ハイスクールDATE・A・LIVE~無限の剣を担う王~ 作:月見花
「皆、年越し蕎麦が出来たぞー」
お盆に人数分の年越しそばを乗せ、居間に行く。そこには炬燵の入りながら年末恒例の歌番組を見ながら寛ぐ十香達が居た。
「おお!待っていたぞシロウ!」
「はいはい、お待ちどうさま」
蕎麦を見て目を輝かせる十香を制止して、皆に蕎麦を配る。
「サンキュー兄貴。やっぱり年越しっつたらこれだよなー」
「そうだな。シロ兄の蕎麦は美味しいもんな」
イッセーと士織がそう言いながら蕎麦を受け取る。そう言ってもらえるなら腕によりをかけて作った甲斐があるってもんだ。
「クックックッ、夕弦よ。どうだ我とどちらが先にこの蕎麦を食べきるか勝負しようではないか!」
「了承。良いでしょう。猫舌の耶倶矢など敵ではありません」
「猫舌じゃねーし!」
耶倶矢と夕弦は受け取った途端に早食い対決を始めようとしている。食べ物で遊ぶなとあれほど言っているのにこの二人は……。
「何で大晦日に蕎麦を食べるんだっけ?」
「えっと、確か細く長く、長生き出来るようにだったかと……」
琴里の質問に四糸乃が自信なさげに答え、これで合っているのかとこちらに目で問いかけてくる。大丈夫だぞ、四糸乃。ちゃんと合ってるから。それよりも琴里、それ位の事は知っていて欲しかったぞ。お兄ちゃんは心配だ。
「はい、七罪ちゃん。あーん♡」
「ちょっ、い、いいから。自分で食べられるから」
美九は七罪を自分の膝に抱えながら蕎麦を食べさせようとしている。七罪は抵抗しているが、体格の差がありすぎる為、簡単に抑え込まれてしまっている。七罪が一瞬こちらを見て助けを求めていた気がするが、危険な事でも無いので無視をした。その時の七罪の顔はまさに絶望と言う奴なのだろう。許してくれ七罪。俺は蕎麦やお節料理の準備で疲れているんだ。ここでお前を庇うと美九の矛先が俺に向きかねないんだ。そんな事になったら今の俺では対処しきれない。残念だが犠牲になってくれ。
七罪を見捨てた俺は、自分のともう一人分の蕎麦を持って十香の隣に座る。
「?シロウ、それは誰の分なのだ?」
「ちょっと待ってくれ。折紙、居るんだろ。出て来て一緒に蕎麦を食べよう」
そう言うと炬燵の中から折紙が姿を現した。
「うおっ!?と、鳶一折紙!貴様、一体いつからそこにいた!?」
「ありがとう、士郎。いただきます」
「無視するなー!!」
十香の絶叫を聞き流し、折紙は黙々と蕎麦を食べる。十香もその様子を見て何を言っても無駄だと悟ったのか、自分の蕎麦を食べ始めた。
俺も冷めないうちに早く食べてしまおう。
(しかし、今年は色々な事があったな)
蕎麦を食べながら、今年の事を振り返る。本当に色々あった一年だ。今までの人生の中で一二を争うくらいに記憶に残る一年だったかもしれない。
「如何したのだ、シロウ?ボーッとして?」
「ん?ああ、今年は色々な事があったなと思ってさ」
「そうだな、色々な事があった。でも、私は楽しかったぞ!」
「……そっか、そうだな。来年もそうであると良いな」
「うむ!」
大晦日の夜。静かに終わっていく今年に感謝しながら、俺は来年も良い年でありますように願った。
皆さんお久しぶりです。月見花です。番外編ではありますが、何とか今年中にもう一度投稿できました。来年はもう少し投稿のスピードを上げていきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします。それでは皆さん、良いお年を!(=゚ω゚)ノシ