パシオの広場
「はあ~、何か不思議な輪っかがあったから入ってみたものの、まさか三人でチームを組まないといけないなんてね~。どうしようかワニノコ?」
フーパが作り出した不思議な輪っかを通り、人工島パシオを舞台にそこで開催される「ワールドポケモンマスターズ」の出場を目指し冒険することとなったクリス。最初に選んだ御三家であるワニノコと共にこの広場で今後のことを考えていた。
「ん? あれは・・・。」
クリスは広場でリボンの付いたキャスケット、赤いトップスにオーバーオール、茶髪のおさげ髪の少女と共に歩く爆発した特徴的な髪型と逆向きに被ったハイパーボールのような配色の帽子の少年を見つける。
「あ! ゴールドだわ! ゴールドも来てたのね!!」
クリスは知っている人を見つけ、目の前の少年に話しかける。
「ゴールドー!!」
「へ?」
「ん?」
不思議そうな顔を浮かべる二人。顔を見合わせ、目で会話をしたのちにゴールドと呼ばれた男の子はクリスの方へ振り向く。
「も、もしかして僕に用・・・かな?」
(何か知らない子と一緒にいる・・・私の知ってるゴールドはバトル一辺倒で女の子と一緒にいるようなキャラじゃなかったのに)
「ど、どうしたんだい? 急に黙っちゃってさ。」
「ご、ゴールド。私の事・・・覚えてる?」
「ヒビキ君、知り合い?」
「いや、全然知らない。しかも僕ゴールドじゃないしヒビキだし。」
(え?)
「う、嘘でしょ・・・じょ、冗談よね?」
「「・・・・・。」」
「だ、だって会った事あるでしょ? ほら! トキワのトレーナーハウスで!!」
「・・・いや、会った事ないよ。」
「な、なんで・・・。」
顔を合わせてひそひそ話をするヒビキとコトネ。
「な、何なんだあの子は。僕に会うなりゴールドって。何かどことなくコトネと似た雰囲気を感じるのがたちが悪いよ。」
「・・・・・・・・・ヒビキ君、あの子だけど。」
「ん?」
「私な気がする。」
「はへ? ど、どういうこと?」
「成程・・・並行世界、それも幼馴染が存在しない世界線の僕か。それなら全部成立するね。並行世界についてはシンオウ神話とかで説明出来そうだし。」
「しかし、こっちの世界は幼馴染がいる世界かあ・・・・羨まし過ぎる・・・何で私の世界はいないのよ!!」
「仕方ないじゃん。」
「しかもこっちの世界のゴールドは彼女持ちでイケメンになっちゃって!!」
「ちょっと! ヒビキ君は私のよ!!」
「いいや、ゴールドは私のよ!!」
「「なに~!!」」
「そんな感じでチームを結成したんだよね~。」
「胃に穴が開かないか心配だな。」
「シルバーに心配される日が来るなんて思わなかったよ。」
(完)