ポケットファンタジア   作:肥えたチヌ

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お待たせしました。
後編です…が、

後編が少し長かったので
二つに分けたいと思います。
それでは、お楽しみください

~前回までのあらすじ~

マサラ大国の王子ルカリオは
精霊の儀のための護衛の途中、
時空転移に巻き込まれ、
五年後の未来に飛ばされる…
そこで未来の自分と出会い、
その騎士であるジュプトル達と戦う。
そこで、戦士の心を学んだのだった…

そんな中、
遂に作戦が決行され
ガブリアスとの戦闘が近づく…。



第一章 因縁の竜の牙 後編 1

マサラ大国の北部

「…。」

ぞろぞろと兵達が集まっている。

 

そして…兵士たちの前に立つ

ルカリオ王…

城を見つめ…祈りを捧げる…。

その傍らには、

ワカシャモとジュプトルが居た。

 

「ついにこの時が…

 我らの手で

 この戦争を終わらせる時が来た…!!

 皆の者…各々全力を尽くせ!!」

 

覇道は我にあり!!

 

「突撃!!」

戦いの火蓋が今、切って落とされた…!!

 

 

「…本当にここでいいんですか…?」

「しっ…今城にいる人に

 バレるわけにはいかないの…!

 大丈夫だから少しだけ静かにしてて…。」

マサラの城の裏手…

高い城壁に囲まれた城の裏手に、

ルカリオ達は身を潜めながら来ていた…

 

今ここに居るのは

ルカリオ、ヌマクロー、

イーブイ、シャワーズの四人。

 

「それにしても…

 本当に城の密偵の方は来られるんですか…?

 まったく、気配がありませんが…」

「うん…ちゃんと連絡はしてあるから

 必ず来るはずなんだけど…遅いね。」

イーブイの問いに、

ヌマクローは声を落として答える。

 

既に城の表側…焼き払われ、

廃墟の群れと化した城下町の方では

凄まじい大爆発と火の手が上がり始めている…

 

どうやら戦いが本格的に始まったようだ…。

…しかし…密偵は現れる気配がない…

 

「…本当に来るんで…」

「おいっ…お前たち!

 ここで何をしている…!!」

 

「…っ!?」

ビクゥッ…!!

 

四人が驚き、後ろを急いで振り返る。

そこにいたのは…

ナットレイと、ザングースの二人。

 

 

「くっ…しまった…っ!

 見つかったかっ…!!」

臨戦態勢を急いでとる四人だが…

 

「しぃ~」

ザングースがひとさし指を立て、

可笑しそうに笑っている…

 

「…?」

「な~んてね、びっくりしたか…?

 オイラとマァの変身は凄いんだぞ…!」

へらへらと可笑しそうに笑うザングースと

ナットレイの姿が変形し、

その姿が変わっていく…

 

「それじゃあ、改めて自己紹介…

 オイラがゾロア、

 そしてこっちがオイラのマァのゾロアーク。

 オイラ達二人で密偵をしてるんだぞ」

ニシシッ…と笑いながら自己紹介をする

黒いきつねポケモンのゾロア。

ペコリ、とお辞儀をするゾロアーク。

 

「そうそう…遅れてごめんなさい…。

 それじゃあ、早速捕まってるみんなを

 助けに行こう…

 オイラ達が案内するぞ!!」

イリュージョンで再び姿を変える二匹

 

「これでオイラ達は怪しまれずに潜入できる…

 そして…。」

ゾロア達はルカリオ達を縄で縛った。

「これで、大丈夫。

 歩きにくいだろうけど…少し我慢するんだぞ…。

 さぁ、行こう!!」

 

 

キンッ…!!

ガンッ…!!

 

城下町では、反乱軍 対 ガブリアス軍の

死闘が繰り広げられていた…

 

それを城内から見つめている、ガブリアス

「ほぅ…やっぱり、来たか…。

 …見たところ、全勢力…だな…。

 散々“ボール”を使って

 兵力を奪い取ってやったはずなのに…

 まだあれ程の力を残しているとは…。」

ただ…。

 

そっと新たなボールを取り出すガブリアス…

「それもこれで終わりだ…。」

背を向け、歩き出す…

 

「…俺が直接出てやるよ…

 欲しい首が目の前に出れば…

 俺を倒すため、躍起になって

 隙が生まれるだろう…。」

ニヤリ…

「そこをまとめて叩き潰す…。」

 

 

それでは、出陣する!!

