虹が咲き、白が交ざる 作:水甲
早速合宿が始まり、最初のお泊まり先である私の家にかすみちゃんたちがやって来た
「「「いらっしゃい」」」
「今日はお世話になるね」
「おぉ~苺ちゃんとうらちゃんだ~」
「お久しぶり……ではないですね」
「苺ちゃんはよく彼方さんの家にお泊まりしてるんだっけ?」
「そうだよ~未唯ちゃんも今度は姉妹で泊まりに来てね~」
「あはは、考えておきます」
「うら子は学校馴染んだ~」
「はい、未唯ちゃんのお陰で」
私のお陰というか……うらちゃんの性格が成せるものだと思うけどな~
「あれ?未唯ちゃんのお母さんは?」
「キッチンにいるよ」
私はかすみちゃんたちが来たことを呼びに行くと、直ぐに出てきた。
「いらっしゃい。いつも娘の未唯がお世話になってます」
「若っ!?」
「若いというか……背が小さい感じが……」
「未唯ちゃんと変わらないくらい?」
「あらあら、嬉しいわ。若いだなんて」
いや、お母さんの場合、背の低さが……まぁそこまで低いって訳じゃないけど……とりあえずまだ夕飯が出来るまで時間があるから、私の部屋で待つことに
「おぉ、みい子らしい部屋だ」
「私らしいって……何?」
「なんと言うか……イメージ通りって言うかね」
「あ、侑さんと歩夢さんとの写真もある」
「未唯ちゃん、小さい頃は何だか本当に天使みたいだね」
「本当だ~それに苺ちゃんとの写真もあるよ~」
「あの、あんまり見ないで欲しいのだけど……恥ずかしいし……」
でもこうやって昔のことを知ってもらうのは良いことかもしれない。
「私、お母さんの手伝いをして来るから……アルバムとか見てていいよ」
そう言って私は部屋を出ていくのであった。
かすみside
みい子の了承も得たことだし、アルバムを……
「おぉ、やっぱり侑先輩って、小さい頃は男の子っぽい感じなんですね~」
「歩夢ちゃんは大人しい女の子って感じだね」
「よく見ると未唯ちゃんはこの頃は歩夢さんにべったりだったんだ」
「本当だ~歩夢ちゃんの服の裾を握ったりしてるね~」
今のみい子は二人とも好きって感じだけど、この頃は歩夢先輩にべったりだったのか~
次のページを捲ると……
『………………』
私たちはアルバムを閉じた。何?今のは……みい子が両手に水鉄砲を持って、公園にいた同じ年の子をびしょ濡れにしてたような…………
「えっと……今のはなんですかね?」
「その、はしゃいでる写真かな?」
はしゃいでるって言うより、敵を容赦なく撃退してる姿が…………
「未唯ちゃんってたまに凄い怖いときがあるって侑ちゃんが言ってたような……」
「未唯ちゃんは昔からゲームとか好きだからたまに遊ぶけど……性格が変わる……それに前にオンラインゲームのFPSをやったときなんか…………」
「りな子……それ以上は言わないで……」
何だか触れてはいけない気がする。いや、たまにみい子の事を『無慈悲な天使』って呼ぶ声があるから、なんだろうとは思っていたけど…………
私たちはみい子の過去に少し触れ、何とも言えない空気になるのであった
次の日、私は歩夢先輩にみい子のあの写真について聞いた。
「え?未唯ちゃんの子供の頃?」
「はい……みい子が水鉄砲を持って……」
「あぁそれは……ちょっと色々とあって未唯ちゃんが活躍した日のことだね」
「その色々って……」
「うーん、この話は未唯ちゃんが恥ずかしがるから……ごめんね。話せなくて」
みい子……本当に何者なんだろう?でもこれ以上気にしてたらあとが怖いから止めておこう
未唯side
次の日の合宿先はかすみちゃんの家になったけど、昨日のあの気の使われようはなんだったんだろう?うーん、アルバムに変なの載ってなかったし……まぁいいか
「見た目のイメージは大事です。だからやっぱり衣装を決めましょう。服飾同好会からカワイイ衣装をたくさん借りてきましたよ!」
と言うことで皆でいろんな衣装を着ることになった。最初は不思議な国のアリスみたいな服を……
「じゃ~ん」
「キュルルルル~ン」
「みい子、やっぱり白い衣装似合うね~」
「えへへ、ありがとう」
次の衣装は魔法使い……と言うより魔法を使う妖精みたいな衣装だった。
「え~いっ」
「マジカル~!」
「未唯ちゃんは本当にこういう服が似合うね~」
「なんと言うか……着ててしっくりすると言うか……」
次は小悪魔衣装だけど……私のだけなんか……変な感じが……
「お~?」
「ニッヒッヒ」
「あの、こういうのは……」
スカート短いし、変に背中が開いてるし……
「うーん、みい子はセクシーキュートは難しいね。でもみなさんすっごく可愛いですよ」
「そう?」
「じゃあ皆さんこれでステージに立ちましょう!」
これの衣装で……流石にそれは……彼方さんたちも何となく思っていたのか直ぐに着替え……
「いや~ステージは厳しいかなぁ」
「ちょっと恥ずかしい」
「着ぐるみならいいけどね」
「あぁ~!」
だよね……
「みんなノリノリだったじゃないですか~!」
「ごめ~ん」
「ふふふっかすみちゃんは5人でもカワイイ感じにしたいんだね」
