇ事言ってやがる‼︎』
トレギアはヒロキのインナースペースに目掛けて黒い電撃を浴びた光線を放つ。ヒロキはそれを受けて苦しみ始める。
『フハハハハハハハ!』
(何・・・ぐっ・・・がああああ⁉︎)
『逃げろ、ヒロキ‼︎』
(タイガ‼︎)
インナースペースの中でタイガはヒロキを守るためヒロキと分離する。するとタイガから黒い稲妻が発生してそれが空に暗雲を広げていく。その様子にGIRLSもタイガの身に何が起こっているのか理解出来ずにいた。
「コレってタイガに何が起きてるんですか⁉︎」
「わ、分かりません‼︎分かりませんが・・・とても危険な事が起きているのは確かなようです‼︎」
GIRLS本部のモニターでその様子を見ていたヨウは思わずトモミに疑問を投げる。当然、トモミにも分からないため、困惑しながら分からないと答えるもトモミは嫌な予感を感じていた。
その頃、トレギアは苦しむタイガに語り掛けた。その言葉はタイガだけでなくヒロキにとっても驚くべき言葉だった。
『何の代償も無しに指輪が使えると思ったのかい・・・。』
『何⁉︎』
『指輪を使えば使う程・・・君の魂は闇に堕ちていく仕掛けだったのさ・・・それにこの宇宙の地球には人に取り憑き凶暴化させる存在がいた・・・彼らの・・・シャドウミストの力も利用させてもらったよ・・・。』
(シャドウミストの⁉︎じゃあ・・・タイガの最近の異変にはシャドウミストも・・・。)
『その通りさ・・・指輪にシャドウミストも仕込んでおいたのさ・・・まぁ・・・ただのシャドウミストではウルトラマンの光の力に浄化されて使い物にならない事がヘルベロスとギャラクトロンの指輪で証明されたからねぇ・・・私が手を加え、ウルトラマンにも取り憑くように改良したシャドウミストを怪獣の指輪に少しずつ仕込ませてもらったよ・・・。それも他の怪獣娘に気付かれないくらいのね・・・・ご利用は計画的に・・・。』
(そ・・・それで・・・検査に引っかかなかったのか・・・‼︎)
『くっそぉ・・・・・・うおおおおおぉぉぉ‼︎』
(お、おい、タイガ‼︎)
タイガはフラフラになりながらも立ち上がった。そして目の前のトレギアに掴み掛かると膝蹴りを放ち、何度も拳を叩きつける。しかし、トレギアに通じている様子はなかった。それどころかトレギアは今のタイガを見て愉快そうに笑っている。
『うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ‼︎』
『フハハハハハハハハハハハハ‼︎ハハハハハハハハハ‼︎』
タイガはトレギアから距離を取って再び殴りかかる。しかしトレギアはタイガの拳を受け流してタイガの後ろに回り込む。そして悪魔の囁きをタイガの耳に叩き込んだ。ヒロキとタイタスとフーマはタイガに声を届けるもタイガにその声は聞こえなかった。
『そうだ・・・もっと怒れ・・・残忍になれ・・・・・そうすれば君は私になれる・・・‼︎』
(タイガ‼︎)
『落ち着け、タイガ‼︎』
『怒りに飲まれるんじゃない‼︎』
タイガは彼らの言葉を無視してトレギアに殴り掛かる。トレギアはまともに受けるもダメージを受けている様子はない。再びヒロキは大声でタイガを説得するとタイガには届かず怒りのままトレギアに殴り掛かる。
『タイガ、落ち着いてくれ・・・。僕の声を聞いてくれ!これまで・・・何度も力を合わせて戦ってきたじゃないか・・・今までの僕達の戦いを・・・・・僕達と過ごした日々を・・・・思い出してくれ‼︎僕は君の相棒だろ⁉︎僕の・・・相棒の声を聞いてくれよ‼︎僕達の・・・絆を・・・・僕達の絆を思い出してくれよ‼︎タイガ‼︎』
ヒロキの声も聞かずにタイガはトレギアに挑むもトレギアはタイガの腹にパンチを叩き込む。そして倒れたタイガの角を掴むとタイガの首を掴んでタイガの中のヒロキに苛立ちを表した言葉を放つ。
『ぐっ・・・ぐううぅぅ・・・あ・・・あああ・・・・‼︎』
『二言目には絆絆って煩いんだよ・・・!地球人風情に何が出来る‼︎』
トレギアはタイガを解放すると強力な蹴りをタイガに叩き込んだ。3発の蹴りを叩き込まれて倒れるタイガはそれでもふらついた体でトレギアに向かっていく。しかし、タイガを掴んだトレギアはタイガの体を地面に叩きつける。
『ぐっ・・・うっ・・・‼︎』
『フハハハハハハハハハ‼︎』
タイガは力を振り絞って立ち上がるがトレギアに足を払われて地面に倒れる。そして倒れたタイガにトレギアの蹴りが炸裂した。タイガは地面を転がりながら倒れる。それと同時にタイガの周りに黒いオーラが広がり始めた。タイガは闇のオーラに蝕まれて苦しんでいる。それを見たトレギアは空に向かって叫ぶ。
『聞こえるか、No.6‼︎闇がお前の息子を蝕んでいるぞ‼︎・・・ウルトラマンタロウの息子を‼︎』
『俺は・・・・俺はタイガだ‼︎うあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎』
タイガは何とか立ち上がるがそれでも闇のオーラに体を蝕まれ苦しみ続ける。その様子をGIRLSに本部のトモミ達も現場にいるキングジョー達もブラックスターズの怪獣娘達も、そしてカン太とモコも見守る事しか出来なかった。
