ようこそ葛城康平に補佐がいる教室へ   作:地支 辰巳

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最近タイトルを少し変えようかなと悩んでいます。
もし変わるとしてもそこまで変わらないとは思います。


第3巻
豪華客船 トラブル多数


奥が見えないほどの長い廊下。数えるのも億劫になるほどのドアの数。一つ一つ豪華な照明。高級そうな絨毯。そう、俺は今まさに豪華客船に乗っている。

 

真嶋先生から改めて豪華客船が無料のお墨付きを貰ったのに、なぜこんな場所にいるのかと言うと、それは俺が今西野に無人島で起こる何かについて指令を出そうとしているからだ。

 

「すまんな西野。こんな所まで来てもらって」

 

「本当ですよ。折角の豪華客船なのに何でこんな誰も通らないような従業員専用の階層に集合なんですか」

 

「人にあまり見つかりたくないからな。人がいそうなデッキと宿泊階層と娯楽階層は論外として、教師達にも見つかったら面倒だし教師の宿泊部屋がある上の階層は却下としたら、もう一番下の機械関係の階層とこの階層しか残ってなくてな。密会して下さいと言っている一番下よりもここの方が良いかなと思ったからこの階層にした」

 

西野は俺の説明を聞いて面倒くさそうにため息を聞きながらもしっかりと会話をしてくれるようだ。

 

「それで何の話ですか?私の予想だとこの間言っていた無人島で起こるであろう行事についてだと思うんですけど」

 

流石に約ニヶ月俺と付き合ってきたら、そのくらいは分かるか。西野も成長をしているようでなりよりだな。

期末テストも俺が少し教えたのもあると思うが、それなりに良い点数を取れたって言っていたしな。この調子で行けば三年間は西野との契約は続くだろうな。

 

「ああそう通りだ。俺は無人島に起こるであろう行事事について予想をつけたんだ」

 

「へぇーどんな予想何ですか?案外当たっているかもしれませしね」

 

俺は西野に向かってバカンスについての説明を受けた日から考えていた、当たる自信のある俺の予想を発表した。

 

「無人島で一週間であるであろうクラスポイントに影響があるかもしれない行事は宝探しゲームだと予想している」

 

西野は一瞬ぽかんとなった後に「本当にこの人についていって大丈夫なのかな?」なんて失礼な事を真面目なトーンで小声で呟いた。これでも真剣に考えたからなんか傷つくな。

 

「一応言っておくが、俺は大真面目だから。最後までサバイバルと迷ったんだけど、安全面とか衛生面を考慮をして宝探しゲームだと思った」

 

「いやーそれだったらまだサバイバルの方がありますよ。だって一週間も宝を探すのは面倒臭いし、それだったらサバイバルに重きを置いて宝探しをオマケしませんか?」

 

訂正しようか……俺の予想よりも西野は成長していたようだ。いや、俺が宝探しという男のロマンに惹かれたからだな多分。うん。

 

「まぁこの際宝探しでもサバイバルでもどっちでも良いんだけど。あんまり変わらないし、大まかな策を変える必要なんて無いからな」

 

「それでその策の中で私に頼みたいことがあるから呼んだんですよね?」

 

「うん。西野には夜に無人島の船が泊まってあるであろう場所で俺と会って欲しい。もちろん夜間の散歩の禁止や禁止事項に反すると思ったら実行しなくてもいい」

 

「そこで私はその行事で龍園くんが何をしようとしているかを報告すればいいんですよね?」

 

理解が早くて助かるな。こんな感じの優秀なスパイがDやBにも作れればいいんだけどな。だけどDもBも一通り見たが、ぱっと見ピンとくる奴がいなかったんだよな。ワンチャンDの櫛田桔梗に裏の顔があることを信じて誘うこともありだが、リスクが高すぎるからな。

 

「そうだ。無理だけはするなよ。怪しい動きが見られたら龍園は何をしてくるか分からないからな」

 

俺は西野の返事を聞いて密会を終了した。念には念を入れて西野を先に行かせて、俺は時間をずらして別の場所から上の階層に行った。

 

 

♠︎ ♠︎ ♠︎

 

 

俺はそのままデッキへ行って康平と合流する予定だったのだが、そこまで行く廊下の途中に向こうから海パンだけを穿いている男が歩いて来るではないか。

 

あんな奴俺らの学年にいたか?……あ、思い出した。Dクラスに金髪のやばい奴が居るって聞いたことがあったな。康平が要注意すべき人物でも挙げていた、名前は高円寺だったっけ?

