心許した者になら彼女も本名を明かしそうだなって思うのですが・・・。
現れたゼットンは両手から放つ波状光線で街を破壊し始める。逃げ惑う人々と街を破壊するゼットンを見ながらヒロキ達は見ながら様々な方向に分かれる。
『ヤバいぞ・・・本物のゼットンだ・・・‼︎』
「まさか・・・本物を見る日がくるなんて・・・。」
「そんな事言ってる場合じゃないよ‼︎」
「ひ・・・酷い・・・街が燃えていく・・・‼︎」
「二手に分かれよう‼︎街の人々を避難させないと‼︎」
「じゃあわたし達は町の人々を‼︎」
「ヒロキと私で・・・ゼットンを止める。貴方達は言って・・・。」
ゼットンの言葉に頷いたクララ達は逃げ惑う人々に向かっていく。ゼットンはそれを見届けるとヒロキに告げてからテレポートでその場を去った。
「ヒロキ・・・私はあのバット星人のもとに向かう・・・・貴方もすぐに来て・・・。」
「分かりました‼︎」
ゼットンは空中に浮かび上がってセイジを探す。するとビルの屋上で心の叫びを声に出すセイジの姿があった。
「見よ!これが我々の怒りだ‼︎」
「止めなさい‼︎」
セイジが振り向くとその後ろにゼットンが立っていた。彼女にしては珍しく感情的になっている。
「どうしてこんな事を‼︎」
「・・・・来たのか・・・。」
「答えて‼︎」
「・・・・こうしなければ我々宇宙人が幸せに暮らしていく事が出来ないからだ‼︎この星には様々な理由で来た宇宙人達がいる‼︎星を追放された者・・・戦争や病・・・怪獣災害によって星が滅んだ者・・・彼らは今‼︎この瞬間も泣いているんだ‼︎アンタだったら‼︎・・・・アンタが我々の立場ならどうする⁉︎黙って見過ごせるのか⁉︎これは革命だ・・・新しい世界を作るためのな‼︎」
「違う‼︎片方の意見を押し付けてもう片方の意見を黙らせるなんて間違ってる‼︎そんな事すればまた新たな争いの種になる・・・・そしたら全てが滅びるわ‼︎」
「・・・・やはりお前達怪獣娘も同じなのか‼︎我々を迫害する地球人のように‼︎」
「違う‼︎私は・・・ううん・・・・私だけじゃない・・・・私の仲間達は貴方達の言葉を無視したり否定したりしない‼︎」
「・・・・嘘だ‼︎地球人の通報を受けてGIRLSの怪獣娘に追い掛けられた同胞もいる‼︎それなのに・・・お前達の仲間を信用しろと言うのか⁉︎・・・・・・仕方ない・・・・助けてもらった恩を忘れた訳じゃないが・・・・喰らえ‼︎」
「⁉︎・・・う、動かない‼︎」
バット星人は念動力でゼットンの動きを封じる。ゼットンは咄嗟に対応出来ず宙に浮かせられる。そしてセイジはゼットン(本物)に向かって命令した。
「この怪獣娘にお前の力を思い知らせてやれ‼︎宇宙恐竜‼︎」
その声と共にゼットン(本物)はテレポートでゼットンの前に立つ。そして顔にエネルギーを溜め始める。怪獣娘最強といわれる彼女も本物のゼットンの1兆度の火球を受けたら死は免れない。彼女は覚悟を決めて目を瞑る。ゼットン(本物)が火球を彼女に放った時、赤い光が彼女を包んでゼットンを守る。そして光は地面に着陸するとウルトラマンタイガになった。タイガの手の中にはゼットンが座り込んでいる。
(大丈夫ですか⁉︎ゼットンさん‼︎)
「ヒロキ・・・タイガ・・・。ありがとう・・・助かったわ。」
(後は任せて下さい‼︎行くぞ、タイガ‼︎)
『ああ‼︎気を付けろ・・・なんせ相手はあのゼットンなんだからな・・・・‼︎』
