虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
合宿も明日で最終日、次の目標も決まり練習もより一層励み、夕食を食べ終えた後、かすみちゃんからある提案が出た。
「肝試しをやりましょう!」
『はい?』
かすみちゃんの提案にみんなが?を浮かべていた。
肝試しって……面白そうだけど初日にせつ菜さんに怒られなかったっけ?
「ちょっとした息抜きみたいなものをしましょうよ~」
「かすみさん、あのですね……」
「せつ菜先輩、あの一応許可はもらってます」
しずくちゃん、いつの間に……仕事が早いと言うべきか…………もしかしてしずくちゃんも楽しみにしていたとか?
「で、ですが……」
「せつ菜さん、何か問題あるの?」
事前に許可を貰っているなら良いのだろうけど、せつ菜さんが納得しないのは不思議だ。
「その……私もやりたいことがあって…………」
せつ菜さんはリュックから大量の花火セットを取り出してきた。もしかしてやりたかったとか?
「その……プールの時に見た花火を見て…………まさか肝試しを……」
「それなら肝試しが終わってからやれば良いんじゃないのかな?」
「そうね。歩夢の言う通りね」
「それなら両方楽しめるね」
「ほらほら、せっつー、これなら良いんじゃないの?」
「そうですね!それなら……」
ぽむお姉ちゃんたちの説得で肝試しの後に花火をすることになったけど……問題がひとつ……
「かすみちゃん?人数合わないよ?」
「え?あ……」
11人……二組だと一人余るよね?
「うーん、誰か一人でってこと?」
「それしかないね~遥ちゃん呼ぶ?」
「遥ちゃん呼ぶなら苺ちゃんも…………」
それだと余計に人数が…………あ、そうだ。私はある人に連絡を取ると直ぐに来てくれるみたいだ。更に遥ちゃんたちも……入校許可?多分大丈夫…………
暫くして苺ちゃん、遥ちゃん、そして姫乃ちゃんが来てくれた
「お邪魔します。未唯ちゃん、お誘いありがとうね」
「いやいや、こういうのはみんなで楽しんだ方がいいかなって」
「というか未唯姉も突然すぎるよ……」
まぁ急な話なのは仕方ないけど……
「姫乃ちゃんも来てくれてありがとう」
「いえ、まさかお誘いをしてくれるなんて」
四人で楽しく話していると、かすみちゃんたちは
「みい子って結構社交的というか」
「繋がりを大切にするみたい」
「そう言うところは侑さんと歩夢さんのお陰なのかな?」
「うーんとそうかも」
「未唯があぁして誰かと一緒にいるの見ると……嬉しくなるよ」
あの、聞こえてるから……恥ずかしいんだけど……
さて早速二人組に分かれることに、因みにくじで分かれる。
歩夢&せつ菜
しずく&姫乃
かすみ&彼方
果林&璃奈
エマ&侑
愛&苺
未唯&遥
という組み合わせに…………因みに宿舎から音楽室に行って、事前にかすみちゃんが置いてきたぬいぐるみをとってくるということ単純なもの。脅かし役について聞いても答えなかったからお楽しみなのかな?
