───それは、本当に唐突な出来事だった。
「......スクール、アイドル!?」
俺、
そんな俺の受験疲れの癒しとしてある趣味にハマっている。
それは
都内で有名な学校といえば
時は遡ること数年前。国内で”スクールアイドル”という概念を誕生させた私立UTX学園の
以来、全国各地の高校で必ずと言っていいほどスクールアイドルが在籍し、毎年冬には
俺はそのスクールアイドルの週刊誌を毎週購入し、休憩時間等でよく見ては情報を仕入れていたわけだが。
ある、新しく誕生したスクールアイドルの記事から目が離せずにいた。
「......
その子は俺がかつて、その子の家の隣に住んでいた時の付き合いがある子で、二つ下の女の子。
幼い時から古い映画や劇が好きで、将来は女優になりたいなんて夢を抱いていた少女。中学に上がるときに俺が引っ越したせいで全然連絡が取れなかったが......。
「まさか、こんな形で
独り言をつぶやくくらい驚いてしまった。
別れてから今年で6年。だいぶ美少女に育ってしまったがあの目、あの顔立ち、あの笑顔は何年なっても変わっていないようで安心した。
「あ?ってことは今東京にいるのか?」
彼女の通う高校は、俺の家から電車乗り継ぎ一回ある片道15分程度の距離、自転車だと約30分の
なぜ彼女がこんなところで......?
女優を目指すのではなかったのだろうか......?
そこで何がしたいんだ......?
疑問に疑問を重ねても当然答えは出ない。
ならば行動あるのみ。俺は、机の上の教材を適当に閉じて適当に棚にぶち込み、筆記用具も乱暴に片づけて出かける支度をする。
「っと、その前に......」
一階に降りて畳の部屋に静かに入る。
そして黒っぽい棚の前で正座をする。
「母さん、父さん。ちょっと昔のダチに会いに行ってくる。飯はそれからでいいよな」
......返事はない。当然だった。
「...じゃあ、行ってくる。気を付けるよ」
立ち上がり。履きなれた学校指定の靴を履きながら玄関の扉を開ける。
季節は春。温かい春風が横なぎで俺の体を吹き抜ける。
鍵を閉めたのを確認し、自転車に飛び乗って、全速力で虹ヶ咲へぶっとばす。
「(そういえば、
俺は、そんな懐かしい思い出を振り返りながら空を仰ぐ───。
「───」
第0話 はじまり