アニメとはちょっと違った展開にしていく予定です。
海の宴は終わりを告げて夜空には月明かりが照らされる。
トゥアハー・デ・ダナンは暗黒の海中を音もなく進み、作戦領域へと着実に近づいていく。
かなめはテッサの部屋で紅茶をご馳走になっている。
スーパーなどで売っているティーパックに入った安物ではなく、ちゃんと茶葉から紅茶を沸かすテッサ。
木製のデスクにはパソコンとディスプレイ、本棚には軍務に使用される書類がファイルにまとめられていくつもあり、紅茶に使うお湯を沸かす為の電気コンロが備え付いていた。
テッサが持ってきたティーポットは陶器で出来た見慣れた物ではなく、耐熱ガラスで作られたハリオと言われるブランドの普通よりも高価な物で、ティーカップに注がれた紅茶には茶葉が一切混じっていない。
ソファーに座るかなめに出来上がった紅茶をカップに注いでテーブルに置くと、湯気に乗って芳しい香りが漂ってくる。
「紅茶はお好きですか?」
「好きだけれども……改まってどうしたの?」
「これから忙しくなる前に、かなめさんには話しておかないといけない事があります」
「それって宗介やアタシの事?」
「いいえ、私とアナタの事です。かなめさんが狙われる原因にもなったウィスパードについて、詳しくお話しなければなりません」
テッサの深刻な表情にかなめも少し体を強張らせ、紅茶の香りが感じられなくなる。
手に持ったティーカップを口へ運びひとくち飲み、テッサは話の続きを語った。
「ウィスパードは現代の技術を遥かに凌駕するテクノロジーを引き出せると言われています。このトゥアハー・デ・ダナンも相良さんの搭乗するアーバレストとラムダドライバも、ウィスパードの引き出すテクノロジーにより作られました」
「そのウィスパードって……」
話を聞いていかなめにも薄々とわかっていたが、目の前の人物を力一杯見つめた。
テッサは否定もせず一呼吸してカップをテーブルに置き、かなめに真実を話す。
「私もウィスパードの1人です。ダナンのエンジン、パラジウムリアクターの設計も私のウィスパードとしての情報です。かなめさんも数回ウィスパードの力を発揮しています。ハイジャックの時と先日の巨大AS、ベヘモスとの戦闘の時に。普通の一般人が知っている筈がない事をアナタは知っていた」
かなめの脳裏に湧き上がる膨大な情報量、暗号のように散りばめられた計算式や化学式が自分の意図とは反して勝手に浮かび上がってくる。
そして知るはずもないその情報を、見たこともない計算式をかなめは理解出来た。
ハイジャック事件の時、宗介も知らなかったアーバレストのラムダドライバの使い方を、ウィスパードの力がかなめにささやいてくる。
「ウィスパードはテクノロジーを引き出すだけが能力ではありません。もう1つ、知っておくべき事があります。それは共振」
「共振……」
「はい、共振は1種のテレパシーのような物です。距離や場所も関係なく、ウィスパード同士で意思の疎通が出来る」
「ならアタシにもそれが出来るの?」
「ですがリスクも発生してきます。それを考えるとあまり便利な代物ではありませんけど。共振は私とかなめさんが互いに強く意識すれば発動します。でも出来る限り共振は避けて下さい」
「その理由がさっき言ってたリスクってわけね」
「そうです。共振は電話のように通信して相手に意思を伝えるのではありません。共振は意識の融合、互いの心が融け合うんです。使い方を間違えれば2人の精神は崩壊してしまいます。そうなってしまったら現状の科学技術では、もう助ける事は出来ません」
言い終えたテッサは、テーブルに置いたカップを再び手に取り少し乾いた喉を潤す。
説明を聞いたかなめだが抽象的な表現ばかりで、共振はどういった物なのか本質をあまり掴めないでいる。
冷めてきた紅茶をかなめは一気に飲み干すが、そんな事をしてもすぐには理解出来ない。
「つまり、あんまり使うなって事でいいの?」
