Vtuberフランドール・スカーレット   作:ピュレルーズンガル

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思いつきで書いた
続くかは未定


はじめまして!!

 車に轢かれて意識を失ったと思ったら転生していた。

 全身の熱が一気に引いていくのを感じながら意識を失った筈なのに、目を開けたら美女の腕の中、思わず目が点になってしまったのはいい思い出だ。

 今世の私が授かった名前は紅フレンドル、容姿は海外出身の母方の血が色濃く表れている金髪赤目の少女だ。父は外資系の企業―――しかも結構お偉いさんらしい―――に勤めているらしく、その縁で今世の母と出会ったらしい。

 そんな私は今―――

 

「やっぱないな〜」

 

 ―――ネットで探しものをしていた。

 しかしお目当てのものは見つかっていない。

 先程から何度も検索をかけているが、全く掠りもしないサイトばかりが検索結果に表示されている。

 

「なんで『東方Project』がないのよ〜」

 

 私は座っている椅子の背もたれに思いっきり体重を預け、天井を仰ぎ見た。

 私が知覚している中で前世の現代と今世の現代の大きな違いはこれぐらいのものだ。精々日付が2、3日ぐらいズレていたりすることはあっても、有名な事件の年表は変わっていない。

 

「他のゲームは存在するのに······」

 

 花札屋から出された赤い帽子を被った土管工や紅白のボールからモンスターが出てくるゲームは前と変わらず世界的に有名だし、世界を支える巨人や鍵などのゲーム会社も存在している。

 

「同人ゲームだけが違うってことでもなさそうなんだよねぇ」

 

 ちゃんと地底世界を冒険する誰も死ななくていいやさしいRPGは制作されているし、月の究極の一はリメイクを発表してから十年以上経った今でも発売される気配はない。

 

「う〜ん」

 

 どうにかして東方について熱く仲良く語り合えないだろうか······

 そんな日に日に強くなる欲求を今世に産まれてから12年、今年の4月から中学に上がることになる私は、遂にそれを抑えきれないでいた。

 

(私と同じ『東方Project』を知っている人間を探さないといけないよね)

 

 最初に浮かんだのは掲示板を使うことだ。

 東方に関するスレッドが国内外の掲示板に建ったことがなさそうなのは検索していたときに確認済だが、自分自身がスレッドを建てれば······

 

(······流石に厳しいかなぁ)

 

 希望的観測がすぎる。

 それに私は今すぐにでも語り合いたいのだ。

 

(なるべく目立つようにしない···と···)

 

 私は言葉を止めた。

 目の前のディスプレイが表示している存在が、私が今考えていた「目立つ」という条件を満たしていたからだ。

 それは世界で一番売れた全てが四角い世界のゲームの配信動画だった。どうやら何かを建設している最中のようだが、私が目を引かれたのはそれではない。

 動画にはゲームとコメントの画面が重ならないよう配置されてあったが、それらと被らないように配置されたものがもう一つあった。

 

『えっ!間違ってる!?嘘っ!!』

 

 それは聞こえてくる声色と同じ驚きの表情を浮かべるキャラクターのイラストだ。コメント欄で間違いを指摘されたようで、実況者の慌てようが口に出す台詞や操作しているキャラの動き、そしてモーションキャプチャーによって現実と連動している目の動きから伝わってくる。

 

「これだ!!」

 

 正直、あまり冷静ではなかったと思う。

 

 

 

 

 

「あーあー、音量はこれぐらいかな?」

 

 配信が開始すると同時に私はそう言った。

 コメント欄をチラリと確認すると、『わこつ』『初見』といったコメントが少ないながらも流れてきており、数秒待っても『聞こえない』といったコメントは流れてこない。

 どうやら問題なさそうだ。

 

「こんにちは、私はフランドール・スカーレットよ。今日からVtuberをやっていきたいと思っているわ。見ての通り吸血鬼、どうぞよろしく」

 

 『見ての通り?』『どっちかて言うと見た目は悪魔なんだよなぁ』『翼が異形すぎる』『何でドアノブカバー頭に被ってるの?』『ドアノブカバーは草』

 予想通りツッコミを入れられ、視聴者が私の特徴的な外見に関する質問を飛ばしてくる。

 

「吸血鬼は悪魔の一種だから別に悪魔でも間違ってはいないわ。それとこの帽子はドアノブカバーじゃなくてナイトキャップよ」

 

 『悪魔なのか』『声かわいい』『吸血鬼の食事って血?』『やっぱ日光とか十字架とか駄目なの?』『何歳?』

 

「もちろん食事は血よ。人肉を食べることもあるわ。日光には弱いけど、十字架は別に問題ないわ。女性に年齢は聞くものじゃないと思うけど······少なくとも495歳以上ね」

 

 『こっわ』『人肉も食うのか(困惑)』『なんで十字架は平気なんだよw』『結局年齢を教えてくれるのやさしい』『495歳は草』『ロリババア?』

 

「この程度の年齢じゃあ、私のいる場所だと子供扱いだけどね」

 

 『これで若いのかw』『人外ばっかじゃんw』『つまりフランちゃんは相対的にロリ?』『相対的にロリは草』『相対的にロリってなんだよ』『相対的にロリは相対的にロリです』

 

「基本はゲームと雑談を中心にやっていこうと思っているわ。リクエストが多ければ他に何かやるかもしれないけど。それと告知用にアカウント作ったのでフォローしてね〜」

 

 『フランちゃんかわいい』『これは天使』『悪魔なんだよなぁ』『フランちゃん呼びは固定かw』『別にいいんやない?』『俺もいいと思う』『歌とかやってほしい』

 

「私もフランちゃん呼びで構わないわ。後はファンの名称とか他にも色々と決めていきましょうか」

 

 こうして私、Vtuberフランドール・スカーレットが誕生した。




無意識に原作ゲームを作ろうとするのを避ける主人公
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