3月3日 イエローの家
「「「「「「「「イエロー(先輩・さん)!! お誕生日おめでとう(ございます)!!」」」」」」」」
一斉にクラッカーが鳴り、紙吹雪が空を舞う。
「レッドさん、グリーンさん、ブルーさん、ゴールドさんに、シルバーさん、クリスタルさん! 本当にありがとうございます!! そしてわざわざ海を越えてやってきてくれたラクツさんにファイツさん!! 本当に、本当にありがとうございます!!」
「いえいえ、それ程でもないですよ~(まあ、任務の一環なんだけどね)。」
「まず私達からはこれをどうぞ!!」
ファイツがイエローにプレゼントが入った箱を手渡す。
「ありがとうございます!! 開けても良いですか?」
「勿論だよ。イッシュ図鑑所有者を代表してのプレゼントだから、最高の物を選んだつもりだよ。」
「一体何だろう?」
箱を開けるイエロー。
「わあああ!! これって今イッシュで一番人気の映画、タマゲタケガール&フタチマルキッドのブルーレイディスクですよね!! 一度見たいと思ってたんです!!」
(ちょっ、ラクツ君!? 本当にそれを選んだんですか!?)
(何か問題だったのかい? 僕は最高の贈り物をしたつもりだったけど?)
(あたしは冗談のつもりだったんですよ!!)
(冗談? 僕は君の助言通りにしただけであって。)
「あら~? ちょっと修羅場みたいねあの二人。」
「それとカロス地方の二人から代わりに渡して欲しいと言われている物もあるんだ。」
ラクツがイエローに別のプレゼントを手渡す。
「カロス地方? どこにあるんだグリーン?」
「ここよりはずっと遠いところだ。」
「そう言えばレッドはその頃私とホウエンにいたものね。」
「何でもエックス君とワイちゃんによればミアレガレットらしい。」
「ミアレガレット?」
「カロスの有名な焼き菓子だ。ポケモンに与えると状態異常を回復させる効果がある。言うならフエンせんべいの海外版と言ったところだ。」
「詳しいですねグリーンさん!」
「当たり前だ。つい最近までカロスに行ってたんだからな。」
「あとはガロス地方のソード君とシールドちゃんからもプレゼントを渡して欲しいと言われたんです。」
ファイツがイエローに白い祝いと書かれた封筒を手渡す。
「一体何が入って。」
10万円(現金)
「・・・・・・・お金?」
「要するに好きな物を買えと言うことだろうな。実に実用的な贈り物だな。」
((((((((どうしてお前だけ冷静なんだよマジで。))))))))
「じゃ、気を取り直して俺達からだぜ!!」
気まずい空気をぶち壊すべくゴールドが動く。
「俺らからは黄色い花の詰め合わせだぜ!!」
「わああ!! 綺麗な花束!! ありがとうございます!!」
「確か最初はゴールドは下着とか言ってたな。」
「流石にそれはないでしょってことになって花に。」
「余計なこと言うんじゃねえぞお前ら!!」
「「「「あはははは!!」」」」
「ジョウトの図鑑所有者は相当仲が良いようだな。」
「正直不良の集まりにしか見えないよラクツ君。」
「続いてはカントーからだぜ!!」
レッドがイエローにプレゼントを手渡す。
「正直、何を選んだら良いのか、分からなかったんだ。」
「大丈夫ですよ。レッドさんが選んだものなら、何でも嬉しいですから。」
箱を開けるイエロー。
「これは・・・新しいスケッチブックとカラーペン!!」
「い、嫌だったかな? イエローにふさわしいもの、それしか思いつかなくて。」
「レッドさん!!」
「イエロー?」
「ありがとうございます!! 流石僕の憧れの人、レッドさんですね!! 一番僕が喜ぶものをくれて、ありがとうございます!!」
満面の笑みを浮かべるイエロー。
「そうだ!」
「?」
「折角なんで、皆さんの顔をこのスケッチブックに描きましょう!! 今日の思い出が色あせることないように!! まずはレッドさんから描きます!!」
「お、俺?」
「はい!」
「それは良いけど、先にこっちじゃないの?」
料理を指さすブルー。
「それじゃあ、改めて。」
音頭を取るラクツ。
「「「「「「「「イエロー(先輩・さん)!! お誕生日おめでとう(ございます)!!」」」」」」」」
ケーキの蝋燭を吹き消すイエロー。
「それじゃあ食うぞー!!」
「おおおお!!」
「相変わらずレッドとゴールドはうるさいな。」
「まあ、あれでも図鑑所有者なんですから。相当な実力なんでしょう?」
「そしてラクツ、お前は相当胡散臭い奴だ。」
「あははは。これは手厳しいですね。」
「そう言ってるけど実はあのスケッチブックとペンを選んだのはグリーンなのよ~。」
「そうなんですか!? 意外ですね!!」
「冷静でクールでボンジュールなグリーンさんが。」
「そうなのよ~。ボンジュールでバイビーなのにね~。」
「・・・・うるさい女だ。」
「しかしガロスからは現金とはたまげたな。」
「ガロスは相当忙しいってことかしらね。」
「まあ、新作だから仕方ないんじゃないかな?」
「しれっと裏事情ばらしてんじゃねえぞ寝ぐせボーイ!!」
「しかし、貴方も変わらず元気そうで何よりですね。」
「んだとごらあ!!」
夜
「ホント、楽しかったなあ。」
皆が帰り、片付けも済んだ彼女の部屋でウトウトするイエロー。レッドから貰ったスケッチブックには今回参加した図鑑所有者達の似顔絵が描かれ、他の図鑑所有者から貰ったプレゼントが積み上げられ、花は花瓶に綺麗に生けられていた。
「ん? 何だい皆?」
イエローの手持ちポケモン達が彼女の周りにすり寄って来る。
「君達も僕を祝福してくれるのかい?」
ポケモン達はトキワの森で採れた新鮮なきのみを持っていた。
「・・・・ありがとう、僕の友達。君達のこと、大好きだよ。」
イエローはそのまま眠りについた。ポケモン達は彼女を囲むようにして眠りにつくのであった。
「皆、本当にありがとう・・・むにゃむにゃ。」
Happy birthday yellow‼
(完)