転生者がジーク君に干渉した結果   作:クソ眼鏡3号

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今回の話でこの物語は終わりです。
今までこの物語を見ていただきありがとうございました。
どうか、また暇潰しの時にでも読んでいただけば幸いです。


エピローグ 転生者が『ジーク』に干渉した結果 

パチパチパチパチ

 

おっと、君も見ていたのか

すまないね、つい拍手してしまった

 

いやはや、よもや彼がこのような物語を生むとはね…

 

私としても予想の更に上を行っていて面白かったよ

ん?私が誰だと?そんな事はどうでもいいじゃないか

君達と同じただの『人間』だよ

 

でもまぁ、結末がやや納得がいかなくてね

 

いくらあれしか手がないとはいえ、あれでは立香君も可哀想だ

 

よし、また干渉させてもらうとしよう

 

なに?そもそも私が何故地の文で会話しているのかって?

言っただろう。私は君達と同じ『人間』だとね…

 

そもそもの話、私は彼等の『根源』から生まれた存在ではないのだよ

かと言って、別に神でも悪魔でもないんだかね

だからなのか、あの世界の『根源』は私を持て余してしまったので、こうして鑑賞席を用意してくれたのさ

いやはや、至れり尽くせりだよ全く…

 

君達も機会があったら『此方』へ来るといい

 

この世界は彼の言う通り『面白い』ぞ?

 

いや、其方の世界も面白そうだな

後で買い物しに行ってみるか…

久々に同人誌を買うのも良いだろう

面白そうな小説も漫画も沢山あって見てみるのもいいな

 

なるほど…『世界は在るがままでいい』のだな…

 

彼もそう言いたかったのだろう

 

さて…彼に干渉しに行くか…

 

 

 

終わったら、買い物のついでに莉亜にお土産でも買っていくか……

 

 

 

さて……何が良いかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

守護者・ジャンヌ・ダルクは摩耗していた。

生前の契約により、守護者としての役割を果たしながら、虐殺を行い続けて、彼女の精神は摩耗していた。

 

またいつものように人殺しを終えてから、守護者の座で次の仕事まで待機する。

 

そしてまた人殺しをしてまた待機して人殺し。

 

そのサイクルが永遠とも言える時間をかけて繰り返していけば、流石の彼女も精神が擦り減っていった。

 

「………」

 

声すら出ない。

出たとしてもそれは独り言だ。

もはや声を出す事すら億劫になっていた。

 

その中で彼女は思う。

自分は何かを忘れているのではないか?と

 

その何かは彼女にも分からない。

ただそんな気がするだけだ。

 

それでも、思ってしまう。

その「何か」がとても大切な事だと思ってしまう。

 

それでも思い出せない。

何も分からない。鈍った思考を働かせても何も分からない。

 

その「何か」を思い出せない事が、何故かとても辛かった。

どんな拷問よりも、どんな殺戮よりも、辛かった。

フラストレーションは溜まるばかりで、ひとまず座で暴れて発散しようとするが、何の意味もなかった。

 

暴れて、暴れて、暴れて。

発狂(壊れ)て、発狂(壊れ)て、発狂(壊れ)て。

自分でも訳が分からない。

なぜこんなにも辛いのか?

なぜこんなにも悲しいのか?

なぜこんなにも哀しいのか?

 

分からない。分からない。分からない。

 

欠け続ける心に空いた穴が塞がらない。

 

「…だれか…たすけて…」

 

久しぶりに声が出た。

生前では絶対に言わなかっただろう言葉を漏らしてしまう。

勿論、独り言なので誰も聞いていない。

何故ならここは守護者ジャンヌ・ダルクの座。

此処には彼女以外の者は誰もいない。

いる筈がない。

 

彼女に救いは訪れる事は無い。

 

 

 

 

 

 

 

筈だった

 

 

 

 

 

「珍しいな」

 

ジャンヌは突然聞こえてきた男の声に驚愕する。

本来なら座には人は来ない。そもそも他人なと入って来れない筈だ。

入って来れるとしたらそれは相当な化け物か何かだろう。

ジャンヌは驚いて声のする方向に顔を向けると、そこには一人の青年が立っていた。

 

「誰?」

 