 

 

「…止まれ!!

 一体何者だ…!!」

城の裏口から入る六人を兵士たちが止める。

 

「おいおい…この城の兵なのに

 止められるってのは、どうなんだい…?」

ザングース(ゾロア)が兵士に対し口を開く…

 

「せっかく手柄を立てようって

 敵をこんなに捕まえてきたってのに…

 そんなに俺たちの手柄を横取りしたいかい…?」

「…。」コクコクッ…

後ろでは、

ナットレイ(ゾロアーク)が頷いていた。

 

「ザングースとナットレイか…!

 いや、別にそんなつもりではないんだ…

 悪かった…、通っていいぞ…」

「ニシシッ…悪いね…。」

歩き出す六人…

 

「あぁっ…そうだ…!

 引き渡しの日が近いんだ…

 そいつらは地下牢じゃなくて

 “あの場所”にしっかり

 連れて行っておいてくれよ」

「分かった、ニシシッ…

 しっかり連れて行くよ。」

(…あの場所って…どこ…?

 マァ、何か知らない…?)

「…。」ブンブンッ…

 

「えぇ…。」

こうして、六人は城に潜入した。

…若干の…不安を残しながら…。

 

 

…戦場にて。

「くっ…!!」

「このまま一気に押し込め!!

 城まで攻め上がるぞ…!!」

ルカリオ達は、善戦していた。

 

襲い掛かる敵を次々となぎ倒し、攻め上がる。

 

だが…

 

 

ドッ…!!

 

 

「…っ!!」

ルカリオ達の行く手を業火の壁が阻む。

 

「…随分と…好き勝手暴れてるじゃないですか…

 “旧”ルカリオ王殿…?」

「…ガブリアス…!!」

炎の中から、歩いて出てくるポケモン…

ガブリアス。

 

その身体の黒い鱗が、炎に照らされ

ギラギラと眩しいほどに殺気を放っている。

 

「…ついにこの時が来たか…。」

「…。」

 

 

「…っ!」

ガブリアスの後ろから、

反乱軍の一人が攻撃を仕掛ける。

 

 

「よせっ…!!」

ルカリオが叫ぶと同時…

 

音もなくその兵士は

攻撃を防がれ、致命傷を与えられる。

その後、吹き飛ばされ…

ボールに閉じ込められた。

 

「一人…おしまいだ…

 次は誰だ…?

 お前か…お前か…?」

…それとも…

兵士たちを一瞥するガブリアス。

 

そして…その目はルカリオを捉えた

 

「かかってくるか…ルカリオ王殿…?」

「…。」

ビリビリと、緊張感が戦場を包む…

そんな中、一歩、ルカリオが踏み出した。

 

「…ここでケリをつける…

 そのためにここに居る。」

ルカリオの手に波動が集まり…形を成した。

 

<<ボーンラッシュ>>

 

「…来いよ…」

 

「ガブリアス!!」

 

ルカリオのその声を皮切りに…

戦場は、再び動き出した。

 

 

「セレヴィ達が捕まっている場所は…

 ここで…いいはずだぞ。」

城は戦場とは違い、静寂に包まれていた。

なので、ここまで潜入するのに

そこまで苦戦することはなかった。

 

“あの場所”とは、城の広間だった。

ここは玉座のすぐ裏手にあり、

城の玉座にあるステンドグラスが

ルカリオ達を照らしていた…。

 

表の戦いに駆り出され、

極端に少なくなった見張りを気絶させる。

…もう、見張りはいない

ルカリオ達の縄を外す

ザングース(ゾロア)

 

「ここで…いいはずだぞ!!

