それにしても何故ウルトラファイトビクトリー以降の登場ではあの特徴は見られなくなったのやら・・・。コンプライアンスの問題なのかそれとも・・・・。
大蟻超獣『アリブンタ』登場
本宮は突然現れた黒い服装の男に連れられていた。男は首にスカーフを巻いて口を隠している。男が本宮から手を離した時、彼女は男の手の甲に土星のような輪がついた惑星のような痣が見る。その痣を確認した本宮は思わず男にCQを向けるが男はそれを拒んだ。
「よせ‼︎」
「・・・・貴方もしかしてミツヒロ君・・・・」
「違う!人違いだ‼︎」
「嘘!絶対にミッちゃんよ‼︎」
「聞け‼︎」
本宮は目の前の男にかつての知り合いの影を感じたのか何度も呼び掛けるが男は彼女の言葉を否定する。そして彼女の肩を掴んだ彼は彼女に語り掛けた。
「ここ最近は絶対に加工地域に近付くな‼︎出来ればこの街から出ろ‼︎」
「本宮教授‼︎」
ヒロキの声が聞こえると男は再び顔を隠して何処かへ走り去っていく。ヒロキとアキは本宮に駆け寄ると彼女の無事を確認した。
「教授‼︎大丈夫ですか⁉︎」
「ヒロキさん、あの人‼︎」
「逃げる気か⁉︎アキさん、本宮教授を頼む‼︎僕はあの男を追う‼︎」
アキが指差す先には走り去る男が曲がり角を曲がる姿があった。ヒロキはアキに本宮の事を任せるとアキは頷いた。ヒロキは男の背中を追い掛けて走っていくが曲がり角に入った時には既に男はいなくなっていた。
「逃げられたか・・・・・⁉︎何だ⁉︎」
その時、地面が大きく揺れ始める。そして蟻を思わせる怪獣が姿を現した。
その少し前、怪獣娘に変身したキングジョーとガッツ星人か大学の屋上に降り立つ。その視線の先にはライフルを構える頭が尻のような形の宇宙人『バド星人』がいた。バド星人は怪獣娘に自身の存在がバレた事を察するとキングジョーとガッツ星人に銃口を向ける。
「‼︎・・・怪獣娘か⁉︎」
「アナタがヴィラン・ギルドのSniperデスネ‼︎」
「さて、さてさてさて、来ました‼︎わたし達が‼︎貴方達を止めに・・・ね。わたし達が来たからには降参したほうが身のためだよ‼︎」
「ふん‼︎誰が降参するものか‼︎」
バド星人は2人に向かってライフルの引き金を引く。彼女達はその銃撃をあっさりと跳ね返した。それと同時に地面が大きく揺れ始める。
「何⁉︎」
その時、地面から巨大な何かが姿を現した。それは肩に大きな突起を備え、両手が鋏になった黄色い目の蟻を思わせる怪獣だった。それの名は大蟻超獣『アリブンタ』。かつて地球侵略を目論んだ異次元人ヤプールに造られた怪獣兵器『超獣』の1体でかつて東京に大きな巣を作ってO型の女性を喰らっていた超獣の別個体だ。
「なっ⁉︎嘘・・・怪獣まで引き連れてたの⁉︎」
「イエ、アレはただの怪獣じゃありマセン‼︎確か超獣デス‼︎」
アリブンタはガッツ星人に目を向けると鋏になった巨大な手で彼女を捕らえようとする。ガッツ星人は瞬間移動でかわすがアリブンタはガッツ星人に再び視線を向けると大顎で彼女を喰らおうとする。
「こいつ、わたしを狙ってる⁉︎どうして⁉︎」
「確かその超獣ハ・・・。」
「アリブンタ、お前の好物がいたのか?だが、そいつを喰らうのはまだ後だ‼︎」
バド星人の声でアリブンタがガッツ星人を狙うのを止める。そして再び2人の怪獣娘が並び立つとアリブンタは彼女達に溶解液を吐きかけてきた。2人は空に飛び上がってそれを避けるがバド星人はそのうちにアリブンタに飛び移る。
「ハッハッハッハッハッ‼︎怪獣娘諸君、また会おう‼︎」
バド星人の声でアリブンタは地面を掘り進め始める。大きな土煙を上げてバド星人はアリブンタと共に地底に消えて行った。
「逃げられたか・・・・。」
『アリブンタか・・・・ヴィラン・ギルドの奴ら・・・超獣まで引き連れてくるとは・・・・かなり本気のようだな・・・・。』
「・・・・それであの男・・・加工地域に近付くなと言ったんですね。」
「はい・・・。」
「加工地域に一体何が・・・。」
その後、GIRLSに戻ったヒロキ達は本宮に事情聴取をしていた。ヒロキの言葉に答えた本宮の横でトモミ、ランがモニターに映像を映して解説を始める。
