Vtuberフランドール・スカーレット   作:ピュレルーズンガル

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雑談するよ!!

「こんフラ~、今日はタイトル通り雑談会だよ。寄せられた質問に答えながらゲーム制作の進捗報告とかでも話そうかなって感じの回かな」

 

 『こんフラ~』『ゲームの進捗報告は楽しみ』『もうタイトルとか決まってるの?』『タイトルは決まってるの?』『タイトルは体験版の配布日の二週間前ぐらいには発表するんだってさ』『そもそもゲームジャンルも判明してなくない?』『SNSでシューティングって呟いてたぞ』『マ?STGは苦手なんだよなぁ』『反射神経がダメダメなワイは無事に死亡したぞ』『ついでに無事に成仏してくれ』『歳を重ねると反射神経が落ちるからなぁ』『おじさんには厳しいんよな』『悲しい』

 

「大丈夫、ちゃんと難易度設定はできるしコンテニューもあるから。エンディングを一つ見るぐらいなら余裕だよ」

 

 まぁ難易度設定がEASYだったりコンテニューしたりすると強制バッドエンディングでグッドエンディングは見れないんだけど。

 あと紅魔郷は以降の作品と違って自機の当たり判定が見えなかったり、ボスの縦軸の座標を教えてくれるエネミーマーカーがなかったりする作品なので、気合避けを強いられる弾幕も多いため、後の作品から東方に入った人やSTGが初めての人だとクリアするのに少々苦労する作品でもある。

 『安心かと思わせて不穏なワードがww』『真エンディングが見られないパターンか』『流石に全面を無被弾でクリアするとかじゃないよね?』『それは無理ゲーだろ』

 

「そんな厳しい条件じゃないよ~」

 

 そう言って笑顔を浮かべながら否定して視聴者を安心させる。

 まさか全ステージを被弾ゼロでクリアしなければならない作品が世に出る筈はないよー(棒読み)。

 

「ゲームの全体的な進捗具合は三割ぐらいかな。と言っても基本的なシステムとかが終わっただけで実際に敵が出てくるステージ自体の進捗はそうでもないけど。まだ一面すら完成できてないし」

 

 『それ体験版は間に合うんか?』『かなりハードスケジュールじゃない?』『お姉さまがいるし楽勝よ』『お姉さまはチートだからな』

 私たちは神主と違って一人ではなく二人、それに加えてチート持ちのお姉さまがいるおかげで相当なスピードで制作している。しかし、それでもデバッグやら手直しでどうしても時間が取られるし、二人の場合はすり合わせが必要なので単純に二倍の制作速度というわけでもない。

 しかし―――

 

「大丈夫じゃないかな。確かにまだ一面も完成してないけど、一面と二面はゲーム制作でも基礎的なプログラムの動作ばかりだから丁寧に作らないと後が怖いから進捗が遅れてるだけで、完成さえすれば後のステージの制作スピードは上がると思うよ」

 

 『根本的な部分がダメでしたは怖いからな』『序盤でバグは出まくってほしいよな』『わかる』『基礎は大事よね』『やっぱり何かを作るってのは大変なんだな』

 

「これでゲーム制作の進捗報告は終わり!じゃあ寄せられた質問を消化していこー。まずは『学校で友達ができたと聞きましたが本当ですか?イマジナリーフレンドじゃない?大丈夫?』・・・保護者か!しかもイマジナリーフレンドって失礼ね!ちゃんと存在してるわよ!その子の部屋にだって行ったことあるわよ!」

 

 友だちになったのが古明地こいしの場合はイマジナリーフレンドと言ってもいいかもしれないが、古明地恋はサトリ妖怪ではなく立派な人間だ。いやサードアイもないのに割と内心を彼女に当てられることがあるので、やっぱり彼女はサトリ妖怪かもしれない。

 本人曰く目とか声色とか体の仕草から判断できるらしい。私もできるようになれるのだろうか的なことを呟いたところ、彼女は「覚えても良いことないよ、この技術」と何とも寂しさと自嘲と悲しみが混じり合った表情をされたので教えを乞うのはやめておいた。その代わりというか嫌なことを思い出させてしまったので、彼女に覚えて良かったと思える記憶を一つぐらいは作ってあげられないかと、彼女の観察眼を褒めまくってあげた(日頃から内心を当てて揶揄ってくる彼女のちょっとした仕返しの気持ちも大いにあったことは否定しない)。

 暗い表情から一転して顔を真っ赤にしながら照れている彼女は非常にかわいかった。

 『草』『保護者w』『イマジナリーフレンドで草』『いきなり部屋呼びは凄いな』『部屋で一体なにをしていたんでしょうね・・・』『フランちゃんの友だち女の子やぞ』『つまり百合?』