タイガはゼットンを下ろすと目の前のゼットン(本物)と睨み合った。先に仕掛けてきたのはゼットン(本物)だ。ゼットン(本物)はいきなりウルトラマンを倒した波状光線を放つ。タイガは間一髪で体を逸らして避ける。
『危ね⁉︎』
(今のがウルトラマンを倒したあの光線・・・・タイガ‼︎ゼットンが来るぞ‼︎)
『えっ⁉︎うおあああああ‼︎』
タイガがヒロキの声に気付いて振り向くとゼットンが猛ダッシュでこちらに突っ込んできた。ゼットンはタイガに強力な拳を叩き込む。そして地面に倒れたタイガにのし掛かりマウントを取ると再びタイガに拳を打ち込んでいった。
「ゼェットォンピポポポポポポポポポゼェットォン‼︎」
『ぐぅっ⁉︎』
ゼットンの拳を振り上げたと同時にタイガはゼットンの顔面に拳を叩き込んだ。そしてゼットンを怯ませるがゼットンはタイガの肩を掴んだ。そしてそのまま地面を転がっていく。再びゼットンが上に乗るとゼットンは拳を打ち込もうとする。タイガは何とかそれを受け止めると同時にゼットンの手を掴みながら再び地面を転がる。ゼットンは顔から1兆度の火球を放とうとするとタイガはゼットンの顔を掴んでそれの軌道を逸らした。そして再びゼットンと共に地面を転がっていく。
「俺はこんな世界に来なければ良かったと思ってきた‼︎お前らだって同じ筈だ‼︎」
「それは違うわ‼︎私達を受け入れてくれる人は確かにいる‼︎だから・・・貴方達の事だって‼︎」
「黙れ‼︎」
ゼットン(怪獣娘)はバット星人の姿に戻ったセイジを説得しながら応戦していた。ゼットンはセイジの腕を抑えつけて訴える。
「それに・・・私達怪獣娘が宇宙人と戦うのは決して貴方達を倒したいからじゃない‼︎誰かを傷付けようとする行動をするから戦っているの‼︎」
「嘘だ‼︎」
「嘘じゃない‼︎もし・・・貴方達が助けを求める声を上げるなら私達は助けるわ‼︎貴方だって・・・・本当はこんな事したくないんでしょう⁉︎だから軍の命令に逆らった・・・違うの⁉︎」
「⁉︎・・・それでも我々がこの星で暮らしていくには我々が地球人を抑えつけてこの星に生きる宇宙人を解放する以外無い‼︎」
「貴方達宇宙人だって私達怪獣娘と・・・そして人間と暮らしていけるようになる筈よ!だって・・・誰であろうと助けたいと思ったら全力で手を差し伸べる事が出来る人がいるから‼︎」
ゼットンはそう言ってゼットン(本物)に飛び蹴りを放つタイガを見る。タイガを見た後、彼女は力を入れて拳をバット星人に撃ち込んだ。
「彼のような人がいる限り・・・この星は終わりじゃない・・・だから・・・目を覚ましなさい‼︎」
ゼットンの拳がバット星人の頬に直撃する。そしてバット星人はセイジの姿に戻った。自身の敗北を悟ったらしい。そこに彼の妹のヒトミがやって来る。
「もしかして・・・・あのウルトラマンの・・・・・。」
「・・・・そう・・・。」
「お兄ちゃん・・・もう止めよう・・・目覚め時だよ。」
「ヒトミ・・・・。」
「貴方達だってこの星で私達とともに生きていける世界になる・・・私は信じてる・・・ヒロキのような人がいる限り希望はあるわ。」
その頃、タイガはゼットン(本物)にタックルを放つもゼットンは腕を交差させてそれをガードする。ゼットンは再び拳を放つもタイガはそれを受け流す。タイガは拳を放つもゼットンに肩を抑えられる。そしてゼットンは再び火球を放った。
『うおあっ⁉︎』
