虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
ある日の放課後、エマさんは彼方さんを膝枕しながら嬉しそうにしていた。
「よーしよしよし」
「ごろにゃ~」
「こうして撫でてるとネーヴェちゃんを思い出すよ」
ネーヴェちゃん?もしかして……
「スイスのお友だちですか?」
エマさんって留学生だから故郷のスイスに友達がいるから、きっと思い出してるのかな?
「ううん。家で飼ってる子ヤギだよ」
「子ヤギ!?」
「エマっちの家ヤギ飼ってるの?」
「うん。小さい頃はよくヤギたちに歌を聴いてもらって。懐かしいなぁ」
何でだろう?エマさんのそういう姿が凄く似合っていると言うか……見てみたい
「エマさん、お家を離れてホームシックとかないんですか?」
「うん。同好会のみんなといるとスイスの妹たちといるみたいなんだもん。いっつもワイワイ賑やかで」
「なんか嬉しい」
「うん、嬉しいです」
璃奈ちゃんと二人で言っていると、エマさんはちょっとだけ寂しそうな顔をしていた。
「でも家族は私が日本でちゃんとやってるか心配みたい」
そうだよね……遠い異国にいるんだから、心配もするよね…………でもエマさんがそんな風に言うのが珍しい気がする。あんまりそんな風に感じさせないと思っていたんだけど…………
「みなさん、お揃いですね」
「遅かったね 2人とも」
何か用事があったのかかすみちゃんとせつ菜さんの二人が遅れてやってきた。でも何故かかすみちゃんは嬉しそうにしていたけど、なんだろう?
「ふっふっふー」
「どうしたの?かすみちゃん」
「ちょっとこれを見てください」
そう言ってかすみちゃんはある動画を見せてきた。これって前に撮ったぽむお姉ちゃんの自己紹介動画だけど……再生数が伸びてる?
「歩夢の動画だー」
「ど、どうしてこれをみんなで?」
「実はこれ最近再生数めちゃめちゃ増えてるんですよ」
「それってつまり……私たちの事が少しずつだけど認知されてきてるってこと?」
「そうそう、みー子のも結構伸びてるんだよね~」
私のも!?それは嬉しいな……
「そこで提案なんですが私たちもソロアイドルとしてプロモーションビデオを作りませんか?」
「プロモーションビデオですか?」
「はい。自己紹介でも特技でも自分をアピールできるものを動画にしたいと思います」
「へぇーPVね!面白そうじゃん!」
「エマさん!家族に見せるのにもいいんじゃない?どんなPVにしよっか!?」
「えっ?うーん…どんなか…」
とりあえず他に上げているPVも見てみようと言う話になり、みんなで見ることになった。
「やっぱりカッコいいね、せつ菜ちゃん」
「もう結構再生されてるんだね!」
「はい、おかげさまで」
「これ編集りなりーでしょ?」
「うん。侑さんにアイディアたくさんもらった」
「大したこと言ってないけどね」
「かすみちゃんのは?」
「カモーンかすみん!」
『やっほー!みんなのアイドルかすみんだよー!』
かすみちゃんのPVはかすみちゃんらしく可愛らしいものだな~
「これで知名度を上げれば私たちのライブも夢じゃありません!」
「みなさんもこのかすみんみたいにアピール度満点のPVをお願いしますね!」
「アピールかぁ。私どんなところをアピールしたらいいんだろう?」
「うーん…歩夢といえば…」
「なに?」
「ニコニコ笑ったかなと思えば 急に泣いたりほっぺ膨らませて怒ったりずっと見てて飽きない感じ?」
「侑ちゃんそれ全然アイドルっぽくないよ。むぅ!」
「ほらそれそれ」
「もう!侑ちゃん!」
ぽかぽかしているぽむお姉ちゃん。本当に二人が仲いいところを見ると、落ち着くな~
「侑ちゃんってよく見てるよね。歩夢ちゃんこともみんなのことも」
「それにスクールアイドルのことも色々調べてくれてて助かります」
「私スクールアイドルにほんとハマっちゃって。だからみんなを応援したくて」
「えっ?」
「侑お姉ちゃん、最初はぽむお姉ちゃんをでしょ」
「えっ?うん」
ちょっとホッとするぽむお姉ちゃん。何だか……二人の幼馴染みだからこそ分かることが一つだけある…………ぽむお姉ちゃんはちょっと些細なことを気にしちゃうところがある。そこから喧嘩……と言うより微妙な空気になるから…………私が何とかしないといけなくなる。
二人にはずっと仲良しでいてほしいからね。
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