 …さぁ、みんなを開放しよう!!」

ニッコリと笑顔になり、五人に言う

 

…その時。

 

ブンッ…

 

「…っ!!」

ザングース(ゾロア)の後ろ…

“黒い影” が迫っていた。

 

「危ないっ…!!」

ルカリオが見せかけの縄を解き、

でんこうせっかで、

ザングース(ゾロア)を助ける。

 

「うわぁっ!!」

ゾロアが居た場所に、

床がめり込む程の衝撃が走る…

 

<<バレットパンチ>>

「…っ!!」

 

…そう。

迫っていた黒い影は

ナイトメアハッサムだった。

 

「…。」

ルカリオは無言になる。

頭の中に、あの時…

自分の身代わりになり、

ボールに吸収されていく

ハッサムの映像が流れた…

 

「…すいません…

 皆さんは、他に誰か来ないかを

 見張っていてください…。」

ルカリオの背中には、決意が宿っている。

 

「…お願いです…

 彼の相手は…私にさせてください。」

<<でんこうせっか>>

高速でハッサムに向かっていくルカリオ

 

「…ルカリオ王子!!」

小さく叫ぶイーブイ。

その肩が小さく叩かれる…

 

「…あんな目してたらしょうがないよ…

 今は…あの子に任せよう…?」

ヌマクローは苦笑いをしている

 

騎士であり、戦いを

経験しているはずの彼女でも

許し、認めるほどの目を

今のルカリオはしていた。

 

 

「なぁ…俺も城内の警備じゃなくて

 外の戦いに行って

 手柄を挙げたかったなぁ…」

「私は嫌よ、

 外に戦いに行くなんて、気が知れないわ…

 逆に城内の警備を

 任せられてラッキーだと思ってるわよ。」

 

「あれ…?

 ここって…部屋…なかったっけ…?」

「ん…あぁ…そうだな…

 でもまぁ、見たところ壁だけだし

 気にしなくていいんじゃね…?」

「…そうかなぁ。

 それならいいんだけど…」

近くを通り過ぎる兵士たちは、

中で戦っているルカリオ達に気が付かない。

 

部屋全体を、

ゾロアークの力で隠しているのだ。

 

 

<<バレットパンチ>>

<<インファイト>>

 

ルカリオはハッサムの攻撃を打ち消す。

「…。」

ルカリオは構え、力を溜める…

<<きあいだま>>…いや

<<はどうだん>>だ。

 

…だが、ルカリオは

まだこの力を扱い切れておらず、

溜めに時間がかかってしまう。

 

 

<<かげぶんしん>>

<<エアスラッシュ>>

 

その間に…

ハッサムは分身を作り出し、

風の刃をルカリオに向け、放った

 

…まだだ…

…まだ足りない…。

 

はどうだんを溜めながら、

ルカリオはエアスラッシュをかわしていく。

 

はどうだんと

でんこうせっかのコンビネーションだ。

 

広間を駆け回るように動くルカリオ

そして、それを追うように

エアスラッシュを放つハッサム

 

…あの時と同じだ…

 分身の中に必ず本体が一人いる…

 

心を落ち着けろ…

本体を見極めろ…!!

 

―ピキンッー

 

 

「見えたっ…!!」

初めてハッサムと戦ったあの時と同じように。

ルカリオは分身の一人に向かっていく…

 

<<はどうだん>>

…それは、分身に直撃した。

 

…“分身に”、だ。

 

「王子様っ…後ろですっ!!」

イーブイの叫び声

 

そう、ハッサムがルカリオの後ろから

腕を振り上げ、迫っていた。

 

 

…それこそ、あの時のように。

 

 

<<ダブルアタック>>

 

ルカリオの後頭部に迫るそれ

 

「…あぁ…分かってるさ…

 何度も…同じ事は繰り返さないっ!!」

 

ルカリオは、はどうだんを二つに割っていた。

先程撃ったのは、その片方だった

 

ドッ…!!

ナイトメアハッサムに、今度こそ直撃した。

 

「…?」

小さな空気の振動が生じ…

ネンドールが目を開いた。

 

「ガッ…!!」

ナイトメアハッサムは、

身体が黒い液体となり崩れ、

床に染みていく…。

 

ボールだけが残り、光とともに

音を立てて砕け散った。

 

「…ぶはぁっ…!!

 こっ…ここはっ…!?」

ハッサムが、元に戻った。

「本当に、申し訳なかった…ハッサム。」

ルカリオは頭を下げる。

「えっ…?

 あっ…ルカリオ王…頭を上げてください…」

「いや…私は王じゃない…王子だ…」

「…?

 一体何を…?」

困惑しているハッサム

 

「…それはいいんだけどさぁ…

 早くした方がいいぞ!