「実は先程・・・エネクロン社の配電設備が何者かに破壊されて停電が起こるという事件が起こりました。そしてここ最近の停電原因についてなのですが・・・。」
「わたし達調査部が調査したところ停電の原因にある共通点があったわ。先々週の発熱ボイル、先週の地下ケーブル、そして先程の配電設備・・・全てエネクロン社の設備よ。」
「は⁉︎同じ会社の設備が立て続けに壊されて停電ってどう考えても不自然だろ‼︎」
ベニオの言葉にヒロキ達も頷いた。その後にレイカが続いて説明を始める。
「レッドキングさんの言う通りです。それでGIRLSが調査したところその破壊の後には巨大な何かが地中を掘り進んだとしか思えない跡に加えて強力な蟻酸のような成分が確認されました。」
「蟻酸って?」
「蟻などに含まれる成分です。地中を掘り進んだ形跡や蟻酸・・・そして先程の報告からして・・・ここ最近起こる停電はヴィラン・ギルドによる人為的な破壊の可能性が高いです!加工地域にはエネクロン社の備蓄施設がある事からヴィラン・ギルドの狙いはそこにあるものと思われます‼︎」
「何でヴィラン・ギルドがそんな事を⁉︎奴らに何の利益があるの⁉︎」
ミコの言葉を聞いたトモミは再びモニターに何かを映し出す。それはエネクロン社ととある企業の株の売れ高の折れ線グラフだった。
「この事件をきっかけにエネクロン社の株価が下がるとともにこのゾリンコーポレーションなる会社が株で大儲けしています・・・まるで事故が起こる事を事前に知っていたみたいに・・・。」
「・・・おい・・・・まさかとは思うがゾリンコーポレーションはヴィラン・ギルドの⁉︎」
「その可能性は充分にあると思います。引き続き、エレエレ、ウインウイン、バサバサ、ジャパジャパはゾリンコーポレーションの調査をお願いします‼︎」
「分かったわ。」
「「「はい‼︎」」」
エレキング達が部屋を出ると残ったメンバーが再び会議を始める。トモミの横で本宮はCQに残ったデータを割り出して発言する。
「皆さんは加工地域に向かって下さい‼︎備蓄施設が破壊されたら周辺の住民に大きな被害が出ます!破壊される前に何とかヴィラン・ギルドを止めないと‼︎」
「既に彼のデータは割り出しました。彼がいればこのマップに表示されます‼︎」
「よし!じゃあ行くか‼︎」
「私も行きます‼︎」
「駄目ですよ!貴方は狙われているんですから‼︎」
「宇宙人との戦闘はワタシ達が対応シマス‼︎命を狙われているアナタが」
「これはプロトタイプなので私にしか扱えません‼︎それに・・・・私、どうしても確かめたい事があるんです‼︎お願いします‼︎」
彼女の必死な言葉に怪獣娘達も同行させざるを得なくなり彼女も共に行く事になった。本宮が準備のため部屋を出て行った後、トモミ達はアリブンタの対策について話し合っていた。
「それにしても厄介なものを引き連れてたね・・・。」
『ああ・・・・大蟻超獣『アリブンタ』・・・かつて異次元人ヤプールによって造られた怪獣兵器『超獣』の一種だ・・・。ヴィラン・ギルドの奴ら・・・まさか超獣まで引き連れていたとはな・・・。』
「タイガ、超獣を造ったヤプールって倒されたんじゃなかったの?」
「ピグモンもそれが気になっていました!どうして超獣がまた出現したのですか⁉︎」
『あー、ヤプール自身も何度か復活してる上に・・・・奴の怨念はかなり根深く宇宙に残ってるんだよ・・・・多分だけど・・・・あのアリブンタは宇宙の何処かでヤプールの怨念によって造られたものをヴィラン・ギルドが何らかの手段で捕獲したものだと思う・・・。』
「うげぇっ⁉︎怨念だけであんな化け物が生まれるとか怖ぁ・・・。」
ヒロキとトモミの問いに答えたタイガの声にサチコが声を上げる。タイガはサチコの声を聞いて更に超獣について説明を続けた。
『おいおい、サチコ、アレくらいだったらそこまで強い怨念から造られた訳じゃ無さそうだし俺達で充分に対応できるから心配するなよ。』
「え・・・ヤプールの怨念が強ければ強いほどその怨念で生まれた超獣も強くなるの?」