「まぁ、すごく簡単に言えばそうですね。それと聞くべき事がもう1つだけあります。かなめさんは以前にウィスパードの力が発動した時の事を覚えていますか?」
「以前……ヘリコプターに乗ってでっかいASが暴れまわってた時の事?」
両腕を組んで自身の記憶を遡り、街を蹂躙しながら進むベヘモスの姿を思い出す。
ラムダドライバが発動して通常攻撃は一切の意味を成さず、誰にもベヘモスを止める事は出来ないかに思われた。
ベヘモスを食い止めるべくアーバレストを発射させ宗介を回収に向かわせたが、事態は誰も想像しない展開に変わっていく。
突然、空から現れたトリコロールカラーの巨大ロボットは単機でベヘモスを追い返してしまう。
「あの時の羽が付いた派手な色をしたロボットの事、何かわかったの?」
「いいえ、ミスリルの情報部が必死になって捜索しましたが一切の手がかりはありません。でもかなめさん、アナタはあの時にウィスパードの力であの機体の情報を口にしていました」
「アタシが?あの感覚が来ると前後の記憶が曖昧になっちゃって、詳しく覚えてないの」
「あの時のかなめさんが言っていたのはASやラムダドライバの情報ではありません。もっと別の物、あの機体が使用していたビーム兵器だと思います。あの事件以後にウィスパードの力が出たりはしていませんか?」
数回だけ発動したウィスパードの力だがまだかなめには意識して発動など出来ないし、どのような情報を引き出すのかも選べる筈もなかった。
ウィスパードの力も事件が終わってからは1度も発動しておらず、かなめにガンダムの詳細を知る術はない。
それに文化祭の準備に忙しくガンダムの事など頭の片隅に追いやってしまっている。
「あれからは何ともないけれど。ってかビーム兵器?アニメじゃないんだから」
「でも、そうでないと説明が付かないんです。まだまだ実用には程遠いですがビーム兵器は日々研究されています。充分な施設と資金があればレーザー兵器も作れるくらいには進歩していますが、あの機体が使っていたのは違います。ビームを兵器として実用するだけでもまだまだ難しいのに、あれは可視化出来るだけの大出力で剣にして使っていました。ビーム砲はもっと危険です。ベヘモスがネジ1本残らずに消滅しました」
「あのロボット、敵なの?」
テッサに説明されてガンダムの危険性をようやく理解したかなめ。
紅茶を飲むのも忘れて自分の生唾をごくりと飲み込み、1番重要な部分を恐る恐る聞いてみる。
ミスリルも日本やアメリカが保有する技術と比べればかなり先を行っており、アメリカではまだ試作段階のM9を実戦に投入している程でASだけでも1世代程の差があり、テッサに艦内を説明して貰った事でトゥアハー・デ・ダナンがブラックテクノロジーの宝庫だと言うのも理解した。
宗介がようやく使えたラムダドライバも現行の技術力では開発不可能で、意のままに操る事が出来れば一国と戦えるだけの戦闘能力を持っている。
それだけの戦闘力と技術を持っていても、たった1機のロボットにテッサはかなりの警戒心を抱いていた。
「それはまだわかりません。ですが敵になるような事があればかなりの脅威となります」
「アイツに勝てるの?」
「…………」
テッサはすぐには答えを返さず、口を閉ざして視線を落とす。
ガンダムの詳しい情報は依然として掴めておらず、もしも戦闘となれば入念な作戦と相当数な戦闘部隊が必要になるぐらいは、今の状況でも容易に想像出来る。
トゥアハー・デ・ダナンやM9など現行の技術の先を行くミスリルでも、何も考えずに敵地へ突入して勝つのは不可能だ。
敵地の情報を探り効率的な部隊配置や戦闘力の投資、2重3重にも行動パターンと敵への対処を考え可能な限り味方への被害を少なくして突入するのが普通である。
けれどもガンダムは違った。