 敵が来たらひとたまりもないからな!!」

「あぁ…

 申し訳ないが、話は後にしよう…。

 今は…囚われている人達を

 助けるのが先だ…」

「えっ…?

 あっ…了解しましたっ!!」

 

こうして、ルカリオ達は

ボールの中に囚われていた

ポケモン達を助け出すことになった…のだが…

 

「この量は…多すぎるな…

 分担して、どうにか

 ボールのままで持ち運ぶしかないか…」

流石に国一個分のポケモン達が

捕らえられたボールとなると…

量が多すぎて、

この場で開放は出来なさそうだった。

 

それに…一般のポケモン達を

戦いに巻き込むわけにもいかない…

まだここは戦場のど真ん中なのだ…

油断は出来ない。

 

「それじゃあ、皆で持ち運ぼう!!

 それならギリギリ

 持ち出せるはずだぞ!!」

…敵兵に見つかる前に早くしよう!!

 

…その瞬間。

 

バチンッ…!!

「…っ!?」

 

まやかしが…打ち破られる。

 

 

<<サイコキネシス>>

 

「ぐっ…!!」

ナットレイ(ゾロアーク)を除く六人は

強力な力でその場に縫い留められる

 

…身体が…動かないっ…!!

 

広場に、ネンドールが現れた。

「一体…どういう事だ…?

 様子を見に来てみれば…

 どうやらネズミが

 紛れ込んでいたようだ…。」

ギンッ…!!

 

「うっ…!!」

ゾロアのイリュージョンが解ける

 

「ネズミではなくキツネだったか…

 …まぁ、そんなことはどうでもいい…。」

ゾロアに対しての

<<サイコキネシス>>がより強力になる…

 

宙に持ち上げられ、

更に締め上げられるゾロアの身体

 

「あぐっ…!

 うぅっ…!!」

「…。」

その様子を、ナットレイ(ゾロアーク)は

黙って見ていた…

 

…身体が静かに震えている…

 

…耐えろ…

 今は耐えるしかない…。

…いくら我が子とはいえ…

 この家業をすると決めた身…

 こういう風になることは

 すでに決意していた…

…はず…だ…。

 

「…さっさと始末してしまおう…。

 こいつが終われば次はお前たちだ…」

流石は四天王 ネンドール

ポケモンを殺すことを全く恐れていない目…

 

その目に、ルカリオ達は戦慄する。

 

「あっ…あぁ…

 マ…マァ…!!」

…っ!

 

「ぐっ…あぁあああああああ!!」

…やはり、我慢出来ない…!!!

 

ゾロアークは正体を現しながら飛び出し、

ネンドールに攻撃を決めた…

 

 

<<ナイトバースト>>

 

 

直後…全てを巻き込んで、

大爆発が起こった…!!

 

…仕方がない…

…ここで一気に人質達を…開放する!!

 

ピキッ…バキンッ…!!

 

 

…今から少し前。

ルカリオとガブリアスは戦いを続けていた

 

ルカリオの<<ボーンラッシュ>>を

受け止めるガブリアス

「…どうした…?

 そんなもんか…?」

はじき返し、爪に力を込める。

 

<<ドラゴンクロー>>

 

轟音とともに、空を切るガブリアスの爪

ルカリオの頬をかすり、血が滴る…

 

…そろそろか…。

 

「はぁっ…!!」

ルカリオの追撃をかわす

 

「なぁ…王様…

 引き渡しの日…何日か知ってるか…?」

「…突然なんだ…?」

ルカリオとガブリアスは

距離を取り、話し始める。

「明後日、だと思ってるだろ…?」

「…?

 …っ!まさか…違うのか!?」

ガブリアスの様子から、

何かを感じ取り、目を見開くルカリオ王

 

「サプラ~イズ…

 引き渡しの日は…!!」

ゴゴゴゴゴゴゴッ…!!

 

空の黒い雲が割れ、

空から島が現れる…!

 

「今日、 いま だ!!」

「…っ!!」

ガブリアスは戦線から下がる…

 

「待てっ…!!」

「追って来るなら来いよ、

 正々堂々玉座の間で

 決着をつけようぜ王様!!」

 

「くっ…くそっ…!!」

戦場を見て、ガブリアスを見るルカリオ

 

「ルカリオ王!!」

ワカシャモ達が戦いのさなか

ルカリオに近づき、声をかける

 

「…話は聞こえていました…!!

