虹が咲き、白が交ざる   作:水甲

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はい、今回も外伝です


41 外伝 未唯の適性

「すみません。お呼びして」

 

「ううん、大丈夫です……姉からはよく話を聞いてます。三船さん」

 

昨日の夜、遥ちゃんから三船さんと話したがっていると言われ、喫茶店でお茶をしながら話をしに来ていた。

 

「それで話って?」

 

「そ、その…………苺さんと未唯さんのお二人は仲がいいのですか?」

 

「仲?まぁいいほうかな?お母さんもお父さんも忙しいから基本的に二人でいることがあるし……」

 

「ご両親が忙しい?」

 

「もしかして聞いてない?まぁ未唯姉は基本的にそう言うことは聞かない限りは話したりしないからね」

 

「そうなんですか…………その……喧嘩とかはしたりは」

 

「喧嘩?するけど……」

 

「その……例えばどんなときに?」

 

「えっと……例えば……」

 

 

 

 

 

 

 

中学生の頃に一緒にショートケーキを食べてたときに、未唯姉はイチゴを残してたの。

だからいらないのかなって食べたら…………

 

「ぁ……最後に食べようと思ったのに……」

 

「え?そうなの?ごめんね。いらないかと思って」

 

「苺ちゃんなんか大嫌い!」

 

って言って部屋に閉じ籠る未唯姉…………

 

 

 

 

 

「それでど、どうしたんですか?」

 

「うーん、どうしたと思う?」

 

私がそう聞き返すと暫く考え込む三船さん。

 

「正解は未唯姉から謝ってきた」

 

「未唯さんから?」

 

「不思議に思うよね?」

 

 

 

 

 

 

「ごめんね。苺ちゃん、嫌いって言って」

 

「いや、そんなお姉ちゃんが謝ることじゃないよ」

 

「でも……怒ってるからって……嫌いって言っちゃったから……」

 

「大丈夫だよ。お姉ちゃんが本気で嫌ったりしないって……分かってるから」

 

「苺ちゃん……」

 

お姉ちゃんは泣きながら私に抱きついてきて、私はそっと頭を撫でたりするのであった

 

 

 

 

「未唯姉は本気で人を嫌うことがないけど、ただ嫌なことをしようとする人に対してはいい感情は抱かない」

 

「…………覚えがあります……私と未唯さんは最初はそう言う関係でした」

 

「そこから今みたいな関係になれたのは素直にすごいと思うよ」

 

「い、いえ、そんな…………」

 

「大好きな親友同士になれるなんて」

 

「はい?」

 

「え?」

 

私、変なこと言ったかな?

 

「あの、恋人……同士です」

 

「恋人?えっ?」

 

そうだったの?で、でも……お姉ちゃんがまさか…………エッチなことを…………

 

「その……キスとかは?」

 

「えっと……事故で……」

 

「不健全!」

 

「えぇ!?」

 

キスは大人になってからだって……なのに…………うぅ……

 

「あ、あの…………」

 

「後でお姉ちゃんには詳しく聞くけど…………今回は私たちの姉妹の仲を聞きに来ただけなの?」

 

「あ、えっと……実は私も姉との関係が……」

 

「あぁそれで実際にどうなのかって…………参考になったの?」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「良かった」

 

やっぱり悩む人は悩むよね。あ、そうだ。折角だから聞いてみようかな?

 

「三船さんはお姉ちゃんとどんなふうに友達になったの?」

 

「え?あぁ……それは…………」

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

高柳さんに誘われて、同好会に体験入部することになった私。中須さんは最初は文句を言っていたけど、高柳さんが上手くフォローしていてくれた。

 

慣れないことが多い。それに高柳さんの練習を見て、やはり向いていないのではと思っていたけど…………高柳さんは心の底から楽しそうだった。

 

「…………」

 

「どうしたの?」

 

「いえ、楽しそうだなと」

 

「うん、楽しいよ」

 

高柳さんは笑顔でそう告げる。本当に……この人は…………

 

「高柳さんは…………これを私に教えようとしていたのですか?」

 

「何を?」

 

「適性にあっていないのに頑張るのは無駄かと思っていました…………ですが……高柳さんや同好会の方々を見て…………その…………」

 

「楽しいからこそ適性とかは関係ないってことだよね?」

 

「はい……」

 

「三船さんはどうだった?今日は楽しかった?」

 

「…………慣れないことが多いですが……楽しいと思えました………………私は間違っていたのですね」

 

「間違ってはないよ」

 

「え?」

 

「何でもかんでも間違いだと思うのは良くないよ。その中に正しい事があるんだし……」

 

「…………」

 

「でも全てが正しくはないよ」

 

全てが正しくはないけど、その中に正しいと思えることはある…………

 

「三船さんはみんなの適性を見抜くことが得意だから……今度からはちゃんと話を聞いてあげたりしたら?」

 

「……そうですね」

 

高柳さんのお陰と言うべきでしょうか…………心が軽くなった。

 

「因みに私にはある適性があるけど、分かる?」

 

「高柳さんの適性ですか?その…………」

 

考え込むが一体なんだろう?

 

「むーわからない?」

 

「すみません……」

 

「正解は」

 

高柳さんは笑顔で手を差し伸べ…………

 

「栞子ちゃんと友達だよ」

 

「…………友達に」

 

「これからもよろしくね。栞子ちゃん」

 

「は、はい、高柳……」

 

「未唯でいいよ」

 

「み、未唯さん」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苺side

 

「それで友達に……」

 

「なんと言うか……未唯姉らしいね……」

 

「はい、未唯さんらしいです」

 

二人でそう笑いあうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「はい、薫子さん!ショートケーキのイチゴを食べたときのお詫びは!」

 

「えっと…………そんなにイチゴが好きなら……沢山イチゴを買ってくる!」

 

「おかしいからね!!」

 

未だに続く姉同士の話し合いだった。




ショートケーキのイチゴは定番なのかな?因みに薫子さんの答えはあくまで想像です。他に何か答えがあるかも?

次回は本編に戻るかもしくはカオス回にするか……

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