コミュ障を治す為にも極振りで頑張ります! 作:Negima -{}@{}@{}-
ということで、こんにちはのど飴の日です。
投稿していた作品が完結したのでこちらを始めさせていただこうかと思います。
昔から口下手かつ口数の少ない藍は幼馴染みである白峯理沙と本条楓 が居なければまともに会話どころかまともな生活をすることが出来ず、いつも二人の手を借りて生きてきた。
そんなコミュ障の藍に理沙はこのゲームを一緒にやろうと勧めてきたのだ。
(理沙があんなに誘ってくれたし、興味もあるけど……)
滅多に人と一緒にゲームをしない藍にわざわざ勧めてきたゲーム。VRゲームの楽しさを知る藍がほんの少しワクワクしているのも確かだ。
それに藍もコミュ障のままは駄目だとわかっているので、どうにか克服したいと思っている。
(いつまでも二人に頼りっきりは駄目だよね!)
何より理沙と楓とゲームを楽しむチャンスである。長く悩んだ末に藍はゲームハードを起動した。
電脳空間で藍は悩んでいた。
名前をランと打ち込んで、藍は武器を考える。これから三人でパーティを組んでいく事を考えると、パーティはバランスよく構成するのが定石だろう。理沙は恐らく前衛で対処範囲が広いものを選ぶだろうというのは予測出来たが、藍にとって一番予測出来ないのは楓であった。
何せ藍は楓とはこういったゲームを一緒にやったことがない。そもそも楓がゲームをするときは大概理沙がグイグイ引き込んだ結果である。しかし楓は決してゲームが苦手と言うわけではないし、きっと予想の上を行くに違いない。つまり楓の装備は気にするだけ無駄である。
(どれを使うか迷っちゃうなぁ……)
一つ一つ武器を見ていくと、ふと視線が弓で止まる。
基本的に前衛も後衛も務められるセンスがある藍だが、本人は基本的に後衛職が好きだ。それというのも、後衛ならばあまり他人と接近せずに済むからである。
しかしそれでは『人見知りを克服する』というサブクエストが達成出来ない。いや出来ない訳ではないが藍には難しいだろう。
(……やっぱり弓がいいかな)
そして藍は迷いに迷い、結果弓を選んだ。やはり後衛寄りになってしまったが、意識して話しかければいいと割り切り、藍はうんうんと頷いて満足そうだ。
そして次にするべきはステータスの構成だ。
こういったファンタジー物のゲームではステータス構成は非常に大切なものである。ステータス構成を満足に出来ずに泣いた者が一体どれ程いるか、数えるとキリがないだろう。
そしてMMORPGなどでは弓や銃といった飛び道具を使用する場合、ステータスは基本的に筋力ではなく敏捷や器用さに左右される。大抵レンジ内に潜り込まれると不利になる弓は敏捷や器用さは重要と言ってもいい。
(普通なら満遍なく振るところだけど……)
しかしここで藍のなけなしのゲーマーとしての好奇心がうずいてしまう。そしてその衝動はすぐにステータスに打ち込まれ、藍は迷いなく決定を押した。
後は軽い調整くらいだ。残念ながら身長は調整出来ないみたいだが、そこは一応VRゲーム体験者。薄々そうだろうなぁと気付いていた藍は髪の色や瞳の色を変えたりして一通り設定し終えると、藍の体が光に包まれていく。
「……ふぁぁ」
(おぉー……凄いリアルだなぁ)
ランが目を開けると、目の前に広がっていたのは活気が溢れる城下町の広場だった。
昨日ログインを済ませ、今日も先にログインしている楓からは噴水広場近くのお店で「イズ工房」にいると聞いている。
(……工房ってどこ?)
ログインして周りを見渡してもそれらしきお店は見当たらない。
誰かに聞くのが1番なのだが、いかせんこれからコミュ障を直そうとしているランに知らない人に話しかけるのはハードルが高い。
どうしようか悩んだ結果、なるべく優しそうな人に聞くことにした。
(うん、優しそうな女の人なら頑張れる!……たぶん)
そして、目の前を通り掛かった女性に声をかける。
「あ、あの!」
こちらに顔を向けた黒髪にピンクの浴衣を来た女性はとても親切で、ランのたどたどしい言葉を最後まで聞き取って、イズ工房まで案内してくれた。
「あ…お礼……」
「礼は必要ない。人として当然のことをしただけだ。だが、ここであったのも何かの縁。フレンド登録してくれると嬉しい。」
ランはやり方を教えてもらいながらフレンド登録をした。名前は…カスミ。
いつかもっと話せるようになるといいなとランが始めて思った相手となった。
「では、またな。」
そういうカスミを見送ってイズ工房に足を踏み入れる。
ランちゃん〝まだ〟普通ですね。
極振りが普通かは置いといて、しようと思ったら誰でもできることしかしてないので、今後はどうなるのやら。