華と日の刃を護る五行の刃   作:アマゾンズ

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『五色の枝に蝶が乗る』の設定を元に書きます。

前世代の『柱』が生きています。IF柱です


五行と蝶の縁

その日の夜更け、親友四人が久々に集まって話をしていた。彼らは次世代の『柱』、『新柱』としての称号を持つ四人だ。

 

『日柱』・竈門炭治郎、『獣柱』・嘴平伊之助、『鳴柱』・我妻善逸、そして『五行柱』・神威真次の四人だ。

 

この四人はそれぞれ、想い人がいる。その中で、今日は炭治郎が話題に上がっていた。

 

「ねえ?なんで一昨日、カナヲちゃんと一緒に朝帰りだったのかなぁ?」

 

「え・・あ、あの・・それは・・・」

 

「朝帰りだって言っても、無事だったんだから問題ねえだろ?」

 

「大有りなんだよおおおお!!」

 

「静かにしろって!善逸!」

 

話題に挙げられた炭治郎はお茶を濁すような態度しかとっていない。ここで、真次が軽く爆弾を落としてきた。

 

「帰ってきた時の・・・あのカナヲの色っぽい笑み・・・それに『小さな傷』・・・そういうことなんだろう?炭治郎」

 

「う・・・うううう」

 

「はぁくじょうしろおおお!そういう事なんだろおおおお!?」

 

「だから、うるせぇっての!」

 

「ハイ・・・・ソウイウコト・・・デス」

 

炭治郎はとうとう観念し、白状してしまった。つまりは善逸と真次が察していた事、炭治郎とカナヲが一線を超えたという事実を知ったのだ。

 

「お前お前お前!一人超えやがってええええ!!コノヤロー!!しかもあのカナヲちゃんとだとー!!長男の我慢はどうしたんだよおおおお!?とんでもねえ炭治郎だ!」 

 

「It's too sweet(甘すぎる)・・・この二人のは虫歯になりそうだ」

 

「お前もカッコつけて異国語使うのやめろよおおお!!」

 

「??訳が分からねえ」

 

「うっせーな!出ちまうんだから仕方ねえだろ!それで、どうでした?」

 

「アマクテ・・・ヤワラカクテ・・・カワイカッタ・・・デス」

 

炭治郎は真っ赤にながら一線を超えてしまった事を白状し続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

善逸の暴走の余波は真次に向かってきていた。炭治郎はさんざん善逸に揺さぶられヘロヘロになっていたが、持ち直すと矛先を変えてきた。

 

「俺は白状したけど、伊之助からもそういう匂いがするよ?」

 

「!ふ、ふん、俺はそんなことはねえからな!」

 

「伊之助は確かアオイだっけ?世話焼き女房って感じだものな」

 

「そうそう、なんだかんだで仲良いよねー」

 

伊之助とアオイの仲は周知の事実だ。お互いに気づいてないようで気づいている、そんなニヤニヤしてしまう関係だ。

 

「アイツのメシはうめえからな!」

 

「ご飯作りがうまいっていうのは良いよな」

 

「うん、俺もそう思う」

 

「Me too(俺もだ)」

 

「だから異国語はやめろっての!!」

 

わいわいと騒いでいたが、またもや真次は爆弾を落としてきた。それも特大級だ。

 

「そういえば、配膳を手伝ってる時にアオイの首筋辺りに噛まれた跡があったんだよな。それも、動物じゃない・・人間の歯の痕」

 

「「え”!?」」

 

「・・・・(ダラダラ)」

 

「聞いたら顔を真っ赤にしてたし・・・なんでもないって言ってたなぁ?」

 

「・・・ナンノコト・・・オレ・・・ヨク、シラナイ」

 

「Brothers(兄弟)・・伊之助を取り押さえろ!うつ伏せにしてな!」

 

「わかったあああ!」

 

「ええー!でも、気になるからごめん!!」

 

伊之助は善逸と炭治郎にうつぶせになるよう押さえつけられ、真次は珍しく着込んでいる衣服に手をかける。抜け出そうにも押さえ込んでいる二人の力がいつになく強い。

 

「は、離せ!」

 

「どうも珍しいと思ってたんだよ・・・伊之助が上着を着込んでるなんて」

 

