虹が咲き、白が交ざる   作:水甲

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06 大好きを貫きたい

練習を始めようとしたとき、かすみちゃんが前の同好会の子に呼ばれたということで、みんなが行き、軽く自己紹介を済ませて話を聞くと……

 

「えーっ!? 意地悪生徒会長がせつ菜先輩!?ていうか、何でかすみんを置いて、そんな大事な話をしに行ったんですか!? 部外者のお姉さんがいたのに!」

 

「へえ、面白い事言う子ね…」

 

「ヒイーごめんなさい……コッペパンあげるから許して下さい……」

 

かすみちゃんは怯えて、しずくちゃんの後ろに隠れながら、コッペパンを……というか今、どこからコッペパンを出した?

 

「かすみさんにメールしたけど、見てないの?」

 

「えっ?あ……」

 

見てなかったんだね……

 

「やっぱり生徒会長……せつ菜ちゃんだったんだ」

 

侑お姉ちゃんも気が付いていたんだ……すると果林さんがあることを言ってきた

 

「別にいいんじゃないの?」

 

「えっ?」

 

「だって同好会もこれで活動再開できるでしょ。それにあの子が辞めたところで困ることがあるの?」

 

それは……そうかもしれないけど……でも

 

「本当にやめたいのかな?」

 

「何でそう思うの?」

 

「皆さんはどう思いますか? せつ菜ちゃん、やめてもいいんですか?」

 

『それは嫌だよ!』

 

みんなもやめてほしくないんだ……

 

「せつ菜ちゃん、すごく素敵なスクールアイドルだし、活動休止になったのは、私達の力不足もあるから…」

 

「彼方ちゃん達、お姉さんなのに、みんなを引っ張ってあげられなかった…」

 

「お披露目ライブは流れてしまいましたけど、みんなでステージに立ちたいと思って練習してきたんです! せつ菜さん抜きだなんてありえません!」

 

「かすみんもそう思います! せつ菜先輩は絶対必要です! 確かに、厳し過ぎたところもありましたけど、今はちょっとだけ気持ちが分かる気がするんですよ…前の繰り返しになるのは嫌ですけど、きっと、そうじゃないやり方もあるはずで…それを見つけるには、かすみんと全然違うせつ菜先輩がいてくれないと、ダメなんだと思うんです!」

 

「大きくなったね、かすみちゃん!」

 

「バカにしてませんか!?」

 

「本気で褒めてるよ!」

 

彼方さんに頭をなでながら、照れているかすみちゃん。私も……せつ菜さんにはやめてほしくない

 

「せつ菜ちゃんは私達に夢をくれた人だもんね! 私も一緒にやりたい!」

 

「私も……いっしょにやりたい」

 

こうしてせつ菜さんに戻ってきてもらうように、ある作戦を実行するのであった。それは……

 

 

 

 

 

 

 

次の日、校内放送でせつ菜さんと菜々さんを同時に呼び出すという方法を取った。私と侑お姉ちゃんは来るのを待っていると……

 

「高咲侑さん…それに高柳未唯さん」

 

「こんにちは、せつ菜ちゃん」

 

「来てくれたんですね」

 

「エマさん達に聞いたんですね?」

 

「そうなんだけど、音楽室で話してた時に、そうじゃないかなって」

 

「私も……話したときに」

 

「それで、どういうつもりですか?」

 

「ごめんなさい!」

 

突然謝りだすお姉ちゃん。

 

「何ですか、いきなり……」

 

「昨日、何でスクールアイドルやめちゃったのかな、とか言っちゃったから……無神経過ぎたかなって……」

 

「気にしてませんよ。正体を隠していた私が悪いんですから。話が終わったのなら……」

 

「あ、まだあるの!」

 

「何ですか?」

 

「私は、軽蔑なんてしてないよ」

 

「私も……せつ菜さんはあこがれだから……軽蔑なんてできない」

 

「だからスクールアイドルとして、せつ菜ちゃんに同好会に戻ってほしいんだ……」

 

「何を……もう全部分かっているんでしょ! 私が同好会にいたら、みんなのためにならないんです! 私がいたら、ラブライブに出られないんですよ!」

 

「だったら! だったら、ラブライブなんて出なくていい!」

 

「「!?」」

 

お、お姉ちゃんすごいこと言ったよ……でも何故か私は……

 

「お姉ちゃん……すごいこと言うね」

 

何故か笑いそうになっていた。出なくていいって……それもpいいかもしれない。新しい道を進むなら……

 

「あ、いや……。ラブライブがどうだからとかじゃなくて・・・。私は、せつ菜ちゃんが幸せになれないのが嫌なだけ、ラブライブみたいな最高のステージじゃなくてもいいんだよ。せつ菜ちゃんの歌が聞ければ、十分なんだ…スクールアイドルがいて、ファンがいる。それでいいんじゃない?」

 

「どうして、こんな私に……」

 

「言ったでしょ? 大好きだって。こんなに好きにさせたのは、せつ菜ちゃんだよ!」

 

「あなたみたいな人、初めてです……期待されるのは嫌いじゃありません……ですが……本当にいいんですか?私の本当のワガママを・・・、大好きを貫いても、いいんですか?」

 

「もちろん!」

 

「私も……せつ菜さんには大好きを貫てほしいです」

 

私とお姉ちゃんは笑顔でそう言うと、せつ菜ちゃんは満足そうな顔をしていた。

 

「分かってるんですか? あなたは今、自分の思ってる以上に、すごい事を言ったんですからね?」

 

髪をほどきながら、生徒会長から私たちが大好きなせつ菜ちゃんに変わった。

 

「どうなっても知りませんよ!これは始まりの歌です!」

 

せつ菜ちゃんは歌いだし、まだ学校にいた生徒たちを魅了していった。これが……私たち同好会にとっての……始まり……

 

こうして私たちの同好会は本格的に動き出すのであった。




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