怪獣娘タイガ ~トライスクワッド参上計画~   作:特撮恐竜

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今回のゼットンさんの話にはオリジナル設定を多く含んでいます。

触覚宇宙人『バット星人』登場
宇宙恐竜『ゼットン』登場


新しき世界のために(中編)

「⁉︎・・・・バット星人って・・・・貴方が・・・⁉︎」

「ああ・・・コレが証拠だ。」

 

少年は人間の姿から蝙蝠を思わせるメカニックな姿に変身した。いや、正確に言えば本来の姿に戻ったというべきだろう。それが少年の真の姿である触覚宇宙人『バット星人』なのだから。ゼットンは自身のカイジューソウルの怪獣と深い関係にある宇宙人を目の前にして目を見開いて驚いていたがすぐに冷静さを取り戻した。

 

「これで納得したか・・・。」

「ええ・・・・。でも何でやられるだけだったの?貴方ほどの宇宙人なら」

「・・・・仕方ないだろ・・・下手な事をしたら騒ぎになって暮らせなくなるんだから・・・。」

「・・・・・・。苦労してるのね・・・。」

 

バット星人の少年は立ち上がろうとして足を挫く。ゼットンはその姿を見ていられず彼に手を差し伸べた。バット星人の少年はその手を見てゼットンの顔を見る。

 

「・・・掴まって。」

「・・・・ああ・・・すまない・・・。」

 

バット星人の少年はゼットンの手を掴むと体を起き上がらせる。そして彼女は少年に家の住所を尋ねる。

 

「貴方・・・何処に住んでるの?」

「えっ?」

「私が送っていく・・・。」

「ああ・・・住所は・・・・・。」

 

バット星人の少年がゼットンに家の住所を伝えると2人はその場から姿を消す。彼女のテレポートであっという間にバット星人の少年が住んでいる古いアパートに辿り着いた。

 

「凄い・・・流石はゼットンの力を宿しているだけあるな。」

「別に大した事は無い・・・・。」

「セイジお兄ちゃん‼︎」

 

1人の少女がアパートを開けてきた。その少女はゼットンに支えられるバット星人の少年に対して『セイジ』と呼び掛ける。『セイジ』はその少女を見て喜びの声を上げる。

 

「おお、ヒトミ、今帰ったぞ。」

「お帰り、セイジお兄ちゃん・・・ってセイジお兄ちゃん怪我してるじゃん‼︎これ、どうしたの⁉︎」

「ちょっとな・・・。お前が心配する事は無い。」

「でも・・・・ってセイジお兄ちゃんの隣の人って⁉︎」

「ああ・・・ゼットンの怪獣娘だ。さっき危ないところを助けて貰ったところだったんだ。」

「そうだったんですね・・・あっ‼︎わたし、ヒトミと言います。兄が・・・・お世話になりました。」

 

その少女はどうやらセイジの妹らしい。ゼットンに兄が助けられた事を知ると彼女はゼットンに対して頭を下げる。ゼットンはそれを見て呟いた。

 

「別にいい・・・・。」

「あっ、あの・・・・お家に上がって行きませんか?お礼をしたいので・・・・。」

「そこまでしなくても・・・。」

「いえ、助けてくれた恩は返したいですから。ね、お兄ちゃん。」

「そうだな・・・・それにアンタはあのゼットンの怪獣娘だ。俺達バット星人にとってゼットンは特別だからな。」

「・・・・分かった・・・。」

 

ゼットンはヒトミの誘いを断ろうと思った。しかし、2人に何処か気になるところがあったらしく彼女の言葉に乗ることにした。ゼットンは家に上がるとTVがついているのに気付く。そこでは大怪獣ファイトが中継されていた。

 

「・・・そういえばアンタ、この大怪獣ファイトのチャンピオンなんだよな・・・。」

「別に大した事は無い・・・・。」

「そうかい・・・俺達宇宙人から見たら羨ましいに尽きるよ。どんな力を持った怪獣娘もさ・・・こういう格闘技をやれたりタレントとして地球人に受け入れてもらえたりして・・・・。」

「それは違う・・・・私のようにGIRLSが結成される前に怪獣娘に目覚めた者は苦労した・・・・。最初の頃は・・・・周りの人達から恐れられて・・・化物呼ばわりされた・・・・。今でも人によっては・・・・私達怪獣娘は・・・・恐れられる・・・・。」

 

