虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
今回は果林さん回!
「みなさーん!可愛い写真が撮れたのでお裾分けしちゃいますねー!」
ある日、活動中にかすみちゃんが自撮り写真を私たちに見せてきた。
「わぁー!」
「キュン」
「かすみちゃん、可愛い」
「あら可愛いわね」
「えへへー!もっと褒めてくれてもいいんですよ?」
「パンダの方よ」
「かすみんを見てくださいよ!」
パンダも可愛いけど、こういうのどこで買ってくるんだろう?今度かすみちゃんに聞いてみようかな?
「最近ね 色んな人に声を掛けてもらえるようになった気がするよ」
「みんなもそうなのね」
「最初の頃は同好会の存在すら知られてなかったのに。PVや璃奈さんのライブの影響でしょうか?」
「私なんか……はぁ…」
知られるようになったのはいいけど……私の場合は問題があった。
「あー、未唯の場合はね」
「うん、未唯ちゃんはね」
「みい子はね……」
全員がため息をついた。ファンクラブまで出来たのはいいけど…………
表だって声をかけてきたりとかはなく……遠くから見守る感じのファンクラブだなんて…………
「ま、 まぁファンクラブが出来たことを喜ぼうよ」
しずくちゃん、優しいね…………
「ま、まぁみんな頑張ってるもんね」
「うん。いい感じだよね」
「順調だからこそ先のことを考えなくては」
「ん?」
「少しずつではありますが私たちはソロアイドルとして成長していると思います。ですが同好会としての私たちはまだ何も成し遂げていません」
「私たちのライブ」
「活動を再開した時にみんなで話しましたよね」
「今なら実現できるかな?」
ライブ…………確かに披露したことあるのって、璃奈ちゃん、彼方さん、しずくちゃんくらいだから、まだみんなでってなかったよね。私の場合は個人的に披露しただけだから、ファンの人に見せたりしてないし…………
「もう一度みんなで話してみようよ!」
早速話し合おうとした瞬間、私と彼方さんのスマホがなった。同時に確認すると…………
「どうしたの?」
「遥ちゃんから~」
「苺ちゃんから……多分彼方さんと同じ内容だと思う」
二人で話したいことがあるから、今からこっちに来るって?どうしたんだろう?
暫くして遥ちゃんと苺ちゃんの二人が訪ねてきた
「お邪魔します」
「いつでも大歓迎だよー」
「そちらの方は……前に話に聞いた……」
「未唯ちゃんの妹?」
「うん、高柳苺。東雲に通ってて、スクールアイドル部のマネージャだっけ?」
「違うわよ。お手伝い!遥ちゃんがどうしてもって…………」
「でも家では楽しそうに話してたもんね」
「未唯姉!」
「おぉ、みーちゃんってあんな風に笑うんだ」
「家族のみに見せる笑顔かしら?」
「苺ちゃん~遥ちゃんからよく聞いてるよ~気が利いて、優しいって~」
「お、お姉ちゃん////」
本当に仲の良い姉妹だな~そう言えば二人とも今日はどうしたんだろう?