「ウルトラマンさんが・・・‼︎」
「タイガ・・・‼︎」
『うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎』
『フハハハハハハハハハハ‼︎』
そしてタイガの身に付けていた黄金の鎧は光の粒子となって消え、タイガのフォトンアースの変身が解けてしまった。タイガは元の形態に戻りながらカラータイマーを鳴らし続ける。しかし、今の彼の体はまるで操り人形のようにふらつくだけだった。
『じゃあ指輪は返してもらうね・・・。』
トレギアはタイガに近付くとタイガのカラータイマーから五つの光を取り出した。それは今までタイガが手に入れた怪獣リングだった。トレギアの手の中で怪獣リングは黒い不気味なオーラを放つ。そしてトレギアはタイガの体を軽く押した。するとタイガの体は簡単に膝を地面についてしまった。
『タイタス‼︎・・・・フーマ‼︎・・・・・・ヒロキーー‼︎』
『タイガ‼︎』
『タイガーッ‼︎』
「タイガーーッ‼︎」
その頃、インナースペースで闇に飲み込まれていくタイガに向けてヒロキとタイタスとフーマは手を伸ばし続けていた。しかし、彼らの手は届く事なくタイガの体は闇に飲み込まれていく。そしてタイタスとフーマも突然ヒロキの目の前で消えてしまった。
『ぐうっ⁉︎』
『うあっ⁉︎』
「タイタス⁉︎・・・・フーマ⁉︎・・・・・皆ーーーーーーーっ‼︎」
ヒロキは闇によって自分が追い出されたのを感じた。そして再び目を開けると瓦礫となった街の中に倒れていた。ヒロキは腰のホルダーに付けられたアクセサリーを確認する。するとタイガのアクセサリーが無いことに気付き、周りを見渡した。すると目の前に倒れたタイガを確認する。ヒロキと一体化していないのにと関わらずタイガの体は実体を保っていた。しかし、タイガのカラータイマーは赤のまま点滅しておらず、右腕には自身とタイタス、フーマが付けているタイガスパークか消えていた。そして何より、タイガの前にはトレギアが立っている。
「タイガ⁉︎」
「ヒロキ、無事でシタカ⁉︎」
「ヒロキさん、怪我は無い⁉︎」
「お兄さん、大丈夫⁉︎」
「クララちゃん・・・?・・・カン太君⁉︎それに皆・・・。」
「おい見ろ‼︎あの仮面のウルトラマンが‼︎」
「ああーーーっ‼︎」
タイガを見上げるヒロキの後ろにキングジョーがカン太を連れてやってきた。その後ろからブラックスターズも付いてきた。どうやら騒動の結果が気になったらしい。すると彼女達の前でタイガが体を起き上がらせた。トレギアはタイガに歩み寄ると囁くように語りかける。
『昨日までのタイガは死んだ・・・新しいタイガの誕生だ・・・。もう君は地球人がいなくても変身出来る・・・・新しい相棒は闇のエネルギーという訳だ・・・。君と僕とでバディゴー・・・・フハハハハハハハハハハハハハハ‼︎ハハハハハハハハハ‼︎フハハハハハハハハハハハッ‼︎』
タイガの頬を両手で触りながら悪魔の囁きを放つトレギアを見てヒロキは思わず呟いた。
「何という事だ・・・。」
「光が・・・光が・・・・消えていく・・・・。」
「例え雲が覆ったとしてもその向こうで太陽は輝いてる。」
ヒロキ達はその言葉に思わずカン太の顔を見る。カン太はモコを抱えながらヒロキ達に話した。ガッツ星人が小学生の口から出たとは思えない言葉に困惑しながらカン太に話しかける。
「えっ?」
「カン太君・・・何を言ってるの・・・?」
「僕じゃ無い、モコがそう言ってるんだ。太陽はいつも輝いてるって。」
ヒロキ達の視線は思わずモコに移る。すると周りが突然揺れ始める。その音でキングジョーとガッツが声を出した。
「皆さん、ここは一旦退却しまショウ‼︎」
「ここは危険だしね‼︎行こう、アギ‼︎ブラックスターズ、貴方達も早く逃げた方がいいよ‼︎」
「うん‼︎ヒロキさん、行こう‼︎」
「分かってる‼︎おい、お前達、ここから離れるぞ‼︎」
キングジョー達はカン太を連れてその場を後にして行った。ブラックスターズもブラック指令の言葉を聞いて頷くと走り出していく。そしてキングジョー達とは別の方向へ逃げていった。一方でヒロキはその場を動こうとせず、視線はタイガに向けていた。そこでは今でもタイガの頬を触りながらトレギアが怪しげな囁きを続けていた。
『いい子だ・・・流石だよ・・・・タロウの息子よ・・・・・。』
タイガはトレギアに対して何の抵抗も見せない。それは完全に青い仮面の悪魔の手に落ちた事を意味していた。目の前の光景を見ていたヒロキは一度は下を向いてしまう。しかし、目の前の相棒に視線を向けると心の中で呼びかける。
(タイガ・・・・絶対に助けるからな‼︎)
そう決めたヒロキの手は力強く握り拳を作っていた。
次回予告(CV:ウルトラマンタイガ+タイタス+フーマ)
フーマ『タイガの奴が闇に取り込まれちまった‼︎』
タイタス『トレギアめ!何重も罠を張り巡らせていたようだ‼︎』
フーマ『このままじゃ終われねぇ!そうだろ、タイガ‼︎』
タイタス『うむ!私達とヒロキが目を覚まさせてやるぞ‼︎』
全員『次回‼︎
俺はウルトラマンタイガ・トライストリウム‼︎』