怪獣娘タイガ ~トライスクワッド参上計画~   作:特撮恐竜

53 / 93
先週よりスピンオフを始めました。そっちの方もよろしくお願いします‼︎

無双鉄神『インペライザー』登場


ガーディアンエンジェル(中編)

何故、アギラと少年が武装した男達に追われていたのか、時は遡って3時間前、アキは親友であるミクとレイカ、そしてミコと共にGIRLS東京支部を後にして帰ろうとしている途中だった。

 

「ねぇ、途中で何か食べて帰らない?」

「いいね。じゃあさ、わたしがいつもいくカフェにでも行かない?」

「いいですね‼︎アギさんは?」

「行くよ。ボクも何か甘いものが食べたい気分だったから。」

 

アキの声でミコの行きつけのカフェに向かおうとした時、アキ達の前にリュックを背負った少年が走ってきた。少年はアキに駆け寄ると助けを求めて縋り付く。

 

「宮下‼︎助けてくれ‼︎追われてるんだ‼︎」

「えっ⁉︎誰・・・?」

「ちょっと‼︎いきなり何よ‼︎アギちゃんが困ってるでしょうが‼︎」

「もう俺の顔を忘れたのかよ‼︎俺達、同じ中学の同級生だろ‼︎」

 

アキはその少年の顔を見る。すると自身の中学時代のクラスメートの顔と目の前の少年が一致した。

 

「嘘・・・・もしかして御堂君⁉︎」

「そうだよ‼︎俺、追われてるんだ‼︎助けてくれ‼︎」

「追われてるって・・・一体何があったの⁉︎」

「あ、アギさん、こんなところで話すのもなんですし場所を変えませんか⁉︎」

 

 

 

 

その後、近くのハンバーガーチェーンに辿り着いたアキ達は目の前の少年『御堂』から詳しい話を聞こうとしていた。

 

「えっと・・・アギちゃんの知り合いなんだよね?」

「うん、中学の同級生の御堂君、クラスのムードメーカーでよくボクにも話しかけてくれたんだ。」

「さっき追われてるって言ってたけど?」

「そこから先は俺自身で話すよ。」

 

御堂はポテトフライを食べ終えると語り出した。

 

「実は俺・・・宇宙人なんだ。」

「へー・・・・って・・・えっ⁉︎」

「一応聞くけど・・・・・証拠とかある?いや・・・疑ってるわけじゃないけど突拍子もなさ過ぎてさ。」

「あるよ、ちょっと待って。」

 

御堂は先程拾った十円玉を取り出すとそれを手の中で握って念を入れる。すると十円玉が完全に潰れていた。それを見た4人は御堂の話を信じる事にした。

 

「成る程・・・御堂君が貴方が宇宙人である事は分かったよ。でも、追われてるってどういうこと?」

「ああ、俺、故郷に帰ろうと思ってるんだ。けど、最近活動しているヴィラン・ギルドの秘密を偶然にも知ってしまって・・・それで追われてるんだ。」

「成る程・・・それでアギさんに助けを求めたのですね。」

「そうなんだよ。今日迎えの宇宙船が来るんだけどこんな状態じゃ帰れない・・・だから中学の同級生で怪獣娘の宮下に助けて貰おうと思ったんだよ‼︎」

 

御堂の事情を一通り聞いたアキは考えた末、御堂を守ることを決意する。アキの声にミクも同意し、レイカとミコも頷く。

 

「・・・分かった!ボクが御堂君を守るよ‼︎」

「命を狙われてるなら放っておけないしね・・・あたし達も力を貸すよ!」

「宮下・・・皆・・・ありがとう‼︎」

「そこでどこに迎えが来るの?」

「それは・・・。」

 

 

 

 

 

そして彼女達が来たのがヒロキ達かいるショッピングモールである。御堂はここに迎えを呼んだのだ。余りにも人が多い場に迎えを呼んだ事に苦言を立てるアキ。

 

「ねぇ、何でこんな人の多い場所に迎えを呼んだの・・・?」

「いや、人混みの多い場所なら追手も来ないかなと思って・・・。」

「・・・兎に角ボクから離れないでよ。」

 

2人は並んで歩き、ミク達3人は後ろについて怪しい者がいないか見張っていた。やがて歩いていると2人の目の前で泣いている幼い少女がいた。御堂は少女に駆け寄って座り込むと少女に目線を合わせて優しく話しかける。

 