セイジは彼女の様子からその言葉には嘘がないと確信した。セイジはキッチンの棚を開けながらゼットンに問い掛ける。

 

「そうか・・・・俺らが知らないだけで・・・アンタも苦労してきたんだな・・・・。・・・・なぁ・・・何故、人間を見限ろうと思わなかったんだ?・・・・アンタら怪獣娘だって暮らしにくい時代があったんだろう?その気になればアンタ達怪獣娘が」

「確かに昔・・・人間不審になっていた事はあった。・・・でも怪獣娘に目覚める前の昔から信じられる人が教えてくれた・・・『争いあっていても何も変わらない、新たな悲しみを招くくらいならお互いが理解出来る、そんな風に変えていきたい』・・・その人の言葉のお陰で私は人を信じられるようになった・・・・・。」

 

セイジはその声を聞いて戸棚から何かを探すのを止める。そして複雑そうな顔をしていた。そして小さく呟く。

 

「・・・・どれだけ夢見ても・・・・変えられない物もある・・・・・。」

「?」

「いや・・・何でもない。それよりさっきの礼だ。」

 

セイジは戸棚から様々なお菓子を取り出す。そしてヒトミが氷の入ったコップにジュースを注ぎ始めた。そして2人はゼットンにそれを出す。

 

「地球人じゃ滅多に手に入らないレアものだ。是非とも食べてくれ。」

「それじゃあ・・・・お言葉に甘えて・・・。」

 

ゼットンは彼らが用意したお菓子を口にする。彼女はそれを口にすると味を確かめるように味わった。やがて彼女の口に笑みが溢れる。

 

「・・・・美味しい・・・。」

「そうか!」

「気に入って貰えて嬉しいな‼︎もっと食べて‼︎」

 

2人のバット星人の兄妹の言葉に甘えてお菓子を口にするゼットン。やがて彼女は気になっていた事を聞いた。

 

「貴方達は・・・・何故この星に来たの?」

「ああ・・・元々俺はバット星の軍に勤めていたんだ。」

「・・・・・バット星の軍人だったの⁉︎けど、貴方の年齢って・・・。」

「俺だけじゃなく妹もそうさ。俺らの母星じゃこの歳で軍に入るのは珍しくない。・・・・バット星がある星と戦争した時、よりにもよって捕虜にした子供を死刑にしろって言ってきたんだ・・・。子供達の年齢はバラバラだったがどの子もまだ物心ついたばかりかそれ以下の年齢で・・・俺はどうしてもその子供達の命を奪う事が出来なかった・・・。それで妹と共に捕虜を脱獄させて逃げ出した。けど・・・。」

「子供達は逃す事が出来たけど・・・私達は捕まってしまった。そして軍によって無理矢理星流し用のカプセルに入れられた。」

「星流し?」

「一度入れられたら何処かに着陸するまで脱出出来ない絶望のカプセルだ。それに入れられた俺達は遥か彼方のこの星に漂流してきたって訳だ・・・・。」

「・・・・大変だったわね・・・・。御免なさい・・・辛い事を思い出させてしまって・・・・。」

 

ゼットンは目の前のバット星人兄妹がこの星に来た経緯を聞いて気を悪くしてしまう。2人はゼットンに気にするなと言った。

 

「さっ、暗い話はこのくらいにしよう。さっ、食べてってくれ。」

「・・・・このジュース・・・美味しい・・・。」

 

日が暮れる頃、ゼットンは2人の家から出る。2人は笑みを浮かべてゼットンを見送っていた。

 

「今日は楽しかったよ。またな。」

「・・・・。」

 

ゼットンは目の前の2人がアパートに戻ったのを見るとその場からテレポートで姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の昼、ヒロキ、クララ、ミカヅキ、ヨウ、ユカそしてミコはザンドリアス達のライブ会場の下見を完了させていた。3人は会場を後にするとGIRLSに報告する。

 

「ピグちゃん、今日の仕事終わらせたよ。」

『お疲れ様でした〜。このまま帰って大丈夫ですよ〜。』

「うん、それじゃあね。」

 

ミカヅキがトモミへの連絡を終わらせる。ミコがミカヅキに歩み寄った。

 

「どうデシタ?」

「今日はこのまま帰って大丈夫だって‼︎折角だから遊びに行こうよ‼︎何処に行く?」

「えーっと・・・・ちょっと待ってて。近くに何かあるかな・・・?」

「ちょっ⁉︎ちょっと待って‼︎」

『おい、お前ら‼︎そんな事言ってていいのか⁉︎』

 