ジャンヌはつい呟いてしまう。

目の前の不審者に警戒しようとしても出来なかった。

何故か安心感が生まれてくる。

そんな彼女の気持ちを他所に男は、ジャンヌに近づく。

 

「デジャヴか?前の時にも言われた様な気がするな」

 

男は苦笑して、ジャンヌと向き合う。

銅色の混ざった長い銀髪をした青年だった。

よくできた人形の様に整った見た目をした男だった。

 

「さっそくで悪いが、此処に居させてもらえないか?」

 

「前にやらかした所為か抑止からの報復で、座を放棄されてホームレス状態なんだ。頼む!俺に住む居場所を提供してくれないだろうか!」

 

男はホームレスの英霊の様だった。

 

男は色々あった所為で、抑止力に目をつけられた様で、座を消されたらしい。

 

一体何があったらそんな事になるのかとジャンヌは唖然としてしまった。

 

「頼む!いや、お願いします!」

 

土下座すらしようとする男の必死の懇願に彼女は唖然とした後、笑ってしまった。

何百年、何千年ぶりに笑った気がする。

 

目の前の男の現状が何故か可笑しくして仕方がなかった。

無様な所を笑った訳ではない。

ただなんとなく目の前の男の存在が何故か懐かしく、何故か可笑しく、何故か嬉しかった。

 

そして何故か安心して、何故か無性に泣きたくなった。

 

目の前の男の事は分からないし知らない。

 

「分かりました。いいですよ。此処にいても…」

 

彼女の返答に男は「本当か!」と滅茶苦茶喜んでいる様だった。

無邪気に喜ぶ姿に思わずまた笑ってしまう。

彼の笑顔を見ると嬉しくなってしまう。

彼がいるだけで何故か安心してしまう。

 

「自己紹介がまだだったな。俺の名前は──── 」

 

 

 

 

 

 

 

これはきっと……一目惚れというのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カルデアのとある一室にて

 

立香はマシュの胸で泣いて所にパチパチと拍手をする音が聞こえて、音のする方向に目を向けると

 

そこには見知らぬ青年が立香のベットに座っていた。

 

「やれやれ、早々にこんな場面に出くわすとは間が悪い」

 

見知らぬ男の登場にマシュは警戒するが、立香は警戒しようと思わなかった。

むしろ安心感すら湧いている。

心から安堵した感じがする。

 

そして何よりも、立香の悲しみの涙が喜びの涙に変わっていた。

 

「覚えてるか?」

 

立香は『彼』の名前を思い出そうとするが、思い出せない。それどころか思い出すら見当たらない。

なのに何故か目の前の男には安心してしまう。

涙が止めどなく出てきて答えられない。

感情がぐちゃぐちゃになってなんて答えたらいいか分からなくなってきた。

 

立香の様子を見て男は察した。「そっか…」と言って、立香に手を握った。

 

「とりあえずゲームでもしないか?アイツら(ジークと天草)も呼んで一緒に遊ぼう」

 

慌てたマシュを他所に、立香の手を引いて、男と立香は部屋を出る。

 

 

 

これからまた物語が紡いでいく

 

転生者が『ジーク』という存在に干渉した結果の物語は、再び紡いでいく。

 

これは、転生者が『ジーク』に干渉した結果、仲間が一人増えただけの物語だ




一応補足すると、この英霊ジークを覚えてる人は転生者であるヨハンを除いて存在しません。
救世主の方の天草も、ジークの事は忘れて普通の天草四郎時貞として存在しています。もしかしたら、カルデアで召喚されてもし英霊ジークと接触したりしたらワンチャン救世主化するかもしれませんね。
ジークの消滅が免れたのは、転生者ことヨハンの仕業です。
ヨハンは死亡後は特等席にてこの物語を観測していました。
そして、ジークへの干渉を終えると、ヨハンは再び佐藤家の人間として転生しました。
今度はジークに干渉せずに家族を彼なりに大事にして生きるつもりの模様。
ちなみにジークがカルデアに来れたのも、転生者の仕業です。これは彼なりの感謝の気持ちなんでしょう。

それでは皆様、読んで下さりありがとうございました。またモチベが上がれば作中の用語解説やら登場人物の紹介とかを書いたモノを出すかもしれません。
それではまた違う作品にてお会いしましょう。
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