「どうしたの?お嬢ちゃん?」

「ママとはぐれちゃって・・・う・・・うわああああああん‼︎」

「泣かない泣かない。お兄さんとお姉さんが見つけてあげるからね。」

「御堂君・・・うん、ボク達も一緒に探してあげるよ。何処ではぐれたか覚えてる?」

「確か・・・野外広場・・・だったと思う・・・。」

 

2人は少女の手を引いて歩き出す。歩いて暫くしてショッピングモールの野外広場に着いた彼らはそこで誰かを探す女性を見つける。

 

「あっ、お母さん‼︎」

「探したのよ!何処に行ってたの?・・・・無事で良かった・・・。・・・2人ともありがとうございます‼︎本当に助かりました‼︎」

「気にしないで下さい。ボク達は当然の事をしただけですから。」

「ありがとう、お兄ちゃんにお姉ちゃん!」

 

2人の親子はアキ達に礼を言って手を振りながらその場を去る。御堂はそれを見て何処か思うような表情を浮かべる。

 

「・・・・俺も早く家族に会いたいな・・・。」

「それって・・・星に帰りたい理由?」

「ん?まぁ・・・そうだな・・・・。話すと長くなるんだけど・・・実は俺がまだ赤ん坊の頃、故郷は他の星と宇宙戦争をしていたんだ。」

「えっ⁉︎」

「その戦争は思ったよりも激しい戦争だったらしくて・・・故郷の大人達は何処かの星でまだ物心もない子供達をカプセルに入れて宇宙に飛ばしたんだ・・・何処かの星で幸せに暮らせますように・・・という願いを込めて。」

「そうだったんだ。」

「自分が宇宙人だと知ったのも最近さ。偶然にも地球にひっそりと暮らす宇宙人の中で医者をやってる人がいてさ・・・その人の検査を受けて俺はこの星の人間じゃないと知ったんだ。・・・俺の故郷は地球だと思っていただけに自分が宇宙人だと知らされた時は驚いたよ。」

「でも、どうして帰りたいの?他の星と戦争してるんでしょ。」

「その医者が本当の故郷で起こっていた戦争が漸く終わったと教えてくれたんだ。それでまだ見ぬ家族や同胞達に会いたい・・・話をしたいと思ったんだ。」

 

アキはその話を聞いて御堂のまだ見た事の無い故郷の思いをずっと黙って聞いていた。後ろでその会話を聞いていた3人の中でミクはずっと御堂の表情に目を向ける。その事に気付いたレイカがミクに話しかけた。

 

「どうしたんですか?ミクさん。」

「うん・・・何かさ・・・御堂君・・・他にアギちゃんに隠してる事あるんじゃないかって思って・・・。」

「どうして?」

「なんていうか・・・本当の事を言っているんだろうけどまだ何か隠してるような気がするんだよね〜。」

「言われてみれば確かにアギと話している時に時々顔を下に向けるよね。表情はよく見えないけど・・・。」

「あたし、少しチラッと見えたんだけど・・・なんか申し訳なさを感じているような表情だったよ。」

 

ミクの言葉を聞いたレイカは御堂を見る。するとミクの言葉通り御堂は時々、話の途中でアキに対して顔を下に向けていた。

 

「そうだったんだ・・・任せて!ボクが御堂君を守るから‼︎」

「・・・・ありがとな・・・宮下・・・。」

 

2人は話を終えるとその場を後にしようとする。その時、ビームが飛んできて御堂はアキの体を伏せさせた。

 

「危ない‼︎」

 

立ち上がったアキは後ろを見ると武装した男達が自分達を取り囲んでいる事に気付く。その姿を見てアキはソウルライザーを操作して怪獣娘に変身する。

 

「ソウルライド、『アギラ』‼︎」

 

変身したアギラは御堂を庇うように立つ。男達は銃やナックル状の武器やレーザーで出来たナイフなどを取り出してアギラ達を取り囲んだ。そこに騒ぎを聞き付けたヒロキとクララが駆け付ける。

 

「アギラさん!」

「大丈夫デスか⁉︎」

「ヒロキさん!キングジョーさんも‼︎どうしてここに⁉︎」

「偶々遊びに来てたんだ‼︎それよりこれはどういう事⁉︎」

「実は・・・・。」

 

アギラはヒロキ達に事情を話す。それを聞いたヒロキは男達に向かって戦闘態勢を構える。

 

「つまりこいつらヴィラン・ギルドか‼︎ここは僕達が引き受けるからアギラさんはその人を‼︎」

「で・・・でも・・・。」

「どりゃあああ‼︎」

「でやぁ‼︎」

 

