虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
未唯side
ファーストライブに向けて、私たちは部室で話し合いをしていた。
「もう12月だしライブするならやっぱり年内がいいわよね」
「クリスマスとか?」
「25日はラブライブの東京予選。遥ちゃんが出るからダメ~」
「確かに。フェスに出てくれたみんなのこと応援しないと」
「配信はリアタイ必須です!」
侑お姉ちゃんとせつ菜さんはブレードを持ってそう言うけど、いつも持ち歩いてるのかな?それにしてもクリスマス……聖夜だから予定がある人とかい…………やめておこう。これ以上言うのは…………
「予選は無観客なのよね」
「そういえばランジュちゃんは紫苑女学院のスクールアイドル部とどこで知り合ったの?」
「あぁ日本に来てすぐにゲリラライブした時 たまたまあの子たちも見てくれてて、ランジュのパフォーマンスに魅了されちゃったみたい」
ランジュさんのゲリラライブがフェス開幕を成功させたのかもしれない。さて、後は開催する日にちは……
「そうだったんだ」
「クリスマスを避けるとなると…」
「だったら大晦日しかないよ!盛り上がると思うよ!」
『おぉ~!』
確かに大晦日なら盛り上がるはずだよね。
「年末といえばクリスマスと大晦日ですしね」
特に反対意見もなく、ライブは大晦日に決まった。
「開催日は決まりね」
「じゃあ次はライブのキャッチコピーを決めましょう!」
「どんなライブにしたいかはすごく大事だよね!」
「"かすみんとカワイイ年末過ごしませんか?"とかどうですか~?」
「What are you saying…」
「やっぱりいいと思う!?」
「"意味分かんない"って言ったの」
「なっ!」
「あとそれだとかすみちゃんだけのライブにならない?」
「うっ!」
みんなが笑う中、侑お姉ちゃんとぽむお姉ちゃんが浮かない顔をしている。うん、絶対に何かあったのかもしれないけど……どうにも思い当たらない。大体二人が浮かない顔をしているときは、周りに心配かけないようにしている事があるけど、その理由は二人が喧嘩したときぐらいだ。でも今回はそんな感じが全くしない。これは……一体何が起きてる?
それに苺ちゃんも様子がおかしいし……うーん?
話し合いも一旦終わると副会長さんたちが訪ねてきた。
「同好会ファーストライブやるんですか!?」
「ぜひ私たちにも!」
「お手伝いさせてほしいです!」
「虹ヶ咲初の単独ライブ!最高のものにしましょうね せつ菜ちゃん!」
「はい、一緒に頑張りましょう」
副会長さん……全力全開だな~
「当日の応援もよろしくね」
「もちろんです!」
「そうだ!焼き菓子同好会でクッキー焼いてきたんですけど」
「見せて見せて!」
みんなの形をしたクッキー。可愛いな~でもあれ?
ランジュさん、栞子ちゃん、ミアちゃんのがあるのに私のが……
「あの未唯ちゃん。未唯ちゃんのは……まだ完成さてないの」
「完成してない?」
「同好会の子で未唯ちゃんのファンの子がいて……『こんなんじゃ未唯さんを表すことが出来ない!』って言って……」
「いや、普通に作って貰った方が嬉しいんだけどな~」
苦笑いをしながらそう言う私であった。
彼方side
その日の夜、遥ちゃんと夕食を食べながらある話をしていた。
「ファーストライブの準備はどう?お姉ちゃん」
「順調順調。遥ちゃんは?」
「部のみんなと毎日特訓してるよ」
「大事なラブライブの予選でもセンターなんてほんとすごいよね。配信楽しみだよ~」
笑顔でそう言うと、遥ちゃんは何時にもなく真剣な表情をしていた。そして何処か悲しそうにしている
「うん。だからこそ人一倍頑張らなきゃ……私にセンターを託してくれた先輩たちや応援してくれるファンのみんなのためにもいいパフォーマンスをしなきゃいけないんだ……」
「遥ちゃん……」
「それとね……苺ちゃんと揉めたの……」
苺ちゃんと揉めたのか……え?揉めた?えっ?えっ?遥ちゃんの大親友って言ってもいいくらいの苺ちゃんと……喧嘩……苺ちゃんと会ってから、今日の苺ちゃんはって話をしているくらい仲良しの……
「お姉ちゃん?」
「み、未唯ちゃんに電話してくる……」
「え?」
直ぐ様未唯ちゃんに電話をかけると……
『もしも……』
「遥ちゃんが苺ちゃんと喧嘩したって本当なの!あんなに仲良しな二人が喧嘩したって!大事だよ!全国ニュースに取り上げるくらい重大な事だよ!」
『え?え?彼方さん、落ち着いて……』
「とりあえず話を聞きに未唯ちゃんの家に……」
「お姉ちゃん、落ち着いて、喧嘩じゃなくちょっと揉めたくらいだよ」
「ちょっと揉めたくらいでも、大事だよ!」
「お姉ちゃん!落ち着いてくれないとお姉ちゃんの事、嫌いになるよ」
「え、あ……はい……」
『落ち着いた!?』
「未唯ちゃん、ごめんね。後で事情話すから」
『う、うん』
私は一旦落着き、遥ちゃんの話を聞くことにしたのだった。
友達と喧嘩したことを聞いたら、絶対に彼方さんは慌てると思って……
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