虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
ある日の同好会にて、ぽむお姉ちゃん、しずくちゃん、せつ菜さんの3人からある提案があった。
「ホラー映画?」
「うん。A・ZU・NAの表現力を高めるために見ようって話になって」
「せっかくなので今から皆さんも一緒にどうですか~?」
「大勢で見ると楽しいですよ~?」
しずくちゃんとせつ菜さんは幽霊のポーズしながら言ってるけど、今時の幽霊ってあんまりそう言うポーズしないような…………
「体よく道連れにしようとしてない?」
まぁ皆で見るって言うのは悪いことじゃないからいいかもしれないけど……するとぽむお姉ちゃんはミアちゃんの様子がおかしいことに気がついた
「ん?ミアちゃんは怖かったら無理しなくていいからね」
「はぁ~!?はぁ~!?はぁ~!?バカにしないでよ!こんなの楽勝さ!言っておくけど僕は3年生!歩夢よりも先輩なんだからね!」
ミアちゃん……強がってるけど……あれ、大丈夫かな?
「と言うか怖がりそうなのは未唯さんとかすみの二人でしょ!」
「かすみん、怖がったりなんてしないよーだ!」
「まぁ私もあんまり……昔は苦手だったけど」
「ふん、そう強がってられるのも今のうちだよ!」
早速みんなで見てみることになったけど…………
映画はまぁよくある幽霊が大暴れする系統のものだった。まぁみんなが割と見易いホラー映画で良かった……
「ぎゃああああああ!ぼ、僕は14歳だぞ!手加減してよ~!」
一番怖がってるのはやっぱりミアちゃんだった。
ミアちゃんはぽむお姉ちゃんの腕を掴みながら恐がってる…………
「うふふっ。子どもでも大丈夫な作品ですよ」
しずくちゃん……それ、ある意味ミアちゃんのことを……うん、ツッコまないようにしておこう。
「ひぃ~怖いよ~ランジュちゃん~!」
「無問題啦!ランジュが守ってあげるわ。もっとランジュに頼りなさい」
エマさんが怖がるって言うのは結構意外。まぁ日本のホラーは外国の人からしたら、やっぱり恐怖度が違うのかな?
「あああ歩夢 だだだ大丈夫だよ!わわわ私がついてるからね!」
「うん。侑ちゃんも無理しなくていいからね」
と言うか侑お姉ちゃんも恐がってるし……
「怖いです、怖いですぅ…」
「はいはい」
「自分より怖がってくれる子がいるとなぜか冷静になれるわよね」
栞子ちゃんも怖がるのは意外だな~折角だし
「栞子ちゃん、手を握っててあげようか?」
「お、お願いします」
栞子ちゃんは私の手をぎゅっと握りしめた。本当に怖いんだろうな~
こんな栞子ちゃんに対して不謹慎だけどちょっと新鮮で可愛い
「ふむ、ここの演出は…」
「もうすぐ出口ですよ!」
しずくちゃんは演技関係に取り込めないか研究してるし、せつ菜さんはワクワクしてるよ……
「すやぴ」
「うわっ!彼方先輩ずるいです~!」
「全然余裕!『璃奈ちゃんボードきりりっ!』」
「りな子も画面見てないでしょ!」
彼方さんはよく眠れてるし、かすみちゃんは普通に恐がってるし、璃奈ちゃんはボードで画面を見ないようにしてるし、何だかみんな、ばらばらな感じだな~
「み、未唯さんは何で平気なんですか?」
震える栞子ちゃんがそんなことを聞いてきた。いや、怖いのは怖いけど…………
「なんと言うか……克服するために沢山見たからかな?リ○グ、○怨、○暗い水の底から、○信あり、色々と見てきたから……苺ちゃんと」
意外と苺ちゃんはホラー関連は強いからな~私も付き合ってみているうちに慣れてきたし…………
「しいて苦手なのは……外国のホラー映画と言うか……怖いからと言うか……」
「あぁ、外国ものってそういうシーンが多いわよね」
「果林さん……察してくれてありがとうございます」
何であぁいう映画はそういうシーンが多いのだろうか?