「だって彼方先輩もエマ先輩もりな子もみい子もすっごくカワイイからそれをもっと引き出してあげたいんですよ~」
「そうなんだ~」
「もう!真面目に聞いてくださいよ~!」
「聞いてるよ~」
かすみちゃんは本当にみんなの事を考えてるし、いい子だよね~
するとエマさんが本棚からあるものを見つけた。
「あ、それってもしかしてかすみちゃんのアルバム?」
「それはまだ整理中のやつで!」
「未唯ちゃんのも見たし……」
「うんうん、かすみちゃんのも見よ~」
「あぁーーーー!!」
アルバムを開くとこれは……小学校の入学式の写真?可愛いけど、何か不機嫌そうだ
「カワイイ~!」
「それは全然かわいくないです~!」
「そんなことないよ~」
「ありますよ~」
こうして夜が更けていくのであった。
せつ菜side
文化祭とフェスの件について生徒会室で話し合っていた。
「先日話していたスクールアイドルフェスティバルの件ですが文化祭と合同開催にするのはいかがでしょう?」
三船さん……中々いいアイディアですね
「合同開催ですか」
「かなり思い切ったアイデアですね。学園の承認が取れるでしょうか?」
「可能性は十分です。現在フェスティバルの参加希望者は全生徒の過半数を超えていますから」
「他校のスクールアイドルやファンが参加できる仕組みを作るなどいくつか課題も…」
「そちらの方はお任せください。学園に掛け合ってみましょう」
「三船さん素晴らしい提案をありがとうございます」
「三船さんもスクールアイドルが好きなんですか?」
「私はただ私の適性に沿って動いているだけです」
栞子side
打合せが終わり、少し学園の見回りをしようとすると……
「あ、栞子」
「ランジュ」
ランジュもこっちに来て馴染んでいるみたいですね……
「スクールアイドルの方はどうです?ライブをしたと聞きましたが」
「試しに何度かやってみたけど大成功だったわ」
「さすがランジュですね」
「次はもっと大きい規模でライブをやろうと思ってるの……その…来てくれるわよね?」
「もちろんです」
「うん!」
ランジュも本当に頑張っているみたいですね。ふと私は合同ライブのポスターが目に入った。
「そういえば私このライブにも誘われたんです。ランジュは行くんですか?」
「えぇ!」
未唯side
次のお泊まり先は彼方さんの家だ。
今回の議題はステージについてだ。確かにユニットで歌うとなるとステージもユニットにあったものにするしかないよね
「ファンのみんなと一緒に楽しめるステージを考えた方がいいよね」
「賛成」
「そういうわけでステージの案を考えました!ドドン!」
「これもうステージじゃなくて枕じゃないですか!」
枕型のステージ……新しい感じがするけど……
「みんなとすやぴできる夢の空間だよ~」
「気持ちよさそうだね」
「確かにいい夢見られそう」
「寝ちゃダメだって!」
話し合いが進んでいくと、遥ちゃんが声をかけてきた
「晩ご飯ができましたよ~!」
『はーい!』
「ごめんね。遥ちゃん、お手伝いできなくって」
「未唯ちゃん、今日はお客さんなんだから気にしないで。でも本当に姉妹だね」
「へ?」
「苺ちゃんもお泊まりしに来るときいつも同じこと言ってるよ」
あ、あはは……まぁ姉妹だからと言うか……なんと言うか……
「さぁ召し上がれ」
「わぁ~!」
「おいしそう!」
凄い豪華だ……というか彼方さんのお母さん……凄く美人だ。と言うか本当に親子だな~彼方さんにも遥さんにもそっくりだ
「あ、私ご飯よそうよ」
「いいから」
「今日は座ってて」
「私とお母さんでやるから」
「ごめんね。料理手伝えなくて」
「何言ってるの。かなちゃんがせっかくお友達連れてきてくれたんだもの。こんなときくらい母親らしいことさせて」
なんと言うか……彼方さんって普段はしっかりしてる感じなのに、お母さんの前だと子供っぽくなるな~
「ささっ。冷めないうちにどうぞ」
『いただきまーす』
早速食べると……うん、美味しい
「ボーノ!」
「おいしい~!」
「その卵焼き私が作ったんです」
「やりますねぇ!」
「お姉ちゃん直伝です!あ、そうだ。お姉ちゃん私の制服にアイロンかけてくれたんでしょ。ありがとね」
「あぁシワになってるとこあったから~あ、りなちゃんお口についてる」
「あっ」
「は~い。これでよし」
彼方さん…正にお姉ちゃんだ。
うらside
うーん、見当たらないな~まぁ時期的に無理そうだし……諦めるか
すると噴水の所に侑さんがいたけど、どうしたんだろう?空を眺めて……
「侑さん、どうしたんですか?」
「あ、うらちゃん、ちょっとね……ってわっ!?はんぺん」
何処からかやってきたはんぺんが侑さんの膝の上に乗ってきたけど……何だか逃げてきた?
するとはんぺんを追いかけるようにミアちゃんが猫じゃらしを持ってこっちにやってきた
「待ってよ」
「ミアちゃん」
「あっ……ミアちゃんってなんだよ。僕は先輩だよ」
「えへへ」
先輩?えっと……14歳だよね?飛び級してるって話だけど、日本では無理だけど……うーん、どういうことだろうか?
次回もうらちゃんパートになります
感想待ってます!