「お、俺だって服を着る時ぐらいあるぞ!特に今は!!」

 

「はいはい、じゃあ・・証拠を押さえましょうか」

 

真次は伊之助の背中を露わにさせた。そこには爪で引っかかれたような傷跡が残っている。

 

「伊之助・・・この背中の傷・・・どうしたの?」

 

「まさか・・まさかだよねぇ・・・!?」

 

「く・・く・・・クマと戦ったんだよ!」

 

「へぇ・・・でもこれ、人間の爪の跡・・・だよなぁ?」

 

「(ギクッ!)」

 

「そういえばアオイさんと顔を合わせた時に・・・俺が一緒に朝帰りしてきた時のカナヲと同じ匂いがしてた時があった・・・初めて嗅いだ不思議な匂いだったから覚えてる」

 

「(ギクッギクッ!!)」

 

「それに、この爪の跡って・・・下から抱き締められないとつかない位置に有るな」

 

「(ギクッギクッギクッ!!)」

 

「おおお・・・おおおおお前えええええええ!!」

 

「観念するべきじゃないか?い・の・す・け?」

 

「ハイ・・・・ソウデス・・・コエテマシタ」

 

「お前もかよおおおお!!!なんでこんなに一線超えてる奴がおおおいいのおおお!?」

 

「それで、感想は?」

 

「ヤワラカクテ・・・ハナシテクレナクテ・・・・スゴカッタ・・・デス」

 

「Thank you for your treat・・・・(ご馳走様)」

 

「異国語で誤魔化すなあああああ!!!」

 

真次はやれやれと目頭を押さえながら首を振った。善逸はまたまた暴走モードに入ってしまい、暴れそうになっている。

 

 

 

 

「善逸は無いにしても、真次はどうなの?」

 

「さりげなく言ってるけど!それ、ひどくない!?事実だけどさ!!」

 

「え・・・俺?」

 

「そうだぞ!お前、しのぶとどうなんだよ!!」

 

そう、真次にも相手が居る。『柱』であり蝶屋敷の主である胡蝶しのぶだ。

 

「俺はその・・・まだ」

 

「え?」

 

「まだなのか!?」

 

「嘘ぉ!?」

 

三人は驚きを隠せなかった。この四人の中で最も先に一線を超えていると思っていたからだ。

 

「な、なんだよ!?そんなに意外か!?」

 

「意外」

 

「意外だな」

 

「意外だよ」

 

「お前ら・・・・」

 

そう、こんな態度なのには理由がある。蝶屋敷に行く度に真次としのぶのイチャつきを見せ付けられるのだ。

 

イチャつきと言っても休憩時間の時だけだが、仕事の反動か甘い空気がものすごいのだ。

 

「やっぱり落ち着きますね・・・」

 

「人に寄りかかっておいてそれか?」

 

「今は休憩中です。それに寄りかかりやすいんですから仕方ないでしょう?」

 

「なら、好きにしろ」

 

と、こんな感じなのである。互いに素っ気ないようで想い合っており程よい距離感を保っているのだが・・・。

 

「(どうしてあの二人は・・・いつも)」

 

「(姉さん・・・・早く結婚すればいいのに)」

 

「「「(やっぱりお似合いですねぇ・・・!!)」」」

 

蝶屋敷の面々はこんな心境である。想い人と一線を超えた二人は余裕が出てきたのか、余り不快ではないようだ、

 

 

 

 

 

「てっきり超えてると思ってたんだけどね」

 

「すぐにでも超えちまえよ、簡単だぞ!」

 

「でも、今の真次にそんな勇気あるかな・・・?」

 

「・・・」

 

真次は俯いていたが、顔を上げるとものすごく笑顔になっていた。それと同時にものすごい怒りのオーラを含みながら。

 

「お前ら・・・覚悟しろよ?」

 

その日の夜は追いかけっことなってしまい。三人が寝た後、真次は一人思い返していた。

 

「・・・・アレがあってからなぁ」

 

それは『新柱』と『柱』で飲み会をした時の事であった。それぞれ、妻を娶ったなどの話題が尽きることはなかった。

 

「煉獄さんも、とうとう新婚さんですかぁ・・・」

 