 もう時間がありません…!!

 奴を追ってください!!

 早くっ…間に合わなくなる前に!!」

…このままではすべてが…

 取り返しのつかない事に!!

 

「分かった…!!

 すまない、ここは任せるぞ…!!」

そのまま、ガブリアスを追うルカリオ

 

ルカリオの足が向かうは、玉座の間

まだ、ガブリアスが逃げてから

時間は経っていない…

十分追い付ける距離だ

 

ご丁寧に爪痕まで残していっている…

追ってこい、とそう言われているようだ。

 

バタンッ…!!

 

玉座の間への扉をあけ放ち、

中に入るルカリオ。

「どこだ…ガブリアス!!」

 

…。

一瞬の静寂

 

「…この時を待っていた…。」

ガブリアスは…玉座に座っていた。

座ったまま、

ルカリオを見つめ、話をしている

 

「俺が冤罪をかけられたあの時からずっと…

 俺の中で復讐の炎が…

 燃えたぎって仕方がなかった!!」

立ち上がる。

 

「ふざけるな!!

 確かに…あの時の父の判断は

 正しいとは言えなかったかもしれない…。

 しかし、だからと言って

 それは国を崩壊させ…

 この国に住む罪のない者たちまで

 巻き込んでいい理由にはならない!!」

 

見下げるガブリアスと、見上げるルカリオ

 

 

刃は交じり、戦いは始まる。

二人の戦いは、熾烈を極めた。

 

…だが…ルカリオが押されはじめ…

「はぁっ!!」

「ウグッ…!!」

 

大きく後ろに吹き飛ばされた…

 

ルカリオとガブリアスの間で、

床にボーンラッシュの骨が刺さり、

光の中に消えていく。

 

「終わりだな…王様…?」

「ふざけっ…!」

ドッ…!!

 

抵抗出来ないルカリオに対し、

攻撃を繰り出すガブリアス…

 

殺さないように…

出来る限り苦痛が続くように…

いたぶる様な攻撃が、続いた。

 

 

「うっ…うぅ…」

数十分後、

ボロ雑巾のようになったルカリオが

ガブリアスの目の前の床に転がっていた…。

 

「へっ…本当に終わりだな…。

 お う さ ま…♪」

あぁ…そうだ…。

 

ゴソゴソとガブリアスはボールを取り出す。

「あんたの狙いの精霊様なら…

 ここに居るぜ…」

ボールを、なおすガブリアス

 

「うっ…あぐっ…」

ボロボロになってもまだ

ルカリオの目は死んでいない。

 

血まみれになって、傷だらけで…

身体を起こすことも出来ないまま、

這いつくばり、ガブリアスを睨みつける。

 

「…わっ…私は…死なない…!

 私の腕が吹き飛ぼうが…

 足が無くなろうが…

 この命が消えようが…!!

 私の意志を継ぐ者が現れ、

 必ずお前を倒す!!

 …波動は…絶対に消えない!!」

血反吐を吐きながら、

それでも必死に叫ぶルカリオ。

 

 

「…くだらない負け惜しみだな…」

首を振り、ルカリオに近づく。

爪を振り上げた…

 

<<ナイトバースト>>

城を震わせるほどの大爆発が起こる

 

 

「…っ!?

 なっ…なんだ…!?」

ガブリアスの背後の玉座が

壁とともに崩壊した。

 

 

煙の中から、爆発で傷を負った

ネンドールが飛び出してくる。

 

「ネンドール殿!?

 こっ…これは一体…!」

 

「…想定外が起きた…。」

ネンドールとガブリアス…そして

ルカリオ王が見つめる先…

 

煙の中から出てきたのは…

 

「…。」

ルカリオを先頭にした…

捕まえられていたポケモン達だった。

 

「ふっ…」

それを見て、ルカリオは静かに笑う…

 

…あぁ…よかった…。

 流石は…過去の私だ…。

 なら…後は…今の私にできるのは…。




~次回予告~
刻一刻と最後の時が迫る…

ダークライが城に迫る中、
ガブリアス達に対峙するルカリオ。

はたして、物語はどう動くのか…
ルカリオ達の運命やいかに!

次回 因縁の竜の牙 後編 2
   お楽しみに!!
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