 

「あー、部屋っていうのは寮の一室って意味だよ」

 

 『だから家じゃなくて部屋って言ったのか』『なるほど』『ていうか寮住なの?お嬢様学校じゃなかった?』『費用が高いだけで無理すれば一般家庭でも入れらしいし・・・』

 

「寮住は私のクラスだと珍しいけど、日本語が話せないインターナショナルクラスにいる子には割といるよ。あと金持ち度合いって結構ピンキリなのもあるかなー」

 

 『あー』『そうか海外みたいに遠方から入学してきた人は寮住なのか』『金持ちは上がないからな』『でも関係あるか?』『確かに話の繋がりが見えない』『マジで金持ってるなら学校近くのマンションとか借りて世話係かつ保護者代わりの使用人を派遣してたりするぞ』『マ?ヤバすぎだろ』『金で解決できるほど金持ってるかどうかってこと?』

 

「そうそう、特に使用人は常駐させようと思ったら結構高いんだよね」

 

 ちなみに私たちが電車通学しているのは金銭面で問題があるわけではなく、学校側が特別な行事や病気のような特別な理由でない限り、毎日の車での通学は遠慮するように呼び掛けているからだ。これは単純に学校の敷地面積を考えると、どうしても駐車場が手狭にならざる負えないからだ(それでも並みの学校の3倍以上は確実に広いが)。

 もし駐車場に入れず校門手前で立ち往生してしまう車が多いと近隣の住民から苦情が飛んでくる可能性もある。特別な行事のときのように一・二週間前から近隣に張り紙で協力や理解を願い、当日に教員たちが交通整理を行うのを毎日やるのは無理があるだろうし、仕方のない措置だろう。

 あくまで学校は禁止ではなく遠慮するように呼び掛けているだけで、全く遠慮せず毎日リムジンで通学してきている我儘な先輩もいたりするが、あれは後ろ盾が強すぎるため例外だろう。

 

「あと友だちのお姉さんにも同室だから会ったよ。ちょっと怖かった」

 

 『どんな姉だよww』『二人一部屋なのね』『フランちゃんの友だちも姉妹なのか』『友だちのお姉ちゃん強面なのか?』『変なこと言って睨まれでもしたんじゃない?』

 

「いや最初は少し警戒されてたけど話せばいい人だったよ。あとその人は別に強面とかじゃなくて・・・いや目は死んでるけど・・・・・・なんか雰囲気が超人的なんだよね」

 

 言い換えると凄くサトリ妖怪っぽかった。

 全てを見透かしているんじゃないか、そう思わせられる黒く濁った彼女の瞳で見つめられるのは精神的な圧迫感が凄くて、最初は余り友好的ではなかったから少し怖かったが、別に敵対的なわけでもなかった―――というか本当にあくまで若干警戒されていた程度なので少し話せば恐怖は消えていた。

 『吸血鬼に超人的とか言わせる友だちのお姉ちゃん』『目が死んでるww』『友だちのお姉ちゃんとはなに話したん?』『最初なんで警戒されたんだよw』

 

「えっとねー、ほとんどは妹さんについて聞かれたかな。結構なシスコンだったよー。最初に警戒られてたのも妹に悪い虫がーみたいな感じだと思う」

 

 多分それだけではないだろう。

 わざわざ配信で雰囲気を暗くする必要がないために言わなかったが、彼女たちの家庭環境は酷い。味方となる人物が少しはいるようだが、それでも敵が多い中で唯一残った家族である妹に少し過保護気味になってしまうのを責める気にはなれない。

 彼女たちの事情は私が悪い存在ではないと理解してくれた後、レンの姉たる彼女が語ってくれた。日々の会話から色々と察してはいたが、レンだと詳しく話してくれない内容だし、私が聞き出すわけにもいかないので彼女が事情を話してくれたのは助かった。

 と言っても力になれることは余りないらしい。

 どうやら既に彼女は親族たちを蹴落とす準備を着々と進めているようで、後は決行のタイミングを調整して待つだけだと、見ている私の顔が引き攣りそうな邪悪な笑顔を浮かべながら語ってくれた。

 『シスコンお姉ちゃんww』『妹を盗られると思ったのか』『警戒の理由それかよw』

 

「警戒が解けたら悪い人ではなかったよ。その人は相談されることが多いから色々な相談話が聞けて面白かったし。・・・・・・そろそろ次の質問にいこうかな」

 

 どうやら視聴者はシスコンで納得してくれたようで内心ホッとした。

 このことについて長々と話しているとボロが出そうなので早急に話題を変える。

 