歩夢side
せつ菜ちゃんと一緒に音楽室に向かう中、
「えっ!?侑さん……まだ話してなかったんですか!?」
ピアノの事を話してきたせつ菜ちゃん。私は知らないと聞いたら驚いていた
「す、すみません、知っているものかと……」
「ううん、大丈夫だよ。もしかして偶然知ったの?」
「はい……まさか歩夢さんに内緒にしていたなんて…………」
「あはは、未唯ちゃんが何となく予想はしていたから」
「予想を?」
「うん、予想というか……未唯ちゃんは何となくそういうことじゃないかって思ったりしてるから……」
「そうなんですね……未唯さんはすごい人です」
「えへへ、未唯ちゃんが誉められると私も自分の事みたいに嬉しいよ」
「仲良しですね!」
「うん!所でせつ菜ちゃんは怖くないの?」
「え?いえ、少しですが……歩夢さんは?」
「私は誰かと一緒だからかな?それにね、昔も三人でやったことがあるから……その時の侑ちゃんが」
「おぉ!侑さんがそんなことを……」
という感じで楽しく話していたら、あっという間に終わったのだった。
しずくside
「今日は本当にお誘いありがとうございます」
「いえ、誘ったのは未唯さんなので」
「それにしても桜坂さんは礼儀正しいですね」
「そ、そんなことは……」
「それに演劇をしながらスクールアイドルなんて……すごい人です」
「そ、そんな~私は……」
「それにしずくさんと一緒で良かったです」
「はい?」
「いえ、何でもないです」
もしかして特定の誰かと?それだと誰と…………もしかして未唯さん!?未唯さんが誘い、直ぐに来てくれた…………まさか……未唯さんの事を?いやいや、そんなまさか……
「それにしても虹ヶ咲のみなさんは本当にいいですね」
「はい?」
「仲間でありライバル…………普通なら空気が悪かったりするのに…………」
「きっとそれは…………侑先輩のお陰です。あの人がそうしないようにって気を付けていたりも……」
「そうですか……下手すればそんな空気が壊れたりしないかと私は心配してましたが……」
「壊れる?」
「もしもですよ。何処からともなくやって来た転入せいによって新たに作られた部に同好会の活動が禁止され、何人か行ってしまい…………ちょっとした仲間割れみたいなことが…………」
「……そんなことは…………分かりませんが……もしもそんなことが起きたら…………私はその部に行くかもしれません……」
「と言いますと?」
「もしかしたら、そちらで見えるものがあるかもしれないと思い…………でも私は同好会の方が一番ときめく……と思って……なんて実際したらかすみさんに嫌われますね」
「ですが…………もしかしたら未唯さんがどうにかするかもしれませんよ?」
「え?」
「あの人は……私が見る限りでは間接的に問題を起こさせないと言うことができそうです」
「起こさせない?解決するのではなく?」
「事件を未然に防ぐ……そう言うことが出来そうな方だと思います。ただそれをするのには何かしらきっかけがあるかもしれませんね」
「未唯さんに…………」
確かにそうかもしれない。未唯さんならそんなことしそうと思ってしまう。
「ぬいぐるみ、これですね。では戻りましょうか」
「はい」
かすみside
「さてこれで取れましたよ!」
「お~やるね~」
「さて戻り……」
「でも~お化け役いなかったね~」
う、鋭いことを…………しょうがないことだと思っている。そんなことを頼んでも引き受けてくれそうな人が今日いなかったのだから……でも
「彼方先輩、戻ったら……ゴニョゴニョ」
「かすみちゃん……いいね~彼方ちゃんもやってみたい~」
「それじゃ戻りましょうか!」
さぁてこれから行くメンバーは楽しみですね~
璃奈side
ちょっと心配していたけど……もう少し注意しておくべきだった。
「果林さん、迷った?」
「ま、迷ってないわよ!ただ夜の学校だから……ちょっとね」
それを迷うと…………
「とりあえずこっちから行けば着くよ」
「あ、そっちね」
私たちはぬいぐるみを取り、本来の道から戻ろうとするが…………
「そういえばかすみちゃん、何か怪しかった」
「かすみちゃんが?」
「もしかしたらこっそり脅かし役を…………」
「そう言えば彼方も……しょうがないわね。どうする?」
「ここはあえて来た道から行って、かすみちゃんたちは驚かす?」
「あら、それも良いわね」
果林さん、何か楽しそう。普段は大人な感じなのに、こんな子供っぽいところを見ると…………
「かすみちゃんの反応楽しみ『わくわく』」
それから来た道を戻り……本来のルートで戻ってくるのを待っていたかすみちゃんと彼方さんを驚かす私たちであった。
侑side
何故かかすみちゃんの悲鳴が聞こえたけど、どうにもお化け役をやっていたみたいだった。折角だから終わった組はお化け役をやるみたいになった。私はエマさんと一緒にちょっと警戒しながら歩いていた
「これが肝試し……楽しみね」