 

何にせよ、関わってもろくな事にならないことは確実なので、俺は高円寺と出来るだけ目を合わさずに隣を通り過ぎおうとしたのだが

 

「ちょっと待ちたまえ君」

 

俺はこの空間に俺と高円寺以外いない事を悟ると、大きなため息をつきながらも振り向いた。

 

「俺の事を言っているのか?高円寺」

 

「勿論だよリベンジボーイ。君に忠告しようと思ってね」

 

やっぱり高円寺で合っていたようだ。ここまで来て別人だとなかなか堪えるものもあるし、変人と呼ばれるような男が何人も居ては敵わないからな。それよりも俺が……リベンジボーイ?何か不愉快だな。

 

「忠告云々よりも俺の事をリベンジボーイと言ったのか?何でそんな風に呼ぶのか聞きたいんだが」

 

「そのままの意味だよリベンジボーイ。君の瞳の奥からは醜くナンセンスな憎悪が感じられるてね。隠すならもっと上手く隠さないと私以外にもバレてしまうよ。では、私はこれから美しい我が肉体を磨かなくてはならないのでね失礼するよ。ハハハッ」

 

「……ッ!ご忠告感謝するよ高円寺」

 

高円寺。あいつは予想以上に洞察力や総合能力が高いみたいだな。だが、高円寺なら問題ないだろう。あいつは変人で気分屋だろうから、俺の復讐心を言いふらすことも、俺に関わって来ることも詮索することも二度と無いだろう。

 

 

♠︎ ♠︎ ♠︎

 

 

途中高円寺というトラブルに遭ってしまったが、俺は無事にデッキにたどり着いた。デッキに着いて周りを見渡すとさまざまなクラスの奴らがプールに入ったりするために水着を着ていた。俺の服装は制服姿なので少し浮いてしまっているかな?と思っていると、これまた制服姿の康平と同じく制服姿の戸塚がこっちに気づいて近寄って来てくれた。

 

「涼禅用事は終わったのか?デッキの上は予想以上に風が気持ち良くて居心地がいいぞ」

 

「葛城さんの言う通りだぜ下関。もっとバカンスを楽しまなくては損だぜ」

 

「まぁぼちぼち楽しんでおくよ。それに康平の言う通り潮風が涼しくて気持ち良いな。こんなの学校内じゃ味わえないよな」

 

俺たち三人はそのまま流れでデッキの上で何かをすることも無く、ただ少し時間潮風を体に浴びていた。

 

『生徒の皆様にお知らせします。お時間がありましたら、是非デッキにお集まり下さい。間もなく島が見えて参ります。暫くの間、非常に意義のある景色をご覧頂けるでしょう』

 

そのまま寝てしまおうかなと思っていると、違和感を感じてしまうようなアナウンスが船の中に流れてきた。俺はその事に気づいたか康平の顔を見ると、康平も何かを感じていたようで、俺の視線に気づき頷きを返してくれた。

 

このままここに居てもいいのだけど、どうせなら見えやすそうなベストポジションで見てこようかなと思った。

 

「もっと見やすい場所で見てこようと思うけど二人はどうする?」

 

「俺はここで見ておく。混んでいる可能性もあるからな」

 

「葛城さんの側で居ておくから、下関は心配なんてせずに行ってこいよ」

 

別に心配なんてなにもしてないんだけどな、なんて思いながら、ここに残る二人を置いて見えやすい位置に向かった。

 

ベストポジションは康平の予見通りに混んでいて、何とか島を見ようと出来るだけ人の邪魔をしないように奥に奥に進んで行った。

 

「おい邪魔だ、どけよ不良品ども」

 

進んでいると明らかに相手を怒らせそうな言葉がすぐそこから聞こえてきた。しかもこの声は聞き覚えがある声で、それがAクラスの葛城派の人間だと思い出した俺は、争いが起こる前に止めるために止めに入ることにした。