ミカヅキの言葉を聞いて近くに何か遊び場がないか調べようとするミコをヒロキとタイガが止める。タイガは彼女達に呼び掛けた。

 

『お前ら、GIRLSの仕事とかもいいけどトレギアの事は大丈夫か⁉︎奴は絶対に何か仕掛けてくる‼︎アレで終わりと思わない方がいいぞ‼︎』

「トレギア・・・そういえば前にわたし達の前に現れたね・・・。」

「う・・・うん。人間の姿でもわたし達勝てなかった・・・。」

『少しは警戒しといた方がいい‼︎特にミカヅキ‼︎お前、呑気すぎないか⁉︎奴は狡賢いだけじゃなく強さも確かなんだぞ‼︎大怪獣ファイターとして実力のあるお前でも』

「もーっ‼︎タイガちゃんってば頭硬いなー‼︎今だからこそ平和な時間を楽しまなきゃ‼︎いっつも警戒ばっかりしてたらいざという時に戦えなくなっちゃうよ‼︎」

『・・・・確かに・・・息抜きは大事だろうな・・・。』

「ホラ、タイタスちゃんもこう言ってるんだから‼︎」

 

ヒロキとタイガは顔を見合わせて再びミカヅキの顔を見る。タイガの表情は分からないがヒロキはかなり乗り気がしないようだった。そんなヒロキの腕にヨウが抱き付く。

 

「ヒロキさん‼︎そんな顔しないで一緒に行きましょう‼︎先輩の言う通りいつ来るか分からない相手に対して警戒心剥き出しにしてたら心が持ちませんよ‼︎」

 

ヨウはヒロキに豊満な胸を押しつけてヒロキを引っ張る。ヒロキは顔を赤くしながら観念した表情で引っ張られていく。クララはそれを1番面白くなさそうな顔で見ていた。

 

「わ、分かった、分かったよ‼︎(ちょっ⁉︎前から思ってはいたけどヨウちゃん・・・胸・・・大きい‼︎)」

(ム〜、ヒロキってばマガバッサーちゃんのおっぱいにデレデレして‼︎ワタシの方がおっぱい大きいの二‼︎)

 

 

 

 

 

 

 

ゼットンは今日もセイジの家の前に立っていた。実は彼女は昨日、この家に入った時から自身のカイジューソウルが僅かに高鳴るのを感じていた。それが気になった彼女は彼の自宅の前に来ていたのだ。

 

「・・・・・。」

「〜〜〜。」

 

ゼットンの耳に扉の向こうでセイジが誰かと話している声が聞こえてきた。彼女は扉の前で聞き耳を立てると驚くべき声が聞こえてきた。

 

「マグラー、ペスター、ペギラ、アボラスにバニラ・・・そして先日のベムラーは本当に残念だったな・・・だが心配するな。こっちも宇宙恐竜を用意している。」

「‼︎・・・宇宙恐竜・・・まさか‼︎」

 

ゼットンは扉を開けてセイジの前に立つ。セイジはTVの前で立ち上がった。

 

「どういうこと・・・ここ連日の怪獣は貴方達が・・・。」

「聞かれてしまったからには仕方ない・・・。なぁ、この星をどう思う?」

「何を言ってるの?」

「かつてこの星では怪獣が猛威を奮っていた第一次大怪獣時代と呼ばれる時代があった・・・その時代は地球侵略を目論んだ宇宙人による攻撃も多かった・・・・時が流れて怪獣がいなくなり代わりに怪獣娘が現れた・・・しかし、怪獣娘が現れてからも人知れず宇宙人達は来訪して住み着いている・・・・しかし‼︎怪獣娘は強力な力を持っているというのに人々から受け入れられ‼︎我々宇宙人の事は過去に地球を侵略しようとしたから敵呼ばわりして徹底的に排除しようとする‼︎狂っていると思わないか⁉︎」

「昨日も言ったけど・・・怪獣娘だって・・・最初から」

「受け入れられた訳ではない・・・というんだろう・・・しかし、怪獣娘達が現れる前からこの星に暮らしていた同胞もいる‼︎もはや我々は限界なんだ‼︎彼らを解放するためにはコレしかない‼︎」

 

