虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
エマSide
ライブが終わった後、天ちゃんは小糸ちゃんと話をしている。私は未唯ちゃんから教わった『陰に隠れながら話を聞く方法』をやりつつ、二人の話を聞いていた。因みに未唯ちゃんの話だと私がやっても効果は薄いらしい。何でだろうと思いつつ聞き耳を立てていた
「凄かった」
「ううん、エマさんが凄かっただけだよ」
「……やっぱり私が天の足を引っぱってたってだけか……」
「小糸…」
「良かったね。良いパートナー見つかって。2人なら凄く良いパートナーになると思う」
「……それじゃ駄目なの…そう言うことじゃなくって……」
天ちゃん、ちゃんと自分の気持ちを伝えるんだよ!
「私!小糸が毎日練習に遅刻してくるのちょっとムッとしてた!」
「えっ…」
「お弁当の嫌いなおかず、私に渡すのも何でって思ってた!」
「な、何よいきなり!あんた、そんな事思ってたの!」
「そうだよ!……駄目だったのは……小糸に自分の気持ち言えなかった私……ごめんね…今なら分かる。小糸とも遠慮しないで向き合っていかなきゃだって……私、こんなライブを小糸ともっとしたい!」
「……だから別に…私じゃなくても」
「小糸としたいの!私は小糸と一緒に食べるアイスが好き!小糸と時間が好き!小糸の声が好き!だから……また!小糸と一緒に!スクールアイドルやりたいよ!」
「……仕方ないね。どうせ再結成するなら最高のスクールアイドル目指すよ!」
2人は無事ユニット再結成したみたいだね。それにしても未唯ちゃんが言う私じゃ効果薄いって…なんなんだろ?
歩夢Side
彼方さん、しずくちゃんと一緒にエマさんのライブ配信を見ていた
「エマさんらしいね」
「2人で高め合ってる~」
「エマさんに教えて貰った気がします。どんな競い合いの場でも私達らしくいれば良いんだって……ライブやって来ます!見ていてください!」
しずくちゃんは気合が入り、ライブをしに行った。私と彼方さんはそれを見送るけど……
「そう言えば未唯ちゃんは何をしてるんだろ?」
未唯Side
記念碑の前でランジュさんと待ち合わせをしていた私。ランジュさんのお母さんは待っていたランジュさんに近寄り…
「良いライブだったわね」
「何の用?」
「グランプリやめる必要はないわ」
「それを決めるのは私よ」
「私は貴方の母親よ!」
かすみちゃん、露骨に『この親子は』って顔しない。気持ちは凄く分かるけど……
「だからって何したって良いって訳じゃないでしょ!大体!」
「ストップ!ストーーーップ!」
見かねたかすみちゃんが間に入った。
「何でこの親子は勝手に険悪な感じになるんですか!」
「何でかすみと未唯がママと一緒にいるのよ!お肉で買収でもされたの?」
「そうなんです~お肉美味しかったです~」
「かすみちゃん……」
「って違いますよ!2人ともちゃんと話し合ってください!ママさんは言葉が足りなすぎです!ランジュ先輩は思い込みが強すぎです!」
「「あっ…」」
「先ずはママさんから!しっかり説明してください!ほら!」
「……貴方を贔屓するつもりはなかったのよ。それに不正なんかしなくても貴方がトップを取れる実力があるくらい知ってる……私の娘だもの」
「あ……」
「余計なことして誤解させちゃったわね」
「誤解?」
「そうなんです!ランジュ先輩が思ってるようなことは何もなかったんですよ!」
「私の…早とちり?」
「そう言うことです。みい子の件もかくかくしかじかで…」
「そうだったの……」
「口止めされてたから余計に誤解させちゃったみたいだけど……そう言うことです」
「ほらっ、ランジュ先輩」
かすみちゃんはランジュさんの背中を押し、お母さんと向き合った。
「……ごめんなさい。ママ」
「私の方こそ悪かった」
無事わかり合えたみたいだね。それにしても……
「かすみちゃんは凄いね」
「何が?」
「間に入って、ちゃんと仲直りさせるなんて」
「それは……みい子のお陰でもあるんだけど?」
「どういうこと?」
「みい子がいつもそうしてるから……と言うかこういう問題に関してみい子に任せっきりだからね。部長としてやるべき事をしたまでだよ」
「そっか…流石はかすみちゃん」
「えへへ~」
さてさて私は準備を進めないと……
歩夢Side
彼方さんと一緒にデパートに行こうとすると
「彼方ちゃん、買いたいものがあるんだ~ちょっと待ってて」
「屋上にいますね」
私はデパートの屋上に着き、侑ちゃんから電話が掛かってきた
「侑ちゃん」
『エマさん達のライブ見た?すっごく良かったよね』
「うん、エマさんらしいよね。同好会のみんなもグランプリに参加してる他のスクールアイドルも自分らしく競い合って、気持ちを通わせてる。侑ちゃんや私だけじゃなくてみんなも変わっていくんだね。同好会の形も……今私達はこれまでやってこなかった事をしてる。私達の時間が進むたびに色んなものが変わっていく。元々バラバラだった私達が本気で競い合って、お互いの心をぶつけ合ったら、その先はどうなるのかな?もしかしたら本当に……」
侑ちゃんの答えを聞きたい。そう思っていると……
『「それでもみんな進み続けるんだよ!」』
侑ちゃんの声が電話越しだけじゃなく後ろから聞こえ、振り向くとそこには侑ちゃんがいた
「えっ?侑ちゃん!?どうして?」
「彼方さんに聞いたら、ここだって」
「侑ちゃん!」
私は侑ちゃんに抱き付いた。
「電話したとき、様子が変だったからちゃんと顔を見て話したくなったんだ」
「ありがとう」
「私も歩夢と同じ気持ちだよ。自分で考えてちゃんと決めて、作曲コンクールに挑もうと思ってる」
「そっか…ねぇ覚えてる?ランジュちゃんが部室で言ったこと」
「歩夢に負けないって言ってたこと?」
「何で私なんだろう?」
「直接聞いてみたら良いんじゃない?」
「そっか…そうだよね」
「それと……未唯の事だけど…」
「未唯ちゃん?」
「未唯がグランプリに参加しない理由って、もしかしたら配信とか苦手だからじゃないのかな?」
「あっ…」
そう言えば未唯ちゃんって苦手って言ってた…だからなのか?
感想待ってます!