「今日はどうしたの?」
「実は…」
遥ちゃんが話そうとした瞬間、遥ちゃん、苺ちゃんの後ろから一人の女の子が出てきた。
「大事なお話がありまして」
「あなたは?」
「初めまして。藤黄学園スクールアイドル部の綾小路姫乃と申します」
「藤黄って……」
確かこの間しずくちゃんの演劇の時の…………
「突然ですが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の皆さん、私たちと一緒にライブに出ませんか?」
『えぇーーーー』
突然の申し出…………みんなが驚く中、私はなんでまた?と考えてしまった。何か裏とか…………あるわけないか
姫乃さんが改めて話をすると…………今度あるイベントが開かれるらしい。そのイベントが…………
「ダイバーフェス?」
「毎年お台場で行われている音楽イベントよね」
「はい。色んなジャンルのミュージシャンが参加するんですよ」
「今年はスクールアイドル枠に藤黄学園と東雲学院が呼ばれたんですけど遥さんと相談して虹ヶ咲学園の皆さんを推薦させていただいたんです」
遥ちゃんが推薦してくれたんだ。彼方さんは嬉しそうに遥ちゃんを抱き締め……
「遥ちゃん、偉い」
「えへへっ」
「私も推薦したんだけど……」
「苺ちゃん、ありがとうね」
私は頭を撫でると苺ちゃんは恥ずかしそうに顔をうつむかせていた。
「でもどうして綾小路さんが?」
「この前の合同演劇祭であなたの歌を聴いたのがきっかけです。皆さんがどんなライブをするのか見たくなったんです。特に朝香果林さんはよく雑誌で拝見していましたし。人気の読者モデルがスクールアイドルをするなんてすっごく魅力的じゃないですか」
姫乃さん、果林さんのこと挑発してる?ん?でもちょっと違う感じがする
「それに高柳未唯さん、あなたの事も知ってますよ」
「私の事も?」
「えぇ、ライブは配信のみでしたが…………その前から天使のように可愛らしいと呼ばれるアイドル……虹ヶ咲の天使であるあなたのライブも見てみたいです」
そ、そんな風に言われると……テレる…………
「苺ちゃんだって、東雲の天使って言われてるよ」
「/////」
遥ちゃん、対抗するのは良いけど…………苺ちゃん照れてるから……
「ここここ、これってすっごくお客さん来るんですよね!?」
「はい。3000人くらい」
「3000!?ひょえー!?」
それ……凄いよね…………そんな人数の前で歌うのって…………
「出ましょうよ!こんなおっきなライブに出るチャンスなんてそうそうないですよ!」
みんな、やる気満々だけど……でもこれって……大丈夫なのかな?タイムテーブルとか?
「でも1つだけ問題があって…。私たちスクールアイドルが披露できるのは全部で3曲だけなんです。東雲と藤黄はグループなので問題はないんですけど虹ヶ咲の皆さんはソロアイドルですから…」
「10人で10曲?」
「なので正直お誘いするか迷ったんですけど…」
「でも出来たばかりの同好会にとっては悪い話ではないですよね?」
「それは…」
「確かに…」
やっぱり問題はそこだよね。
三人が帰った後、みんなで話し合うけど……みんな出たがってる。メドレーにしても時間がかかるし…………くじ引きにしようと提案が出るけど……果林さんも見かねて、
「互いに遠慮し合った結果 運頼み。そんなのでいいわけ?」
「ですが私たちは…」
「衝突を怖がるのは分かるけどそれが足枷になるんじゃ意味ないわ。それで本当にソロアイドルとして成長したと言えるの?」
みんな……黙りこんだ。果林さんの言うことは正しい……だからこそ言い返すことも出来ない…………
「遥ちゃんはともかく綾小路さんは好意だけで私たちを誘ったわけじゃないでしょうね」
「え……?」
「そうなの?」
「いずれにしても今回は同好会が試されるライブになる。だから本気でそれに立ち向かえるメンバーを選ぶべきよ」
本気で…………それなら…………
「あの……」
私は挙手をすると、みんなが注目してきた。
今の私では3000人を満足させることも出来ない…………逃げる感じだけど……
「私は今回のライブは……辞退しても良いかな?」
『えっ?』
「怖いから逃げるの?」
「怖いけど…………果林さんのさっきの言葉を聞いて……今の私じゃ全然駄目だと思ったから…………これで選ばれても……みんなの期待を裏切っちゃう……」
「未唯……正しい答えかもね。それじゃ今日は帰るわ」
果林さんはそのまま帰っていくのであった。呆れて帰った感じではなく、私の答えを気に入ったみたいなのかな?
感想待ってます!!
因みに10話、11話の例のあれは変えます!やりたいけど、未唯がいた場合回避出来るので……