「お次は・・・『パチュリー様の部屋は汚いですよね?』・・・なんか私にする質問でもないけど面白そうだから採用したよ」 

 

 『フランちゃん全然関係なくて草』『綺麗か汚いかの二択じゃないの若干の悪意を感じる』『パチュリー様は全く配信してくれないから・・・』『病弱で喘息持ちらしいし仕方ない』『一回だけあった質問会は面白かったな』『体調が良くても面倒で配信してないときもあるぞ』『お姉さまのチャンネルで引っ張り出されてるからな』『お姉さまのチャンネルの方が出てる回数多いのホント笑う』『メチャクチャ知識あるから話が面白い』『もっと配信してどうぞ』

 

「結論から言うとパチュリーの部屋は綺麗だよ。でもパチュリーが普段から寝泊まりしているのは私の家の地下にある書庫室―――というか広すぎて図書館みたいになってるところで寝泊まりしてるんだよね」

 

 『あっ』『部屋は綺麗』『察した』『印象操作はやめてちょうだい』『本人いるw』『本人登場で草』『私は片付けできないんじゃなくて使用人の仕事を奪わないように任せているだけ』

 

「いや使用人が片付けるのはパチュリーが本を読み終わった後に元の場所へすぐに戻さないからだよ。いつも周りに積み上げてるじゃん」

 

 実際、彼女が来る前まで地下の図書館を当番する使用人は基本的に図書館内の清掃が主で、本を片付けたり整理したりするのは日々の仕事ではなかった。

 『読み直したくなるときがあるから手元になるべく置いておきたいのよ』『やはりパチュリー様は片付けができない』『これは苦しいなw』『というかパチュリー様は司書じゃなかったのか』

 

「パチュリーはこの図書館の司書ではないかな。私たちの家庭教師とか家の税理士とか弁護士とかも兼ねてる人だから食客や居候じゃないだろうし・・・」

 

 『ファッ⁉』『弁護士と税理士の資格持ってるの?』『たまに通訳とかもやるわよ』『ほぼニートかと思ったらヤバくて草』『でも本の整理はしろw』『司書は労働の中でもキツイやつやしな』『モヤシには無理そう』

 実はパチュリーは資格を大量に取得しており、そのおかげで色々と立てるべき面倒な顧問やアドバイザーを彼女一人で済ませられるため、彼女はたまに電話に出たり出張したりするだけで顧問料やアドバイザー料を大量に稼いでいるのだ。そして稼いだお金の大部分が新しい本を購入するのに使われる。

 契約してる企業は余り多くないため外出が少ないらしいのだが、それでも一度月収を教えて貰ったら凄まじい金額に目が飛び出そうだった。いや一月の大部分が読書の人が稼いでいい金額じゃないだろ、と今でも思っている。

 本当に勉強することの大切さを理解させられる。

 

「私の家は留学のときに一度ホームステイさせてあげた恩があるから顧問を引き受けてくれたんだって。まぁ図書館の存在が多分だけど一番大きい気がするけど」

 

 『せやろなぁ』『パチュリー様だしな』『偏見が酷いわね、合ってるけど』『合ってるんかいw』『じゃあ偏見じゃないじゃんww』『やっぱり本の虫だったなw』『そろそろ読んでるミステリーが佳境だから失礼するわ』『落ちる理由も本で草』

 パチュリーが配信から抜けたまま彼女の話題を引っ張るのもアレなので、私は視聴者たちに次の質問に移ろうという旨の提案をすると、どうやら視聴者の大部分も話題を移すのには丁度いいタイミングだと思っていたのだろう、コメント欄には同意や次の質問に期待を寄せるコメントが多く流れた。

 

「じゃあ、次の質問にいってみようか。・・・お次は『ゲームのジャンルはSTGらしいですがSTGで何か思い出とかありますか?』実は全くないんだよね。みんなは何かSTGの思い出はあったりする?」

 

 私は東方に入る前にSTGというものを触ったことが全くない。せいぜいピンクの悪魔ぐらいなもので、そのゲームもシューティングを主とするゲームではない。だから最初に東方をプレイしたときは四面でかなり詰まった。正確にはコンテを使えば五面まではいけた(突破はできなかった)のだが、ノーコンでやると三面で被弾しすぎて四面で大体やられるのだ。

 あのときの本当にクリアできるのかという絶望感は凄かった。

 そしてルナをクリアしている奴は人外だと思っていた。

 

(懐かしいな)

 

 視聴者のSTG思い出コメントを目で追いながら、私は少しの間だけ当時の思い出に浸る。

 あのときのような楽しい思い出を彼らにも提供できるのだろうか。

 

(そうあってくれると嬉しいな)




ゲーム制作エアプだから想像で適当に書いてます
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