本当、他のクラスからヘイトを向けられるようなことはしないでほしいな。

 

「テメェ何しやがる!」

 

「お前らもこの学校の仕組みは理解してるだろ。ここは実力主義の学校だ。Dクラスに人「はいはい、もういいだろう。一々人様に煽るような事をするんじゃないよ」

 

俺が間に入って、何とか喧嘩になることは防げたかな?もしかしたら入らなくても喧嘩にはならなかったかもしれないけど、他クラスからAクラスへの鬱憤が溜まってしまうから、とりあえずは止めれてよかった。

 

「!下関……さん。どうしてここに?一体どうしたんですか?」

 

止めに入ったのでAクラスの生徒やDクラスの生徒だけでは無く、他のクラスからの注目も浴びるはめになってしまった。どうせ無人島の争いで目立つことにはなるだろうから構わないか。

 

「俺を慕ってくれるのはありがたいけどな、わざわざ人様の怒りを買うようなことをするなと言っているんだ」

 

「い、いや、でも、実際相手はDクラス。学校公認の不良品ですよ。俺は学校の仕組みに従って言っているんです」

 

「お前の言いたいことも分かるが、だけどな人間いつ落ちるか分からないんだぞ?なのに今威張っていても意味が無いんだ。最後に勝っていた奴だけが威張れるんだ。分かったか?」

 

「は、はい。分かり……ました」

 

説教?が効いたみたいで良かった。でも、そのおかげで周りの他クラスからのなんだコイツみたいな目線が痛いな。まぁ謝罪だけはしっかりとしておくか。

 

「みなさんすみません、お騒がせをしてしまいまして。Dクラスのみなさんもすみません。これからはしっかり注意しておくよ」

 

「あ、ああ。Aクラスにもお前みたいな奴がいるんだな」

 

俺はDクラスの人達に向き直って改めて謝罪の言葉をかけた。それに対してDクラスの中で一際大柄な、暴力事件の時に見た須藤が呆気にとられた表情ながらも返事を返してくれた。

これでとりあえずは解決かな。これからのことも考えての打算がありの行動だったど、丸く収まってくれて良かったな。偶には正義の味方みたいなことをするのも……悪くないな

 

 

♠︎ ♠︎ ♠︎

 

 

それからベストポジションをDクラスの人達と分け合いながら待っていると、船が島につけられる距離まで近づいたのだが、そのまま島を見せるためなのか島の周りをゆっくりと回り始めた。船から見えた島には塔?ような物が建っていたり、崖の下に小さな小屋があったり、極め付けは洞窟とそれに続く道が見えた。

 

これは宝探しもあるのではないか?この船が島の周りを回ったのは宝の場所のヒントを与えるためで、それに違和感があるアナウンスで気づいたクラスがいち早く宝を見つけられるというわけか。

だけど、ペンションが見えない所からすると、西野の言った通りサバイバルも同時にする可能性が高く思えてきたな。

 

『これより、当学校が所有する孤島に上陸いたします。生徒たちは30分後、全員ジャージに着替え、所定の鞄と荷物をしっかりと確認した後、携帯を忘れず持ちデッキに集合してください。それ以外の私物は全て部屋に置いてくるようお願いします。また暫くお手洗いに行けない可能性がありますので、きちんと済ませておいてください』

 

もう明らかにここに戻って来ませんよと言っているアナウンスが聞こえてきた。さてと、もちろんアナウンスの指示通りにするのだけど、ジャージに着替えなければならないのか。長袖の方が個人的に都合が良いんだけど、熱いだろうな〜。仕方ないな半袖に長ズボンといった感じのスタイルで行くか。それならば多少はアレ(・・)の誤魔化しも効くだろうしな。

 

俺はそれから康平と合流をして、改めて目線で今回の作戦の了承を聞くと、今回ばかりは仕方ないなと言ったような感じで頷いてくれた。

細かい作戦はどんなルールになるか詳しいことを聞いてから決めることにするか。

 

そして俺達Aクラスは戦いの舞台になるであろう無人島に降り立った。

 

 




ルール説明にすら入れなかった。
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