その日、宇宙から何かが近付いてきた。それが地球に近付き、大気圏内に突入しようとするとカナと一緒にショッピングしていたピリカが空を見上げて何かを感じ取る。
「ピリカ、どうしたの?」
「・・・・ウーラー。」
「はっ?」
その時、東京湾沖合いに宇宙から近付いていた何かが落ちた。それが落ちたと同時に地面が大きく揺れる。それはGIRLSにいたヒロキ達も同様だった。
「何だ⁉︎」
そして揺れが治るとトモミは何が起きたのか確認するためモニターを確認する。ヒロキ達もそれについていくとそこではニュースが流れていた。
『先程、東京湾沖合いに隕石のようなものが落下しました。落下した地点からはオーロラのようなものが発生しています。この騒動には宇宙人が関わっているとも言われており市民の間では宇宙人への反対運動が・・・・』
「ピグモンさん、どうします⁉︎」
「勿論、現場に急行します‼︎何が起こったのか確かめないと‼︎」
ヒロキ達はGIRLSを飛び出す。出口に出ると1台の車が走ってきた。その車はヒロキ達の前で停止すると中からヒロキ達の知ってる顔が現れた。
「ヒロキ君、クララちゃん‼︎」
「カナさん⁉︎どうしたんですか⁉︎」
「2人ともピリカを見てない⁉︎隕石が落ちた瞬間、急にいなくなっちゃったの‼︎」
「ええっ、本当ですか⁉︎」
「しかし・・・ピリカはここには来ていまセン‼︎ワタシ達も彼女が何処にいるかハ・・・。」
ヒロキとクララの返事に顔が俯くカナ。そんな中、トモミがカナに話し掛ける。
「カナさん、ピリカさんの事はわたし達も知っています。けど、今は緊急事態です。ピリカさんの事は」
「待って、GIRLSの皆、もしかしたらピリカとあの隕石は何か関係があるかもしれないの‼︎」
「どういう事ですか⁉︎」
カナの言葉にレイカが思わず訊ねる。カナはバッグから何かのデバイスを取り出した。
「何ですか、これ?」
「私がピリカを見つけた時、彼女に付いていた何かのコンピュータよ。」
「?つまり・・・どういう事です。」
アギラが質問した時、カナは一瞬黙り込む。そして意を決した表情になると再び口を開く。そして彼女の口から驚くべき言葉が聞こえてきた。
「クララちゃん・・・ヒロキ君・・・・そしてGIRLSの怪獣娘の皆・・・驚かないで聞いて・・・・実はピリカはアンドロイドなの。」
『⁉︎』
「ええっ⁉︎ピリカさんがアンドロイド⁉︎」
「どういう事デスカ⁉︎」
「あれは・・・・7年前の事よ・・・・。」
ヒロキ達が驚いた表情を浮かべる中、カナはピリカを見つけた時の事を語り始める。
若い頃のカナと一緒に彼女と同年代の青年刑事が隣を歩いていた。2人は話しながら歩いている。
「バン、今日もお手柄だったわね。本当、貴方の直感って当たるわよね。」
「へへっ、あいつの目いかにも怪しかったからな。それよりカナ、これから用事あるか?無かったら一緒に飯でも行こうぜ。」
「いいわよ・・・ちょっと待って‼︎」
カナは道端で倒れている誰かを発見するとそれに駆け寄る。そこには1人の少女が倒れていた。カナと『バン』と呼ばれた青年刑事は直ちに少女に駆け寄った。
「バン、あそこに人が倒れてる‼︎」
「なっ⁉︎マジかよ⁉︎おい、しっかりするんだ‼︎」
「どうしました⁉︎・・・バン、この子脈が無いわ‼︎」
「なっ‼︎急いで救急車を‼︎」
2人が応急処置を施そうとした時、少女は機械の起動音を上げながら立ち上がる。その様子に2人は驚いていた。
「私はピリカ03。」
「貴方・・・大丈夫なの⁉︎」
「機能に問題はありません。」
