虹が咲き、白が交ざる   作:水甲

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璃奈ちゃん回後編書こうと思いましたが、折角なので…………


15 エイプリルフール!

「そう言えば今日ってエイプリルフールだよね?」

 

「うん、侑ちゃん、何か嘘つくの?」

 

「う~ん、つきたいけど……歩夢が泣いちゃうからな~」

 

「えぇ!?私、泣かないよ」

 

「いや、子供の頃に、歩夢に大嫌いって言ったら……大泣きしてたじゃん」

 

「あ、あれはエイプリルフールってこと知らなかったから……今はもう大丈夫だよ」

 

歩夢は自信満々にそう言うけど……本当かな?ちょっと試しに…………

 

「歩夢、大嫌い」

 

あ……ダメだ……私が凄い嫌な気持ちになる。歩夢はちょっと悲しそうな顔をして…………

 

「侑ちゃん……嫌い、大嫌い!」

 

あ……歩夢……に嫌いって…………

 

「えっと侑ちゃん、大丈夫?」

 

「う、うん……何とか……結構来るね……これ……」

 

「もうやめようか」

 

「そうだね」

 

二人でそう話ながら学校へと向かうのだったけど………………

 

「た、大変だ……お姉ちゃんたちが喧嘩してる!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

少し寝坊した私は、先に出た二人の所へと向かっていた。

すると前を歩く二人を見つけて声をかけようとした瞬間…………

 

『歩夢、大嫌い』

 

『侑ちゃん……嫌い、大嫌い!』

 

二人のそんな声が聞こえた。い、今のって…………聞き間違いじゃないよね?二人は暗い顔してるし…………ど、どどど、どうしよう?

 

二人に声をかけるべきか……こう言うときに相談できるのは………………

 

 

 

 

 

 

 

「お二人が喧嘩を?」

 

「うん……」

 

お昼休みに生徒会室で栞子ちゃんに今朝の事を相談した私。栞子ちゃんは真剣な顔をして……

 

「確かに……それはかなり危機的ですね……あの二人が喧嘩と言う事は…………」

 

「ど、どうしよう!?栞子ちゃん!?」

 

「時間が解決して…………では無理そうですね」

 

「うん……私は早く二人に仲直りしてほしいから…………」

 

「ではお二人を呼び出して、仲直りしてくださいと言うべきでは?」

 

「それしかないよね……」

 

「えぇ、言葉にしてハッキリと伝えるべきです!」

 

栞子ちゃんはお姉ちゃんたちを呼び出して、しばらくすると…………

 

「どうしたの?栞子ちゃん」

 

「未唯ちゃんも?」

 

「あのね……お姉ちゃんたち……何があったか分からないけど………………仲直りしてほしいの」

 

「「えっ?」」

 

「今朝、未唯さんはお二人が喧嘩をしているのを見て…………どうにかしたいと思ったみたいなんです」

 

「私……お姉ちゃんたちには喧嘩とかしてほしくないの……二人が暗い顔してるの見るのが凄く辛いの……」

 

「えっと……」

 

「未唯ちゃん?」

 

「お互いのこと、嫌いにならないで…………」

 

思いが溢れてしまったからか、私はつい涙を流してしまった。すると侑お姉ちゃんは……

 

「も、もしかして…………今朝のアレ……聞いてたの?」

 

「未唯ちゃん、あのね。あれは……」

 

二人は今朝の事を話すと…………

 

「エイプリルフール…………」

 

「そう言えば今日でしたね」

 

つまり……私の勘違い?凄く恥ずかしいんだけど…………

 

「ま、まぁ知らないと勘違いしちゃうよね」

 

「大丈夫だよ。私たちは未唯ちゃんを悲しませたりしないから」

 

「うぅ…………ごめんね。栞子ちゃん……巻き込んじゃって……」

 

「いえ、その…………未唯さんが私のことを頼ってくれたのが嬉しかったです」

 

「栞子ちゃん……」

 

「未唯も折角だから栞子ちゃんに嘘ついてみたら?」

 

「え?」

 

「そうですね。折角の機会ですから」

 

嘘か……それじゃお姉ちゃんたちに習って……

 

「栞子ちゃん、嫌いだよ」

 

「はい、私も貴方が嫌いです」

 

うん、嘘でもちょっと良い気持ちにはならないね。

 

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

見てしまった。

 

私は歩夢さんにユニットの事で相談をしに探していたら、生徒会室から声が聞こえ……覗き込むと…………

 

「お姉ちゃんたち、大嫌い!」

 

「私も未唯のこと大嫌い!」

 

「私も大嫌い!」

 

ま、まさかあの三人が喧嘩を……栞子さんは笑顔ですし……これは…………由々しき事態!

 

 

 

 

 

 

それからしずくちゃんがエイプリルフールだと言うことに気がついたのは、練習後のことだった。




次回本編に戻ります
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