虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
アイラちゃんが帰国する前にライブをする事が決まった。ただ今回は街の何処かではなく、学校の講堂でやることになった。理由としてはあくまで校外学習の一環としてライブを行うからと言うからだ。まぁ学校外の施設を借りるとなると手続きが……うん、私や栞子ちゃんの負担が大きいからというのもある
と言うことでみんなで練習をすることになった。私はぽむお姉ちゃんと栞子ちゃんと同じグループでランニングをしていると、ぽむお姉ちゃんがある場所を見つけ、懐かしそうにしていた。
「ここって確か……」
「うん、私や侑ちゃん……それに未唯ちゃんがせつ菜ちゃんのライブを見た場所だよ」
「何だか懐かしく思っちゃうな~」
「歩夢さんや未唯さんの始まりの場所なんですね」
始まりの場所。そう言われればそうかもしれない。
あの頃は何となくお姉ちゃんたちと距離を取っていた時期だった。距離を取っていたのは……今ではよく覚えてないけど、多分思春期特有のものだと思っている
「…………」
栞子ちゃんは未だに浮かない顔をしている。苺ちゃんも心配しているため、いい加減私も動くべきと判断した。
「栞子ちゃん、大丈夫?」
「え?」
「悩みすぎて答えが見つからなくなってる感じがするよ」
「あ……すみません…」
「栞子ちゃん、悩みがあるなら私たちが聞くよ」
「……私はスクールアイドルの適性があるのかどうか悩んでいます。分かっています。ただ私が悩みすぎな事だって」
「何でそう悩むようになったの?」
「以前から……ファンの方々の反応が…………」
それを聞いて何となく思い当たる事があった。うん、これに関しては栞子ちゃんが考え込んでしまうのは納得してしまう。だからと言って放っておくことは出来ない。
「栞子ちゃん、ファンの人たちは栞子ちゃんの対応を見て変なことを言ったりは?」
「いえ、そんなことは……」
「それじゃ栞子ちゃん、つい堅苦しい感じの対応したあと、ファンの子達はどんな感じだった?」
私に続いてぽむお姉ちゃんが聞く。
「えっと……一瞬変な空気になったりしますが、すぐに皆さん笑顔でした」
「それなら大丈夫だと思うよ」
「未唯さん……」
「後は栞子ちゃんが壁を乗り越えるだけ。それだけだよ」
「壁を……」
「私は栞子ちゃんならそれが出来るって信じている。あの日、あの時、私が栞子ちゃんと一緒にユニットを組みたいって思わせてくれたんだから」
「わ、分かりました」
栞子ちゃんは少し一歩踏み出せるかもしれない。後は…………アイラちゃんの事だ。アイラちゃんも何処か悩んでいる所がある。でもそれが何なのか分からない。
どうしたらいいのか悩んでいる間、気づいたらライブの日になった。
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