『だと俺は思う。昔、かなり強力な怨念で生まれた超獣はウルトラマンと、ウルトラセブン、ジャック、エースの4人掛かりで挑んでも封印するので精一杯の化け物になったからな。』
「ウ、ウルトラマンが4人掛かりで封印するのが精一杯⁉︎」
「マジかよ・・・しかもタイガの言ってた4人って伝説のウルトラマン達じゃねぇか⁉︎その4人でさえ倒しきれないような怪物になるなんて・・・。」
「それって昔・・・神戸に現れたという・・・。」
「Uキラーザウルス・・・・デスネ・・・・。」
ミカヅキの疑問に答えたタイガの説明でヤプールや超獣の恐ろしさを改めて知った怪獣娘達。彼女達を代表してミクとミサオが驚きの声を上げる中、ヒロキとクララはかつて神戸に住んでいてその超獣の事を知っていたのかその名を口に出していた。タイガはタイタスやフーマにも超獣の恐ろしさを伝える。
『お前らも警戒したほうがいいぜ。超獣は恐怖や痛みを感じないからな。』
『『ああ・・・。』』
「えっ⁉︎恐怖や痛みを感じない⁉︎」
『何だよ、この星にも超獣が現れた事あるんだろ?GIRLSにも超獣の怪獣娘がいるんだよな?』
「た、確かにGIRLSにも超獣の怪獣娘は所属しています・・・ですが今のは始めて聞きました‼︎」
『そうか・・・・じゃあ説明するけど・・・アレは完全な戦闘兵器だから痛覚や感情が存在しないんだよ。だから奴らを相手にした場合、動きが止まるまで攻撃を続けなきゃならないんだ。』
「ちょっ⁉︎ちょっと待って下さい‼︎ウルトラマンエースが明らかにやりすぎと言ってもいい攻撃をしていたのって‼︎」
『そうでもしなければ奴らを止められなかったからだ・・・。』
トモミは過去の記録のエースと超獣の戦いを見て疑問に思っていた事がタイガの口から明かされて衝撃を隠せない。そんな中、ヒロキは皆に訊ねる。
「この中で血液型がO型の人って?」
「えっ?血液型?」
「アリブンタはどういう訳か血液型がO型の女性を好んで捕食する。だからO型の人は待機した方がいいと思うんだ。」
「血液型がO型の・・・だからあの時、あいつはわたしを食べようとしたのね‼︎」
「えっ・・・ボクもO型なんだけど・・・。」
「お、俺もO型だ・・・。」
「・・・・アギアギ、ガツガツ、レッドン、3人はわたしと一緒に待機して下さい。3人が現場に出ればアリブンタは恐らく3人を狙ってきます!」
「しゃあねぇ・・・後はお前らに任せるからな‼︎」
ヒロキの説明を聞いたミコは納得したような声を出す。その横で自身がO型である事を明かしたアキとベニオの声を聞いてトモミは3人に指示を出す。ベニオは不服ながらもそれを承認し、ヒロキ達に後を託す事にした。
その後、加工地域で再びCQを使ってヴィラン・ギルドを捜索していた。本宮の護衛についたのはヒロキ、クララ、ミク、ミカヅキ、サチコ、ミサオの6人だ。ヒロキは先程の本宮の言葉を思い出して彼女に訊ねる。
「本宮教授、確かめたい事って・・・あの男の事ですか?」
「・・・・・あの人・・・昔の知り合い・・・・・私の幼馴染かもしれないんです・・・・私・・・子供の頃は苛められっ子で・・・でもある友達だけは私に優しくしてくれたんです・・・・。」
「‼︎・・・・幼馴染・・・・デスカ・・・・・。」
本宮は子供の頃の記憶を思い出す。その中では公園の砂場で小学生の頃の本宮と思われる少女が作った砂の城が2人の男子に蹴られて崩されていた。彼女は当然止めるも彼らは全く聞く耳を持たない。
「止めて!止めてよ‼︎」
「煩え‼︎地味女の癖にこんな物作ってんじゃねえよ‼︎」
「止めろ‼︎サッちゃんを苛めるな‼︎」
そこに1人の少年がやってきた。少年は本宮を苛めていた2人も敵わないのかその姿を見た2人はその場から逃げ出した。そして彼女に駆け寄った少年は本宮が落とした眼鏡を拾ってそれをかけてあげる。
「ヤベ‼︎逃げろ‼︎」
「・・・・・ありがとう、ミッちゃん。」
そして2人は崩れた砂の城を見るとその前でしゃがみ込む。そして2人は壊れた城を直し始めた。
「こっちは私が作るね。」