タイガはゼットンの胸にパンチを2発撃ち込むもゼットンは耐える。そしてタイガを肩を掴んで振り回す。しかし、ゼットンの力が弱くなった事を感じたタイガはゼットンを振り払う。ゼットンは再び波状光線を放つがタイガはそれを避ける。そしてそれを避けると同時にノコギリ状の切断光線『ウルトラスラッシュ』を放った。しかしゼットンは真剣白刃取りで受け止めた。しかし間を入れずタイガはストリウムブラスターを放つ。しかし、それはゼットンのバリアに防がれる。その時、カラータイマーが鳴り始めた。
(くそっ‼︎やっぱりゼットンは強い‼︎)
『だが・・・私達にも多くの戦いを経験してきた‼︎』
『ああ‼︎今の俺達なら奴にも勝てる‼︎』
『ヒロキ‼︎パワーアップだ‼︎』
(ああ‼︎)
ヒロキはタイガスパークからタイガトライブレードを呼び出した。
「タイガトライブレード‼︎」
そしてそれを掴むと柄頭に備えられたスイッチを押して護拳に備えられた回転盤を回す。
「燃え上がれ‼︎仲間と共に‼︎」
「『『『バディィィィィゴォォォォォォォ‼︎』』』」
タイガはトライストリウムに変身してタイガトライブレードを構える。
「ピポポポポポポポポゼェットォォォン‼︎」
ゼットンはエネルギーを溜めて自身の顔より大きな火球を放った。反動でよろけながら放たれた火球に対してタイガはタイガトライブレードを構えて回転しながら突撃する。それはゼットンが放った火球を突き破った。ゼットンは咄嗟にバリアを張ったが回転しながらの突撃はそれさえも突き破る。ゼットンは剣を回転しながらの突進に思わず地面に倒れてしまう。ヒロキはタイガトライブレードのスイッチを3回押した。
「フーマ‼︎」
ヒロキはタイガトライブレードを構えたフーマのビジョンと共に回転盤を回す。青いオーラを纏ったタイガトライブレードのトリガーを引くとフーマの力を宿した必殺技が放たれる。
『(風真烈火斬‼︎)』
逆手に持ったタイガトライブレードを構えると青い風が刀身に収束されていく。そして青い巨大な切断光線が放たれた。タイガか放ったそれをゼットンは真剣白刃取りで受け止めようとする。しかし、それはゼットンも対応できない速さで放たれた。ゼットンが両手を合わせた時にはゼットンの体は真っ二つになっていた。そしてゼットンは大爆発を起こす。ゼットンが倒された事を確認したタイガはタイガトライブレードを構える。
「もう一度、やり直そうよ・・・お兄ちゃん・・・。」
「ううう・・・うおああああああああああ‼︎」
ヒトミの横で泣き崩れるセイジをゼットンは複雑そうな目で見ていた。セイジはヒトミに肩を支えられている。そしてそのまま泣き続けていた。
「早く着き過ぎたかな・・・ゼットンさん、何処だろう?」
その数日後、ヒロキは駅でゼットンを待っていた。セイジのその後を確かめるべくゼットンに付き添う事になったのだ。ヒロキとゼットンはセイジの暮らすアパートの近くの駅で待ち合わせをしていたのだ。そこに黒い髪のGIRLSの制服を着た物静かな雰囲気の美少女がやって来た。その少女はヒロキを見つけると話しかける。
「ヒロキ・・・待たせた・・・。」
「えっと・・・どなたです?」
「・・・・ゼットン・・・。」
「あっ⁉︎御免なさい、ゼットンさん‼︎」
その少女こそゼットンの人間としての姿だと知るとヒロキは慌てて謝った。ゼットンは気にしていない様子だった。
「別にいい・・・普段から変身した姿しか見ていないから分からないのも無理はないから・・・。」
「それにしても・・・人間の姿なんて珍しいですね・・・。」
「変身した状態でいると周りに騒がれるし・・・それに・・・貴方になら見せても・・・。」
「?」
何かを言い掛けたゼットンの顔はほんのり赤くなっていた。ゼットンはヒロキが自身の顔を見ている事に気付くとヒロキの手を取って歩き出す。