ミアside
見ていくうちに気がついたら、いつもと違う雰囲気の部室にいた。
部室全体が赤く染まり……そして誰もいなかった。
「みんな?どこに行ったの?誰か~」
壁には何故か璃奈のボードが一面に貼られていく……なんだよこれ……
ボクは意を決して外へと出て、みんなを探しに行くのだった。
廊下へと出るが真っ暗で月明かりのみが頼りだった。何かおかしい……気がつくと壁に貼り付く璃奈のボード……勝手に水が出てくる水道……一体何が……
廊下を進んでいくと歩夢がポツンと立っていた。
「歩夢…?」
声をかけるが反応がない……
「よかった。歩夢!」
反応がないけど、歩夢に出会ったことでボクは安堵し、歩夢の肩を掴み……
「ねぇみんなは?あっ……」
突然歩夢のお団子が取れ、歩夢はそのまま倒れこんだ。
「歩夢!歩夢!」
ボクは必死に歩夢の身体を揺すり、声をかけ続けるが反応がない……
「ねぇ大丈夫!?起きてよ歩夢!ねぇしっかりしてよ歩夢!」
『遊ボウ…遊ボ…遊ボウ?』
後ろから不意にそんな声が聞こえ、振り向くが誰もいない。
『遊ボウ…一緒ニ遊ボ?』
辺りを見渡すけど誰もいなかった。気のせいだと思い、安堵した瞬間、目の前に歩夢のお団子が現れ……
「うえっ!?」
『ねぇミアちゃん遊ぼう?』
お団子が揺れ始め、真ん中が裂けて口のようになっていた。このままだとボクは…………
「ミアちゃん!」
もう終わりかと思ったが、誰かに腕を掴まれた
「み、未唯さん!?」
「こっちだよ」
ボクは未唯さんに引っ張られながらその場から離れた。
「未唯さん、さっきのは……」
「あれに取り込まれたらおしまいだから……逃げるよ」
「う、うん」
ボクは心細かったのか未唯さんに頼ることを嫌だと思わなかった。こうして付いていけばきっと安全な場所に…………
階段の側まで何とか逃げ出せたけど、さっきのは追ってこない……逃げ切れた?
「もう大丈夫だね。下に降りよう」
「うん……」
きっと1階に下りたらみんなが…………
「ココヲ降リタラ……皆トイラレルヨ」
不意に未唯さんに背中を押された。ボクは助かろうと手すりを掴もうとするが掴めない……そしてボクの目に焼き付いたのは………………
歩夢のお団子が未唯さんの回りにいて、未唯さんは悪魔のような笑顔を見せ…………
「わあっ!Nightmare?」
夢だったの……と言うかボクは途中から寝ていた?
「大丈夫?随分うなされてたから…」
べいびーちゃんと歩夢と未唯さんが心配そうにしてるけど……あのお団子……取れないよね?未唯さんの笑顔は……本当に本当の笑顔だよね?
ボクはベイビーちゃんの後ろに隠れながら様子を伺うのであった。
「どうしたの?ミアちゃん」
「なんでもない…」
「ん?」
おまけ
もしも未唯がホラー系苦手だった場合
歩夢side
みんなでホラー映画見て、しずくちゃんもせつ菜ちゃんも満足そうにしてた。ミアちゃんは何故か私を見て怯えていたけど……どうしたんだろう?
そんな事を思いつつ、そろそろ寝ようとしていると……
ピンポーン
呼び鈴がなった。もしかしてと思い、玄関を開けるとそこには
「お、お姉ちゃん……一緒に寝よう……」
「はいはい、未唯ちゃんが来るかなって思ってたよ」
「うぅ……苺ちゃんもうらちゃんも一緒に寝てくれないし……シニエも一緒に寝てくれないの……」
「うんうん、大丈夫だよ~」
怯える未唯ちゃん。こうして見ると幼く見えるな~
「あはは、未唯も来たんだ~」
部屋に先に着ていた侑ちゃんがいたけど……侑ちゃんも怖くて一人で寝られないって訪ねてきたような……
「とりあえず歩夢……一緒にトイレについてきて……」
「わ、私も付いてく!」
「はいはい」
何だかこう言うときだけ二人のお姉ちゃんになった気分だ
未唯ちゃんは基本的にホラー系は平気ではありますが、怯える未唯ちゃんも書くべきかと思った!
そして栞子ちゃんと何気に怖がるとは……
因みに自分はそこまでホラー映画見たことはないけど、今見たら考察してしまいそう
感想待ってます!