「サッちゃん・・・今日はお別れを言いに来たんだ・・・。」
「えっ・・・・何言ってる・・・・の?」
ミっちゃんと呼ばれた少年は右腕を差し出す。彼の右手の甲には土星のような惑星が描かれた痣があった。そして後ろからアダムスキー型と呼ばれる典型的なUFOが降りてくる。それを見た本宮は本当に彼と別れなければならないと悟ったのか涙を浮かべながら叫んだ。
「やだ・・・さよならなんかしたくない‼︎」
「・・・・・さよなら・・・・サッちゃん・・・・・。」
そしてUFOが光るとその光の中に彼の体は吸い込まれていく。そして飛び立つUFOを見ながら本宮は大声で彼の名を呼んだ。
「ミっちゃん・・・・ミッちゃーん!ミッちゃーーん‼︎」
その話を聞いたヒロキ達は先程の男が彼女と仲の良かった幼馴染かもしれないと知って何も言葉を出来ずにいた。特にヒロキとクララは他人事ではないと感じずにはいられなかったのか神妙な表情になる。そんな中、本宮は話を続けた。
「小学校時代の同級生は皆、『そんな子は覚えていない』って言うし・・・親からも想像上の友達扱いされて・・・でも私は諦めなかった・・・。一生懸命勉強してこの機械を作ったんです。彼を探すために・・・・彼にもう1度会うために・・・・。」
「・・・・・その幼馴染らしい男は・・・・・本宮さんの命を狙っているかもしれないんですよ・・・・それでもいいんですか?」
「そんな事ない‼︎彼は私のことを守ってくれた‼︎昔も・・・先程も‼︎だから」
「でも・・・本宮さんがあの男と会うのは危険だと思いま・・・・っ痛え‼︎」
勇気を振り絞ってミサオが可能性を口にするが本宮はそれを否定する。その言葉を聞いて思うものを感じながらもミサオはあの男と本宮が会うのは危険だと伝えようとした時、CQが反応を示す。それを見た本宮はミサオの足を踏みながらCQに駆け寄った。
「ノイちゃん、大丈夫⁉︎」
「痛え・・・いきなり足踏むなんて酷いじゃないですか⁉︎」
「御免なさい・・・CQが反応しているのを見てつい・・・・・この数値は・・・・彼がいます‼︎」
「よし、ヴィラン・ギルドの連中の確保に回ろう‼︎」
「ワタシとゴモラとミクラスちゃんの3人で奴らを確保シマス‼︎ヒロキはザンドリアスちゃん、ノイズラーちゃんと一緒に本宮教授ヲ‼︎」
「分かった‼︎」
クララの言葉でミカヅキとミクはクララに付いていく。ヒロキはサチコとミサオの2人と共に本宮の護衛に回った。
クララ達は本宮のCQに示された場所まで移動する。既に何が起きてもいいようにソウルライザーを構えていた。話し声が聞こえた彼女達は物陰に隠れる。そこではヘルメットを被った男達の前に1人の男がやってきた。サングラスに黒いコートを羽織った男だ。クララはそれを見て小さな声で2人に伝える。
「間違いありまセン。先程、大学で遭遇した男デス。」
「本当⁉︎」
「エエ。」
クララ達は身を潜めて男とヘルメットの男達の会話を聞く。その会話は彼女達の予想していたものだった。
「よぉ、ミスティ。サーペントはどうした?」
「俺が補充要員だ。サーペントの奴、塩分の摂りすぎでダウンしたらしい。」
「ナメクジ野郎はこれだからな、ハハハハハハ‼︎」
「さぁてとアリブンタでこの備蓄施設をぶっ潰せばボーナスが貰える‼︎一丁お仕事開始といきますか‼︎」
「アイツら、やっぱりアリブンタで‼︎」
「絶対にそんな事させマセン‼︎2人とも行きまショウ‼︎」
「うん‼︎」
「はい‼︎」
「「「ソウルライド‼︎」」」
3人はソウルライザーを操作してその場に駆け出していった。しかし、それと同時に動き出す者もいた。そしてヴィラン・ギルドに銃口を向ける者を見て怪獣娘達は唖然とした後、驚きの表情を浮かべた。
「GIRLSデス‼︎アナタ達を確保シマス‼︎」
「「「動くな‼︎」」」
「・・・・・って・・・。」
「「「ええっ⁉︎」」」
その場でヴィラン・ギルドに銃を向けたのは奴らの仲間である筈の『ミスティ』と呼ばれた男だったのだから。
いよいよ明日、トリガー世界にアブソリューティアン襲来ですね。リブットも登場するとの事で実に楽しみです‼︎