そこに男達をパンチで殴り飛ばすミクラスの姿が見えた。ウインダムもレーザーショットで男達の武器を撃ち落とし、ガッツ星人も男達を蹴り飛ばした。続いて後ろからレッドキング達も合流する。

 

「レッドキングさん‼︎ゴモたんも‼︎」

「話はミクラス達から聞いた‼︎俺達も追い付くからお前らは先に行け‼︎」

 

アギラはレッドキング達に頷くとミクラス、ウインダム、ガッツ星人と共にその場を走り去る。それを見たヒロキはタイガスパークからタイガトライブレードを出現させた。

 

「まさかこんなところで使う事になるとは・・・。」

『ヒロキ、数が多い‼︎気を付けろ‼︎』

「ああ‼︎」

 

ヒロキはナックル状の武器を持った男が自分に殴りかかってくるのを見る。するとヒロキはタイガトライブレードでそれを防ぎ、後ろに押し返した。男は態勢を整えて再びヒロキに襲い掛かる。ヒロキはバク転しながら男の拳を避けるとタイガトライブレードの男の武器を斬り付けた。ナックル状の武器から火花が散って男に直撃する。そこにキングジョーとマガバッサー、マガジャッパが合流した。

 

「熱ち‼︎」

「ヒロキさん‼︎」

「クララちゃん‼︎ヨウちゃんにユカちゃんも‼︎レッドキングさん達は?」

「アギラちゃん達に合流すると言っていまシタ!それよりもワタシ達は‼︎」

「こいつらをここで止めるんですよね‼︎行きます‼︎」

 

ヒロキはタイガトライブレードで男のレーザーナイフを防ぐ。そこにマガバッサーが翼をはためかせて強風を起こす。その風に男は吹き飛ばされて壁に激突する。そしてヒロキかタイガトライブレードを持って突撃して男のナイフを弾き落とした。男は隠し持っていた銃でヒロキを銃撃しようとする。その時、男の後ろから黒い光線が放たれて男を消滅させる。そして光線の発射された先には霧崎が立っていた。

 

「霧崎⁉︎」

「えっ、コイツが⁉︎」

「おっと・・・危ない危ない・・・こんなところで死なれたら面白くないじゃないか・・・ねぇ・・・白鳥ヒロキ君・・・。」

『ヒロキ‼︎コイツから離れろ‼︎』

 

 

 

 

 

 

 

ヒロキが霧崎と再び遭遇してる頃、アギラ達はショッピングモールの屋上に辿り着いた。アギラはソウルライザーで時間を確認する。すると迎えが来る約束の時間まであと30秒だった。

 

「良かった・・・間に合ったね・・・。」

「・・・ああ・・・そうだな・・・。」

 

何処か浮かない顔を浮かべる御堂にミクラスとガッツ星人は彼の隠している部分に切り込んだ。御堂は目を見開いて驚いている。

 

「ねぇ・・・アギちゃんに隠してる事があるんじゃないの?」

「何か・・・アンタの様子何処かおかしいんだよね・・・本当に迎えを呼んだの?」

「⁉︎」

 

2人の指摘に目を見開いて驚く御堂。アギラは2人の言葉に目を見開いた御堂の様子に動揺していた。

 

「えっ・・・・どういう事?迎えを呼んだんじゃないの?」

「宮下・・・俺は・・・俺・・・は・・・。」

 

その時、上空から赤い光が射出され光から虫を思わせる宇宙人が姿を見せる。それは虫に似た宇宙人『クカラッチ星人』だった。クカラッチ星人は御堂を見ると御堂に話しかけた。

 

「約束の時間ピッタリに来たな!おい、取引を始めるぞ‼︎例の物はあるんだろうな‼︎」

「・・・・ああ・・・。」

「取引って・・・何⁉︎一体どういう事⁉︎」

 

御堂はアギラの疑問を聞くと彼女に顔を見せず自身の顔を伏せながら鞄から見たことのない機械を取り出して答えた。

 

「宮下・・・御免・・・俺はお前を騙してた・・・。」

「⁉︎」

「実はコレを売るための取引先までの護衛だったんだ・・・。宮下、お前、インペライザーって知ってるか?」

「インペライザー?えっと・・・何それ?」

「インペライザーって確か・・・メビウスというウルトラマンを苦戦させた強力なロボット怪獣じゃないですか‼︎」

「そう・・・コレはそのインペライザーの起動装置だ・・・。」

 

