北陸特急「白山」「しらさぎ」連続殺人   作:新庄雄太郎

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そして、休暇翌日連続殺人が起きた。


第4章 ダブル殺人

北陸本線の下り特急「しらさぎ7号」が、ゆっくりと速度を落としながら、終着の金沢駅構内へ入った。始発駅の名古屋を、昼の12時10分に出て、金沢へは15時07分に着く。グリーン車は、7両編成の丁度中央の4号車で、雪も止んだ頃には車体は雪も残っていた。乗客がおり切った車内を、車掌長の村田が、確認しながら見回っていた。年末になると帰省や旅行で人々の移動が多く見られるが、旅慣れない乗客が多く、それだけ忘れ物が多い。4号グリーン車の中ほど、窓側の6番Dの席で、濃いサングラスをかけた1人の男が、シートにもたれながら眠り込んでいた。村田は、その時、妙な胸騒ぎを覚えた。男の足許の床には、口の空いたウイスキーのポケット瓶が転がって、液体が流れ出た痕跡があった。国産の180ミリリットル入りの白い瓶である。

 

「お客さん、金沢駅ですよ。」

 

村田は呼び掛けた。それでも反応がなかったので、男の肩に手をかけてゆすった。

 

「終点ですよ、お客さん」

 

男の身体が崩れた。

 

サングラスが飛んで、異様に見開かれた眼は力なく空を見ていた。

 

「うわぁぁぁ。」

 

「どうした、何事か。」

 

と、助役がやって来た。

 

「しらさぎのグリーン車で男が倒れたんだよ。」

 

「何、人が倒れてる。」

 

「ええ。」

 

「はい、金沢東署・捜査一係、何、しらさぎ7号で男性の変死体。」

 

と、電話を切った。

 

「しらさぎ7号で変死体だ。」

 

安達武郎警部補の声に引っ張られて、捜査1係の刑事たちはデカ部屋を飛び出した。

 

亀山宏が、車に乗り込むために署の中庭へ出ようとした時、丁度通りかかった7歳の娘のみゆきがやってきた。

 

「パパ、事件?。」

 

「うん、殺しだったら家には帰れないよ。」

 

「うん、ママに伝えておくよ。」

 

「頼むよ。」

 

安達班は、覆面パトカーのV2#型ビスタと70型チェイサーとE9#型カローラはサイレンを鳴らしてJR金沢車両基地へ向かった。

 

しらさぎ7号は、回送して車両基地に到着していた。

 

「係長、被害者の名刺です。」

 

「殺害されたのは。」

 

「えーと、被害者は東京在住の緒方辰郎、住所は東京都港区赤坂2丁目、年齢からすると44歳ですね。」

 

「おう。」

 

しらさぎ7号のグリーン車に乗っていた乗客は、東京都港区赤坂2丁目の緒方辰郎、44歳と判明した。

 

「死因は、恐らくウイスキーの瓶に混入していたのは青酸系の毒物と考えられます。」

 

「被害者の緒方は、おそらく東京駅で東海道新幹線で東京へ発ち、名古屋か米原で乗り換えて、金沢へ向かっていたとみて考えられるわ。」

 

と、片桐刑事は言う。

 

「緒方は、東京から新幹線に乗り、名古屋か米原で「しらさぎ」に乗り換えて金沢へ向かっていた。」

 

「それは考えられるな。」

 

そこへ、1本の無線が入った。

 

「えっ、2件目。」

 

「上野発特急「白山1号」の車内にて女性の絞殺死体が発見したと入電あり、その「白山」は金沢車両基地に回送してくるそうです。」

 

「えっ、又車内で死体!?。」

 

「今度は女性だそうです。」

 

金沢車両基地

 

「とにかく、死体が発見した時は現状の保存何です、えっ、回送で車両基地で運んでくるんですね。わかりました。」

 

と、電話を切った。

 

「おい、直江津から来る特急「白山1号」を乗り入れるんだ。」

 

「はい。」

 

T17#型のカリーナの覆面パトカーはサイレンを鳴らして金沢車両基地へ向かっていた。

 

「こちら、石川301、金沢車両基地へ緊走で向かっております。」

 

と無線で連絡しているのは石川県警捜査一課の草彅刑事である。

 

同僚の香取刑事はハンドルを握って運転していた。

 

「しらさぎと白山で殺人が起きるなんて。」

 

「ああ、こんな時に事件が起きるなんて、付いてないな。」

 

香取と草彅が乗ったT17#型カリーナの覆面パトカーは金沢車両基地に到着した。

 

「ご苦労様です。」

 

「捜査一課の香取です。」

 

「同じく草彅です。」

 

「状況は。」

 

「しらさぎ7号の車内で毒殺されたのは東京都港区在住の緒方辰郎、44歳です。」

 

「死因は?。」

 

「緒方は、ウイスキー瓶に混入していた青酸系の毒による中毒死。」

 

「それで、上野発の特急「白山1号」に乗っていたのは。」

 

「女性だそうです。」

 

香取と草彅は、特急「白山1号」の車内に入った。

 

「被害者は25から27歳の女性で、縄による絞殺と思われます。」

 

「殺害方法は、車両によって手口が違うって事か。」

 

「はい。」

 

「香取、被害者の女性の身元分かったよ。」

 

「本当か。」

 

「被害者は、東京在住の女性ですね。」

 

「ええ。」

 

しらさぎ7号と白山1号で起きた殺人は、金沢東署に特別捜査本部を設けた。

 

 

 

 

 

 




手口は違うが犯人はどんなトリックを使ったのか?

彼にはアリバイはあるのか
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