「本当なんですか、その話・・・。」
「にわかには信じがたいですが・・・。」
「信じられないかもしれないけど・・・これが確かな証拠よ。」
ヒロキ達はカナから彼女とピリカが初めて出会った時の話を聞いていた。ヒロキ達はカナの持っていたパソコンからピリカを検査した時の身体データを見せられ彼女の話を信じずにはいられなかった。
「あの子は言ってたわ。いつか・・・自分の使命を実行する日が来るかもしれないって。」
「・・・・自分の使命・・・。」
「貴方達GIRLSにピリカのコンピューターを託すわ。私も協力するからこれを解析してくれないかしら?」
「分かりました‼︎カナさん、こちらにどうぞ‼︎」
「ピグモンさん、大変です‼︎」
トモミがカナを案内しようとした時、職員の1人が慌てて駆けてきた。トモミ達は職員の話に耳を傾けると彼女の口から驚く事が語られた。
「どうしました?」
「宇宙からこのGIRLS東京支部に緊急通信が来ています‼︎宛先はあのピッコロ王子からです‼︎」
「⁉︎・・・ピッコロが⁉︎」
「まさか・・・あの隕石と関係があるのか・・・・ピグモン、どうする?」
「・・・・皆さんはあの隕石の調査とピリカさんの行方をお願いします‼︎ピッコロの通信もピリカさんのコンピューターも私が対応します‼︎」
「分かりマシタ‼︎皆さん、行きまショウ‼︎」
クララの声でヒロキ達は外へ飛び出していった。トモミとカナが指令室に入るとモニターにピッコロの姿が映し出される。トモミとピッコロは通信を始めた。
『おお‼︎トモミじゃないか‼︎やっと出てくれたか‼︎』
「お久しぶりです、ピッコロ王子!それで・・・一体どうしたんですか?緊急通信を掛けてくるなんて。」
『おおっとそうだった‼︎なぁ、そっちに何か宇宙から何かが落ちてきてないか⁉︎』
「何かですか・・・先程、隕石が海に落ちてそこからオーロラが・・・」
『マジか・・・間に合わなかったか・・・。』
「どういう事ですか?ピッコロ王子、貴方は何か知ってらっしゃるのですか⁉︎」
『地球に最悪の脅威が迫ってる‼︎あらゆる星を滅ぼしてきた怪獣がそっちに向かってたんだ‼︎』
「あらゆる星を・・・・・滅ぼす怪獣⁉︎」
ヒロキ達は海を見ると隕石が落ちた場所を確認する。そこからはオーロラが飛び出していた。それを見たタイガはヒロキ達に話し掛ける。
『ヒロキ、皆、アレはウーラーかもしれない・・・‼︎』
「ウーラー?」
「宇宙に伝わる伝説の怪獣だ。惑星に取り憑き丸ごと食っちまうらしい。」
「惑星を⁉︎」
「一体どういう事⁉︎」
ヒロキとミカヅキの質問にタイタスが答え彼によるウーラーの解説が始まった。その場にいた皆はタイタスに聞き耳を立てる。
『発展した文明の人々が宇宙に捨て続けた捨て続けた廃棄物、その淀みの中から偶然擬似生命が生まれる事がある。それがウーラーだ。』
「ゴミから生まれた怪獣って事?」
『ウーラーは有機物無機物に関わらずエネルギー体なら何でも食べる。食べた物は高圧で圧縮され体内に一種のブラックホールを作り出す。そこで全てが消滅するため満腹になる事はなく故にその食欲は止まらない。』
「ブラックホール・・・・。」
『ウーラーは惑星に取り憑くと地殻を食い、最後はその星のコアエネルギーを食い尽くす。最初にウーラーの犠牲になったのは自分を生み出した星だ。』
『自分達が捨てたゴミに食われるとは・・・皮肉なもんだな。』
「そういえば・・・ヴォルクお兄ちゃんは星を食べる怪獣に滅ぼされたって言ってた‼︎・・・・まさか・・・ヴォルクお兄ちゃんの星も‼︎」
