コミュ障を治す為にも極振りで頑張ります!   作:Negima -{}@{}@{}-

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器用特化と研究所

第3層では、プレイヤーたちがお金を払ってそれを飛ぶ機会を手に入れている。

しかし、楓の木の面々はメイプルに頼んでシロップに乗せてもらうか、ランに極夜を借りれば飛ぶことが出来るので、誰も買っていない。

 

そんな不思議な階層に来てもなお、1層に向かっているラン。

何度クリアしたかも分からない『エレクトリックリザードの根城』。元々、ことダンジョンボスは25レベル相当で、先にクリアしたランが異常だった。

ただ、Lv38になって、面白いスキルを手に入れたこともあり、ボスでも数回抜けば倒せるようになってきた。

そんな時、これまでと違うことが起こった。

 

『レアアイテムを獲得しました。』

『エクストラアイテムを獲得しました。』

 

インベントリを確認すると、たしかに見たことないアイテムが二つあった。

 

『雷機関研究所の鍵』

雷機関研究所の鍵。

これを持つ者のみ、入ることが出来る。

獲得条件:『エレクトリックリザードの根城』を最初に500回クリアする。

 

レールガンを手に入れてからここまでの主なレベル上げをここでしてきたのが役に立ったのだろう。

 

『移動式ギルドホーム』

キャンピングカー、飛行機、客船の形になるギルドホーム。

中にはギルドメンバー分のベットとお風呂、キッチン、訓練場に繋がる転移の魔方陣、リビングが内蔵されている。

破壊不可。

獲得条件:『電気錠』を持つ状態で『雷機関研究所の鍵』を手に入れる。

 

これは嬉しい。

イベント中に1度もお風呂や食事が出来ないのは生活バランスや清潔感の観点から少し辛かったのだ。

雷機関研究所には鍵を持っていればどこからでも入れるそうだ。

とりあえず、行ってみる。

 

 

 

 

 

楓の木のギルドホームと同じぐらいの広さの研究所に着いた。

一階は壁に沿ってびっしりと本が並んでおり、中央の机にはスキルの巻物と10桁の番号が書かれた紙、真ん中に蒼い宝石の着いたアンクレット。

 

【雷獣を統べるもの】

『エレクトリックリザードの根城』に現れるモンスターを召喚できる。

ボスは同時に1体まで。

その他は各10体まで。

 

『エレクトリックリザードの根城』に出てくるモンスターはボスのエレクトリックリザード、通常モンスターのリザード、バット、モール、スパイダーである。

 

『従属のアンクレット』

従属している者を召喚、収容できる。

従属してさえいれば数に限りはない。

 

このアンクレットには極夜と白夜も入ることが出来た。

これによって絆の架け橋を二つ装備し続けなくて良くなった。

 

 

 

二階にはベットの上にある、お腹の部分が開かれ、中が空洞になっている人形と5個の鍵がかかった金庫。

そのうちの3個は『電気錠』『雷機関研究所の鍵』と一階にあった『10桁の番号』で開くことが出来た。

 

(あと2個…USBメモリアダプタと南京錠)

 

残りの2つを開けるのは諦め、人形に近づく。

 

『未完成のコッペリア』

指定ダンジョンでドロップする部品を全てはめ込むまで動かない。

完成した時、最後の部品を埋めた人に従属する。

 

このダンジョンというのは『エレクトリックリザードの根城』でということだろう。

これまでのドロップアイテムをはめてみたが、ピクリとも動かない。

あれだけクリアしていても、足りないということだろう。

これは根気よくやっていけばいいと考えた。

 

 

 

1階に戻り、本を確認する。

数は200。しかも、日本語でないものがほとんど。

読めるタイトルだけを読んでいくと、「従属」

「電気」「機械」「永遠」などの言葉が多いように感じた。

とりあえずは日本語で書かれていて、1番薄い本を手に取って読む。

 

「歯車ヲ持ツ者共ニ在リテ、機械神ヲ抑エル。サスレバ、磁力ノ結晶ニ進化ノ兆シアリ。」

 

その書き出しから始まり、読んでいくといくつかわかることがあった。

2層の木の根元に隠された歯車を持つプレイヤーとパーティーを組んで、3層の崖の下にいる機械神の暴走を抑える…つまり、機械神を倒すとレールガンに新たな機能が着くらしい。

 

(こういう時、メイプルが何かしてる。)

 

ほとんど確信めいているこの推理の元、ランは【念話】でメイプルに聞いてみる。

 

[持ってるよ?]

 

いとも簡単に答えられたので驚いた。

そのまま、本の内容を断片的に話し、一緒に崖の下に降りてみることにした。

 

 

 

 

 

突風に注意しながら崖の下までおり、青い光が蛍のように舞う残骸の山に囲まれた場所にたどり着いた。

 

そして奥に一人の男が残骸にもたれるようにして座っているのを見つけた。

その体は機械で出来ていた。

しかし機械にしては人に近すぎる。

また人にしては機械に近すぎる。

目に光はなく、片腕は半ばからなくなっており、胸には大きな穴が開いていた。

 

「うわっ!?」

 

メイプルのインベントリから勝手に飛び出したのは偶然見つけたという、例の歯車。

それはふわふわと男の元に飛んでいきその空洞の胸に吸い込まれた。

それからしばらくしても何も起こらなかったため、代表してメイプルが恐る恐る男に近づいていく。

 

 

「我ハ王……機械ノ王…偉大ナル知恵ト遥カナル夢ノ結晶……」

 

いきなり話し始めたことで、2人の警戒レベルが上がった。

 

「我ハ……王…カツテノ王……淘汰サレタ者……」

 

2人は男の言葉を静かに聞く。

 

「我ハ…………何ダ…我ハ……」

 

男の言葉はどんどんと小さく途切れたものになり、ついに話さなくなってしまった。

 

「こ、壊れちゃったのかな……?」

 

心配するメイプルの目の前で舞っていた青い光が男を包んでいく。

それは胸に空いた穴に吸い込まれていき穴を光で満たした。

 

「グ……」

「よ、よかったー……壊れてなかったんだね!」

「なんか変。」

 

喜ぶメイプルだったが、ランが男の様子がおかしいことに気づく。

 

「我ハ…ガラクタノ王……ゴミノ中デ眠ル王……夢モ奇跡モ……ガラクタニ」

 

そう言うと男の体が変形する。

周りの残骸を胸の穴に吸収し、兵器を生み出し体に纏う。

銃が、剣が、武装が次々と展開される。

 

「オマエモ……ガラクタニシテヤロウ」

「………ラン、正気に戻すよっ!手伝って!」

 

メイプルは大盾を構え、短刀を抜く。

ランもレールガンを構える。

メイプルにはおかしくなった原因に心当たりがあった。

あの青い光、【二代目】の機械の光。

 

「あの部分だけを攻撃するっ!」

 

メイプルが決意し、ランが理解したその次の瞬間。

ランの視界を青白い弾丸が覆い尽くした。

 

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