(あの機体の攻撃力は異常です。ASにはない飛行能力に、ベヘモスを受け止めるだけのフレームと装甲強度。全てが規格外の相手に私達はどのように挑めばいいのか。それに他にも居る可能性も充分にある。1番確実なのは搭乗者の確保、それが出来なければ……)
「まだ敵って決まった訳じゃないし。あの時はベヘモスを攻撃してくれてたから」
「そう願いたいものです」
楽観視するかなめとは裏腹にテッサの悩みは尽きない。
ガンダム以外にもかなめを狙って行動を始めてきたテロ組織の動向も見張らなければならないし、これから作戦行動も行われるので問題は山積みだった。
「かなめさん、私がアナタにウィスパードの事を話したのは世界中にその力を求めている人が居るからです」
「この前のハイジャックの時に居たガウルンって男みたいに?」
「えぇ、彼らはウィスパードを手に入れる為ならどんな手段でも使います。無関係の一般人が被害に遭おうとも関係ありません。例え何人死んだとしても」
「そんな事!?」
本来なら沖縄への修学旅行だったはずがハイジャックに襲われてしまい、行きたくもない北朝鮮へと連れて行かれた。
宗介とミスリルの隊員達の活躍のお陰で誰1人として怪我1つ負わなかったが、一步間違えれば自分だけでなく友達や他の生徒、乗客まで殺されていたかも知れないと聞かされて体が震える。
テッサはかなめの右手を優しく握り微かな震えを感じ取った。
「でも安心してください。ミスリルはかなめさんが敵の手に渡そうなどとは思っていません。私達は何があってもアナタを守りぬきます」
「その為に宗介を学校に潜入させたの?」
「え……えぇ、そうですね」
最後の一言だけは歯切れが悪く、目線の先をかなめから反らしたテッサ。
「ふふふ、でもさ、よくあんな奴を転校させてきたわよね。学校じゃ銃やら爆弾やらぶっ放すし、たまったもんじゃないわよ。あの戦争ボケもう少し何とかならなかったの?」
かなめは笑いながら学校での宗介の様子を語った。
宗介は治安の安全性の高い日本で常に銃を携帯して学校に登校しては、少しでも危険と判断するや否や生徒や教師関係なく額に銃を突きつけるような、現代の日本では考えられない行動を毎日している。
学校の備品、ロッカーや下駄箱を兵器で爆発させてはかなめにこっ酷く怒られハリセンで叩かれていた。
当然宗介が破壊していくそれらの備品は弁償しなければならず、少しではあるがミスリルの財政面を圧迫している。
「同じ転校生でもヒイロ君のほうがしっかりしてるし。もう少し常識を覚えて貰わないと」
「相良さんは幼い頃から少年兵として戦っていて、育ちは外国でしたから日本の常識を覚えるのが難しいかもしれません」
「だからって戦場の常識を引っ張りだされても、こっちは訳わかんないわよ。さすがのアタシだって銃やら爆弾やら、ましてやASなんて使い始めたらビックリ……」
そこまで話していて不意にかなめの口から声が途切れてしまう。
今でこそ宗介が起こす珍道中に慣れてしまっているが、人生で初めて彼のような存在に出逢えば誰だって動揺する。
気が強いかなめでさえハイジャックの時は今にも死ぬ思いをして恐怖したし、宗介が居なければ頭がパニックになってしまってもおかしくはなかった。
けれどもベヘモスの起動を阻止する為に搭乗者のタクマを捕まえていた時、ヒイロ・ユイが取った行動は他の生徒ともかなめとも違う。
(ヒイロ君は宗介に銃を突き付けられても驚いたりしなかった。それにアレはまるで慣れているみたいに、アタシとテッサを宗介と一緒に守ってくれた。工作員だなんて信じたくないけど、やっぱりおかしいわよ。あんなの……)
以前にも感じたヒイロへの疑惑が、かなめにも改めて疑わしく感じて来た。
ベヘモスを起動させる為のタクマを巡る出来事は到底日本の高校生が体験するような事ではなく、一瞬先では何が起こるかわからない死がさまよう戦場。
かなめはこの短い期間で2回も死ぬかもしれない状況に遭遇したが、学校で宗介が巻き起こす不祥事とは全く違い慣れるなんて事はない。
