虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
ある日の部室で、しずくちゃんが窓の外を眺めながら黄昏ていた
「はぁ……」
何かあったのかな?しずくちゃんの様子に一緒に部室にいたランジュさんも気にしていた
「どうしたのしずく?悩みがあるなら嵐珠に話してみなさい」
「その、誰かに話せば少しは解決するかもしれないし……」
「ランジュさん、未唯さん……実は演劇部のヒロイン役のオーディションに落ちてしまって、でも落ち込んでるわけではないんですよ?受かった子の方がその役にぴったり合っていましたから……自分でもこの結果に納得してますし、悔しいとか残念とかじゃなくて、まだ受け止めきれてないだけで」
それで……でももしかしたらしずくちゃんは……うーん、私的にはどう声をかければいいのか分からない……
するとランジュさんがしずくちゃんの手を掴み……
「クレープよ!こういう時はクレープだわ」
「え?え?どういうことですか」
連れ去るのであった。えっとこれは私も付き合った方がいいのかな?
そんなこんなで私たちはMOMI TOY'Sに来ていた。
「うーん、イチゴかハムチーズか迷いますね」
「簡単よ、食べたいもの全部食べればいいわ」
「それは食べ過ぎでは」
「それじゃ私イチゴにするから……」
「嵐珠だったら全部食べちゃうわ」
シェアしようかと思ったら……既にランジュさんが選び終えており、しずくちゃんにイチゴのクレープとハムチーズのクレープを渡していた。なんというか……早いな……
「これは手に入るものなんだから我慢なんてしなくても無問題…本当の気持ちを隠す必要なんてないのよ」
「本当の気持ち」
本当の気持ちか……ランジュさんなりに気遣っているのかもしれないけど……
「次は…さあ海よ海に行きましょう。早くしないと日が暮れちゃうわ」
「ランジュさん待って」
うん、少しゆっくりした方がいいんじゃないのかな?
海にたどり着いた私たち。本当に……少しゆっくりしたい
「完璧だわ。クレープに夕日に海」
「嵐珠さん、私どうしたら」
ふとしずくちゃんは何かに気がつき、私もその事に気がついた。
「えっと、あとは何だったかしら…お友達…元気づける方法」
スマホに映されてたの……ランジュさんなりに元気付けたかったんだね。
「えへへ、今日はありがとうございます。ずっと私を励まそうとしてくれているんですよね。未唯さんも付き合ってくれてありがとう」
「私は別に……」
「しずく元気出た?お友達の励まし方ってこれでいいのかしら?ランジュ、まだよくわからなくて」
「というか、両手にクレープを抱えてたら落ち込むに落ち込めません。ハッピーすぎて」
「ん?」
うん、それは落ち込むのに落ち込めないよね
「それに私のために一生懸命な嵐珠さんを見ていたら元気をいえ勇気をもらいました」
そう言ってしずくちゃんは海に向かって叫びだした
「やっぱり悔しいよ!オーディション受かりたかった。あの役演じたかった!でも、もらった役をしっかりやり遂げます!」
しずくちゃん……本当の気持ちを言えたんだね……
「ランジュさん、ありがとう。大好きです。本当の気持ちを全部出せて、すっきりしました。ランジュさんのおかげで乗り越えられそうです」
「やったわ、しずくはもう大丈夫ね」
「はい、ありがとうございます。でも、このクレープの量は大丈夫じゃないです。手伝ってくれますか?」
「もちろんや。ランジュに任せなさい」
しずくちゃんも元気になったし、ランジュさんも元気付けられて良かったのかもしれない
「未唯さんは何か叫んだりしないんですか?」
「えっと……私は……」
「未唯!悩みがあるならまたクレープ食べに……」
「クレープはいいです」
悩み……か……あるとしたら……
「侑お姉ちゃん!少しはぽむお姉ちゃんの気持ちに気付いてあげてーーーーーー!!!」
ちょっとすっきり……
「未唯、大変ね……」
「その……未唯さん……いつでも話聞きます」
未唯の場合は苦労が貯まるときは本当にたまる
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