ゲーム世界の敵キャラに憑依したから死なないために奮闘する   作:赤山大和

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依頼主の視点で見るとハーレムパーティーって不安だよな

冒険者ギルドに依頼してから2日。

予定の日となり手配された2台の幌馬車で護衛と供に冒険者を待つ。

馬車には購入した奴隷達と彼女達の荷物と食糧等の物資が載せられている。

 

 

「遅いな」

 

「出発する時間は伝えてあるはずなのですよね」

 

家の用意した護衛の男も苛立ちを覚えているようだ。

騎士なんかの軍人は時間に厳しいからな。

 

「ああ」

 

予定時間まであと僅か。

時間がにルーズな相手は信用が出来ないのだがな。

 

 

「あの~すいませ~ん」

 

声の方に視線を向ければこちらに近づいて来る8名ほどの男女の集団。

その身なりや武装からして彼らが依頼を受けた冒険者なのだろうか?

 

「…………君達は?」

 

「はい。僕たちがゲオルグさんの護衛依頼を受けた冒険者です。こちらが依頼の請負書になります」

 

「こっちもです」

 

槍を背負った青年と魔術師風の格好の女性が取り出した書類。

 

 

渡された二枚の書類には各々Cランクパーティー『疾風の槍』『蒼の魔女』であるという事が書かれている。

リーダーの名前はクルスとアマンダね。

 

 

「そうか。私はゲオルグという。よろしく頼む」

 

 

後ろにいるパーティーが騒いでいる所を見るとずいぶんと仲の良いパーティーのようだが冒険者としてはどうなんだ?

遅刻ギリギリで着たのも含めて多少は苛ついても笑顔で対応せねば。

 

「ええ。よろしくお願いします。ところで貴族であるという話でしたけど馬車はそちらの二台だけですか」

 

がっかりしたような感じで話しかけてこられるがこれは無礼だと判断すべきだろうか?

コイツらを寄越してきたギルドの奴らを含めて評価を下げる。

 

「わざわざ家紋付の馬車に乗って襲って下さいと周りに教えるつもりはない。それに今回はあくまでも私やその世話役の移動だ。幌馬車が2台もあれば事が足りる」

 

実際、幌馬車はそれなりに大きい。

荷物を含めた上で彼ら8人を乗せる余裕があるくらいだしな。

 

「それは、そうですね」

 

「ほら、失礼よクルス。すいませんゲオルグさん」

 

クルスを庇うようなアマンダの対応。

問題が起きにくいように仲の良いパーティーを護衛で送られたという事か。

 

 

それよりもだ。

 

 

「それよりも、出発の予定時間なのだがな。君達には2台の馬車に別れて乗ってもらうのだが内訳はどうする?4人づつそれぞれに乗り込むのか?」

 

時間に余裕を持って来てもらえれば話し合って乗ってもらえたのだが。

 

「えっと、どうしよっかみんな」

 

後ろのパーティーメンバーに振り向くがリーダーとして決めるとかはしないのだな。

 

 

「私はリーダーと一緒が良い」

「私も」

「あら、私もクルスと一緒の方が良いわ。リーダー同士で意思の疎通が出来てた方が良いでしょ?」

「ちょっと、クルスに近すぎ」

 

 

依頼主の前だとわかっているのか?

俺を含めて奴隷達も多分に呆れの感情を見せているぞ。

 

 

話し合った結果だが疾風の槍のリーダーであるクルスと蒼の魔女のリーダーであるアマンダは同じ馬車に乗るようだ。

それとクルスとやらのハーレムメンバーも。

コイツら真面目に護衛が出来るのか?

俺は物凄く不安だぞ。

 

しかも、2つのパーティーのリーダーが同じ馬車とか。

連携は大丈夫なのか?

 

 

正直、コイツらと一緒なのは不安なので俺が乗る馬車とは別に乗ってもらう事にしてアマンダ以外の蒼の魔女のメンバーが俺の馬車に乗る事になった。

 

副リーダーだというセレナさんと他のメンバーは謝っていたが。

 

何でも遅刻ギリギリになったのもクルスの事を取り合って時間をかけたからだそうだ。

 

ギルドの評価や評判も悪くなっているらしいがおそらくギルドマスター達はその事を知らないのではとのこと。

 

少し呆れたが馬車に乗り込み出発する。

俺の馬車にはカタリナにシエル、マリスとミリス、それに非戦闘奴隷という事であった原作では前衛をこなしていたニーナ。

 

それに蒼の魔女からエルフのセレナ、戦士のカナタ、盗賊のアロマの3人が乗り込み。

 

 

「私達のリーダーがすいません」

 

謝罪するセレナさんには悪いがきちんと言っておかないとまずいよな。

 

「こちらとしては護衛さえしっかりしてもらえればとは思うが正直、あまり信用出来ない。依頼主である私の護衛よりもクルスという青年を取り合うのに夢中のように見えるからね」

 

「はい。弁解は出来ないですね」

 

 

「私は少なくとも彼方の5人よりは貴方達の方が信用出来るとしてこちらに乗ってもらった訳だがそちらのリーダーを信用出来ないと思っている事は理解して欲しい」

 

 

「申し訳ありません。前はあんなんじゃなかったんですけど」

 

 

「………それはあのクルスという青年と関わる前の話しか?」

 

 

「はい。確かに奔放なところはありましたけどあそこまでとは」

 

「あーなってから依頼の失敗もあるしね。いいかげんまずいとは思ってるんだけど」

 

「ちょっとねー。パーティー抜ける事も考えたくらいだよ」

 

 

「なるほど。………旅の間に少し話を聞かせてもらえるか」

 

 

「まぁ、少しくらいなら」

 

少し気まずそうに顔を見合わせているが本人達も鬱憤が溜まっているのかもな。

 

というか、あのギルドマスターは引き抜き安いパーティーとしてこの子達を寄越したのではないよな?

 

 

色々と不安に思いながらも旅が始まった。




旅の構成員

1台目の馬車

ゲオルグ、カタリナ 。

護衛の騎士1名。
奴隷
マリス、ミリス、シエル、ニーナ
冒険者『蒼の魔女』セレナ、カナタ、アロマ


2台目

護衛の騎士2名
奴隷6名

『疾風の槍』クルス含めて4名
『蒼の魔女』リーダー、アマンダ




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