弾丸が飛び交い硝煙の匂いが漂う戦場で、ヒイロはかなめの目から見ても慣れているように見えた。
「かなめさん、どうかなさいました?」
「え……ううん、大丈夫」
「体調が優れないのでしたら、医務室に行きましょうか?」
「そこまでしなくても平気。ぼーっとしてただけだから」
かなめはテッサにヒイロの事を言う事が出来なかった。
宗介が言うように工作員だと真に受けた訳でもないし、自分の勝手な感覚で証拠もないのに疑うのは卑怯だと自分を戒める。
「学校での相良さんの行動は多目に見てくれると助かります。けれども彼はSRT要員としてこの艦に必要な人材です。特にASの操縦技術は隊の中でも指折りなんですから」
「そうなんだ」
「はい、だからアーバレストも相良さんに任せられます。現状では敵のラムダドライバに対抗出来るのは相良さんとアーバレストだけですから、これから彼に頼る事も多くなるかもしれません」
(テッサは学校に居ない時の宗介の事を知ってるんだ。アタシは……)
かなめの知らないミスリルでの宗介の評価を聞いて、自分が知っている事など少ないと実感させられる。
声にも表情にも出さないが、かなめが落胆しているのを女性として成長してきた経験で感づく。
///
月明かりが暗雲に遮られ夜の闇は増々と濃く深くなっていく。
ガウルンが流した映像は思惑通りにミスリルに探知され、解析班により映像の内容と何処から送られてきたのかすぐさま調査に入る。
わざと見つかる為に何の加工もせずに流したので解析班の仕事は早かった。
ガウルンが居る島はトゥアハー・デ・ダナンが作戦行動中で向かっている場所と同じで、テッサ達はそのままガウルンの待つ島への上陸奇襲作戦を決行する事になる。
その為の作戦会議がカリーニン主導によりSRT要員に行われていた。
「皆に報告してある通り米軍の武装基地が何者かにより襲撃を受けた。ペリオ共和国ベリルダオブ島の化学兵器が目的だと推測される。この基地には神経ガスが数百トン単位で生産、保管されており作戦遂行にあたりくれぐれも注意して行動しろ。現在確認されている敵戦力はASが3機」
敵戦力のあまりの少なさに部屋に集まっていた隊員の口から失笑が溢れる。
血の気が多い隊員はそれぞれの勝手な想像で口々に悪態を付くが、カリーニンはその3機を侮るどころか脅威とみなす。
鋭い眼光で隊員を睨みつけると威圧感を感じ取りすぐに全員口を閉ざし部屋に静けさが戻る。
肌にピリピリと刺さる空気のままカリーニンは続けた。
「数時間前に基地への襲撃犯から映像が送られてきた。映像の内容と監視衛生からの画像から見てどのASかも断定されている。これがそうだ」
スクリーンに監視衛生が撮影した基地内の画像が映し出される。
画像には瓦礫に変わった建造物と3機のAS、トサカを付けた赤い装甲のASと1つ目のASが2機。
赤いASが映し出された瞬間に宗介とクルツは息を呑んだ。
ベヘモスやアーバレストと同じラムダドライバを備えているアマルガムのAS、コダールiとガウルンの顔写真がそこには写っている。
2人にはコダールiがどれだけ危険な存在かを知っているからだ。
「この1つ目はソ連が開発した新型機と思われる。性能はM9と同等、だがそれだけだ。通常通りの戦術で確実に撃破しろ。問題なのはもう1機の赤いASだ。これには通常攻撃は一切役に立たない。コイツとの直接の戦闘は避けるように」
戦うなと言うカリーニンの指示に隊員達はまたも口を荒らげる。
右のこめかみ部分にナイフの大きな切り傷を付けたジョン・ダニガンは弱腰なカリーニンに悪態を付く。
「逃げるくらいなら最初から戦わねぇよ。たかが3機だぜ少佐?」
「私が交戦を避けろと言ったのは助言などではない。命令だ」
「うっ!?」
その一言でダニガンは全てを悟りこれ以上の発言はしなかった。