「うむ!!火弥は母上に似て、強く優しい女性だ!」

 

「自分の母親と似たような人を妻にするってよく聞きますけどね」

 

「そうだな!」

 

炭治郎と杏寿郎は話題が尽きない様子であり、それぞれが賑やかに話している。

 

「はぁ・・・・・I got a little drunk(少し酔ったな)」

 

「相変わらず、一人で飲んでるんですか?」

 

「ん?強引に付き合わされるからな。俺は俺なりで楽しんでるよ。って、おい」

 

しのぶからお酌されてしまい、真次は素直にそれを飲む。しのぶは相変わらず笑みを浮かべたままだ。

 

「・・・・俺、少し酔い気味なんだが?」

 

「ふふっ、お酒に飲まれる人じゃないでしょう?」

 

そんな二人を眺めているメンバー達もいる。どうしてあの二人はあのままなのかと。

 

「派手に娶っちまえばいいのによ。周りは解りきってんのに」

 

「そうだな」

 

「進展してるようで、して無いからね・・・」

 

「異国語使って派手に伊達男やってんなら、サッサとしろってんだ」

 

飲み会後、真次は深酔いしてしまっていた。意識は混濁していないが千鳥足の状態だ。

 

「しの~ぶ~こんな・・・のませやはへ~!」

 

「ああ、失敗しましたね・・・蝶屋敷までもうすぐですから」

 

蝶屋敷の客間に入り、真次を降ろすがその手を真次が掴んでいた。

 

「しのぶ・・・」

 

「え?ちょっと、悪ふざけは止めてください」

 

引き寄せられたと同時に真空でしのぶの唇が僅かに切れてしまう。それすらも酔った真次には妖艶に見えている。

 

「その血・・・綺麗だな」

 

「っ!?ダメッ!!」

 

「うぐっ!?」

 

真次は突き飛ばされ、しのぶ自身もそんなつもりはないといった表情をしている。

 

「あ・・・・そ、その!酔いを冷ましてください!お水持ってきます!」

 

「っ・・・」

 

しばらくして、水が入った湯呑が乗ったお盆を手にしのぶが戻ってきた。外の空気に当たっていたおかげで真次も酔いが冷め始めており、水を口にする。

 

「すみません、先程は」

 

「いや、俺も軽率だった。まだ酔いはあるがもうしない」

 

「違うんです」

 

「?」

 

「私の血は・・毒なんです」

 

「毒?」

 

「はい」

 

しのぶの口から語られたのは衝撃的な事だった。藤の花の毒を長い月日をかけて摂取し続けていたというものだ。今やその敵もいなくなり、摂取する必要はないのだが、体が毒を欲しがる体質になってしまっているそうだ。

 

「そんなことを・・・」

 

「姉の仇を取るために決断した事でしたから・・・」

 

「っ・・・」

 

「だから気にしないでくだ・・・・!?ま、真次さん!?」

 

真次はしのぶを抱きしめていた。このような態度をとり続ける裏にはそんな事があったのかと。

 

「俺は・・・・俺は貴女を誤解していた。俺は・・・」

 

「・・・・」

 

こんな時の彼を知っている。追い込まれてどうしようもなくなった時に出てくる素の彼だ。

 

「誤解されても仕方ない事をしてましたからね。けれど、まだまだ未熟ですよ」

 

「っ・・・」

 

「私が貴方を想うように、貴方も私を想うならすべてを受け入れられますか?この毒の塊の私を」

 

酔いが冷めかけ、思考が少し戻ってくる。しのぶの光のない瞳がまっすぐにこちらを見てくる。

 

「俺はもう受け入れられる・・だから・・・・」

 

「真次さん?」

 

「すぅ・・・・すぅ・・・」

 

「寝ちゃったんですか?もう、仕方ない人・・・」

 

眠ってしまった真次から抜け出すとしのぶは彼の寝顔を見つめる。伊達男を気取っていても自分とそう変わらない年相応の寝顔だ。

 

「娶ってくださいね、待ってますから」

 

真次に軽くキスした後、しのぶは出て行った。彼が起きていてドギマギしていたとは知る由もない。




次は・・・次は・・・・どうしよう。

しのぶさんで見たいネタ

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