魔法先生ネギま! ―二つの顔は誰の為?―   作:黒薔薇=神羅

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二十一話

 

タンッ

 

とりあえず庭的な感じのところに降り立ってみた

 

「誰かいませんか―」

 

一応誰かの所有物だったら不法侵入になってしまうので、おそらくギリギリの範囲のところで叫んでみる

 

「誰かー」

 

んー誰も居ない?

 

仕方が無いので魔力で気配を探ったところ・・・

 

「強い魔力元と弱い魔力元・・・?」

 

下の方からとてつもなく大きい魔力と城の上の方から弱々しい魔力が感じられる

 

「うりゅりゅ?」

 

そんな風に魔力を感じて考えているとかなり謎な生物が私の目の前に居た

 

「うゆ?りゅ?」

 

丸いモフモフした・・・猫?的な生物は何か封筒みたいなものを咥えていた

 

「私に読めと?」

 

言葉が理解できるとは思わなかったが一応聞いてみる

 

「りゅ!」

 

すると激しく頷いた、ちなみにその時封筒がグシャっと言ったが・・・まぁ置いておこう

 

「じゃぁ遠慮なく」

 

そうして封筒を受けとり中を見る

 

『この城に訪れる人が善良なる方である事をまずはじめに祈りたいと思う、そして私の勝手な頼みを聞いてくれないだろうか?

 

私は昔戦いが嫌いだった、そして空に行けば誰も私と戦おうとは思わないと思いこの城を作った。

 

しかし私一人ではさすがに寂しかった・・・だから偶に下を魔法で覗いていた。

 

あるとき村と村の間での小競り合いがあった、どちらの力も同じぐらいで五分五分だった

 

しかし片方の村が非道な事を始めた

 

忌子を生贄に悪魔を召喚しようとしたのだ

 

私はその子を助けた、だがその子は全てを拒絶するようになり力が制御出来なくなってしまった

 

私はこの子を救うために封印を施した、だがこの城に籠ってからめったに魔法を使わなかったために魔力の込め方を間違えてしまったのだ・・・

 

我ながら情けない事だと思う

 

そしてその子はこの城の地下で眠っている

 

もし、この手紙を読んでいる貴方が魔力運用に長けているならその子を救ってやってはくれないか?

 

もちろん私の身勝手な頼みだ、変わりにこの城を上げようと思う

 

好きに使ってくれてかまわない

 

最後に、この頼みを聞いてくれるなら私に貴方の顔を見せてはくれないか?』

 

 

手紙はそう書いてあった

 

魔力制御が出来ない子供が地下に封印されているということだろう

 

魔力制御?簡単だ、それでこの美しい城が手に入るなら万々歳だ

 

「ねぇ君?ご主人様のところに連れて行ってくれるかしら?」

 

私が封筒を持って来た生物に聞くと再び激しく頷くと城の中に入って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく豪華過ぎず飽きない感じのデザインの廊下を上へ上へと登っていく

 

「りゅーーりゅーーーー」

 

そして大きな一つの両開きの木の扉の前で謎の生物が撥ねる

 

「此処?」

 

扉の前に達生物に聞くと頷きながら撥ねる

 

私は苦笑しながら扉を押し開いた

 

 

ギィィィィィィィィ

 

 

扉は重苦しい音を立ててゆっくりと奥へ開いていく

 

部屋の中も廊下と同じで飽きない感じのデザインだった

 

ただ驚く事は部屋の壁の内二つが本で埋まっていた事だろうか・・・

 

視線をめぐらすと天蓋付きのベッドがあった

 

老人が一人横になっている

 

私がそのベッドの横に行くと

 

『貴方が私の頼みを聞いて下さるのですか?』

 

おそらく喋る事も出来ないぐらい弱っているのだろう

 

「えぇ、多少自信がありますので」

 

私はベッドに居る老人の手を握り魔力を流してみる

 

しかし

 

『私に魔力を流しても助かりませんよ?』

 

明らかに魔力不足な老人はそう答えた

 

その答えの通り流した魔力は老人には入らず空中に霧散して行った

 

『私が使った封印の術の副作用です、死なない程度にジワリジワリと魔力が霧散して行くのです』

 

老人がそう答える

 

『あぁ・・・これでやっと胸のつかえが取れました、どうかあの子を助けてやってください』

 

そう言うと老人の存在がだんだんと薄くなって行く

 

「任されました、安心してお眠りください」

 

私は数秒黙祷してから老人の体を抱き上げる

 

そうして来た道を再び通り庭に出る

 

「『創造―墓』」

 

私は一人の子供の為に尽力した彼を弔わずにはいられずにこの城と共にいつまでも居られるように此処に埋めることにした

 

 

 

 

さて、次は引き受けた仕事をこなしてこの城の永住権を頂こう

 

墓を完璧に整えて手を合わせた私は、城の地下へと足を向けた




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