「このASを便宜的にベノムと名称する。ベノムと交戦する仕事は相良軍曹にやってもらう。他の隊員は相良軍曹の援護に廻り連携して攻撃に当たれ。決して休む暇を与えるな」
ベノムへの対処を宗介1人に任せるカリーニン、現状ではそれしか方法が残されていないからだ。
ラムダドライバにはラムダドライバでしか対抗出来ないし、今のミスリルにはアーバレストにしかラムダドライバは使えない。
宗介に任された任務は重大で、彼が失敗すれば部隊が全滅と言う可能性も視野される程にラムダドライバは強力な武器だ。
(俺にこの任務が務まるのか?彼女の助言がなければラムダドライバを使えなかった俺に。ガウルン……)
生唾を飲み込んだ宗介は作戦決行まで数時間と迫った状況で覚悟を決める。
「了解しました」
「よし。今回の作戦は水中から島に接近する。AS6機を3チームに分けて行動する。突入チームはマッカランと相良、狙撃チームはウェーバーとグエン、爆弾処理チームはマオとダニガン。出撃後は速やかにそれぞれの持場へ迎え」
「あの~」
クルツが間の抜けた声でヒラヒラと手を上げ、左手には作戦報告書が握られている。
周囲から突き刺さる視線も気にせずにいつもの調子でカリーニンに発言を求めるクルツ。
「どうした?」
「報告書に記載されている事なんすけど、島中央部の情報が不鮮明なのは何でですか?」
「報告では中央部には電波を吸収する新型の装置が置かれているかもしれないとの連絡があった。それが原因で中央部だけは明確な情報が確保出来ないと」
「それなら普通、島全体を探知出来ないようにすると思うんですけど?」
「詳細はわからん。だが、これ以上の捜索は無理だそうだ。化学兵器以外にも何か隠し持っている可能性もある。充分に注意してくれ」
「へいへい」
クルツの発言を最後に作戦会議は終了し出撃チームは各自ASの最終チェックへと向かう。
1人になった作戦会議室でカリーニンはクルツが指摘した島中央部の事を腕を組んで考えていた。
(確かにウェーバーの言う通り中央部にだけ設置されているのは不可解だ。それも極小さい範囲で。まだ実験段階なのか、それとも……)
カリーニンは隊員には見せなかったがガウルンが送ってきた映像の内容を思い出す。
ふてぶてしい態度で画面に映るガウルン、映像解析班に言われるまでもなくもわざと見つかる為に送られて来たのは明白で、何を考えているのか読めない異常性に頭を悩ませる。
それでも送られてきた映像から1つだけ誰にもわからない事が吹き込まれていた。
(来てくれるならプレゼントを用意していると、ヤツは言っていた。まともなプレゼントの筈がない。それが島中央部にあるのか?)
どれだけ考えても答えは導き出されない。
カリーニンの考えている通りだとしても『プレゼント』が何なのかがわからなければ対処のしようがない。
作戦が開始されるまで残り2時間と迫る。
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ヒイロの島の基地内での作業は未だに続いていた。
集めたミサイルを遠隔操作で爆発出来るようにプラスチック爆弾を残された建造物から調達している。
任務の為に建造物の破壊は最小限に留めており、軍事基地と言う事もありプラスチック爆弾は容易に入手出来た。
トマホークミサイルなどありとあらゆる爆発物に電気配線を伸ばして行く。
見ためは油粘土のようなプラスチック爆弾をへばり付け雷管を突き刺し配線を接続させる作業を延々と繰り返す。
「これで何もかも終わらせる」
誰も生存者の居ない基地で着々と進んでいく作業も終わりが見え始めている。
けれどもヒイロの知らない所で、ガウルンに誘われてミスリルのトゥアハー・デ・ダナンがこの島へと迫って来ていた。
次回でようやくストーリーが動き出します。
ここまで来たらどうなるのか予想出来るかもしれませんが。
ヒイロが何を考えてこのような行動を取っているのかはもうしばらくお待ちください。