ゼットンはセイジを説得するが彼女の言葉を否定する。そして懐から黄色いカプセルを取り出した。ゼットンはそのカプセルを見た途端カイジューソウルが高鳴るのを感じる。カプセルの中身が何なのか分かったゼットンは彼を止めようとする。しかし、セイジは手から電撃を放って彼女を怯ませる。そしてゼットンが怯んだ隙にセイジは姿を消していた。彼女の後ろにヒトミが来る。彼女は悲痛な顔をしていた。

 

「大変・・・・。」

「昨日の⁉︎・・・もしかしてお兄ちゃんの事を・・・・・。」

「・・・ええ・・貴方達は・・・ずっと地球人と・・・・私達怪獣娘を恨んで・・・。」

 

ヒトミは過去の事を思い出しながら話し始める。

 

「・・・最初にこの星に来たときは何でこんな目に遭わなきゃいけないのかと思ってました・・・でも月日が経つにつれてそんな感情も無くなっていって・・・静かにこの星で暮らせたらって思ってました・・・・。けど・・・少し前に霧崎という男が現れて・・・・。」

「⁉︎・・・貴方達の元に霧崎が⁉︎」

 

ゼットンはこの2人の前に霧崎が来ていたことに驚きを隠せない。ヒトミは霧崎がここに来た事を思い出しながら話を続ける。

 

「霧崎は言いました・・・『君達は地球人より優れた種族なのに今みたいな日陰暮らしでいいのか』って・・・そして貴方のカイジューソウルの怪獣である宇宙恐竜『ゼットン』が入ったカプセルを渡して・・・それで・・・・。」

「もうそれ以上はいい・・・後は任せて・・・私達が貴方のお兄さんを止める・・・。」

 

ゼットンは泣きそうな顔を浮かべるヒノミを抱き締めるとソウルライザーを取り出した。そしてヒロキに電話を掛ける。

 

『はい、こちらヒロキ。』

「ヒロキ、こちらゼットン。」

『ゼットンさん⁉︎珍しいですね、そっちから連絡してくるなんてどうしたんですか?』

「手を貸してほしい・・・止めなきゃならない人がいる。」

『どういう事ですか?』

「訳は合流してから話す。」

 

 

 

 

 

 

そしてセイジはとあるビルの上に立つとライフルに黄色いカプセルを装填する。確かに装填された事を確認すると一言呟いた。

 

「・・・・革命の始まりだ。」

 

ヒロキ達は街を走っていた。ゼットンから訳を聞いたヒロキ達はセイジを探している。

 

「一体何処にいるんだ⁉︎」

『ヒロキ、南南西に2キロ‼︎邪悪な波動を感じる‼︎』

「分かるのか⁉︎」

「タイガの言う通り・・・南南西の方向に私のカイジューソウルがざわついている。」

「急ぎまショウ‼︎」

 

ヒロキ達が南南西に向かっている頃、セイジはライフルの引き金を引く。すると黄色い光が街に降り立つと降り立った地点が黄色く光りながら爆発する。そして煙の中から人型の巨大な怪獣が現れた。黒い体に顔と胸に黄色い結晶を持つそれはGIRLSに所属する怪獣娘のみならず怪獣の中でも名が知れた怪獣だった。

 

「ピポポポポポポゼェットォン‼︎」

 

勿論、それを見たヒロキは驚きながらその怪獣を見つめる。それは彼と共にいるクララ達怪獣娘も同様だった。

 

「あ、アレって・・・‼︎」

「まさか‼︎」

「私のカイジューソウルの怪獣・・・・・宇宙恐竜『ゼットン』‼︎」

 

かつて初代ウルトラマンを倒した最強の怪獣である宇宙恐竜『ゼットン』が再びこの星に現れた瞬間だった。

 

「ピポポポポポポゼェットォン‼︎」




何となくですけどレグロスって来年か再来年、ジードのゼロポジションとしてサブトラマンになりそうですね。
そうなったらやっぱりそのシリーズのメインヴィランはアブソリューティアン?それとも違う敵?
果たしてどちらになるのでしょうかね・・・。
でもタルタロスが新たなるアブソリューティアンであるディアブロと共にトリガー本編に出る上に・・・ディアブロの中の人はニンジャレッドや黒騎士ヒュウガ・・・人間態がやれそうなキャストですね。
アレ、これって本当に来年か再来年辺りのTVシリーズのメインヴィランにディアボロが来るかも?
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