『恐らくウーラーの犠牲になったのだろう・・・。ウーラーは今も宇宙を流離い今も星を食い続けているらしいからな。』
ところ変わってGIRLS東京支部の指令室でもトモミがピッコロからウーラーについての説明を聞いていた。トモミはピッコロから聞いた事実に戦慄する。
「それで今度はこの星を食べに来たというのですか⁉︎」
『ああ、恐らくな。このままじゃ地球はウーラーに食われちまうぞ‼︎』
「早く何とかしなければ・・・そのウーラーを止める方法は無いんですか⁉︎」
『ああ、1つだけあるが・・・これはかなりの賭けになるぜ。それでも聞くか?』
「勿論です‼︎このまま何も希望が無いよりは少しの可能性を信じます‼︎」
『分かった・・・ウーラーを止める方法はただ一つ・・・・・・・エオマック星の科学者が作った奴の活動を停止させるデバイスを備えたアンドロイドを探せ‼︎』
「エオマック星の・・・・科学者が作ったアンドロイド?」
『エオマック星のある科学者がウーラーの生命活動を停止させるプログラムを備えたデバイスを付けたアンドロイドを何百・・・いや何千体もの数作り、様々な星にばら撒いたらしい。そのアンドロイドは様々な星に辿り着いている筈なんだ。そのアンドロイドをウーラーのコアとリンクさせればその状態で自らの生命活動を止めればそれと同時にウーラーの活動も停止する筈だ‼︎地球にそのアンドロイドが流れ着いているかは保証出来ないけど・・・。』
「待ってください‼︎怪獣の生命活動を停止させるデバイスを備えたアンドロイドって言いましたね‼︎そのアンドロイドの1体ってまさか・・・・。」
トモミはカナから託されたデバイスを解析し始める。するとそこには怪獣のコアとリンクするアンドロイドのプログラムが保存されていた。
「ピッコロ王子、そのアンドロイドに心当たりがあります‼︎」
『本当か‼︎だったら」
「駄目よ‼︎そんなの駄目‼︎」
トモミがピッコロの話に心当たりがある事を伝えるとカナが制止する。カナはモニターに映るピッコロに向かって叫ぶ。
「今のあの子は私の家族なの‼︎怪獣と一緒に死ぬなんて駄目‼︎そんな事はさせない‼︎させられないわ‼︎」
「カナさん・・・・。」
『成る程・・・けど・・・ウーラーを止める方法はこれ以外は・・・。』
「だったらその方法以外で怪獣を止める方法を探せばいい‼︎絶対に私は諦めないわ‼︎」
「ピッコロ王子・・・・わたしもカナさんの家族であるピリカさんを犠牲にするなんて出来ません‼︎何か他の方法が無いか模索します‼︎」
『・・・・・分かった、俺もそっちに向かう‼︎アンタの家族となったそのアンドロイドを犠牲にする以外に奴を止める方法が無いか探るためにも地球に向かう‼︎それまで何とか持ち堪えてくれ‼︎』
「分かりました、ピッコロ王子‼︎気を付けて下さい‼︎」
ピッコロはカナの言葉と真剣な眼差しに納得すると彼女達との通信を終える。そしてトモミはパソコンに向き合ってピリカの現在地を探り始めた。
「カナさん、ピリカさんに携帯は持たせてますか?」
「勿論よ、これ、あの子の携帯のGPS番号よ。」
「よし、少し時間を下さい。・・・・キンキン、ピリカさんのGPS番号を送ったのでそれを元にピリカさんの行方を探って下さい‼︎」
『分かりマシタ‼︎』
その頃、ピリカはウーラーが落下した地点を眺めながら己に流れる音声に葛藤していた。
『ピリカ03、使命を遂行せよ。』
「出来ない・・・。」
『記憶を初期化し使命を遂行せよ、ピリカ03。』