「エマさん、怖くないの?」
「う~ん、侑ちゃんと一緒だからかな?侑ちゃんは平気でしょ」
「そ、そんなことは……でも平気かも……」
昔歩夢と未唯を守ろうと頑張っていたし…………それがきっかけで平気に…………
「そう言えば悩んでいたみたいだけど、どうかしたの?」
「え?悩みは……」
ある。歩夢と未唯の事だ…………
「普段仲良い子が知らないうちに更に仲良くなっているのを見て……胸が何かモヤってしたんだ……」
「そっか……もしかしたらそれは……ううん、言わない」
「えぇ!?」
「それは侑ちゃんが気づくことだよ」
私が気付くこと…………
「わ、わー!」
するとお化けに扮装した歩夢が……うん、怖いより可愛い
苺side
なんというかくじ運悪いのかな?私…………こうも知らない人と組まされるなんて……
「ほらほら、まいっち、早く行こうよ」
「あの早いです……それにまいっちって……」
「えーあだ名で呼んだ方が良いじゃん」
「はぁ……」
というかこの人には怖いというものはないのか……驚かしてきた人たちを普通に笑って流してたし……
「それにしてもみーちゃんと似てるね」
「まぁ双子だから……見分け方なんて髪の色くらいで……」
「中身もだよ」
「中身?」
「そう、なんというか本質は変わらないみたいな」
本質は変わらないって…………
「みーちゃんは、弱さを見せる。まいっちは弱さを隠す。でも二人はその弱さを乗り越えてる。そんな所とか」
確かに……そうかもしれない…………お姉ちゃんは弱さを見せるけど、乗り越え……私は……
「乗り越えてるのかな?」
「乗り越えてるよ。だって不安でもこうして私たちと話してるし」
それは……そうかもしれない…………多分それはお姉ちゃんと遥ちゃんのお陰かもしれない。
「だから似てるんだよ」
「そうですか……それじゃそんなことを教えてくれたお礼に……1つだけ注意を」
「何?」
「私もなんですが……姉は大切なものを奪われそうになると…………本気で怒ります」
「奪われそうに?」
「もしくは大切なもの同士が傷つけ合おうとしたら……ですね」
「そんな感じは……」
「そういうところがあるんですよ。どんな理由でも……姉はそう言うことをする人を…………敵と認識します」
敵と認識した場合は……滅多なことでは許そうとしない。許そうと思えたなら、それは姉からしてみれば心を許した人と言うことになる。
「だから気を付けてください」
「私がそんなことすると思ってる?」
「もしかしたらですよ…………姉は許そうとしないので…………」
まぁ同好会を見ているとそうはならないから良いけど……
「うん、覚えておくよ」
未唯side
二人で話ながら音楽室を目指す
「それじゃ話を受けるんだね」
「うん、一応改めて説明を受けてから、お姉ちゃんたちやみんなには話すつもり」
「よかった。実はあの件は私と綾小路さんが推薦したんだ」
「そうなの?」
「未唯ちゃんにぴったりだと思って」
そ、そんなことは…………ふっと階段から何かが降りてくるけど……ブリッジしながら奇声をあげながら猛スピードでだ。
「ひぃ!?」
「すごい気合いが入ってる…………」
あぁいうこと出来そうなのって愛さんかな?
さっきの視聴覚室のテレビから出てくるのも凄かった。璃奈ちゃんが何かしらしたのかな?
「そう言えば虹ヶ咲に入る前にオカルト研究会の人とすれ違って……」
「何かしてたのかな?」
お、今度はボサボサ髪の人が……
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛』
みんな、本気出しすぎじゃない?
「というか……あれ、本物?」
「さぁ?」
とりあえず気にしないで音楽室に行こう。
私たちが終わり、それから花火を楽しんでいた。因みにみんなにあのお化けについて聞いたら知らないと…………うん、気にしない。
みんなが楽しそうに花火をしている中、私は離れたところで線香花火を楽しむのであった。
「お姉ちゃんは相変わらずだね」
「何が?」
「みんながやってる花火とかじゃなく線香花火をやるのが」
「そうかな?楽しいよ」
「そう…………一応言っておくけど…………お姉ちゃんを怒らせないようにって話した」
「愛さんに?」
「うん……何となく妹として心配だからさ」
「心配しなくてもそう言うことする人はいないよ……」
「…………そっか」
虹ヶ咲にはいない……そう決めつけないと気を張って疲れちゃうからね…………
「今度ライブするんだね」
「うん、侑お姉ちゃんの夢のひとつだから」
「…………私にも見せてね。お姉ちゃん」
「うん、楽しみにしてて」
何か初めて4000文字越えしたんだが…………
今回はある意味メタ話が多かった……
次回は他のグループとの話を……
とりあえずこちらの話もクライマックスに入るので、もしかしたら未唯と栞子の外伝を連載するかも?
では感想待ってます