それからいくらかの時間が経ち、あるサーヴァントが召喚されたという話が入ってきた。そしてそのサーヴァントは剣士らしく剣を持っており首筋に怪我をしている。私はそれを聞いてすぐにそのサーヴァントが今、どこにいるのか聞いた。
私の予想通りならその人物は.....。
そして場所を聞き出してすぐにその場所に歩みを進めた。私の予想通りであって欲しいと思わずにいられない。一分一秒でも早く確かめたい。
私がその場に着くとその場は人だかりができていた。新しいサーヴァントが来るとこんな感じになる。皆がどんなサーヴァントが来たのか確かめに来る。そして人だかりができる。
私は人をかき分けながら中央へと入っていくとそこには生前よく見た姿ではないが確実に自分の師だった。私が会った時はもう50歳~60歳ぐらいだったからかなりダンディな感じだったけど今、自分の目の前にいるのは見るからに20代な感じの好青年だった。だけどあの特殊な不意気やあの首筋にある大きな傷は師で間違いない。これでも長い間、師と一緒に暮らしてきた私がそう思う。
師も少し戸惑いながら皆の相手をしていると一瞬、目があった気がした。その目には最後に見た何者も寄せ付けない感じの威圧しているような目じゃなくて最初に会った時のような穏やかな目だった。
そうだ....師匠はあんな風な目をする人だった。だから誰からも慕われてて愛されているような人。そして私も師匠のような人になりたいと思っていた。
その日、私は声を掛ける事は出来なかった。もしかしたら私の事なんて覚えてないかもしれないし、私の事なんて弟子だと認めないと言われるかもしれない。だって私は最後に師匠の願いを踏みにじったんだから。そう言われたとしても仕方ない。
そう思うと声を掛けられない。誰よりも慕っていて凄いと思っていた人から忘れられたり認められないと言われる辛さは想像を絶するだろう。その痛みに私が耐えられるとは思えない。肉体の痛みはいつか治るが精神や心の痛みは一生癒えないかもしれない。
だって自分の原動力は師に認められたいと思う気持ちなんだから。
そんな風に思っていると時間は無情にも過ぎていく。師匠がサーヴァントとしてカルデアに来て一週間が経った。
マスターはここ一週間の私を見て心配したのか何度か悩みでもあるの?と聞いてきた。それに私は「何でもないよ」と作り笑いで答える。マスターに無用な心配をさせるわけにはいかない。私の問題は私が解決するのが当たり前だ。人に頼らないでこれに関しては解決しないと。それに只、今回は私の勇気がないだけだから。
次は本格的に師匠が出てきます。