「今のあたしは旭川ピリカだよ・・・・ピリカ03なんかじゃない。」
『記憶や感情はリンクの障害となる。バグを消去し使命を遂行せよ。』
「思い出はバグなんかじゃない・・・。」
「ハッハッハッハッハ、この星の最後に相応しい見事なオーロラだね。」
ピリカが自身のプログラムとの狭間で悩む中、ウーラーを地球に呼び寄せた本人である霧崎がやってきた。ピリカは目の前の男が全ての黒幕本人だと悟ると警戒心を露わにする。
「ウーラーを呼び寄せたのは貴方ね。」
「感謝してもらいたいね。私は君に最高の死に場所を用意したんだから。」
霧崎は橋の手摺りに肘を掛けると語り出した。
「あの時、君を破壊する事なんて指先一つで出来た。だが、何故そうしなかったのか分かるかい・・・その方が面白いからだ‼︎」
「面白い?」
「このままウーラーを野放しにしておけば地球は滅ぶ。止めようとすれば君が犠牲になる。どっちにせよバッドエンディングだ。」
「貴方、何が目的なの?」
「目的なんて無いさ。」
「えっ?」
「私には目的とか希望とかそんな退屈なものは無い。光も闇も全部ぶっ壊れればいい!キラキラとさぞ綺麗だろうなぁ・・・。」
「そんな事させマセン‼︎」
そこにクララが走ってきて霧崎とピリカの間に入る。ピリカは何故親友がここにいるか少し考えるがすぐに結論を出す。一方で霧崎は興味深そうにクララを見ていた。
「クララ⁉︎どうしてここに・・・ってクララだったらここぐらいすぐに突き止められるよね。」
「おやぁ、キングジョーのお嬢さんじゃないか・・・・今日はどうしたんだい?」
「決まってマス‼︎ピリカを守りに来たんデス‼︎」
クララはピリカの方に一度振り向くと直ぐに霧崎を睨む。彼女の手にはソウルライザーが握られていた。
「霧崎、アナタの思い通りにはさせマセン‼︎」
「やれやれ・・・君達怪獣娘はいつも私の前に立ちはだかるね。キングジョーのお嬢さん、私に消されたチビスケの事を忘れたのかい?君もああなってしまうかもしれないよ・・・。」
「先程も言ったはずデス・・・。そんな事はさせないっテ・・・。」
「思えば君のせいで私の計画が潰されたも当然だったな。あの時、タイガ君を闇に落とすために白鳥ヒロキの意識が他の2人に聞こえないようにしたのに・・・・2度と彼が目覚めないようにするつもりだったのに・・・・・君が彼の心に呼び掛けたせいで・・・。その前にも君の妹がレイビーク達に拐われた時、敢えて君に妹の居場所を教えて本物の殺戮マシーンであるキングジョーにしてあげようと思ったのに・・・・まさかあの状況で正気を取り戻すとは・・・。」
「確かにあの時、ワタシはチビスケちゃんの事で精一杯デシタ‼︎けど、ヒロキのお陰で気づけマシタ‼︎今、自分を見てくれる大切な人達に向き合う事が大切だって‼︎だからワタシは・・・ワタシの大切なものを守るために前を向いて行きマス‼︎もう2度と大切なものを失わないためにアナタをここで倒しマス‼︎ソウルライド、『キングジョー』‼︎」
クララは怪獣娘の姿に変身すると霧崎もトレギアアイを翳してトレギアの姿に戻る。ピリカは霧崎の正体に驚いていた。
「嘘‼︎貴方があの仮面のウルトラマン⁉︎」
「ピリカ、安全な場所に下がって下サイ‼︎」
『やれやれ、仕方ないなぁ・・・。』
そしてキングジョーとトレギアは睨み合うとお互い突撃し出す。怪獣娘キングジョーとトレギアの因縁の対決が始まった。
エピソードZ見てきました‼︎
トリガーの完結編として最高の映画でした‼︎この映画のお陰で怪獣娘トリガーの構想が更に浮かび上がりそうです‼︎