「御免なさい・・・何でもないわ・・・行こう・・・ヒロキ・・・。」
「えっ?・・・ええ。」
ヒロキとゼットンは共に進んでいく。ヒロキはゼットンに話しかけながら足を進めた。
「ゼットンさん・・・あれ以来会うの初めてなんですよね。」
「ええ・・・ヒロキ・・・今回は貴方のお陰で助かった・・・ありがとう・・・。」
「いや、そんな気にしなくていいですよ。」
「・・・今なら分かった気がする・・・キングジョーやマガバッサー達が・・・・貴方の事・・・・・。」
「あっ‼︎着きましたよ‼︎」
話している間にヒロキとゼットンはセイジのアパートに辿り着いた。ゼットンはドアをノックしようとする。するとヒトミがドアを開けてきた。
「うおっ⁉︎」
「‼︎ゼットンさん‼︎・・・御免なさい・・・ビックリしました・・・・。」
荷造りをしていたらしい彼女の様子にヒロキは思わず呟いた。
「引越し?」
「はい。」
「セイジの様子は?」
「お兄ちゃんなら・・・何とか上手くやってますよ・・・。」
「・・・・これから・・・・どうするの?」
「・・・まだ決めてません・・・でもお兄ちゃんには私がついてますから。」
「・・・そう・・・なら・・・安心ね・・・。それじゃあ・・・。」
ゼットンはヒトミに背を向けてその場を去ろうとする。思わずヒロキは呼び止めようとするもヒトミの方がヒロキを呼び止めた。
「えっ?ゼットンさん、いいんですか?」
「お兄さん・・・。」
「?」
「ゼットンさんの事、支えてあげてね。」
「ああ。」
2人はセイジのアパートから離れた場所で話していた。ヒロキが安心した声を出すもゼットンは首を振る。
「取り敢えず一見落着ですかね。」
「・・・あくまで今回は・・・宇宙人達がこの星で身分を隠さずに暮らせるようにならないとまた同じ事が・・・起こる。」
「そうですよね・・・・。」
「でも・・・ヒロキ・・・・・貴方みたいに誰であろうと手を差し伸べられる人がいる・・・だから・・・・いつかきっと解決出来る日が来るわ・・・。」
「ゼットンさん・・・。」
「それと・・・・ヒロキ・・・助けてくれたお礼に・・・貴方にだけ教えたい事がある・・・。私の名前は・・・ぐっ⁉︎」
言葉の途中でゼットンは何者かに背後から撃たれた。ヒロキは思わずゼットンに駆け寄る。
「ゼットンさん⁉︎・・・ゼットンさん、しっかりしてください‼︎」
「あ〜あ・・・ゼットンの娘でも人間の姿なら呆気ないなぁ・・・・駄目じゃないかぁ・・・・気を抜いたら・・・・ねぇ・・・白鳥ヒロキ君・・・・。」
「霧崎・・・いや、トレギア‼︎」
ヒロキが上から聞こえた声の方に向くとそこには霧崎がいた。霧崎は人差し指を光らせながらゼットンに向けていた。
「絆の物語の第二章・・・幕はもう上がってるんだ・・・。」
「何でこんな事を‼︎」
「君にも知ってほしいんだ・・・絶望の味って奴を・・・。」
霧崎はロリポップを舐めながら悪意に満ちた言葉を放つ。ヒロキは怒りを露わにして霧崎の姿を見ていた。
「この甘美な味わい・・・君もす〜ぐに虜になるさ・・・。」
霧崎はその場から去っていく。ヒロキはゼットンを抱えながら怒りの限り叫んでいた。
「トレギアぁぁぁぁぁぁ‼︎」
次回予告(CV:ウルトラマンタイガ+??????)
『傷付いたゼットンに責任を感じGIRLSを飛び出したヒロキ。ちょっと待て。まさか、1人でトレギアを追うつもりじゃないだろうな?お前は1人じゃないんだ!そんなんじゃ目の前の獣神にも勝てはしないぞ‼︎次回‼︎
女共ォ・・・気二入ッタ‼︎』