虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
エマSide
朝起きるとランジュちゃんはまだ眠っていた。私はランジュちゃんを起こさないようにそっと起き、少し辺りを散歩することにした。
海岸沿いを歩きながら、かすみちゃんの配信を見ていると……
「ゆっくり眠れました?」
「天ちゃん。うん、よく休めたよ。急なお願い聞いて貰ってありがとうね」
「いえ、お役に立てて嬉しいです」
「……ちょっと気になってたんだけど……どうして小糸ちゃんとのユニット解散しちゃったの?」
「えっ…」
「不思議だったんだ。天ちゃん、あんなに演奏上手いのに、何で上手くいかなかったのか?」
「……自分でも分からないんです…」
「天ちゃん、少しお話聞かせてくれる?ゆっくりでいいから」
「……はい。二人でやってたときは小糸がボーカルで私が演奏担当でした」
天ちゃんは話してくれた。ある日のこと、小糸ちゃんから天ちゃんの演奏パートをもっと長くしようと、その方がきっと盛り上がるって……天ちゃんも小糸の意見に賛成した。そんな他愛のない楽しい時間は……
初ライブの時…観客は数える程しかおらず、その帰り道で小糸ちゃんは自分のせいだと言い出したらしい。天ちゃんはそんな事ないと言うが小糸ちゃんは否定した。
「天ちゃんは……小糸ちゃんと二人でスクールアイドル続けたいんだよね」
「えっ?……はい」
「天ちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど……」
天ちゃんの力になってあげたい。きっと他のみんなもそうするし、未唯ちゃんは絶対にそうするはず
かすみSide
プールに落ちた私はランジュママに連れられスイートルームで豪華なお肉を食べていた
「わぁ~頂きまーす!」
「良い食べっぷりね。好きよ。貴方みたいな子」
「そうですか~って美味しいお肉で騙されたりしませんよ!色々ズルしてたの知ってますよ!さっきだってランジュ先輩の色だけ用意しようとして!」
「えっ?あー、あれはランジュの色だけなかったから、安心して他の参加者の色も完璧に用意してあるから」
「え?いや……他にも!ランジュ先輩だけに良い部屋を用意しようとしたり」
「…ランジュから聞いたのね。折角虹ヶ咲の8人で泊まれるようにスイートルーム用意したのに……何で断られたのかしら?」
「え……えぇ……じゃ、じゃあみい子がグランプリに参加しないようにしたのは……」
「みい子?あぁ高柳さんね。あの子は……」
「失礼します。お呼びですか?ランジュさんのお母さん」
すると何故かみい子がしあ子を連れて部屋に入ってきた。って何で親しげ!?
「悪いわね。急に呼び出して。貴方にそろそろ参加して貰おうかと思ってね。勿論貴方の嫌がるようなことはしないわ」
「助かります…」
「み、みい子?どういうこと?」
「あーえっと……昨日色々聞いて誤解と私の方でも話せることが少なかったから……実は言うとね。私がグランプリ参加しない理由は………配信が苦手で…」
「そ、そう言えば…みい子、そうだった……ライブやらなんやら普通にやってるのに、配信とかは物凄く苦手だった……」
「ランジュさんのお母さんからは物凄く説得されて……参加はグランプリ後半でって事で……後はサプライズにしたほうが良いんじゃないかって」
「は……はぁーー!?」
もしかしてランジュママとランジュ先輩って……普通にコミュニケーション不足だったのとみい子はサプライズの為に秘密にしてたの!?
「高柳さんは色々なイベントに参加してるからね。本当ならスクールアイドルグランプリの広告塔をやって貰いたかったのだけど……」
「物凄く遠慮したんだよね……」
「配信も本人が嫌がってるのに無理矢理はね」
「そ、それじゃ…順位は?」
「順位?あら、凄いわね。今9位よ」
ランジュママが見せた順位表を見ると…
「えー、そんな騙されたりは……えぇーーーー!?どういうことですか?」
配信を見返すと配信に映り込んでた猫や犬や山羊で物凄くコメントが盛り上がってた
「な、何なんですか?これ…」
「外部のSNSでもバズって、新規ファンも入ってきてるみたいね」
「猫ちゃん見に来たけど、この子可愛いね。一生懸命なのが伝わってくる。かすみんファンになっちゃったなどコメント多数です」
「さっき贔屓って言ってたけど、私はグランプリに参加している全員贔屓しているつもりよ」
「全員?」
「一番を目指すしか意味がないって思ってるのは本当だけどね。スクールアイドルグランプリは競い合う場所。みんなが一番を取るつもりでやってこそ、得られるものがあるって信じてるわ」
「ちょ、ちょっと待ってください!つまり、ランジュ先輩の誤解ってことですか?」
「誤解?」
「あぁ、そう言うこと…だからあの子、怒って出ていったのね。誤解されやすい性格なのは自覚してる。仕事ばかりであの子といられる時間も短かったしね」
未唯Side
かすみちゃんの気持ちは凄く分かる。私も最初話したときは何というか…言葉足りなくない!?って思ったくらいだし……
かすみちゃんは用意された料理を一気に食べると…
「行きますよ!」
「どこに?」
さて、私もサプライズの為に動き始めようかな?
エマSide
私はある事を成し遂げるために天ちゃんと一緒に作曲をしていた。
「どうですか?」
「そこはもっと元気な感じが良いのかな?」
「は、はい、そうですね」
「ん?本当にそう思ってる?」
「え…」
「天ちゃんも気になることがあったら言って」
「うっ…」
「遠慮しないで」
「えっと……私は……そこは抑えた方が……」
「どうしてそう思うの?」
「一度溜めた方が…エマさんのボーカルが際立つと思うから」
「そっか~ならそうしよう」
「はい!でも…本当に良いんですか?途中からのエントリーは問題ないみたいですけど、2人でやったら票が割れてしまうんじゃ…」
「私はそんなの気にしないよ。やっぱり誰かと競い合うなら相手の気持ちを感じてやっていきたいから」
「あ……」
「練習続けよう?」
「はい!」
それから練習が終わり、みんなに連絡をした後……
「始めよう!天ちゃん」
「はい!」
「エマ・ヴェルデと赤嶺天のコラボステージ!いっくよー!」
未唯Side
エマさんのステージ、天ちゃんとのコラボだったけど……沖縄の民族衣装に身を包んだエマさんと三線を演奏する天ちゃん。凄く輝いていた。
「ランジュさんの件はかすみちゃんに任せて……私も頑張らないとね!」
コミュニケーション不足は、どうにかしないと
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