御堂の言葉に4人は目を見開いて驚いた。ミクラスとガッツ星人は御堂が何かを隠してる事は勘付いていたがそこまで危険な物を隠し持っていたとは思っていなかったのだ。

 

「ちょっと‼︎アンタはアギちゃんを騙してそんな危険な物を転売しようとしていたの⁉︎」

「その為にアギを利用したんだね・・・さっきまでの言葉は嘘だったの⁉︎」

 

2人はアギラを騙した御堂に対して怒りの表情を浮かべる。アギラは唖然とする中、御堂は重く口を開いた。

 

「嘘じゃない・・・かつて故郷が戦争状態だったのも、戦争が終わってやっと帰れるようになったという話も嘘じゃない・・・けど・・・故郷に帰るには金がいるんだ・・・それもかなりの金が・・・。」

「御堂君・・・。」

「そしたらある人が教えてくれたんだ・・・ヴィラン・ギルドが保有するインペライザーを売れば大金が手に入るって・・・だから俺はヴィラン・ギルドからインペライザーの起動装置を盗んだ・・・転売先を紹介してくれたのも・・・宮下が怪獣娘だと教えてくれたのもその人だ・・・。ずっと騙してて御免な・・・、宮下・・・。」

 

御堂はアギラに向かって謝るとインペライザーの起動装置を持ってクカラッチ星人に向かっていく。すると追いついたゴモラとレッドキングが大声で御堂に訴える。

 

「君は本当にそれでいいの⁉︎アギちゃんを騙して手に入れたお金で星に帰っていいの⁉︎」

「ゴモたん‼︎レッドキング先輩‼︎」

「悪いけど話は全て聞いてた‼︎・・・おい‼︎お前が星に帰りたいという気持ちは分かった‼︎けどな、お前の星では戦争があったんだろ⁉︎お前が売ったインペライザーが他の何処かで戦争で兵器利用されたらまた多くの悲しい思いをする人が増えるんだぞ‼︎」

「それだけじゃない‼︎君の故郷で再び戦争が起こってその戦争に君が売ったインペライザーが使われるかもしれないんだよ‼︎そうしたら君の故郷にいる家族や友達が君の売ったインペライザーで傷付く事にだってなる‼︎それでもいいの⁉︎そんなお金で故郷に帰れるの⁉︎」

 

御堂は2人の言葉に思うところがあるのか目を伏せて立ち止まる。その時、御堂の腕を光線が掠る。光線が放たれた方向を見るとヘルメットを被った『ペダン星人』がいた。

 

「この裏切り者‼︎それは我らのものだ‼︎」

「貴様ふざけんな‼︎コレは俺のもんだ‼︎」

 

クカラッチ星人が御堂から起動装置を奪おうとすると御堂は思わずそれを投げ捨てる。ペダン星人はそれを急いで回収しようとするもクカラッチ星人はそれを邪魔して取っ組み合いになってしまった。

 

「投げる馬鹿があるか⁉︎」

「ふざけんな‼︎俺のだって言ってるだろ‼︎」.

 

取っ組み合いのどさくさに紛れて御堂は起動装置を回収する。アギラは御堂に駆け寄った。

 

「御堂君、大丈夫?」

「ああ、掠っただけだ。・・・宮下・・・その・・・。」

「話は後!まずはあの人達を‼︎」

 

その時、御堂の手の中の装置が突然起動した。それを見てミクラスが突っかかるも御堂は戸惑いながら否定する。

 

「ちょっとアンタ‼︎今度は何したの‼︎」

「ち、違う‼︎俺は何もしていない‼︎」

 

すると目の前に赤い光が合体して一瞬で肩にキャノン砲、顔にガトリングを付けた黒いロボット怪獣が現れた。それこそが無双鉄神『インペライザー』だ。

 

 

 

その頃、ヒロキ達は霧崎と遭遇していた。霧崎の姿を見たキングジョー、マガバッサー、マガジャッパは構えるも霧崎は彼女達に構わずヒロキに言葉を投げる。

 

「今日は君にちょっとしたゲームを用意した。」

「ゲームって・・・一体何を⁉︎」

「させるか‼︎」

 

マガバッサーが駆け出す前に霧崎は指を鳴らした。するとヒロキ達の目の前でインペライザーが現れた。霧崎は御堂の持つインペライザーの起動装置を遠隔操作したのだ。現れたインペライザーは砲台で周りの建物を破壊していった。




明日のトリガーではガッツウイングが本格的に登場するそうですが怪獣娘の世界ではあの類のライドメカはどうなったのでしょうかね・・・。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。